JSFからBean Validationの利用手順

Cosminexus V9 アプリケーションサーバ機能解説基本・開発編(コンテナ共通機能)

(1)　使用前提条件

(2)　検証処理の動作

Bean Validationの検証処理の動作は，JSFが提供するコンテキストパラメタの値によって異なります。javax.faces.validator.DISABLE_DEFAULT_BEAN_VALIDATORの設定値とBean Validationのアノテーションを定義しているManagedBeanに対する<f:validateBean>タグの有無によって，次の表に示すように動作が変わります。

表10-4　javax.faces.validator.DISABLE_DEFAULT_BEAN_VALIDATORの設定値と検証処理の関係

javax.faces.validator.DISABLE_DEFAULT_BEAN_VALIDATORの設定値	入力値 <f:validateBean>タグの指定の有無（disabled属性を指定していない場合）	Bean Validationによる検証処理の有無
true	あり	あり
true	なし	なし
false	あり	あり
false	なし	あり
値を指定しなかった場合（デフォルト）	falseの場合と同様	falseの場合と同様

<f:validateBean>タグの使用方法の詳細に関しては，JSFの標準仕様を参照してください。ManagedBeanの変数に対するバリデーション定義の方法は，Bean Validationの標準仕様を参照してください。

(3)　実装例

JSFからBean Validationを使用する場合の実装例を示します。

まず，検証が必要な情報を登録するFaceletsページの実装例を示します。

  <f:view>
    <h:form>
        IDの入力<br/>
        <h:inputText id="IDBox" value="#{personalData.id}" /><br/>
        <h:message for="IDBox"/><br/>
        <br/>
      <f:validateBean disabled="true">
        名前の入力（検証処理は行いません）<br/>
        <h:inputText id="NameBox" value="#{personalData.name}" /><br/>
      </f:validateBean >
        <br/>
        年齢の入力<br/>
        <h:inputText id="AgeBox" value="#{personalData.age}" /><br/>
        <h:message for="AgeBox"/><br/>
        <br/>
      <br/>
　　　　：
　　　　：
    </h:form>
  </f:view>

注意: <f:validateBean disabled="true">を指定している<inputText>タグは，対応するManagedBeanの変数にバリデーションの定義をしていますが，検証処理は行われません。

次に，検証対象のデータを格納するManagedBeanに対するバリデーション定義の実装例を示します。

@ManagedBean(name="personalData")
@SessionScoped
public class PersonalData
{
    @Size(min=8,max=12, message="8から12文字までの文字列を入力してください。")
    private String id = "";
 
    @Size(min=1,message="名前を入力してください。")
    private String name = "";
 
    @Max(value = 150, message="年齢の入力が正しいか確認して下さい。")
    @Min(value = 0, message="０歳以上の年齢を入力してください。")
    private int age = 0;
　　　：
setter/gettterメソッド
　　　：
}

10.5.1 JSFからBean Validationの利用手順

(1) 使用前提条件

(2) 検証処理の動作

(3) 実装例

10.5.1　JSFからBean Validationの利用手順

(1)　使用前提条件

(2)　検証処理の動作

(3)　実装例