Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)

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4.15.1 TP1インバウンドアダプタの開始と終了

TP1インバウンドアダプタの開始と終了について説明します。

<この項の構成>
(1) TP1インバウンドアダプタの開始
(2) TP1インバウンドアダプタの終了

(1) TP1インバウンドアダプタの開始

TP1インバウンドアダプタは,cjstartrarコマンドで開始します。

TP1インバウンドアダプタを開始すると,Connector属性ファイルの定義内容が読み込まれます。

service_groupプロパティが不正な場合,エラーメッセージを出力してTP1インバウンドアダプタの開始処理を終了します。出力するメッセージを次に示します。

service_groupプロパティが指定されていない場合
エラーメッセージ(KDJE58302-E)

設定範囲外の値を指定した場合
エラーメッセージ(KDJE58300-E)

すでに同じ名前のサービスグループ名のTP1インバウンドアダプタが開始済みの場合
エラーメッセージ(KDJE58303-E)

そのほかのConnector属性ファイルの定義が不正な場合
警告メッセージ(KDJE58301-W)を出力し,デフォルト値を適用してTP1インバウンドアダプタの開始処理を続行します。

TP1インバウンドアダプタの開始によって,リソースアダプタのConnector属性ファイルに指定した番号のポートが開かれ,RPC通信の待ち受けが開始されます。

指定した番号のポートが開けない場合,エラーメッセージが出力されて,TP1インバウンドアダプタの開始に失敗します。Connector属性ファイルに指定するプロパティについては,「4.12.2 リソースアダプタの設定」を参照してください。

なお,TP1インバウンドアダプタを開始した時点では,RPC通信を待ち受けるポートは開いていますが,Message-driven Bean(サービス)は開始していません。Message-driven Bean(サービス)が開始していない状態で,OpenTP1からRPC要求を受信した場合は,エラーメッセージが出力されてRPCエラーが返されます。

(2) TP1インバウンドアダプタの終了

TP1インバウンドアダプタは,cjstoprarコマンドで終了します。

TP1インバウンドアダプタを終了する場合,TP1インバウンドアダプタを使用しているすべてのMessage-driven Bean(サービス)をあらかじめ停止しておいてください。

TP1インバウンドアダプタは,次に示す手順に沿って終了してください。

  1. TP1インバウンドアダプタを使用しているすべてのMessage-driven Bean(サービス)を停止します。
  2. Message-driven Bean(サービス)が使用していたすべてのOutboundのリソースアダプタ(DBConnector)を停止します。
  3. TP1インバウンドアダプタを終了します。

TP1インバウンドアダプタの終了時にMessage-driven Bean(サービス)が起動されている場合は,エラーメッセージ(KDJE48547-E)が出力され,TP1インバウンドアダプタの終了に失敗します。なお,正常に終了した場合は,ログファイルにKDJE58351-Iが出力されます。

トランザクション連携機能を使用している場合,手順3.を手順2.の先に実施すると,OpenTP1とアプリケーションサーバに未決着のトランザクションが残ってしまうおそれがあります。この場合,TP1インバウンドアダプタを再開始し,未決着のトランザクションを決着させてください。詳細は「4.9.8(4) 通信障害が発生した場合」を参照してください。