付録A.2 旧バージョンからの移行手順

次の図に示す(1)~(6)の手順に従って,Cosminexus サービスプラットフォーム(開発環境)を旧バージョンから08-70へ移行してください。

図A-1 旧バージョンからの移行手順

[図データ]

図A-1の(1)~(6)の手順の詳細を次に示します。

<この項の構成>
(1) リポジトリのエクスポート
(2) HCSCTEプロジェクトの削除
(3) 開発環境のアンインストール
(4) 開発環境のインストール
(5) HCSCTEプロジェクトの作成
(6) リポジトリのインポート

(1) リポジトリのエクスポート

バージョンアップ前の開発環境のリポジトリをエクスポートして,いったん退避します。複数のリポジトリを使用している場合,必要なリポジトリをすべてエクスポートして,退避します。

リポジトリのエクスポート方法の詳細については,「3.2.2 リポジトリをエクスポートする」を参照してください。

(2) HCSCTEプロジェクトの削除

HCSCTEプロジェクトをいったん削除します。

手順の詳細は,「3.1.4 プロジェクトを削除する」を参照してください。

(3) 開発環境のアンインストール

開発環境で旧バージョンのCosminexus サービスプラットフォームをアンインストールします。Cosminexus以下のディレクトリ情報を退避したあとに,旧バージョンのCosminexus サービスプラットフォームをアンインストールすることをお勧めします。

注意
  • J2EEサーバ,Management Server,PRFなど実行環境の構成要素を停止してからアンインストールしてください。
  • 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止してからアンインストールしてください。

(4) 開発環境のインストール

開発環境で08-70のCosminexus サービスプラットフォームをインストールしてバージョンアップします。

(5) HCSCTEプロジェクトの作成

バージョンアップした開発環境で,新たにHCSCTEプロジェクトを作成します。また,リポジトリとして利用するディレクトリを指定します。なお,リポジトリとして利用するディレクトリには,運用環境のリポジトリを指定しないでください。

手順の詳細は,「3.1.1 プロジェクトを作成する」を参照してください。

(6) リポジトリのインポート

付録A.2(1) リポジトリのエクスポート」でエクスポートしたリポジトリ情報を開発環境にインポートします。インポートするときは,Eclipseのメニューの[プロジェクト]-[自動的にビルド]をオフにしてから,リポジトリをインポートしてください。リポジトリのインポート終了後は,オンに戻してください。

旧バージョンのリポジトリをインポートすると,パッケージングおよび配備定義が自動で実施され,リポジトリ情報が今バージョンに引き継がれます。なお,パッケージングおよび配備定義が自動で実施されるのは,旧バージョンでパッケージングおよび配備定義したサービスアダプタ,ビジネスプロセス,およびユーザ定義受付だけです。旧バージョンのDBアダプタは使用しないで,新規に追加してください。DBアダプタを新規に追加する方法については,「5.2.2 DBアダプタを新規に追加する」を参照してください。

リポジトリのインポート方法については,「3.2.3 リポジトリをインポートする」を参照してください。

注意
07-50より前のバージョンから移行する場合の注意
サービスアダプタ(SessionBean)のユーザ定義クラスに次のファイル名が設定されているときは,警告メッセージが表示されます。
  • csmsvcadpdef.jar
  • cscmsg_adpejb.jar
警告メッセージが表示された場合,サービスアダプタ定義画面で,上記のユーザ定義クラスを削除し,ファイル名を変更してから,再度設定してください。
07-60以降のバージョンから移行する場合の注意
07-60以降のバージョンから移行する場合,実行環境に配備するサービスアダプタおよびユーザ定義受付は,開発環境にインポートして再度パッケージングしてください。サービスアダプタを再度パッケージングしないと,メッセージKDEC03007-Eが出力されないことがあります。また,ユーザ定義受付を再度パッケージングしないと,メッセージKDEC00001-Eで不正な埋字が出力されることがあります。パッケージングの方法については,「9.2 パッケージング」を参照してください。
08-10より前のバージョンから移行する場合の注意
データ変換定義で,sequence要素またはchoice要素下に,出現回数が1回に固定されている次の要素(コンポジタ)を定義している場合,ノードの表示が変更されるため,マッピング定義ファイルで使用しているXML Schemaが変更されている旨のエラーメッセージが表示されます。
  • sequence
  • choice
エラーメッセージが表示された場合は,再度マッピング定義を起動し,変更を反映させてください。
メモリについての注意
旧バージョンのリポジトリをインポートするときは,メモリを多く必要とします。そのため,次の手順でメモリサイズが十分かどうかを確認し,メモリが不足している場合は,メモリサイズを増やしてからリポジトリをインポートしてください。
  1. Eclipseのメニューから,[MyEclipse]-[ユーティリティー]-[ガーベッジ・コレクションの実行]を選択します。
  2. [メモリー使用量(MB)]ダイアログの[ガーベッジ・コレクション後]に表示されている,「最大許容メモリー・サイズ」および「メモリー使用量」を確認します。
  3. 次の条件に当てはまる場合,eclipse.iniを編集し,推奨値に従ってメモリサイズ(-Xmxの値)を大きくします。条件に当てはまらない場合,対処は不要です。eclipse.iniの編集については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド」の「付録B.1 インストール」を参照してください。
    条件:「メモリー使用量」+定義済みサービス部品数×3 > 「最大許容メモリー・サイズ」
    推奨値:変更後の「-Xmx」の値 = 定義済みサービス部品数×3 +変更前の「-Xmx」の値

開発環境にインポートしたリポジトリ情報を使用して実際に運用する場合,このリポジトリ情報を開発環境から運用環境にエクスポートし,運用環境からHCSCコンポーネントを配備します。