4.4.1 ほかのホストにシステム環境を移行するには

システム環境の移行を利用すると,ほかの環境でシステムを構築して稼働するまでに掛かる時間を短縮できます。

●システム運用例

構成・定義情報を出力してほかのホストにシステム環境を移行するシステム運用例を次の図に示します。ここでは,移行元の環境として,「4.1 Webサーバを別ホストに配置してマシン性能を向上するシステムの構築」で構築したシステムを使用します。

図4-8 構成・定義情報を出力してほかのホストにシステム環境を移行するシステム運用例

[図データ]

例題で使用する設定内容を次の表に示します。

表4-24 例題で使用する設定内容(システム環境の移行)

分類項目設定例
システム全体移行情報を出力する簡易構築定義ファイルの名称MyWebSystemexport.xml
移行元の環境Webサーバを配置するホストホストの名称apsv1
IPアドレス(管理IPアドレス)※1192.168.100.11
J2EEサーバを配置するホスト※2ホストの名称apsv2
IPアドレス(管理IPアドレス)※1192.168.100.12
移行先の環境Webサーバを配置するホストホストの名称apsva
IPアドレス(管理IPアドレス)※1192.168.100.21
J2EEサーバを配置するホスト※2ホストの名称apsvb
IPアドレス(管理IPアドレス)※1192.168.100.22

注※1 ネットワークが単一構成の場合,IPアドレスは,業務IPアドレスと管理IPアドレスの両方を兼ねます。

注※2 運用管理機能(Management Server)は,J2EEサーバを配置するホストに配置します。


●実施する作業と作業の要否

システム環境を移行する時に実施する作業と作業の要否を次の表に示します。システム環境の移行は,Smart Composer機能を使用して実施します。

表4-25 システム環境を移行する時に実施する作業と作業の要否(Smart Composer機能利用時)

システム環境を移行する時に実施する作業作業の要否作業の実施条件参照個所
移行元のシステム環境の構築必ず実施4.1
移行先の環境でのホストの準備必ず実施4.4.2(1)
構成・定義情報の出力必ず実施4.4.2(2)
移行先のシステム環境の構築必ず実施4.4.2(3)
(凡例)
○:必ず実施する作業です。