4.5 リポジトリの差分情報の参照
(1) 前提条件
リポジトリ情報の差分を表示するには,次の条件を満たす必要があります。
- 現在の運用環境のリポジトリ情報と,差分表示の対象となるリポジトリ情報が,単一のクラスタ構成になっていること
- 現在の運用環境のリポジトリ情報と,差分表示の対象となるリポジトリ情報で,データベースおよびCosminexus RMを使用するかどうかの設定が一致していること※
- 現在の運用環境のリポジトリ情報と,差分表示の対象となるリポジトリ情報で,SOAPモードが一致していること
- 注※
- 現在の運用環境のリポジトリ情報と,差分表示の対象となるリポジトリ情報で,データベースおよびCosminexus RMを使用するかの設定が異なる場合でも,一部の場合についてはリポジトリ情報の差分を表示できます。リポジトリ情報の差分を表示できる場合とできない場合の設定を次の表に示します。
表4-3 リポジトリ情報の差分を表示できる場合とできない場合の設定
現在の運用環境のリポジトリ情報での設定 | 差分表示の対象となるリポジトリ情報での設定 |
---|
データベースとCosminexus RMの両方を使用する | データベースを使用してCosminexus RMを使用しない | データベースとCosminexus RMの両方を使用しない |
---|
データベースとCosminexus RMの両方を使用する | ○ | × | × |
データベースを使用してCosminexus RMを使用しない | ○ | ○ | ○ |
データベースとCosminexus RMの両方を使用しない | ○ | ○ | × |
- (凡例)
- ○:差分を表示できます。
- ×:差分を表示できません。
(2) 表示方法
cscrepdiffコマンドを実行して,リポジトリの差分情報を表示します。コマンドの実行形式を次に示します。
- リポジトリ情報の差分を表示する場合(標準インポート時)
cscrepdiff -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -repfile <リポジトリZIPファイル名> |
- リポジトリ情報をすべて表示する場合(標準インポート時)
cscrepdiff -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -repfile <リポジトリZIPファイル名> -allinfo |
- リポジトリ情報の差分を表示する場合(コンポーネントインポート時)
cscrepdiff -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -repfile <リポジトリZIPファイル名> -compo |
- リポジトリ情報をすべて表示する場合(コンポーネントインポート時)
cscrepdiff -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -repfile <リポジトリZIPファイル名> -compo -allinfo |
cscrepdiffコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscrepdiff(リポジトリ情報の差分の表示)」を参照してください。
(3) 差分の表示内容
標準インポートとコンポーネントコンポートによって,リポジトリ情報の差分の表示内容が異なります。それぞれの場合の表示内容を次の表に示します。
表4-4 差分の表示内容(標準インポート時)
運用環境リポジトリ | リポジトリZIPファイル |
---|
HCSCコンポーネントあり | HCSCコンポーネントなし |
---|
変更あり | 変更なし |
---|
HCSCコンポーネントあり | change | no change※ | delete |
HCSCコンポーネントなし | add | - | × |
- (凡例)
- ×:表示されません。
- -:該当する状況が発生しないため,表示されません。
- 注※
- -allinfoオプションを指定した場合にだけ表示されます。-allinfoオプションを指定しない場合は,表示されません。
表4-5 差分の表示内容(コンポーネントインポート時)
運用環境リポジトリ | リポジトリZIPファイル |
---|
HCSCコンポーネントあり | HCSCコンポーネントなし※1 |
---|
変更あり | 変更なし |
---|
HCSCコンポーネントあり | change | no change※2 | no change※2 |
HCSCコンポーネントなし | add | - | × |
- (凡例)
- ×:表示されません。
- -:該当する状況が発生しないため,表示されません。
- 注※1
- cscrepdiffコマンドの-nameオプションに指定したサービスIDのHCSCコンポーネントがリポジトリZIPファイルに存在しない場合は,エラーとなります。
- 注※2
- -allinfoオプションを指定した場合にだけ表示されます。-allinfoオプションを指定しない場合は,表示されません。
差分の表示内容の例を次に示します。
- インポート元とインポート先の状態
- インポートするリポジトリZIPファイルの内容
- ビジネスプロセス1(bp1):変更あり
- ビジネスプロセス2(bp2):変更なし
- ビジネスプロセス4(bp4):インポート対象外
- インポート対象の運用環境のリポジトリの内容
- ビジネスプロセス1(bp1)
- ビジネスプロセス2(bp2)
- ビジネスプロセス3(bp3)
- リポジトリ情報の差分を表示する場合(標準インポート時)
cscrepdiff -repfile repository.zip
KEOS52129-I cscrepdiff will now start.
Command Edit Time: YYYY/MM/DD hh:mm:ss.SSS
[BusinessProcess]
change:
< Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
> Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
delete:
< Cluster/bp3 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
add:
> Cluster/bp4 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
KEOS52130-I cscrepdiff ended normally. |
- リポジトリ情報をすべて表示する場合(標準インポート時)
cscrepdiff -repfile repository.zip -allinfo
KEOS52129-I cscrepdiff will now start.
Command Edit Time: YYYY/MM/DD hh:mm:ss.SSS
[Business Process]
no change:
Cluster/bp2 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
change:
< Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
> Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
delete:
< Cluster/bp3 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
add:
> Cluster/bp4 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
KEOS52130-I cscrepdiff ended normally. |
- リポジトリ情報の差分を表示する場合(コンポーネントインポート時)
cscrepdiff -repfile repository.zip -compo
KEOS52129-I cscrepdiff will now start.
Command Edit Time: YYYY/MM/DD hh:mm:ss.SSS
[BusinessProcess]
change:
< Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
> Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
add:
> Cluster/bp4 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
KEOS52130-I cscrepdiff ended normally. |
- リポジトリ情報をすべて表示する場合(コンポーネントインポート時)
cscrepdiff -repfile repository.zip -compo -allinfo
KEOS52129-I cscrepdiff will now start.
Command Edit Time: YYYY/MM/DD hh:mm:ss.SSS
[BusinessProcess]
no change:
Cluster/bp2 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
Cluster/bp3 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
change:
< Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
> Cluster/bp1 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
add:
> Cluster/bp4 YYYY/MM/DD hh:mm:ss
KEOS52130-I cscrepdiff ended normally. |