4.1.3 バッチアプリケーションを実行するシステムで使用するTCP/UDPのポートについての注意事項

バッチアプリケーションを実行するシステムで使用するTCP/UDPのポートについて,プロセスごとに説明します。バッチアプリケーションを実行するシステムで使用するTCP/UDPのポートを次の表に示します。

表4-1 バッチアプリケーションを実行するシステムのプロセスが使用するTCP/UDPのポート

項番※1プロセス説明
(1)バッチサーバEJBコンテナのリクエスト受付ポート。
(2)管理用通信ポート。
(3)Webサーバ(リダイレクタ)からのリクエスト受付ポート。
(5)インプロセスで起動するネーミングサービスのリクエスト受付ポート。
(7)RMIレジストリのリクエスト受付ポート。
(9)稼働情報取得時のリクエスト受付ポート。
(13)スマートエージェント※2スマートエージェントの通信用ポート環境変数。
UDPによる双方向通信に必要です。
(25)CTMレギュレータ※2CTMレギュレータがEJBクライアントからのリクエストを受け付けるポートの基底値。基底値+プロセス数だけ使用します。
CTM使用時に必要です。
(26)CTMデーモン※2CTMデーモンがEJBクライアントからのリクエストを受け付けるポート。
CTM使用時に必要です。
(27)CTMデーモンがほかのデーモンやJ2EEサーバなどと通信するポート。
CTM使用時に必要です。
(28)CTMドメインマネジャ※2CTMドメインマネジャがほかのCTMドメインマネジャと通信するポート。
CTM使用時に,TCPおよびUDP通信(ブロードキャスト)をするために必要です。

注 スマートエージェントを使用する指定をした場合,スマートエージェントと通信するために,この表で示した以外の複数のポートが使用されます。スマートエージェントの詳細については,マニュアル「Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス」を参照してください。

注※1 「3.16 アプリケーションサーバのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号」の「表3-4 アプリケーションサーバが使用するTCP/UDPのポート番号」の項番と対応しています。

注※2 バッチアプリケーションのスケジューリング機能を使用する場合に,必要なプロセスです。


次の場合は,使用するポートが重複しないように設定してください。

各プロセスが使用するTCP/UDPのポートの詳細については,「3.16 アプリケーションサーバのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号」を参照してください。

注意
サーバの待ち受けポートの注意事項(UNIXの場合)
UNIXの場合,次の条件がすべて重なるときは,待ち受けをしていないTCPポートに対して,接続に成功してしまうことがあります。
  • 待ち受けをしていないポートに対して接続試行を実行する
  • 接続対象が自ホストであり,かつ一時ポート番号の範囲(OSが動的に割り当てるポートの範囲)である
この現象が発生した場合,想定したプロセスとの通信ができないで,タイムアウトなどが発生します。この現象を回避するためには,サーバの待ち受けポートに一時ポート番号の範囲以外の値を指定してください。一時ポート番号の範囲は,次のファイルで確認できます。
AIXの場合
最小値(32768):no -o tcp_ephemeral_low
最大値(65535):no -o tcp_ephemeral_high
Linuxの場合
/proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
なお,サーバの待ち受けポートの設定方法は,各OSのマニュアルを参照してください。