付録H.3 上書きインストールして運用環境のリポジトリを移行する手順
次の図に示す(1)~(2)の手順に従って,Cosminexus サービスプラットフォームを旧バージョンから08-70へ移行してください。
図H-2 上書きインストールする場合の移行手順(運用環境だけを移行する場合)
![[図データ]](figure/zc990600.gif)
図H-2の(1)~(2)の手順の詳細を次に示します。
なお,手順内で使用するコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「4. コマンド(運用環境・実行環境)」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 各環境の上書きインストール
- (2) 実行環境のバージョンアップ(運用環境)
(1) 各環境の上書きインストール
運用環境および実行環境で08-70のCosminexus サービスプラットフォームを上書きインストールしてバージョンアップします。
各環境を上書きインストールするときの前提条件を次に示します。
- 前提条件
- HCSCサーバがセットアップ済みであること
- Cosminexus アプリケーションサーバおよびCosminexus RMが停止していること
- 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止していること
- HCSCサーバ,J2EEサーバ,およびHCSCコンポーネントが停止していること
- 注意
- 上書きインストールする場合,次の点に注意してください。
- J2EEサーバ,Management Server,PRFなど実行環境の構成要素を停止してから上書きインストールしてください。
- 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止してから上書きインストールしてください。
なお,上書きインストールでは次のファイルを除いて上書きされます。
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥manager¥csccmd.properties
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥manager¥cscmng.properties
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥msg¥cmdconf.bat
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥inbound-adapter¥ftp¥config¥command¥log4j.xml
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥inbound-adapter¥ftp¥config¥FTP_Inbound_Resource_Adapter¥serverstatus.properties
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥inbound-adapter¥ftp¥config¥FTP_Inbound_Resource_Adapter¥users.properties
- <Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥system¥manager¥setup¥input.properties
(2) 実行環境のバージョンアップ(運用環境)
運用環境から実行環境のバージョンアップを実施します。
(a) 前提条件
実行環境をバージョンアップするには,次の条件を満たしている必要があります。
- Management Serverが起動していること
- 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースが起動していること
- Cosminexus アプリケーションサーバおよびCosminexus RMの移行が完了していること
Cosminexus アプリケーションサーバの移行方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行/互換編」の「12. 旧バージョンのアプリケーションサーバからの移行」を参照してください。Cosminexus RMの移行方法については,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」の「付録H 旧バージョンからの移行」を参照してください。
- リポジトリのバージョンがインストールバージョンより古いか,一致していること
- リポジトリのバージョンがインストールバージョンより古い場合,リポジトリのバージョンが08-00以降であること
- FTPインバウンドアダプタを使用する場合,cjrarupdateコマンド※でのリソースアダプタのバージョンアップが完了していること
- 注※
- cjrarupdateコマンドには次のオプションを指定してください。
- -typeオプション:「rar」
- -fオプション:「<Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥inbound-adapter¥ftp¥rar¥ftp_inbound_adapter.rar」
- cjrarupdateコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cjrarupdate(リソースアダプタのバージョンアップ)」を参照してください。
前提条件を満たしていない場合,上記の順番で起動,停止,およびバージョンアップを実施してください。
(b) バージョンアップ方法
cscenvupdateコマンドを運用環境で実行します。次に示す手順で実行してください。
- 次に示すアダプタがリポジトリに定義されている場合は,各アダプタに対応するプロトコルコンバータのJARファイルを格納します。
- FTPアダプタ
- Message Queueアダプタ
- Object Accessアダプタ
- ファイルアダプタ
- TP1アダプタ
JARファイルの格納先フォルダは次のとおりです。
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥custom-adapter
- cscenvupdateコマンドを実行して,リポジトリとHCSCサーバをバージョンアップします。
cscenvupdate -csc <バージョンアップするHCSCサーバ名> |
なお,旧バージョンで使用していたリポジトリ情報を開発環境でバージョンアップ前後に変更し,そのリポジトリ情報を使用して運用する場合のバージョンアップ方法については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「付録A 旧バージョンからの移行」を参照してください。
- 注意
- HCSCコンポーネントが開始状態でHCSCサーバを停止して,実行環境のバージョンアップを実施した場合,次回のHCSCサーバの起動時には,HCSCコンポーネントが停止した状態となります。そのため,HCSCサーバ起動後にHCSCコンポーネントを開始する必要があります。