FTPアダプタは,ビジネスプロセスから実行要求を受けたあと,条件に応じてFTPサーバに認証・接続や転送コマンドなどのFTPコマンドを実行します。
FTPアダプタが実行するFTPコマンドの種類,および実行条件を次の表に示します。
表18-1 FTPコマンドの種類とコマンドの実行可否
分類 | FTPコマンド | コマンドの実行可否 |
---|
接続・認証 | (connect処理) | ◎ |
AUTH | △※1 |
USER | ◎ |
PASS | ◎ |
ACCT | △※2 |
保護レベル | PBSZ | △※3 |
PROT | △※3 |
転送パラメタ | TYPE | △※2 |
MODE | △※2 |
PASV,PORT | ○※4 |
ファイルサイズ確認 | SITE FSIZE | △※5 |
転送前コマンド・転送後コマンド, リスト前コマンド・リスト後コマンド※6 | MDTM,SIZE,STAT,DELE,MKD,XMKD,RMD,XRMD,PWD,XPWD,CDUP,XCUP,CWD,XCWD,NOOP,SITE,RNFR,RNTO | △※7 |
転送または情報取得 | STOR,APPE,RETR,LIST,NLST | ○※2 |
切断 | QUIT | ◎ |
- (凡例)
- ◎:必ず実行されます。
- ○:どれか一つが実行されます。
- △:条件に依存します。
- 注※1
- FTPSを使用する場合で,Explicitモードのときに実行されます。
- 注※2
- 要求電文フォーマットの指定によっては実行されます。実行条件については,「18.4.1 FTPアダプタの要求電文フォーマット」を参照してください。
- 注※3
- FTPSを使用する場合に実行されます。
- 注※4
- FTPアダプタ実行環境プロパティファイルのftpadp.pasvportプロパティの設定に依存します。FTPアダプタ実行環境プロパティファイルの詳細は,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「FTPアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※5
- SITE FSIZEコマンドの実行条件については,「18.2.3 送受信後のファイルサイズ確認」を参照してください。
- 注※6
- ファイルの転送コマンド実行前,転送コマンド実行後,リストコマンド実行前,またはリストコマンド実行後に実行されるコマンドです。
- 注※7
- 要求電文フォーマットの<ftp-commands-before>タグ,および<ftp-commands-after>タグに実行指示がある場合に実行されます。
- 注意
- FTPアダプタが実行するFTPコマンドの仕様はRFC959,RFC2228,およびRFC3659に準拠しています。ただし,次のコマンドは,RFCの仕様とFTPアダプタの仕様とで機能に差異があります。
- TYPE
FTPアダプタのTYPEコマンドにEBCDICは指定できません。
- MODE
FTPアダプタのMODEコマンドにブロックモードは指定できません。
- LIST
コマンドの引数でオプションを指定できます。ただし,接続先FTPサーバがオプションの指定をサポートしている必要があります。
- NLST
コマンドの引数でオプションを指定できます。ただし,接続先FTPサーバがオプションの指定をサポートしている必要があります。