2.3.10 実行環境での設定(バッチサーバの設定)

バッチアプリケーション実行機能を使用する場合,バッチサーバの設定が必要です。バッチサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。

注意
デフォルトの設定では,スケジューリング機能を使用しない設定(false)になっています。スケジューリング機能を使用しない場合は,次のパラメタおよびキーの設定を変更しないでください。
  • 簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)のejbserver.ctm.enabledパラメタ
  • usrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)のbatch.ctm.enabledキー

バッチアプリケーション実行機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。

簡易構築定義ファイルでのバッチアプリケーション実行機能の定義を次の表に示します。

表2-9 簡易構築定義ファイルでのバッチアプリケーション実行機能の定義

項目指定するパラメタ指定内容必須または任意
バッチサーバとしてサーバを構築するための設定batch.service.enabledバッチサーバとして構築するために,必ずtrueを指定してください。必須
SecurityManagerを使用しない設定use.securitySecurityManagerは使用しません。パラメタの値には必ずfalseを指定してください。必須
ライトトランザクション機能を有効にするための設定ejbserver.distributedtx.XATransaction.enabledグローバルトランザクションは使用できません。ローカルトランザクションを使用します※1。パラメタの値には必ずfalseを指定してください。なお,このパラメタはデフォルトの設定がfalseのため,変更しないでください。必須
明示管理ヒープ機能を使用しない設定add.jvm.argバッチアプリケーションで明示管理ヒープ機能を実装していない場合は,明示管理ヒープ機能を無効にすることをお勧めします。明示管理ヒープ機能を無効にするには,パラメタの値に-XX:-HitachiUseExplicitMemoryを指定してください。デフォルトの設定の場合,明示管理ヒープ機能は有効(-XX:+HitachiUseExplicitMemory)です。任意
実サーバ名の設定realservernameバッチサーバの実サーバ名を指定します。省略した場合は,論理サーバ名が設定されます。任意
JavaVM終了メソッド呼び出し時のJavaVMの動作設定ejbserver.batch.application.exit.enabled次のJavaVM終了メソッドをバッチアプリケーションで呼び出した時に,JavaVMを終了するかどうかを指定します。
  • java.lang.System.exit(int)
  • java.lang.Runtime.exit(int)
  • java.lang.Runtime.halt(int)
デフォルトは「true」(JavaVMを終了しないでバッチアプリケーションのスレッドを終了する)です。
「true」を指定,または設定を省略した場合には,JavaVM終了メソッドの呼び出し時に,バッチアプリケーションのスレッド(batchThreadGroupに属するスレッド)が終了され,JavaVMは終了されません。
「false」を指定した場合には,JavaVM終了メソッドの呼び出し時に,バッチサーバごとJavaVMが終了されます。このため,バッチアプリケーションでは,JavaVM終了メソッドおよびシャットダウンフックが使用できません。※2
任意

(凡例)必須:必ず指定する 任意:必要に応じて指定する

注 簡易構築定義ファイルおよびパラメタについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」を参照してください。

注※1 バッチサーバの場合,ローカルトランザクションに最適化された環境を提供する,ライトトランザクション機能を使用します。ライトトランザクション機能は,ejbserver.distributedtx.XATransaction.enabledパラメタに「false」を指定すると有効になります。

注※2 ejbserver.batch.application.exit.enabledパラメタで「false」を指定した場合には,JavaVM終了メソッドおよびシャットダウンフックが使用できません。次に示す手段で対処してください。