付録H.2 新規にインストールして運用環境のリポジトリを移行する手順

次の図に示す(1)~(9)の手順に従って,Cosminexus サービスプラットフォームを旧バージョンから08-70へ移行してください。

図H-1 新規にインストールする場合の移行手順(運用環境だけを移行する場合)

[図データ]

図H-1の(1)~(9)の手順の詳細を次に示します。

なお,手順内で使用するコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「4. コマンド(運用環境・実行環境)」を参照してください。

<この項の構成>
(1) リポジトリのエクスポート(運用環境)
(2) HCSCコンポーネントの削除(運用環境)
(3) HCSCサーバのアンセットアップ
(4) 各環境のアンインストール
(5) 各環境のインストール
(6) HCSCサーバの構築(運用環境)
(7) リポジトリのアップデート
(8) リポジトリのインポート(運用環境)
(9) HCSCコンポーネントの配備(運用環境)

(1) リポジトリのエクスポート(運用環境)

バージョンアップ前の運用環境のリポジトリをエクスポートして,いったん退避します。複数のリポジトリを使用している場合,必要なリポジトリをすべてエクスポートして,退避します。

cscrepctlコマンド(-exportオプション)を運用環境で実行して,バージョンアップ前のリポジトリをエクスポートしてください。

リポジトリのエクスポート方法の詳細については,「4.2 リポジトリのエクスポート」を参照してください。

(2) HCSCコンポーネントの削除(運用環境)

実行環境のHCSCサーバに配備されているHCSCコンポーネントをすべて削除します。バージョンアップする実行環境のすべてのHCSCサーバに配備されているHCSCコンポーネントをすべて削除します。

csccompoundeployコマンドを運用環境で実行して,HCSCサーバに配備されているHCSCコンポーネントを削除してください。

csccompoundeploy -csc <HCSCサーバ名> -type {adapter|bp} -name <サービスアダプタのサービスID>

(3) HCSCサーバのアンセットアップ

バージョンアップする実行環境のすべてのHCSCサーバをアンセットアップします。

cscsvunsetupコマンドを運用環境で実行して,すべてのHCSCサーバをアンセットアップしてください。

HCSCサーバのアンセットアップ方法については,「3.2.4 HCSCサーバをアンセットアップする」を参照してください。

(4) 各環境のアンインストール

運用環境および実行環境で旧バージョンのCosminexus サービスプラットフォームをアンインストールします。Cosminexus以下のディレクトリ情報を退避したあとに,旧バージョンのCosminexus サービスプラットフォームをアンインストールすることをお勧めします。

注意
アンインストールする場合,次の点に注意してください。
  • J2EEサーバ,Management Server,PRFなど実行環境の構成要素を停止してからアンインストールしてください。
  • 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止してからアンインストールしてください。

(5) 各環境のインストール

運用環境および実行環境で08-70のCosminexus サービスプラットフォームをインストールしてバージョンアップします。

(6) HCSCサーバの構築(運用環境)

前回作成したHCSCサーバと同一の環境を構築し,定義します。前回作成した次のファイルを基に,HCSCサーバを構築し,定義します。

(7) リポジトリのアップデート

旧バージョンで作成したビジネスプロセスやアダプタを使用する場合は,cscrepupdateコマンドを使用して,旧バージョンで作成されたリポジトリをアップデートします。

次の手順でcscrepupdateコマンドを実行してください。

  1. 次に示すアダプタがリポジトリに定義されている場合は,各アダプタに対応するプロトコルコンバータのJARファイルを格納します。
    • FTPアダプタ
    • Message Queueアダプタ
    • Object Accessアダプタ
    • ファイルアダプタ
    • TP1アダプタ
    JARファイルの格納先フォルダは次のとおりです。
    <Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥custom-adapter
  2. cscrepupdateコマンドを実行して,エクスポートしたリポジトリをアップデートします。

    cscrepupdate -inputfile <アップデート前のリポジトリZIPファイル名> -outputfile <アップデート後のリポジトリZIPファイル名>

(8) リポジトリのインポート(運用環境)

(7)でアップデートしたリポジトリをインポートします。なお,旧バージョンのリポジトリはインポートできません。

cscrepctlコマンド(-importオプション)を運用環境で実行してください。

リポジトリのインポート方法の詳細については,「4.3 リポジトリのインポート」を参照してください。

(9) HCSCコンポーネントの配備(運用環境)

(8)でインポートしたリポジトリ情報に含まれるHCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備します。(1)でリポジトリをエクスポートしたときと同じ環境となるように配備します。

csccompodeployコマンド(-allオプション)を運用環境で実行してください。

HCSCコンポーネントの配備方法の詳細については,「3.1.8 サービスアダプタを配備する」「3.1.13 ビジネスプロセスを配備する」を参照してください。

HCSCコンポーネントの配備後は,バージョンアップ前と同様にHCSCコンポーネントを操作できます。