2.3.3 HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する

HCSCサーバの起動時に必要なランタイム情報は,HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義します。

<この項の構成>
(1) HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成
(2) 設定できるプロパティ

(1) HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成

HCSCサーバのランタイム定義は,HCSCサーバランタイム定義ファイルとして,次に示すディレクトリに格納されているサンプルファイルを利用して作成します。このファイルは,J2SEのプロパティファイル形式で作成します。

<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥manager¥templates¥cscsvconfig.properties

このファイルはHCSCサーバの定義情報を設定するときに使用します。HCSCサーバの定義については「3.1.4 HCSCサーバの定義情報を設定する」を参照してください。

(2) 設定できるプロパティ

HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティを次に示します。

表2-7 HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティ(データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合)

項番分類プロパティ名内容
1実行履歴管理historyrecord実行履歴採取の有無
2historyrecord-data実行履歴電文データ(ユーザ電文)採取の有無
3historyrecord-binarylength実行履歴採取電文データ(ユーザ電文)の長さ
4ログトレースmethodtrace-filepathメソッドトレース出力先パス
5requesttrace-filepathリクエストトレース出力先パス
6telegramtrace-filepathユーザ電文トレース出力先パス
7methodtrace-filenumメソッドトレースの最大面数
8requesttrace-filenumリクエストトレースの最大面数
9telegramtrace-filenumユーザ電文トレースの最大面数
10methodtrace-filesizeメソッドトレースファイル1面当たりの最大サイズ
11requesttrace-filesizeリクエストトレースファイル1面当たりの最大サイズ
12telegramtrace-filesizeユーザ電文トレースファイル1面当たりの最大サイズ
13methodtrace-levelメソッドトレースの出力レベル
14requesttraceリクエストトレースの採取の有無
15telegramtraceユーザ電文トレースの採取の有無
16bptrace-levelビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの出力レベル
17bptrace-filenumビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの面数
18bptrace-filesizeビジネスプロセス基盤のメソッドトレースのサイズ
19データベース情報dab-bufsizeDABrokerからの受信データのバッファ長
20jdbc-bufsizeJDBCで取り扱うバッファ長
21jdbc-longvarbinaryデータベースのアクセス方法
22jdbc-longvarbinary-access-sizeHiRDBに一度に要求するデータの長さ
23jdbc-maxbinarysize取得するデータの最大長
24jdbc-longvarbinary-truncerrorエラーの指定
25標準受付関連request-ejb.instance.minimum標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最小数
26request-ejb.instance.maximum標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最大数
27request-ejb.ctmCTM連携の使用有無
28request-ejb.parallel.countCTMがアプリケーションを呼び出すために用意するスレッド数
29request-ejb.optional.name標準の同期受付(SessionBean)の別名
30request-soap.instance.minimum標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の最小同時実行数
31request-soap.instance.maximum標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の最大同時実行数
32request-soap.exclusive.threads標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の占有スレッド数
33request-soap.queue-size標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の実行待ちキューのサイズ
34request-soap1_2.instance.minimum標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の最小同時実行数
35request-soap1_2.instance.maximum標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の最大同時実行数
36request-soap1_2.exclusive.threads標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の占有スレッド数
37request-soap1_2.queue-size標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の実行待ちキューのサイズ
38request-jms.instance.maximum標準の非同期受付(MDB(WS-R))のインスタンス最大数
39receptionstop-monitor-timer標準受付,HCSCサーバ転送用受付サービス停止処理のタイムアウト時間
40サービスアダプタ関連soapfault-targetnamespace-filepathSOAP Faultをユーザ定義例外として扱うかどうか
41データ変換関連formatdef-maxcache-numフォーマット定義をキャッシュできる数
42transformdef-maxcache-numデータ変換定義をキャッシュできる数
43xmltelegram-maxcache-numXML電文をキャッシュできる数
44telegram-validation電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かを検証するかどうか
45xmltelegram-namespace-complementXML電文内の属性値に指定された名前空間接頭辞に対応した名前空間宣言を補完するかどうか
46telegram-undefined-character-codeバイナリデータの文字コード変換処理で,未定義の文字コードが検出された場合に処理を継続するかどうか
47telegram-notfound-soapheader受付定義ファイル,サービスアダプタ定義ファイル,またはビジネスプロセス定義ファイルに対して,送受信する電文に指定されたSOAPヘッダが存在しない場合に処理を継続するかどうか
48validation-activity検証アクティビティで,メッセージ型変数(XML)を検証するかどうか
49J2EE関連j2ee-stopapp-timeoutJ2EEアプリケーション停止時のタイムアウト
50startcsc-timeoutJ2EEサーバ起動タイムアウト
51stopcsc-timeoutJ2EEサーバ停止タイムアウト
52コマンドの通信のタイムアウト時間の監視csc-command-timeoutコマンドタイムアウト
53Cookie情報の引き継ぎcookie-parsingCookieを引き継ぐかどうか
54フォルダ関連work-folder作業フォルダルートの絶対パス
55common-folder-<共通フォルダ定義名>共通フォルダの絶対パス
56DBアダプタ関連dba-separate-transactionビジネスプロセスとは別にDBアダプタのトランザクションを開始するかどうか
注※
07-60以降でtelegram-validationプロパティを「ON」にすると,電文フォーマットに対して送受信する電文が適切かどうかを検証します。次の場合は,今までサービス呼び出しに成功していた電文がサービスアダプタでエラーになることがあるため,注意してください。
  • 07-50以前から07-60以降にバージョンアップしたあと,telegram-validationプロパティに「ON」を設定した場合
  • 07-60以降でtelegram-validationプロパティを「OFF」から「ON」に設定し直したとき
07-50以前の場合,または07-60以降でtelegram-validationプロパティに「OFF」を設定した場合は,電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かどうかを検証しません。

HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。