6.1.4 プロセスインスタンスの実行履歴を削除する

リクエストを再送信する場合,またはテスト実行したプロセスインスタンスを削除する場合など,不要になったプロセスインスタンスの実行履歴を,1件ずつ削除できます。

また,プロセスインスタンスの実行履歴は,日々追加されていくため,定期的に情報を削除しないとデータベースの容量が圧迫されます。そこで,定期的に,管理者はデータベース上の実行履歴情報テーブルから,プロセスインスタンスの実行履歴を削除する必要があります。日常運用では通常,バッチ化して,実行履歴を一括削除できます。

プロセスインスタンスの実行履歴の削除は,画面による方法とコマンドによる方法があります。

<この項の構成>
(1) 画面による実行履歴の削除
(2) コマンドによる実行履歴の削除

(1) 画面による実行履歴の削除

(a) 1件ずつ削除する場合

画面によってプロセスインスタンスの実行履歴を1件ずつ削除する手順を次に示します。

  1. プロセスインスタンスを検索します。
  2. 検索結果一覧から,削除したいプロセスインスタンスの実行履歴を選択します。
  3. [履歴削除]ボタンをクリックします。
    プロセスインスタンス実行履歴削除の実行確認ダイアログが表示されます。
    「実行中」のプロセスインスタンスを含む場合は,実行中のプロセスインスタンスの実行履歴を削除するかどうかを確認するダイアログが表示されます。
  4. [OK]ボタンをクリックします。
    プロセスインスタンスの実行履歴が削除され,プロセスインスタンスの実行履歴削除の実行結果ダイアログが表示されます。
  5. [OK]ボタンをクリックします。
    検索結果一覧が更新されます。
(b) 一括して削除する場合

画面によってプロセスインスタンスの実行履歴を一括削除する手順を次に示します。

  1. プロセスインスタンスを検索します。
  2. 検索結果一覧から,削除したいプロセスインスタンスの実行履歴を選択します。
    [Ctrl]キーまたは[Shift]キーを使用して,複数のプロセスインスタンスを選択します。
  3. [履歴削除]ボタンをクリックします。
    プロセスインスタンス実行履歴削除の実行確認ダイアログが表示されます。
    「実行中」のプロセスインスタンスを含む場合は,実行中のプロセスインスタンスの実行履歴を削除するかどうかを確認するダイアログが表示されます。
  4. [OK]ボタンをクリックします。
    プロセスインスタンスの実行履歴が削除され,プロセスインスタンスの実行履歴削除の実行結果ダイアログが表示されます。
  5. [OK]ボタンをクリックします。
    検索結果一覧が更新されます。
    注意
    一括削除に失敗した場合,選択したプロセスインスタンスはまったく削除されません。

(2) コマンドによる実行履歴の削除

(a) 1件ずつ削除する場合

コマンドによってプロセスインスタンスの実行履歴を1件ずつ削除する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. cscpiselectコマンドで,削除したいプロセスインスタンスを検索します。
  3. 検索結果から,削除対象のプロセスインスタンスのプロセスIDを特定します。
  4. 次のコマンドを実行して削除します。
    • where句を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>

      注※ 削除対象のプロセスインスタンスの削除条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>

      注※ 削除対象のプロセスインスタンスの削除条件を指定します。


    • IDのリストが記載されたファイルを指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -idlist <IDのリストが記載されたファイル名>

       


(例)次の条件で,コマンドを入力して,プロセスインスタンスの実行履歴を削除します。
  • 削除対象のプロセスID:J2EEServer_010209010042_XXXPurchaseRegisterService_1142479241203_760331597_2115
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド
  • -wherefileオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -wherefile delete_where.txt

    delete_where.txtの内容

    ProcessID = 'J2EEServer_010209010042_XXXPurchaseRegisterService_1142479241203_760331597_2115'

  • -idlistオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -idlist delete_id_list.txt

    delete_id_list.txtの内容

    J2EEServer_010209010042_XXXPurchaseRegisterService_1142479241203_760331597_2115

     


cscpideleteコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscpidelete(プロセスインスタンスの実行履歴の削除)」を参照してください。

(b) プロセスインスタンスのビジネスプロセス定義名を指定して一括削除する場合

コマンドによってプロセスインスタンスのビジネスプロセス定義名を指定し,実行履歴を一括削除する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して削除します。
    • where句を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>

      注※ 列名ProcessDefinitionNameに対してのSQL条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>

      注※ 列名ProcessDefinitionNameに対してのSQL条件を指定します。


    • ビジネスプロセス定義名を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -processname <ビジネスプロセス定義名>

       


(例)次の条件で,コマンドを入力して,プロセスインスタンスの実行履歴を一括削除します。
  • ビジネスプロセス定義名:Helloビジネスプロセス
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド
  • -wherefileオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -wherefile delete_where.txt

    delete_where.txtの内容

    ProcessDefinitionName=' Helloビジネスプロセス '

  • -processnameオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -processname Helloビジネスプロセス

     


cscpideleteコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscpidelete(プロセスインスタンスの実行履歴の削除)」を参照してください。

(c) プロセスインスタンスの開始日時を指定して一括削除する場合

コマンドによってプロセスインスタンスの開始日時を指定し,実行履歴を一括削除する手順を次に示します。

注意
削除する場合に指定する開始日時は,コマンドに指定するオプションによって使用する時法が異なります。
  • -whereオプションまたは-wherefileオプションのwhere句が記載されたファイルに指定する場合:グリニッジ標準時間(GMT)
  • -dateオプションで指定する場合:デフォルトタイムゾーン
  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して削除します。
    • where句を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>

