4.2.1 ホストを増やしてシステムの規模を拡大(スケールアウト)するには

スケールアウトでは,ホストの台数を増やし,システムの規模を拡大することで,システム全体の処理性能の向上が図れます。

Smart Composer機能の場合は,サービスユニット単位にホストおよび論理サーバを一括で増やせます。また,運用管理ポータルの場合は,[運用管理ポータル]画面の各画面で個々にホストや論理サーバを増やせます。

●システム運用例

ホストを増やしてシステムの規模を拡大するシステム運用例を次の図に示します。ここでは,「4.1 Webサーバを別ホストに配置してマシン性能を向上するシステムの構築」で構築したシステムを使用します。

図4-6 ホストを増やしてシステムの規模を拡大するシステム運用例

[図データ]

例題で使用する設定内容を次の表に示します。

表4-19 例題で使用する設定内容(システムのスケールアウト)

分類項目設定例
システム全体構成変更定義ファイルの名称MyWebSystemAdd.xml
Webシステムの名称MyWebSystem
追加するサービスユニットの名称unit2
追加するWebサーバを配置するホストホストの名称apsv3
IPアドレス(管理IPアドレス)192.168.100.13
論理Webサーバの名称MyWebSystem_HTTP02
論理パフォーマンストレーサの名称MyWebSystem_PRF03
追加するJ2EEサーバを配置するホストホストの名称apsv4
IPアドレス(管理IPアドレス)192.168.100.14
論理J2EEサーバの名称MyWebSystem_J2EE02
論理パフォーマンストレーサの名称MyWebSystem_PRF04
リソースアダプタのファイル名DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
リソースアダプタの表示名DB_Connector_for_HiRDB_Type4
Connector属性ファイルのファイル名MyDBConnectorAttr.xml
J2EEアプリケーションのファイル名MyApp.ear
J2EEアプリケーションの表示名MyApp

注※ ネットワークが単一構成の場合,IPアドレスは,業務IPアドレスと管理IPアドレスの両方を兼ねます。


●実施する作業と作業の要否

システムをスケールアウトする時に実施する作業と作業の要否を次の表に示します。システムのスケールアウトは,Smart Composer機能を使用して実施します。

表4-20 システムをスケールアウトする時に実施する作業と作業の要否(Smart Composer機能利用時)

システムをスケールアウトする時に実施する作業作業の要否作業の実施条件参照個所
システムの構築必ず実施4.1
追加するホストの準備必ず実施4.2.2(1)
構成変更定義ファイルの作成必ず実施4.2.2(2)
システムの情報モデルの変更必ず実施4.2.2(3)
サービスユニットの追加必ず実施4.2.2(4)
(凡例)
○:必ず実施する作業です。