Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
パフォーマンスチューニングのための機能を使用する場合,J2EEサーバの設定,リソースアダプタの設定,およびJ2EEアプリケーションの設定が必要です。
J2EEサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。パフォーマンスチューニングの定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。
簡易構築定義ファイルでのパフォーマンスチューニングのための機能の定義について,次の表に示します。
表3-51 簡易構築定義ファイルでのパフォーマンスチューニングのための機能の定義
項目 | 指定するパラメタ | 設定内容 |
---|---|---|
アプリケーションサーバが管理するトランザクションの外でコネクションシェアリングの有効化 | ejbserver.connectionpool.sharingOutsideTransactionScope.enabled | アプリケーションサーバが管理するトランザクションの外で複数回コネクションの取得を行ったときの,コネクションシェアリングの動作を指定します。 |
コネクションアソシエーション | ejbserver.connectionpool.association.enabled | コネクションアソシエーション機能を使用するかどうかを指定します。 |
ejbserver.connectionpool.association.enabledDespiteUnshareableSetting | システムプロパティには,リソースの非共有を設定している場合※も,コネクションアソシエーション機能を使用するかどうかを指定します。 | |
ステートメントプーリング機能のステートメントの初期化 | ejbserver.connector.statementpool.clear.backcompat | ステートメントプーリング機能でステートメントを再利用する際に初期化するステートメントの内容を指定します。 |
DataSourceオブジェクトのキャッシング | ejbserver.jndi.cache.reference | DataSourceオブジェクトのキャッシングを有効にするかどうかを指定します。 |
DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化 | ejbserver.connectionpool.applicationAuthentication.disabled | コンテナ管理のサインオンの最適化機能を有効にするかどうかを指定します。 |
障害検知のタイムアウト | ejbserver.connectionpool.validation.timeout | コネクション障害検知機能のタイムアウト時間およびコネクション数調節機能によるコネクション削除処理のタイムアウト時間を指定します。 |
注※ WAR属性ファイル,Entity Bean属性ファイル,Session Bean属性ファイル,またはMessage-driven Bean属性ファイルの<res-sharing-scope>タグで,Unshareable(リソースを共有しない)を指定している場合のことです。
ライトトランザクションの設定については,「3.4.12 実行環境での設定」を参照してください。
なお,インプロセストランザクションサービスは,デフォルトの設定で使用される機能です。設定は不要です。
簡易構築定義ファイルおよびパラメタについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。
実行環境でのリソースアダプタの設定は,サーバ管理コマンドおよび属性ファイルを使用します。パフォーマンスチューニングのための機能の定義には,Connector属性ファイルを使用します。
Connector属性ファイルでのパフォーマンスチューニングのための機能の定義について次の表に示します。
表3-52 Connector属性ファイルでのパフォーマンスチューニングのための機能の定義
分類 | 項目 | 指定するタグ | 設定内容 |
---|---|---|---|
コネクションプーリング | コネクションの最小値と最大値 | <property>タグのMinPoolSizeとMaxPoolSize | コネクションプールにプールするコネクションの最小値と最大値を指定します。 |
コネクションプールのウォーミングアップ | <property>タグのWarmup | コネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する指定をします。 | |
コネクション管理スレッド | <property>タグのNetworkFailureTimeout | コネクション管理スレッドを使用する指定をします。 コネクション管理スレッドを使用する場合,コネクションの障害検知機能,およびコネクション数調節機能のタイムアウトを使用する設定になります。07-60以前のバージョンでは5秒で固定です。08-00以降のバージョンでは任意の時間を指定できます(デフォルト値は5秒)。 |
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コネクション数調節機能 | <property>タグのConnectionPoolAdjustmentInterval | コネクション数調節機能が動作する間隔を指定します。 なお,コネクション数調節機能にタイムアウトを設定する場合には,NetworkFailureTimeoutでコネクション管理スレッドの使用を有効にします。※1 |
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ステートメントプーリング | PreparedStatementのプールサイズ※2 | <config-property>タグのPreparedStatementPoolSize | PreparedStatementのプールサイズを指定します。 |
CallableStatementのプールサイズ※2 | <config-property>タグのCallableStatementPoolSize | CallableStatementのプールサイズを指定します。 |
注※1 コネクションの障害検知機能のタイムアウトと同じキーです。このため,コネクションの障害検知機能でタイムアウトを使用する場合は,コネクション数調節機能でもタイムアウトを使用する設定となります。
注※2 XDM/RD E2 11-01以前のバージョンの場合,ステートメントプーリング機能を利用できないため,これらのプロパティには0を指定してください。
Connector属性ファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。
実行環境でのJ2EEアプリケーションの設定は,サーバ管理コマンドおよび属性ファイルで実施します。パフォーマンスチューニングのための機能の定義には,WAR属性ファイル,Session Bean属性ファイル,Entity Bean属性ファイルまたはMessage-driven Bean属性ファイルを使用します。
これらの属性ファイルで指定するタグは,cosminexus.xmlまたはDDと対応しています。なお,cosminexus.xmlでの定義については,「3.14.9 cosminexus.xmlでの定義」を参照してください。
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