18.1.1 FTPアダプタとは

FTPアダプタとは,FTPサーバとCosminexus サービスプラットフォームとの間でファイルを送受信するためのサービスアダプタです。

FTPアダプタは,開発環境および実行環境に構築します。開発環境は「uCosminexus Service Adapter Architect for FTP」を,実行環境は「uCosminexus Service Adapter for FTP」をインストールして構築します。

FTP連携を利用したシステムでは,FTPクライアントとFTPサーバの間でファイルを送受信するために,接続するFTPサーバごとにFTPアダプタが必要になります。

FTPアダプタを利用したファイル送受信の流れを次の図に示します。

図18-1 FTPアダプタを利用したファイルの送受信の流れ

[図データ]

図中の制御およびデータの流れについて説明します。

FTPサーバからFTPクライアントへのファイル転送(GETオペレーション)の場合
FTPクライアントからファイル取得コマンドを実行すると,コマンドの実行要求がFTPインバウンドアダプタを経由してFTP受付に届けられます。そのあとビジネスプロセスが開始され,ビジネスプロセスからFTPアダプタが呼び出されます。
ビジネスプロセスから実行要求を受け取ったFTPアダプタは,FTPサーバと接続してFTPクライアントにファイルを送信します。
FTPクライアントからFTPサーバへのファイル転送(PUTオペレーション)の場合
FTPクライアントからファイル送信コマンドを実行すると,GETオペレーションの場合と同様に,コマンドの実行要求がFTPアダプタに届けられます。そのあと,FTPアダプタは,FTPサーバと接続してFTPクライアントからFTPサーバにファイルを送信します。

FTP連携システム全体のファイル送受信の流れについては,「17.4 FTP連携を利用したファイル転送パターン」を参照してください。