HCSCサーバのメッセージング基盤では,次の内容をユーザ電文トレースとして取得できます。
ユーザ電文トレースに出力される内容は,次の三つの部分で構成されます。
それぞれの内容を次に示します。
ユーザ電文トレース開始の出力形式を次の図に示します。
図7-18 ユーザ電文トレース開始の出力形式
ユーザ電文トレース開始に出力される内容を次の表に示します。
表7-35 ユーザ電文トレース開始に出力される内容
項目 | 内容 | |
---|---|---|
番号 | トレースレコードの出力通番が表示されます。 | |
日付 | トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。 | |
時刻 | トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.sss形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。 | |
製品ID | 製品を特定するための識別子が出力されます。
| |
pid | プロセスを識別するためのIDが出力されます。 | |
tid | スレッドを識別するためのIDが出力されます。 | |
ID | 表示されません。 | |
電文トレース開始取得ポイント識別情報 | 電文トレース開始 | ユーザ電文トレース開始を示す文字列「telegramtrace started」が出力されます。 |
取得位置 | トレースの取得ポイント情報(取得位置)が出力されます。
| |
プロトコル種別 | トレースの取得ポイント情報(プロトコル種別)が出力されます。
| |
詳細位置 | トレースの取得ポイント情報(詳細位置)が出力されます。
| |
メッセージ共通ID | リクエスト識別情報(親ID)が出力されます。 | |
付加情報 | 次の付加情報が出力されます。
| |
CRLF | レコード終端符号が出力されます。 |
ユーザ電文トレースデータの出力形式を次の図に示します。
図7-19 ユーザ電文トレースデータの出力形式
ユーザ電文トレースデータに出力される内容を次の表に示します。
表7-36 ユーザ電文トレースデータに出力される内容
項目 | 内容 | |
---|---|---|
番号 | トレースレコードの出力通番が表示されます。 | |
日付 | トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。 | |
時刻 | トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.sss形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。 | |
製品ID | 製品を特定するための識別子が出力されます。
| |
pid | プロセスを識別するためのIDが出力されます。 | |
tid | スレッドを識別するためのIDが出力されます。 | |
ID | 表示されません。 | |
電文トレースデータ情報 | 出力位置(16進数形式) | ユーザ電文の先頭からのオフセット値(16進数形式)が出力されます。 |
データ(16進数形式) | ユーザ電文の内容(16進数形式)が出力されます。 | |
データ(ASCII形式) | ユーザ電文の内容(ASCII形式)が出力されます。 0x20~0x7Eの範囲の場合にASCII文字が出力されます。 範囲外の場合は,ピリオド(.)が出力されます。 | |
CRLF | レコード終端符号が出力されます。 |
ユーザ電文トレース終了の出力形式を次の図に示します。
図7-20 ユーザ電文トレース終了の出力形式
ユーザ電文トレース終了に出力される内容を次の表に示します。
表7-37 ユーザ電文トレース終了に出力される内容
項目 | 内容 | |
---|---|---|
番号 | トレースレコードの出力通番が表示されます。 | |
日付 | トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。 | |
時刻 | トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.sss形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。 | |
製品ID | 製品を特定するための識別子が出力されます。
| |
pid | プロセスを識別するためのIDが出力されます。 | |
tid | スレッドを識別するためのIDが出力されます。 | |
ID | 表示されません。 | |
電文トレース終了取得ポイント識別情報 | 電文トレース終了 | ユーザ電文トレース終了を示す文字列「telegramtrace ended」が出力されます。 |
取得位置 | トレースの取得ポイント情報(取得位置)が出力されます。
| |
プロトコル種別 | トレースの取得ポイント情報(プロトコル種別)が出力されます。
| |
詳細位置 | トレースの取得ポイント情報(詳細位置)が出力されます。
| |
メッセージ共通ID | リクエスト識別情報(親ID)が出力されます。 | |
付加情報 | 付加情報として,ユーザ電文の長さ(10進数形式)が出力されます。なお,ユーザ電文がない場合は「0」または「null」が出力されます。 | |
CRLF | レコード終端符号が出力されます。 |
ユーザ電文トレースの取得ポイントには,次に示す場合があり,それぞれで取得ポイントが異なります。
単体サービス実行時(データ変換がない場合)のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-21 ユーザ電文トレースの取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がない場合))
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図7-21中の番号と対応しています。
表7-38 ユーザ電文トレース取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がない場合))
図中の番号 | トレース取得ポイント |
---|---|
1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
1 | 標準受付(SessionBean)の入口 |
2 | 標準受付(SessionBean)の出口 |
1 | 標準受付(MDB(WS-R))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(WS-R))の出口 |
1 | 標準受付(MDB(DBキュー))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(DBキュー))の出口 |
3 | サービスアダプタ(Webサービス)のサービス部品呼び出し口 |
4 | サービスアダプタ(Webサービス)のサービス部品応答受信口 |
3 | サービスアダプタ(SessionBean)のサービス部品呼び出し口 |
4 | サービスアダプタ(SessionBean)のサービス部品応答受信口 |
3 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))のサービス部品呼び出し口 |
4 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))のサービス部品応答受信口 |
3 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))のサービス部品呼び出し口 |
4 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))のサービス部品応答受信口 |
3 | サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口 |
4 | サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口 |
単体サービス実行時(データ変換がある場合)のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-22 ユーザ電文トレースの取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がある場合))
