Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
TP1インバウンドアダプタのRPC通信機能では,性能解析情報の引き継ぎが有効な場合,RPC要求電文を解析するときにOpenTP1のRPC要求電文に設定されている性能解析情報を取得して,アプリケーションサーバの性能解析情報として使用します。具体的には,TP1インバウンドアダプタの処理の延長で出力されるRootAP IPとRootAP CommNo.に,OpenTP1の呼び出し元のIPとルートRPC通信番号がそれぞれ引き継がれます。
引き継がれる情報の対応を次の表に示します。
表4-29 引き継がれる情報の対応
アプリケーションサーバの性能解析情報 | 引き継ぎ元のOpenTP1の性能解析情報 |
---|---|
RootAP IP | 呼び出し元のOpenTP1のIP |
RootAP PID | 0000(固定) |
RootAP CommNo. | 呼び出し元のOpenTP1のルートRPC通信番号 |
また,TP1インバウンドアダプタの入り口で出力されるPRFトレース(0xAA00)では,RootAP IPとRootAP CommNo.に加えて,オプション文字列(OPT)にOpenTP1のルートRPCノード識別子などが出力されます。
PRFトレース(0xAA00)で出力される情報を次の表に示します。
表4-30 PRFトレース(0xAA00)で出力される情報
アプリケーションサーバの性能解析情報 | 引き継ぎ元のOpenTP1の性能解析情報 |
---|---|
RootAP IP | 呼び出し元のOpenTP1のIP |
RootAP PID | 0000(固定) |
RootAP CommNo. | 呼び出し元のOpenTP1のルートRPC通信番号 |
INT | サービスグループ名 |
OPR | サービス名 |
OPT | 呼び出し元のOpenTP1のルートRPCノード識別子(4文字)。なお,トランザクショナルRPCの場合は,ノード識別子のあとにトランザクショングローバル識別子。 |
これらの情報を使用して性能解析情報を突き合わせることで,OpenTP1とアプリケーションサーバ間での処理を追跡できます。
また,性能解析トレース情報の引き継ぎはトランザクション連携機能を使用する場合と使用しない場合とで異なります。それぞれの場合の性能解析トレース情報の引き継ぎについて説明します。
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