Cosminexus アプリケーションサーバ V8 システム構築・運用ガイド

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11.1.2 アプリケーションサーバで実行できる運用作業

バッチアプリケーションを実行するシステムでは次に示す運用作業を実施できます。

これらの作業を実行するには,主に次の手段を使用します。

ここでは,運用作業ごとに,アプリケーションサーバで推奨する手段について説明しています。ここで説明している手段以外で運用したい場合は,「付録E 代替手段で実行できる運用作業」を参照してください。

<この項の構成>
(1) システムの起動と停止で実行できる作業
(2) システムの運用監視で実行できる作業
(3) システムの処理性能解析で実行できる作業
(4) リソースの管理で実行できる作業
(5) システムの監査で実行できる運用作業
(6) システムの変更で実行できる運用作業
(7) システム環境の移行で実行できる運用作業
(8) トラブルシューティングで実行できる作業

(1) システムの起動と停止で実行できる作業

システムの起動と停止で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-1 システムの起動と停止で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先マニュアル 参照個所 手段
サービスユニットを一括起動します。 不要 コマンド編 cmx_start_target(Webシステムまたはサービスユニットの開始) Smart Composer機能のコマンド(cmx_start_target)
サービスユニットを一括停止します。 不要 コマンド編 cmx_stop_target(Webシステムまたはサービスユニットの停止) Smart Composer機能のコマンド(cmx_stop_target)
クラスタソフトウェアを使用したシステムを起動・停止します。 必要 運用/監視/連携編 運用/監視/連携編 18章 アプリケーションサーバのコマンド,クラスタソフトウェアの機能

(凡例)
必要:運用前の設定が必要です。
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。
コマンド編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」を示します。
運用/監視/連携編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編」を示します。

(2) システムの運用監視で実行できる作業

システムの運用監視で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-2 システムの運用監視で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先マニュアル 参照個所 手段
サービスユニットのステータス,およびWebシステムに関連づいていない論理サーバを確認します。 不要 コマンド編 cmx_list_status(サービスユニット状況の表示) Smart Composer機能のコマンド(cmx_list_status)
論理サーバのステータスを確認します。 不要 運用/監視/連携編 2.5.2 運用管理コマンド(mngsvrutil)
Webシステム内のサービスユニットの構成,およびWebシステムに関連づいていない論理サーバの一覧を確認します。 不要 コマンド編 cmx_list_model(Webシステムの情報モデルの取得) Smart Composer機能のコマンド(cmx_list_model)
稼働情報ファイルを参照して,バッチサーバの稼働情報を監視します。 省略可 運用/監視/連携編 運用/監視/連携編 3章
運用管理コマンドを使用して,バッチサーバの稼働情報を監視します。 不要 運用/監視/連携編 8章 運用管理コマンド(mngsvrutil)
リソースの使用率や使用数を監視して,しきい値を超えた場合に原因を調査します。 省略可 運用/監視/連携編 運用/監視/連携編 4章
稼働情報ファイルに出力される稼働情報,またはリソースの枯渇状況に応じてメッセージが出力された場合の処理を自動化します(Managementアクション)。 必要 6.2.2(2)運用/監視/連携編 運用/監視/連携編 9章
CTMの稼働統計情報を出力します。 不要 運用/監視/連携編 10章 運用管理コマンド(mngsvrutil)
バッチサーバ上のバッチアプリケーション情報を一覧で出力します。 不要 拡張編 4.5.4 バッチ一覧表示コマンド(cjlistjob)

(凡例)
必要:運用前の設定が必要です。
省略可:デフォルトの設定で使用できるため,運用前の設定は省略できます。この動作をデフォルトから変更する場合は設定が必要です。
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。
コマンド編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」を示します。
運用/監視/連携編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編」を示します。
拡張編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」を示します。

