Cosminexus アプリケーションサーバ V8 機能解説 保守/移行/互換編

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3.2.1 資料取得の設定の概要(J2EEアプリケーションを実行するシステム)

資料のデフォルトの設定(ログの出力先やサイズ)を変更する場合や,デフォルトで取得できない資料を取得する場合には,簡易構築定義ファイルやユーザ定義ファイルを編集して設定します。ここでは,J2EEアプリケーションを実行するシステムで,事前に資料(ログ)を取得するための設定が必要かどうかについて説明します。また,設定方法の概要についても説明します。

資料取得のための設定を次の表に示します。

表3-3 資料取得のための設定(J2EEアプリケーションを実行するシステム)

資料の種類 資料取得のための設定 設定の要否 参照先マニュアル 参照個所
snapshotログ snapshotログの収集先,収集方法や収集のタイミングを変更する場合には,ユーザ定義ファイルを編集します。 このマニュアル 3.3.13.3.3
Management Serverのログ mserver.properties(Management Server環境設定ファイル)で,ログの出力レベルや,ログファイルの面数などを設定します。 このマニュアル 3.3.5
性能解析トレースファイル mserver.properties(Management Server環境設定ファイル)で,性能解析トレースファイルの面数を設定します。
また,簡易構築定義ファイルで,論理パフォーマンストレーサ(performance-tracer)の<configuration>タグ内に,パフォーマンストレーサのトレース取得レベルや,PFRトレースファイルの面数などを指定します。
このマニュアル 6.5
J2EEサーバのログ 簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ログの出力レベル,サイズ,面数などを設定します。
また,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.logger.systemlog.enabledで,システムログ出力の設定が有効になっている場合,J2EEサーバの起動,停止および異常終了のメッセージがイベントログ(UNIXの場合,syslog)に出力されます。
このマニュアル 3.3.6
SFOサーバのログ 簡易構築定義ファイルで,論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,ログの出力レベル,サイズ,面数などを設定します。 このマニュアル 3.3.8
Webサーバのログ 簡易構築定義ファイルで,論理Webサーバ(web-server)の<configuration>タグ内に,Webサーバのログの出力レベル,出力先などを設定します。 このマニュアル 3.3.9
リダイレクタのログ 簡易構築定義ファイルで,論理Webサーバ(web-server)の<configuration>タグ内に,リダイレクタのログの出力レベル,サイズ,面数などを設定します。
また,mod_jk.confにログファイル名のプリフィックスを指定します。
このマニュアル 3.3.10
アプリケーションのユーザログ 簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ロガーやハンドラの設定,ログの出力レベル,サイズ,面数などを設定します。また,server.policyで,セキュリティポリシーを設定します。 Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編 12章
インプロセスHTTPサーバのログ 簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,インプロセスHTTPサーバのログ出力の有無,ファイル面数などを設定します。また,アクセスログは,フォーマットを定義することで,出力形式をカスタマイズできます。
インプロセスHTTPサーバのアクセスログのカスタマイズについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「4.17.2 インプロセスHTTPサーバのアクセスログのカスタマイズ」を参照してください。
このマニュアル 3.3.11
稼働情報ファイル 簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,稼働情報ファイルの出力先や面数などを設定します。 Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編 3.3.3
Cosminexus Managerのログ manager.cfgで統合ログの面数やサイズを指定します。 このマニュアル 3.3.12
コンソールログ adminagent.propertiesでコンソールログの出力の有無,面数やサイズを設定します。 Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編 11.3
リソースアダプタのログ サーバ管理コマンドを使用して,リソースアダプタ単位でのログ出力の有無を設定します。
また,簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ログの出力レベル,サイズ,面数を設定します。
このマニュアル 3.3.13
Cosminexus TPBrokerのトレースファイル 簡易構築定義ファイル(論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内),サーバ管理コマンド用のusrconf.bat(UNIXの場合はusrconf)とusrconf.propertiesで,トレースファイルの出力先や面数などを設定します。 このマニュアル 3.3.14
Cosminexus JMSプロバイダのログ commonconfig.propertiesまたはconfig.propertiesと,admin.propertiesで,CJMSPブローカーおよび管理コマンド(cjmsicmd)のログの出力レベル,面数,ログファイルサイズを設定します。
また,Connector属性ファイルで,CJMSPリソースアダプタのログの出力レベル,面数,ログファイルサイズを設定します。
このマニュアル 3.3.15
OSの統計情報 Windowsの場合,Windowsのシステムモニタでシステムリソースのパフォーマンスデータ取得の設定をします。 このマニュアル 3.3.16
ユーザダンプ Windowsの場合,ワトソン博士または環境変数(CJMEMDUMP_PATH)で,ユーザダンプ取得の設定をします。 このマニュアル 3.3.17
coreダンプ UNIXの場合,簡易構築定義ファイルやシェルコマンドで,coreファイル取得の設定をします。 このマニュアル 3.3.18
JavaVMの資料 簡易構築定義ファイルで,JavaVMのスレッドダンプ日立固有のJavaVMログ(日立JavaVMログファイル)の出力方法や出力内容などの設定をします。また,明示管理ヒープ機能のイベントログを出力するファイル名や,ログの出力レベルなどを設定します。 このマニュアル 3.3.19
サーバ管理コマンドのログ サーバ管理コマンド用のusrconf.bat(UNIXの場合はusrconf)とusrconf.propertiesで,ログの出力レベルなどを設定できます。 Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド 8.8.1

(凡例)
○:資料を取得する場合には,設定が必要
△:デフォルトの資料取得の設定を変更する場合だけ,設定が必要

この表に示したログは,snapshotログで一括収集できます。ただし,Cosminexus TPBrokerのトレースファイルについては,収集できるものと収集できないものが混在しています。このほかにも,snapshotログのデフォルトの設定で取得できないログについては,取得のための設定をしたり,snapshotログの収集先に追加したりする必要があります。また,ユーザダンプ(Windowsの場合)またはcoreダンプ(UNIXの場合)については,固定のファイル名に対して収集します。障害発生時に収集するためには,ユーザ作成の障害検知時コマンドを利用する必要があります。

なお,次のログはログ出力先を変更できません。

ログの種類やデフォルト値,チャネル名,取得できるログの詳細や取得方法については,「2.4 取得が必要な資料の種類」を参照してください。