環境構築とセットアップが終了したあと,HAクラスタ構成のシステムの運用を開始できます。運用を開始するには,次の作業を実施します。
- 実行系・待機系の構成要素の状態の確認
HAクラスタ構成のシステムの運用を開始するには,実行系・待機系の構成要素が次の表に示す状態である必要があります。
表5-5 HAクラスタ構成の運用時の構成要素の状態
構成要素 | 状態 |
---|
実行系 | 待機系 |
---|
運用管理エージェント | ○ | - |
Management Server | ○ | - |
PRF | ○ | - |
J2EEサーバ | ○ | - |
HCSCサーバ | ○ | - |
Hitachi Web Server | ○ | - |
- (凡例)
- ○:起動しています。
- -:停止しています。
- サービスリクエスタ用のネットワークの接続
セットアップ時に切断したサービスリクエスタ用のネットワークを接続します。
サービスリクエスタ用のネットワークを接続すると,実行系のHCSCサーバでサービス部品の実行要求が受け付けられる状態になります。
- サービスリクエスタへの送信制御
セットアップ時にサービス部品の実行要求を受け付けられない状態にしたサービスリクエスタを,ネットワークを接続するなどして,サービス部品の実行要求を受け付けられる状態にします。
- 注意
- HAクラスタ構成での運用中は,サービスアダプタおよびビジネスプロセスを起動または停止しないでください。また,標準受付を停止しないでください。
- サービスアダプタおよびビジネスプロセスの起動・停止について
- サービスアダプタおよびビジネスプロセスを起動または停止する場合,サービスリクエスタ用のネットワークを切断するなどして,実行系と待機系でサービス部品の実行要求を受け付けられない状態にします。そのあと,実行系と待機系の両方で,同じサービスアダプタおよびビジネスプロセスの起動または停止をしてください。
- HAクラスタ構成で系の切り替えが発生した場合,サービスアダプタおよびビジネスプロセスの状態は引き継がれません。そのため,稼働中の実行系で,あるサービスアダプタを停止し,その状態で系の切り替えが発生すると,実行系と待機系でサービスアダプタおよびビジネスプロセスの状態が不整合になります。
- 標準受付の停止について
- 標準受付を停止する場合,サービスリクエスタ用のネットワークから切断するなどして,標準受付の状態に関係なく実行要求を受け付けられない状態にしてから,標準受付を停止してください。
- HAクラスタ構成で系の切り替えが発生した場合,待機系では標準受付が起動されます。そのため,実行要求を一時的に受け付けないようにするために稼働中の実行系で標準受付を停止し,その状態で系の切り替えが発生すると,待機系で実行要求を受け付けてしまう場合があります。
- 画面の表示について
- Cosminexus サービスプラットフォームの運用画面を起動したまま,HAクラスタに切り替えた場合,運用画面上に表示されている各種ステータスを正しく反映できません。