付録E 上流設計ツールとの連携で使用するBPELのサポート範囲

Cosminexus サービスプラットフォームでは,BPEL1.1とBPEL2.0のインポートをサポートしています。BPEL1.1とBPEL2.0では,BPELファイルのサポート範囲およびビジネスプロセス定義への変換ルールが異なります。

ここでは,上流設計ツールで作成したBPELファイルをインポートする場合の,BPELファイルのサポート範囲およびビジネスプロセス定義への変換ルールをBPEL1.1とBPEL2.0に分けて説明します。

注意
BPELファイルの要素・属性のうち,以降の説明に登場しない要素・属性は,ビジネスプロセスの定義に変換されません。

BPELファイル内の要素が,ビジネスプロセスのどの定義内容に変換されるのかの関係を次の表に示します。

表E-1 BPELファイルの要素とビジネスプロセス定義の関係

変換前の要素(BPELファイル)変換後の定義内容(ビジネスプロセス)変換方法の参照先
BPEL1.1BPEL2.0
process要素variables要素変数付録E.1(1)(b)付録E.2(1)(b)
correlationSets要素相関セット付録E.1(1)(c)付録E.2(1)(c)
faultHandlers要素フォルト処理付録E.1(1)(d)付録E.2(1)(d)
receive要素受付アクティビティ付録E.1(2)(a)付録E.2(2)(a)
reply要素応答アクティビティ付録E.1(2)(b)付録E.2(2)(b)
invoke要素サービス呼出アクティビティ付録E.1(2)(c)付録E.2(2)(c)
assign要素代入アクティビティ付録E.1(2)(d)付録E.2(2)(d)
empty要素無操作アクティビティ付録E.1(2)(e)付録E.2(2)(e)
throw要素フォルト送出アクティビティ付録E.1(2)(f)付録E.2(2)(f)
scope要素スコープアクティビティ付録E.1(3)(a)付録E.2(3)(a)
while要素繰り返しアクティビティ付録E.1(3)(b)付録E.2(3)(b)
switch要素※1分岐開始アクティビティ
分岐終了アクティビティ
付録E.1(3)(c)
if要素※2付録E.2(3)(c)
flow要素並列処理開始アクティビティ
並列処理終了アクティビティ
付録E.1(3)(d)付録E.2(3)(d)
sequence要素順次処理アクティビティ付録E.1(3)(e)付録E.2(3)(e)
wait要素待機アクティビティ付録E.1(2)(g)付録E.2(2)(g)
compensate要素※3無操作アクティビティ
terminate要素※1※3
pick要素※3
extensionActivity要素※2※3
rethrow要素※2※3
exit要素※2※3
validate要素※2※3
compensateScope要素※2※3
forEach要素※2※3
repeatUntil要素※2※3
(凡例)
-:参照先はありません。
注※1
BPEL1.1の場合だけ定義できる要素です。
注※2
BPEL2.0の場合だけ定義できる要素です。
注※3
これらの要素はサポート外のため,インポート時に無操作アクティビティに変換されます。

ポイント
  • ビジネスプロセス内の各アクティビティを連結するコネクションの定義内容は,BPELファイルの構造,各要素の定義などから判断して設定されます。
  • BPELファイルをインポートしてビジネスプロセスを作成した場合に,Java呼出アクティビティおよびデータ変換アクティビティが定義されることはありません。

以降の項で,BPELファイルの各要素と,ビジネスプロセス定義の内容との関係の詳細をBPEL1.1とBPEL2.0に分けて説明します。

<この節の構成>
付録E.1 BPEL1.1のビジネスプロセス定義をインポートする場合
付録E.2 BPEL2.0のビジネスプロセス定義をインポートする場合