Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編
この節では,明示管理ヒープ機能で使用するメモリ空間であるExplicitヒープの構造について説明します。なお,JavaVMで使用するメモリ空間の構成については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「7.2.6 SerialGC使用時のJavaVMで使用するメモリ空間の構成とJavaVMオプション」もあわせて参照してください。
Explicitヒープは,GCの対象にならないメモリ空間です。複数のメモリブロックで構成されます。Explicitヒープを構成するメモリブロックをExplicitメモリブロックといいます。Explicitヒープは,Explicitメモリブロック全体を表す概念です。
初期化や解放などの操作は,Explicitメモリブロック単位で実行します。
Explicitヒープの概念を次の図に示します。
図8-4 Explicitヒープの概念
Explicitヒープの最大サイズは,JavaVM起動オプションの-XX:HitachiExplicitHeapMaxSizeオプションで設定します。-XX:HitachiExplicitHeapMaxSizeオプションの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「-XX:HitachiExplicitHeapMaxSize(Explicitメモリブロックの最大サイズ指定オプション)」を参照してください。生成(初期化)できるExplicitメモリブロックの数は,最大1,048,575個です。この数を超えて生成することはできません。
メモリを確保する方法には,JavaVM起動時に一括してメモリ領域を確保する方法,および必要になったタイミングでメモリ領域を確保する方法の2種類があります。それぞれについて説明します。
図8-5 仮想メモリ空間の利用イメージ(64ビット版の場合)
図8-6 仮想メモリ空間の利用イメージ(32ビット版の場合)
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