注※ CTMは,構成ソフトウェアにCosminexus Component Transaction Monitorを含む製品だけで利用できます。利用できる製品については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 概説」の「2.3.1 製品と構成ソフトウェアの対応」を参照してください。


(3) システムの処理性能解析で実行できる作業

システムの処理性能解析で実行できる作業について,次の表に示します。

表11-3 システムの処理性能解析で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先マニュアル 参照個所 手段
性能解析トレースファイルを収集します。 不要 保守/移行/互換編 6.3 運用管理コマンド(mngsvrutil)
収集した性能解析トレースファイルを利用してシステムの処理性能を解析します。 不要 保守/移行/互換編 6.6

(凡例)
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。
保守/移行/互換編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行/互換編」を示します。

(4) リソースの管理で実行できる作業

リソースの管理で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-4 リソースの管理で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先マニュアル 参照個所 手段
コネクションプールの情報を表示します。 不要 基本・開発編(コンテナ共通機能) 3.15.4 サーバ管理コマンド(cjlistpool)
コネクションプールをクリアします。 不要 基本・開発編(コンテナ共通機能) 3.15.5 サーバ管理コマンド(cjclearpool)
クラスタ構成のデータベースをメンテナンスします。 不要 基本・開発編(コンテナ共通機能) 3.17.4 サーバ管理コマンド(cjlistrar,cjsuspendpool,cjresumepool)
リソースの接続テストをします。 必要 基本・開発編(コンテナ共通機能) 基本・開発編(コンテナ共通機能) 3.18 サーバ管理コマンド(cjtestres)

(凡例)
必要:運用前の設定が必要です。
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。
基本・開発編(コンテナ共通機能):マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」を示します。

(5) システムの監査で実行できる運用作業

監査ログを使用したシステムの監査,およびデータベース監査証跡と連携した運用で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-5 システムの監査で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先マニュアル 参照個所 手段
監査ログを出力して,管理します。 必要 運用/監視/連携編 運用/監視/連携編 6章
監査ログを収集して調査します。 必要 運用/監視/連携編 運用/監視/連携編 17章
データベース監査証跡に出力された情報を基に,データベースにアクセスしたリクエストの情報を特定します。 不要 運用/監視/連携編 7章

(凡例)
必要:運用前の設定が必要です。
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。
運用/監視/連携編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編」を示します。

(6) システムの変更で実行できる運用作業

システムの変更で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-6 システムの変更で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先 手段
設定変更 システム全体の設定を一括で変更します。 不要 11.3
構成変更 システムをスケールアウトします。 不要 11.4.111.5
システムをスケールインします。 不要 11.4.211.5
削除 システムを削除します。 不要 11.8

(凡例)
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。

(7) システム環境の移行で実行できる運用作業

システム環境の移行で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-7 システム環境の移行で実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先 手段
構築済みのシステムの環境を移行します。 不要 11.6 Smart Composer機能のコマンド(cmx_export_model)

(凡例)
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。

(8) トラブルシューティングで実行できる作業

トラブルシューティングで実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。

表11-8 トラブルシューティングで実行できる作業

運用作業 運用前の設定の要否 運用前の設定方法の参照先 運用方法
参照先マニュアル 参照個所 手段
トラブルシューティングに必要な資料を収集します。 必要/省略可 6.2.2(1)保守/移行/互換編 保守/移行/互換編 2.3 運用管理コマンド(mngsvrutil)
論理サーバ(構成ソフトウェアのサーバプロセス)に異常が発生した場合の処理を自動化します。 省略可 保守/移行/互換編 保守/移行/互換編 2.2.2
トラブルシューティングに必要な資料を調査します。 不要 保守/移行/互換編 5章

(凡例)
必要:運用前の設定が必要です。
省略可:デフォルトの設定で使用できるため,運用前の設定は省略できます。この動作をデフォルトから変更する場合は設定が必要です。
不要:運用前の設定は不要です。
−:該当しません。
保守/移行/互換編:マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行/互換編」を示します。