3.1.19 データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合のシステムのセットアップ

データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合,実行環境に必要なソフトウェアの設定が,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合と異なります。実行環境に必要なソフトウェアの設定以外は,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合のセットアップと同じです。

<この項の構成>
(1) 実行環境に必要なソフトウェアの設定
(2) DB Connectorのセットアップ

(1) 実行環境に必要なソフトウェアの設定

データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合の,実行環境に必要なソフトウェアの設定の流れについて,次の図に示します。それぞれの設定方法の詳細については,図の参照先に示す個所を参照してください。

図3-5 実行環境に必要なソフトウェアの設定(データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合)

[図データ]

図中の参照先を示します。

実行環境に必要なソフトウェアの設定参照先マニュアル参照個所
データベースのサーバ側のセットアップこのマニュアル3.1.2(1)
Management Serverのセットアップ3.1.2(2)
PRFのセットアップ3.1.2(3)
J2EEサーバのセットアップ3.1.2(4)
Webサーバ(HTTPサーバ)のセットアップ3.1.2(5)
データベースのクライアント側のセットアップ3.1.2(6)
JDBCドライバのセットアップ3.1.2(7)
DB Connectorのセットアップ3.1.19(2)
Cosminexus Service Coordinator-Managerのセットアップ3.1.2(11)
uCosminexus 日立コード変換 - Server Runtime または uCosminexus 日立コード変換 - Runtimeのセットアップ3.1.2(12)

(2) DB Connectorのセットアップ

HCSCサーバは,データベースと接続するためにDB Connectorを利用します。処理のタイミングやテーブル種別に応じて,データベースアクセスをトランザクション管理する場合と管理しない場合があるため,トランザクションサポート種別がXATransactionまたはLocalTransactionのDB Connectorと,トランザクションサポート種別がNoTransactionであるDB Connectorの,二つのDB Connectorを準備する必要があります。

なお,トランザクションサポート種別がXATransactionまたはLocalTransactionのDB Connectorは,処理性能を向上させるため,Cosminexus RMと連携できるDB Connectorを利用します。

それぞれのDB Connectorの表示名は,HCSCサーバセットアップ定義ファイルの「dbcon-xadisplayname」と「dbcon-nodisplayname」に指定します。HCSCサーバセットアップ定義ファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「HCSCサーバセットアップ定義ファイル」を参照してください。

(a) DB Connectorのインポート

インポートするDB Connectorは,利用条件を考慮して選択する必要があります。インポートするRARファイルの選択方法を次の表に示します。

表3-15 インポートするRARファイルの選択方法(Cosminexus RMを使用しない場合)

HCSCサーバセットアップ定義ファイルのプロパティ利用するデータベースライトトランザクション機能の利用の有無
利用する利用しない
dbcon-xadisplaynameHiRDB(Version 8)※1DBConnector_DABJ_CP.rarDBConnector_DABJ_XA.rar
HiRDB(Version 8またはVersion 9)※2DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarDBConnector_HiRDB_Type4_XA.rar
OracleDBConnector_Oracle_CP.rarDBConnector_Oracle_XA.rar
dbcon-nodisplaynameHiRDB(Version 8)※1DBConnector_DABJ_CP.rar
HiRDB(Version 8またはVersion 9)※2DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
OracleDBConnector_Oracle_CP.rar

注※1 JDBCドライバにCosminexus DABroker Libraryを利用する場合です。

注※2 JDBCドライバにHiRDB Type4 JDBC Driverを利用する場合です。


DB Connectorのインポート方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「4.2 データベースと接続するための設定」を参照してください。また,プロパティ定義については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。

ライトトランザクションについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.14.5 ライトトランザクション」を参照してください。また,設定方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「10.9.7 トランザクションの設定」を参照してください。

また,DBアダプタを利用する場合は,DBアダプタが利用するDB Connectorをインポートします。インポートするRARファイルの選択方法を次の表に示します。

表3-16 インポートするRARファイルの選択方法(DBアダプタを利用する場合)

利用するJDBCドライバ利用するデータベースライトトランザクション機能の利用の有無
利用する利用しない
Cosminexus DABroker LibraryHiRDB(Version 8)DBConnector_DABJ_CP.rarDBConnector_DABJ_XA.rar
Oracle
HiRDB Type4 JDBC DriverHiRDB(Version 8またはVersion 9)DBConnector_HiRDB_
Type4_CP.rar
DBConnector_HiRDB_
Type4_XA.rar
Oracle JDBC Thin DriverOracleDBConnector_Oracle_CP.rarDBConnector_Oracle_XA.rar
(b) プロパティの定義

DB Connectorをインポートしたあと,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照して,プロパティを定義してください。ただし,次の表に示す内容をプロパティに設定する必要があります。

表3-17 dbcon-xadisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(DABroker/Oracle)

設定項目設定値
<display-name>タグDB Connector表示名
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティデータベース名※1
<config-property>タグに設定するbufSizeプロパティシステムで利用する最大の電文長よりも大きな値※2
<transaction-support>タグXATransaction※3
LocalTransaction※4
注※1
使用するDB Connectorによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。また,データベースに接続するために必要な情報もあわせて設定してください。
注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorで,LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。
・DBConnector_DABJ_XA.rar
・DBConnector_DABJ_CP.rar
注※3
ライトトランザクション機能を利用しない場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_XA.rar
・DBConnector_Oracle_XA.rar
注※4
ライトトランザクション機能を利用する場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar
・DBConnector_Oracle_CP.rar

表3-18 dbcon-xadisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(HiRDB Type4)

設定項目設定値
<display-name>タグDB Connector表示名
<config-property>タグに設定するmaxBinarySizeプロパティシステムで利用する最大の電文長よりも大きな値※1
<transaction-support>タグXATransaction※2
LocalTransaction※3
注※1
LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。また,必ず0以外の値を指定してください。
注※2
ライトトランザクション機能を利用しない場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rar
注※3
ライトトランザクション機能を利用する場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
注意
データベースに接続するために必要な情報を設定してください。設定値については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。

表3-19 dbcon-nodisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(DABroker/Oracle)

設定項目設定値
<display-name>タグDB Connector表示名
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティデータベース名※1
<config-property>タグに設定するbufSizeプロパティシステムで利用する最大の電文長よりも大きな値※2
<transaction-support>タグNoTransaction※3
注※1
使用するデータベースによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。また,データベースに接続するために必要な情報もあわせて設定してください。
注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorで,LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar
注※3
使用するDB Connectorが次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar
・DBConnector_Oracle_CP.rar

表3-20 dbcon-nodisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(HiRDB Type4)

設定項目設定値
<display-name>タグDB Connector表示名
<config-property>タグに設定するmaxBinarySizeプロパティシステムで利用する最大の電文長よりも大きな値※1
<transaction-support>タグNoTransaction※2
注※1
LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。また,必ず0以外の値を指定してください。
注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
注意
データベースに接続するために必要な情報を設定してください。設定値については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。

表3-21 DBアダプタを利用する場合に設定するConnector属性ファイルの設定内容

設定項目設定値
<display-name>タグDB Connector表示名※1
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティデータベース名※2
<transaction-support>タグXATransaction
LocalTransaction
注※1
この値は,DBアダプタのアプリケーション統合属性ファイルの<linked-to>タグにも設定します。アプリケーション統合属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「5.3.5 DBアダプタを定義する」を参照してください。
注※2
使用するDB Connectorによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1 Connector属性ファイル」を参照してください。