      注※ 列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


    • where句の記載されたファイルを使用する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>

      注※ 列名StartTimeに対してのSQL条件を指定します。


    • 開始日時範囲を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -date <照会開始日時>,<照会終了日時>

      注※ 照会開始日時は省略できます。


(例)次の条件で,コマンドを入力して,プロセスインスタンスの実行履歴を一括削除します。
  • 開始日時範囲:2008/10/09 14:59:59以前(グリニッジ標準時間)
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド
  • -wherefileオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -wherefile delete_where.txt

    delete_where.txtの内容

    StartTime <= '2008-10-09 14:59:59'

  • -dateオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -date ,20081009235959

    注※ -dateオプションのデフォルトタイムゾーンは,日本時間を使用しています。


(例)次の条件で,コマンドを入力して,プロセスインスタンスの実行履歴を一括削除します。
  • 開始日時範囲:2008/10/08 15:00:00~2008/10/09 14:59:59(グリニッジ標準時間)
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド
  • -wherefileオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -wherefile delete_where.txt

    delete_where.txtの内容

    StartTime BETWEEN '2008-10-08 15:00:00' AND '2008-10-09 14:59:59'

  • -dateオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -date 20081009000000,20081009235959

    注※ -dateオプションのデフォルトタイムゾーンは,日本時間を使用しています。


cscpideleteコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscpidelete(プロセスインスタンスの実行履歴の削除)」を参照してください。

(d) プロセスインスタンスの状態を指定して一括削除する場合

コマンドによってプロセスインスタンスの状態を指定し,実行履歴を一括削除する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して削除します。
    • where句を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>

      注※ 列名Stateに対してのSQL条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>

      注※ 列名Stateに対してのSQL条件を指定します。


    • 状態を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -status {executing|completed|faulted|error|all}

      注※ どれか一つを指定します。


(例)次の条件で,コマンドを入力して,プロセスインスタンスの実行履歴を一括削除します。
  • プロセスインスタンスの状態:実行中
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド
  • -wherefileオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -wherefile delete_where.txt

    delete_where.txtの内容

    State='Executing'

    注 State='Completed'以外の条件を指定すると,完了したプロセスインスタンス以外の削除条件で削除されるため,注意が必要です。


  • -statusオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -status executing

     


cscpideleteコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscpidelete(プロセスインスタンスの実行履歴の削除)」を参照してください。

(e) プロセスインスタンスのビジネスプロセス定義名,開始日時,および状態を組み合わせて一括削除する場合

コマンドによってプロセスインスタンスのビジネスプロセス定義名,開始日時,および状態を組み合わせて指定し,一括削除する手順を次に示します。

注意
削除する場合に指定する開始日時は,コマンドに指定するオプションによって使用する時法が異なります。
  • -whereオプションまたは-wherefileオプションのwhere句が記載されたファイルに指定する場合:グリニッジ標準時間(GMT)
  • -dateオプションで指定する場合:デフォルトタイムゾーン
  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して削除します。
    • where句を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -where <where句>

      注※ 列名ProcessDefinitionName,StartTime,およびStateに対してのSQL条件を指定します。


    • where句が記載されたファイルを使用する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -wherefile <where句が記載されたファイル名>

      注※ 列名ProcessDefinitionName,StartTime,およびStateに対してのSQL条件を指定します。


    • ビジネスプロセス定義名,開始日時範囲,および状態を直接指定する場合

      cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -processname <ビジネスプロセス定義名> -date <照会開始日時>※1,<照会終了日時> -status {executing|completed|faulted|error|all}※2

      注※1 照会開始日時は省略できます。

      注※2 どれか一つを指定します。


(例)次の条件で,コマンドを入力して,プロセスインスタンスの実行履歴を一括削除します。
  • ビジネスプロセス定義名:Helloビジネスプロセス
  • 開始日時範囲:2008/10/09 14:59:59以前(グリニッジ標準時間)
  • プロセスインスタンスの状態:実行中
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド
  • -wherefileオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -wherefile delete_where.txt

    delete_where.txtの内容

    ProcessDefinitionName=' Helloビジネスプロセス ' AND StartTime <= '2008-10-09 14:59:59' AND State='Executing'

  • -processnameオプション,-dateオプション,および-statusオプションを指定した場合

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -processname Helloビジネスプロセス -date ,20081009235959 -status executing

    注※ -dateオプションのデフォルトタイムゾーンは,日本時間を使用しています。


cscpideleteコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscpidelete(プロセスインスタンスの実行履歴の削除)」を参照してください。

(f) すべてのプロセスインスタンスの実行履歴を一括削除する場合

コマンドによってすべてのプロセスインスタンスの実行履歴を一括削除する手順を次に示します。

  1. アクセスするHCSCサーバを決定します。
  2. 次のコマンドを実行して削除します。

    cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -force

(例)次の条件で,コマンドを入力して,すべてのプロセスインスタンスの実行履歴を一括削除します。
  • アクセスするHCSCサーバ:HCSC
コマンド

cscpidelete -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc HCSC -force

cscpideleteコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscpidelete(プロセスインスタンスの実行履歴の削除)」を参照してください。