4.7 実行環境での設定

スケジューリング機能を使用する場合,次の設定が必要です。

この節では,それぞれの設定項目について説明します。なお,スケジューリング機能を使用する場合は,バッチアプリケーション実行機能の定義も設定する必要があります。バッチアプリケーション実行機能の定義については,「2.3.10 実行環境での設定(バッチサーバの設定)」を参照してください。

<この節の構成>
(1) バッチサーバの設定
(2) CTMの設定
(3) バッチアプリケーションで使用するコマンドの設定

(1) バッチサーバの設定

バッチサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。スケジューリング機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。

簡易構築定義ファイルでのスケジューリング機能の定義を次の表に示します。

表4-6 簡易構築定義ファイルでのスケジューリング機能の定義

項目指定するパラメタ設定内容必須または任意
スケジューリング機能を使用する設定ejbserver.ctm.enabledスケジューリング機能を使用するかどうかを指定します。デフォルトではtrueが設定されます。また,<tier-type>タグにctm-tierを指定している場合,システムの構築時には自動的にtrueが設定されます。任意
スマートエージェントを使用する設定vbroker.agent.enableLocatorスマートエージェントを使用します。デフォルトではfalseが設定されますが,CTMとの連携時には自動的にtrueが設定されます。このため,パラメタの値をtrueに変更する必要はありません。任意
スケジュールグループ名の設定ejbserver.batch.schedule.group.nameCTMによって管理されるバッチサーバ群のスケジュールグループ名を指定します。デフォルトではJOBGROUPが設定されます。
CTMは,スケジュールグループごとにバッチアプリケーションの実行をスケジューリングします。
複数のスケジュールグループを使用してスケジュールキューを分ける場合には,バッチサーバごとにスケジュールグループ名を設定してください。
任意
スケジュールキューの長さの設定ejbserver.batch.queue.lengthCTMで作成されるスケジュールキューの長さを指定します。デフォルトでは50が設定されます。任意

(凡例)任意:必要に応じて設定する

注 ここでは,スケジューリング機能使用時に指定する主なパラメタについて説明しています。スケジューリング機能使用時には,次のejbserver.ctmから始まるパラメタも任意で指定できます。

簡易構築定義ファイルおよびパラメタについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」を参照してください。


(2) CTMの設定

CTMの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。スケジューリング機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理CTM(componenttransaction-monitor)の<configuration>タグ内に指定します。指定するパラメタを次に示します。このパラメタは必ず指定してください。

簡易構築定義ファイルおよびパラメタの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。

(3) バッチアプリケーションで使用するコマンドの設定

バッチアプリケーションで使用するコマンドの設定は,usrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)で実施します。スケジューリング機能の定義は,usrconf.cfgでコマンドのオプションを指定します。

usrconf.cfgでのスケジューリング機能の定義を次の表に示します。

表4-7 usrconf.cfgでのスケジューリング機能の定義

項目指定するキー設定内容必須または任意
スケジューリング機能を使用する設定batch.ctm.enabledスケジューリング機能を使用するかどうかを指定します。パラメタの値は必ずtrueを指定してください。必須
スケジュールグループ名の設定batch.schedule.group.nameCTMによって管理されるバッチサーバ群のスケジュールグループ名を指定します。デフォルトではJOBGROUPが設定されます。
CTMは,スケジュールグループごとにバッチアプリケーションの実行をスケジューリングします。
任意
CTMに接続している最大時間の設定batch.request.timeoutバッチ実行コマンドとバッチサーバの間,バッチ強制停止コマンドまたはバッチ一覧表示コマンドとCTMの間のタイムアウトを指定します。デフォルトでは0(タイムアウトしない)が設定されます。任意
スマートエージェントが使用しているポート番号の設定batch.vbroker.agent.portスマートエージェントが使用しているポート番号を指定します。デフォルトでは14000が設定されます。任意

(凡例)必須:必ず指定する 任意:必要に応じて設定する

注 ここでは,スケジューリング機能使用時に指定する主なキーについて説明しています。usrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)およびキーについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「3.6 usrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)」を参照してください。