2.4.4 テスト環境のカスタマイズ

HCSC簡易セットアップ機能を利用してセットアップしたテスト環境には,「2.4.3(2) テスト環境の運用に必要な情報」に示す情報が設定されています。これらの情報は,テスト環境をセットアップしたあとにカスタマイズできます。

テスト環境をカスタマイズするには,HCSC簡易セットアップ機能でのテスト環境のセットアップ時に定義ファイルに設定された値を編集します。

編集できる定義ファイルを次の表に示します。各定義ファイルの詳細については,表の「参照先」に示すマニュアルを参照してください。

表2-8 編集できる定義ファイル

ファイル名説明格納先参照先マニュアル参照個所
adminagent.properties
(運用管理エージェントプロパティファイル)
運用管理エージェントとの通信で使用するポート番号が設定されているプロパティファイルです。ACosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)10.2
cdsetupconfig.bat
(組み込みデータベース設定バッチファイル)
組み込みデータベースの環境変数を設定するバッチファイルです。BCosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド付録B.3
cmdconf.bat
(HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイル)
uCosminexus Service PlatformのcsmXXXコマンドで組み込みデータベースにアクセスするために,HiRDB type4 JDBC Driverのクラスパスを設定するバッチファイルです。CCosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSC-Messagingコマンド共通定義ファイル
Cosminexus_Reliable_Messaging.xml
(Connector属性ファイル)
リソースアダプタの属性(コンフィグレーションプロパティの値やプロパティ値)が設定されているXMLファイルです。DCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)4.1
csccmd.properties
(HCSC-Managerコマンド共通定義ファイル)
運用環境で使用するコマンドの省略値(ログインユーザIDやログインパスワード)が設定されているプロパティファイルです。ECosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSC-Managerコマンド共通定義ファイル
cscmng.properties
(HCSC-Manager定義ファイル)
HCSC-Managerの動作に必要な情報が設定されているプロパティファイルです。ECosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSC-Manager定義ファイル
cscsvconfig.properties
(HCSCサーバランタイム定義ファイル)
HCSCサーバの起動時に必要なランタイム情報(実行履歴管理情報,データベース情報)が設定されているプロパティファイルです。DCosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSCサーバランタイム定義ファイル
cscsvsetup.properties
(HCSCサーバセットアップ定義ファイル(標準モデル))※1
標準モデルで使用する,HCSCサーバのセットアップに必要な情報(J2EEサーバ,Cosminexus RM,データベースに関連する情報)が設定されているプロパティファイルです。DCosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSCサーバセットアップ定義ファイル
cscsvsetup.properties.esb
(HCSCサーバセットアップ定義ファイル(ESBモデル))※1
ESBモデルで使用する,HCSCサーバのセットアップに必要な情報(J2EEサーバ,Cosminexus RM,データベースに関連する情報)が設定されているプロパティファイルです。DCosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSCサーバセットアップ定義ファイル
cscsvsetup.xml
(HCSCサーバ構成定義ファイル(標準モデル))
標準モデルで使用する,HCSCサーバの構成情報(cosminexus-manager,jms-physical-reception,ejb-receptionの定義)が設定されているXMLファイルです。DCosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSCサーバ構成定義ファイル
cscsvsetup.xml.esb
(HCSCサーバ構成定義ファイル(ESBモデル))
ESBモデルで使用する,HCSCサーバの構成情報(cosminexus-manager,jms-physical-reception,ejb-receptionの定義)が設定されているXMLファイルです。DCosminexus サービスプラットフォーム リファレンスHCSCサーバ構成定義ファイル
DB_Connector_for_HiRDB_Type4.xml
(Connector属性ファイル)
リソースアダプタの属性(コンフィグレーションプロパティの値,プロパティ値)が設定されているXMLファイルです。DCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)4.1
DB_Connector_for_HiRDB_Type4_Cosminexus_RM.xml
(Connector属性ファイル)
リソースアダプタの属性(コンフィグレーションプロパティの値,プロパティ値)が設定されているXMLファイルです。DCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)4.1
grantuser
(ユーザ定義ファイル)
HiRDBのユーザの作成,およびスキーマの作成を行うファイルです。BCosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド付録B.3
hrmqueue-transmit.xml
(アプリケーション属性ファイル)
アプリケーションの属性が設定されているXMLファイルです。DCosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)3.2
input.properties
(システム共通情報記載プロパティファイル)
HCSC簡易セットアップ画面で入力した情報,およびシステム共通の情報が設定されているプロパティファイルです。D
inserttableshirdb.sql
(テーブルインサートSQLファイル)
システム管理情報テーブルにレコードをインサートするSQLファイルです。D
mserver.cfg
(Management Server用オプション定義ファイル)
Management Serverを実行するJavaVMの起動オプションが設定されているファイルです。ACosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)10.8
mserver.properties
(Management Server環境設定ファイル)
Management Serverが使用するポート番号や,障害検知時コマンドの動作が設定されているプロパティファイルです。ACosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)10.7
qconf.txt
(キュー定義ファイル)
キュー情報(DisplayName,QueueName)が設定されているテキストファイルです。ECosminexus Reliable Messaging3.4.4
setupscript
(セットアップスクリプトファイル(標準モデル・SOAP1.1モード用))
標準モデルで使用する,セットアップ処理のタスクの実行順が設定されているスクリプトファイルです。SOAP1.1モードの環境をセットアップします。D
setupscript.cjw
(セットアップスクリプトファイル(標準モデル・SOAP1.1/1.2併用モード用))
標準モデルで使用する,セットアップ処理のタスクが実行順に記述されたスクリプトファイルです。SOAP1.1/1.2併用モードの環境をセットアップします。D
setupscript.esb
(セットアップスクリプトファイル(ESBモデル・SOAP1.1モード用))
ESBモデルで使用する,セットアップ処理のタスクの実行順が設定されているスクリプトファイルです。SOAP1.1モードの環境をセットアップします。D
setupscript.esb.cjw
(セットアップスクリプトファイル(ESBモデル・SOAP1.1/1.2併用モード用))
ESBモデルで使用する,セットアップ処理のタスクが実行順に記述されたスクリプトファイルです。SOAP1.1/1.2併用モードの環境をセットアップします。D
simple_model.xml
(HCSC簡易セットアップ定義ファイル・SOAP1.1モード用)※2
Smart Composer機能のコマンドで構築するWebシステムが定義されているXMLファイルです。SOAP1.1モードの環境をセットアップするときに使用します。D
simple_model_cjl.xml
(HCSC簡易セットアップ定義ファイル・SOAP1.1/1.2併用モード用)※2
Smart Composer機能のコマンドで構築するWebシステムが定義されているXMLファイルです。SOAP1.1/1.2併用モードの環境をセットアップするときに使用します。D
tablecreate
(テーブル定義ファイル)
HiRDBのスキーマ,およびテーブルの作成を行うファイルです。BCosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド付録B.3
unsetupscript
(アンセットアップスクリプトファイル(標準モデル))
標準モデルで使用する,アンセットアップ処理のタスクの実行順が設定されているスクリプトファイルです。D
unsetupscript.esb
(アンセットアップスクリプトファイル(ESBモデル))
ESBモデルで使用する,アンセットアップ処理のタスクの実行順が設定されているスクリプトファイルです。D
(凡例)
A:<Cosminexusインストールディレクトリ>¥manager¥config
B:<Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥DB¥bats
C:<Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥msg
D:<Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥system¥manager¥setup
E:<Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥manager
-:参照するマニュアルはありません。
注※1
セットアップ構成関連のプロパティ(db-useプロパティ,rm-useプロパティ,およびhcscserver-data-filepathプロパティ)は変更できません。
注※2
HCSC簡易セットアップ機能で構築する環境のWebコンテナ単位の同時実行数を変更する場合は,webserver.connector.inprocess_http.max_execute_threadsプロパティを変更してください。webserver.connector.inprocess_http.max_execute_threadsプロパティの詳細は,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「2.16.2 実行環境での設定(J2EEサーバの設定)」を参照してください。

