ファイルの入出力に失敗した場合,コマンド操作時にエラーメッセージKEOS50133-Eが出力されることがあります。KEOS50133-Eが一度出力されると,それ以降コマンド操作時にKEOS50133-Eが出力されるようになり,コマンドを実行できません。
KEOS50133-Eが出力された場合の対策方法を次に示します。
- メッセージログを参照してファイルの入出力に失敗した原因を調査し,エラーとなった原因を取り除きます。
次の内容を調査し,エラーとなった原因を取り除いてください。
- リポジトリルート以下で不当にアクセスしているプロセスが存在しないか
- アクセス権が適切に割り当てられているか
- ディスクがいっぱいになっていないか
- バックアップファイルから,環境を復旧します。
KEOS50133-Eのメッセージに出力されるバックアップの種別から,バックアップファイルの出力先ディレクトリを特定します。
バックアップファイルは,次のディレクトリに出力されます。
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥spool¥manager¥backup¥<種別>
なお,エラー発生時の状態に応じて復旧方法が異なります。エラー発生時の状態に応じた復旧方法を次の表に示します。
表7-52 エラー発生時の状態に応じた復旧方法
項番 | 種別※1 | バックアップファイル名 | エラー発生時の状態 | 復旧後の状態 | 復旧方法 |
---|
1 | import | crt_mngenv.zip | バックアップ中 | エラーが発生したコマンドの実行前 | crt_mngenv.zipを削除します。 |
2 | import | mngenv.zip | ファイルの入出力中 | エラーが発生したコマンドの実行前 | - mngenv.zip※2を任意のディレクトリに移動し,mngenv.zipが格納されていたディレクトリを空にします。
- 次のコマンドを実行します。
cscenvrestore -user <ユーザID> -pass <パスワード> -restorefile <1.で移動したファイル名>
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3 | import | del_mngenv.zip | ファイルの入出力後(バックアップファイルの削除中) | エラーが発生したコマンドの完了後 | del_mngenv.zipを削除します。 |
4 | repository | crt_rep.zip | バックアップ中 | エラーが発生したコマンドの実行前 | crt_rep.zipを削除します。 |
5 | repository | rep.zip | ファイルの入出力中 | エラーが発生したコマンドの実行前 | - 次の二つのディレクトリ※3以下のファイルを削除して,ディレクトリを空にします。
<リポジトリルート>¥hirep¥configs¥* <リポジトリルート>¥manager¥*
- 次のコマンドを実行します。
cd <リポジトリルート> "<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥jdk¥bin¥jar" xvf "<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥spool¥manager¥backup¥repository¥rep.zip"
- rep.zipを削除して,rep.zipが格納されていた次のディレクトリを空にします。
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥spool¥manager¥backup¥repository¥*
- cscreplsコマンドを実行して,正常に終了することを確認します。
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6 | repository | del_rep.zip | ファイルの入出力後(バックアップファイルの削除中) | エラーが発生したコマンドの完了後 | del_rep.zipを削除します。 |
- 注※1
- バックアップファイルの出力先ディレクトリに示す種別に対応しています。
- 注※2
- mngenv.zipは,cscenvbackupコマンドでバックアップしたファイルです。
- 注※3
- rep.zipは,二つのディレクトリ(<リポジトリルート>¥hirep¥configs¥*と<リポジトリルート>¥manager¥*)以下のファイルを圧縮したファイルです。