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図7-22中の番号と対応しています。
表7-39 ユーザ電文トレース取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がある場合))
図中の番号 | トレース取得ポイント |
---|---|
1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
1 | 標準受付(SessionBean)の入口 |
2 | 標準受付(SessionBean)の出口 |
1 | 標準受付(MDB(WS-R))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(WS-R))の出口 |
1 | 標準受付(MDB(DBキュー))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(DBキュー))の出口 |
3 | サービスアダプタ(Webサービス)の標準電文定義時のデータ変換前 |
4 | サービスアダプタ(Webサービス)の標準電文定義時のデータ変換後 |
3 | サービスアダプタ(SessionBean)の標準電文定義時のデータ変換前 |
4 | サービスアダプタ(SessionBean)の標準電文定義時のデータ変換後 |
3 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))の標準電文定義時のデータ変換前 |
4 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))の標準電文定義時のデータ変換後 |
3 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))の標準電文定義時のデータ変換前 |
4 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))の標準電文定義時のデータ変換後 |
3 | サービスアダプタ(CUSTOM)の標準電文定義時のデータ変換前 |
4 | サービスアダプタ(CUSTOM)の標準電文定義時のデータ変換後 |
5 | サービスアダプタ(Webサービス)のサービス部品呼び出し口 |
6 | サービスアダプタ(Webサービス)のサービス部品応答受信口 |
5 | サービスアダプタ(SessionBean)のサービス部品呼び出し口 |
6 | サービスアダプタ(SessionBean)のサービス部品応答受信口 |
5 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))のサービス部品呼び出し口 |
6 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))のサービス部品応答受信口 |
5 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))のサービス部品呼び出し口 |
6 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))のサービス部品応答受信口 |
5 | サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口 |
6 | サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口 |
ビジネスプロセス呼び出し実行時のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-23 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ビジネスプロセス呼び出し実行時)
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図7-23中の番号と対応しています。
表7-40 ユーザ電文トレース取得ポイント(ビジネスプロセス呼び出し実行時)
図中の番号 | トレース取得ポイント |
---|---|
1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
1 | 標準受付(SessionBean)の入口 |
2 | 標準受付(SessionBean)の出口 |
1 | 標準受付(MDB(WS-R))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(WS-R))の出口 |
1 | 標準受付(MDB(DBキュー))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(DBキュー))の出口 |
3 | ビジネスプロセスサービスの呼び出し口 |
4 | ビジネスプロセスサービスの応答受信口 |
ビジネスプロセスサービス実行時のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-24 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図7-24中の番号と対応しています。
表7-41 ユーザ電文トレース取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)
図中の番号 | トレース取得ポイント |
---|---|
1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
1 | 標準受付(SessionBean)の入口 |
2 | 標準受付(SessionBean)の出口 |
1 | 標準受付(MDB(WS-R))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(WS-R))の出口 |
1 | 標準受付(MDB(DBキュー))の入口 |
2 | 標準受付(MDB(DBキュー))の出口 |
7 | サービスアダプタ(Webサービス)のサービス部品呼び出し口 |
8 | サービスアダプタ(Webサービス)のサービス部品応答受信口 |
7 | サービスアダプタ(SessionBean)のサービス部品呼び出し口 |
8 | サービスアダプタ(SessionBean)のサービス部品応答受信口 |
7 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))のサービス部品呼び出し口 |
8 | サービスアダプタ(MDB(WS-R))のサービス部品応答受信口 |
7 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))のサービス部品呼び出し口 |
8 | サービスアダプタ(MDB(DBキュー))のサービス部品応答受信口 |
7 | サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口 |
8 | サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口 |
3 | ビジネスプロセスサービスの呼び出し口 |
4 | ビジネスプロセスサービスの応答受信口 |
5 | ビジネスプロセス受付の入口 |
6 | ビジネスプロセス受付の出口 |
9 | データ変換アクティビティの変換元※1 |
10 | データ変換アクティビティの変換先 |
11 | 代入アクティビティのコピー元※2,※3 |
12 | 代入アクティビティのコピー先 |
ユーザ電文トレースを取得するには設定が必要です。詳細については「7.3.1 Cosminexus サービスプラットフォームが出力するログやトレースの取得方法」を参照してください。
ユーザ電文トレースの出力先およびトレースファイル名を次の表に示します。
表7-42 ユーザ電文トレースの出力先およびファイル名
トレースファイルの出力先パス | トレースファイル名 |
---|---|
HCSCサーバランタイム定義ファイルのtelegramtrace-filepathプロパティで指定したパス | csctelegram_<HCSCサーバ名>_<面数>.log |
なお,指定したパスが存在しない場合,またはパスが誤っていた場合は,省略値の出力先にトレースが出力されます。