8.3.2 サービスアダプタの接続先情報を動的に変更する例

接続先情報ファイルを使用することで,サービスアダプタの接続先情報を動的に変更できます。

ここでは,ユーザ定義受付およびサービスアダプタを使用したSOAP通信を行う場合を使って,接続先情報ファイルの使用例を説明します。

<この項の構成>
(1) ビジネスプロセスの例
(2) ユーザ定義受付を生成するWSDLの作成例
(3) データ変換アクティビティの設定例
(4) 接続先情報の設定

(1) ビジネスプロセスの例

接続先情報ファイルの使用方法の例として使用するビジネスプロセスを次の図に示します。

図8-14 接続先情報ファイルの使用方法の例として使用するビジネスプロセス

[図データ]

  1. サービスリクエスタがビジネスプロセスにサービス部品の実行を要求します。
  2. サービス部品の実行要求では,XMLの要求電文(ボディ)が送付されます。
  3. ビジネスプロセスはXMLの要求電文を受付アクティビティで受け取ります。
  4. ヘッダ要求データおよび要求データを生成します。
  5. データ変換のマッピングを基に接続先URLを設定します。
  6. ビジネスプロセスは設定された接続先URLを取得して,サービス部品を呼び出します。
  7. ビジネスプロセスが,サービス部品の実行結果をXMLの応答電文として構成し,応答アクティビティで返します。
  8. サービスリクエスタへの応答が返されます。
  9. サービスリクエスタへの応答では,XMLの応答電文(ボディ)が送付されます。

(2) ユーザ定義受付を生成するWSDLの作成例

ユーザ定義受付を生成するWSDLの作成例を次に示します。

なお,この例では,接続先となるサービス部品のURLをSOAPヘッダで送付しています。

[図データ]

(3) データ変換アクティビティの設定例

図8-14に示すビジネスプロセスで使用するデータ変換アクティビティの設定例を次に示します。

ここでは,変換元に「ヘッダ要求データ」を,変換先に「接続先URL」を指定しています。

図8-15 データ変換アクティビティの設定例

[図データ]

また,変換のマッピングは,次の図の示すとおりに定義します。

図8-16 変換のマッピングの設定例

[図データ]

(4) 接続先情報の設定

図8-14に示すビジネスプロセスで使用する接続先情報の設定例を次に示します。なお,接続先情報は,サービス呼出アクティビティのヘッダ割当変数に設定します。ここで設定した情報が,アダプタで参照できる情報になります。

図8-17 接続先情報の設定例(サービス呼出アクティビティの設定)

[図データ]