4.6.1 バッチアプリケーションを実行するには

バッチアプリケーションを実行するシステムでは,バッチサーバを配置したアプリケーションサーバを中心に構築します。また,業務の用途に合わせて,バッチジョブを自動実行するための関連プログラムを配置したり,バッチアプリケーションの実行をスケジュールするためのアプリケーションサーバの機能を設定したりします。

Smart Composer機能の場合は,バッチサーバを配置するホスト(j2ee-tier)や論理サーバの環境設定を定義した簡易構築定義ファイルから,コマンドを使用して構築します。また,運用管理ポータルの場合は,[運用管理ポータル]画面の各画面で,それぞれのホストに論理サーバ(バッチサーバなど)を配置して,各論理サーバの設定情報をホストに配布して構築します。

●システム構成例

バッチアプリケーションを実行するシステムの構成例を次の図に示します。バッチアプリケーションを実行するシステムの場合,運用管理機能(Management Server)はバッチサーバを配置するホストに設定します。また,この構成例では,ネットワークは単一構成(業務LANと管理LANを分けない構成)とし,各ホストは物理NICを一つ使用するものとします。

図4-10 バッチアプリケーションを実行するシステムの構成例

[図データ]

●実施する作業と作業の要否

バッチアプリケーションを実行するシステムの構築時に実施する作業と作業の要否を,利用する構築ツールごとに次の表に示します。なお,参照先の記述にある「J2EEサーバ」を「バッチサーバ」に置き換えてお読みください。

表4-32 バッチアプリケーションを実行するシステムの構築時に実施する作業と作業の要否(運用管理ポータル利用時)

バッチアプリケーションを実行するシステムの構築時に実施する作業作業の要否作業の実施条件参照先マニュアル参照個所
データベースの準備データベースに接続する場合このマニュアル2.1.1
データベースの環境の設定(Oracleの設定)データベース(Oracle)に接続する場合4.1.2
Component Container管理者の設定(UNIXの場合)OSがUNIXの場合で一般ユーザに操作権限を与えるとき4.1.3
Application Serverのインストール必ず実施(OSがWindowsの場合)2.2.2
必ず実施(OSがAIX,HP-UXの場合)2.2.3
必ず実施(OSがLinuxの場合)2.2.4
データベースに接続するための製品のインストールデータベースに接続する場合2.2.5
アプリケーションサーバでサポートしているシンボリックリンク(UNIXの場合)OSがUNIXの場合4.1.5
データベース接続環境の設定データベース(HiRDB)に接続する場合4.1.6
データベース(Oracle)に接続する場合4.1.7
データベース(SQL Server)に接続する場合4.1.8
システムの環境変数の設定必ず実施4.1.11
論理サーバの環境変数の設定インストール時の環境変数を変更する場合4.1.12
運用管理機能の構築必ず実施運用管理ポータル2.2
運用管理エージェントの起動必ず実施4.1.2
Management Serverの起動必ず実施4.1.2
システム環境の設定必ず実施5.2
システム環境のセットアップ必ず実施
システムの起動(論理サーバの起動)必ず実施6.1.2
リソースアダプタの設定リソースアダプタ(DB Connector)によるリソース接続をする場合5.3
リソースアダプタ(DB Connector以外)によるリソース接続をする場合
リソースアダプタの開始リソースアダプタによるリソース接続をする場合6.1.2
システム環境定義の変更運用で必要な場合6.2
リソースアダプタの設定変更運用で必要な場合6.2
システムの停止(論理サーバの停止)運用で必要な場合6.1.4
Management Serverの停止運用で必要な場合4.1.4
運用管理エージェントの停止運用で必要な場合4.1.4
システム環境の削除運用で必要な場合5.4
(凡例)
運用管理ポータル:マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」
○:必ず実施する作業です。
△:作業の実施条件を満たす場合に実施する作業です。

表4-33 バッチアプリケーションを実行するシステムの構築時に実施する作業と作業の要否(Smart Composer機能利用時)

バッチアプリケーションを実行するシステムの構築時に実施する作業作業の要否作業の実施条件参照個所
データベースの準備データベースに接続する場合2.1.1
データベースの環境の設定(Oracleの設定)データベースがOracleの場合4.1.2
Component Container管理者の設定(UNIXの場合)OSがUNIXの場合で一般ユーザに操作権限を与えるとき4.1.3
Application Serverのインストール必ず実施(OSがWindowsの場合)2.2.2
必ず実施(OSがAIX,HP-UXの場合)2.2.3
必ず実施(OSがLinuxの場合)2.2.4
データベースに接続するための製品のインストールデータベースに接続する場合2.2.5
Application Serverのインストール必ず実施2.2.1
アプリケーションサーバでサポートしているシンボリックリンク(UNIXの場合)OSがUNIXの場合4.1.5
データベース接続環境の設定データベースがHiRDBの場合4.1.6
データベースがOracleの場合4.1.7
データベース(SQL Server)に接続する場合4.1.8
システムの環境変数の設定必ず実施4.1.11
論理サーバの環境変数の設定インストール時の環境変数を変更する場合4.1.12
運用管理機能の構築必ず実施4.1.14
運用管理エージェントの起動必ず実施4.1.17
Management Serverの起動必ず実施4.1.18
システム環境の設定(簡易構築定義ファイルの設定)必ず実施4.1.204.6.2
システム環境の構築(セットアップ)必ず実施4.1.23
システムの起動必ず実施4.1.24
リソースアダプタの設定DB Connectorによる接続の場合4.1.26
DB Connector以外による接続の場合4.1.27
リソースアダプタの開始リソースと接続する場合4.1.28
システム環境定義の変更運用で必要な場合4.1.31
リソースアダプタの設定変更運用で必要な場合4.1.33
システムの停止運用で必要な場合4.1.34
Management Serverの停止運用で必要な場合4.1.35
運用管理エージェントの停止運用で必要な場合4.1.36
システム環境の削除運用で必要な場合4.1.37
(凡例)
○:必ず実施する作業です。
△:作業の実施条件を満たす場合に実施する作業です。
注 バッチサーバを実行するシステムの運用時の注意事項については,「4.6.3 バッチアプリケーションを実行するシステムを運用するときの注意事項」を参照してください。