参考
テスト環境をカスタマイズする場合,次のディレクトリ内のファイルをカスタマイズの参考として利用できます。

<Cosminexusインストールディレクトリ>¥CSC¥log¥manager¥setup

1台のマシンに複数のテスト環境を構築(環境変数CSCMNG_HOMEを設定)している場合は,次のディレクトリ内のファイルをカスタマイズの参考として利用できます。

%CSCMNG_HOME%¥log¥manager¥setup

これらのディレクトリに格納されているファイルを次に示します。
表2-8に示す定義ファイルと同じ名称のファイル
HCSC簡易セットアップ機能を実行したときに設定された定義ファイルと同じ内容のファイル(HCSC簡易セットアップ機能のログファイル)です。
adminagent.properties.bak(adminagent.propertiesのバックアップファイル)
現在のadminagent.propertiesの一つ前のadminagent.propertiesの設定が保存されています。
cmdconf.bat.bak(cmdconf.batのバックアップファイル)
現在のcmdconf.batの一つ前のcmdconf.batの設定が保存されています。
csccmd.properties.bak(csccmd.propertiesのバックアップファイル)
現在のcsccmd.propertiesの一つ前のcsccmd.propertiesの設定が保存されています。
cscmng.properties.bak(cscmng.propertiesのバックアップファイル)
現在のcscmng.propertiesの一つ前のcscmng.propertiesの設定が保存されています。
mserver.cfg.bak(mserver.cfgのバックアップファイル)
現在のmserver.cfgの一つ前のmserver.cfgの設定が保存されています。
mserver.properties.bak(mserver.propertiesのバックアップファイル)
現在のmserver.propertiesの一つ前のmserver.propertiesの設定が保存されています。