7.14 明示管理ヒープ機能適用時に発生しやすい問題とその解決方法

Explicitヒープのメモリサイズや,明示管理ヒープ機能の利用のしかた,Javaアプリケーションの設計方法,実行環境の設定などによっては,次の表に示す現象が発生することがあります。

表7-10 明示管理ヒープ機能適用時に発生する現象と対処方法の参照先

項番発生する現象対処方法の参照先
1Explicitヒープに空きがなく,Explicitメモリブロックへのオブジェクトの生成に失敗する。7.14.3
2Explicitメモリブロックの生成に失敗する。7.14.4
3明示管理ヒープ機能を利用してもFullGCが頻発する。7.14.5
4Explicitメモリブロックの自動解放処理に長時間掛かっている。7.14.6

これらの現象が発生しているかどうかは,明示管理ヒープ機能のイベントログから調査できます。調査方法については,「7.14.1 Explicitヒープのある時点での利用状況(スナップショット)の調査」,および「7.14.2 利用状況の推移の調査」を参照してください。なお,明示管理ヒープ機能のイベントログの内容については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「5.11 明示管理ヒープ機能のイベントログ」を参照してください。なお,ここで説明する出力例では,見やすさのために改行した個所に¥を入れています。実際の出力内容に改行は入りません。

<この節の構成>
7.14.1 Explicitヒープのある時点での利用状況(スナップショット)の調査
7.14.2 利用状況の推移の調査
7.14.3 Explicitヒープあふれが発生した場合の確認と対処
7.14.4 Explicitメモリブロックの初期化が失敗した場合の確認と対処
7.14.5 Explicitメモリブロック明示解放処理時にJavaヒープへのオブジェクト移動が発生した場合の確認と対処
7.14.6 Explicitメモリブロックの自動解放処理が長時間化した場合の確認と対処