DBアダプタの定義について説明します。DBアダプタは,サービスアダプタ定義画面で定義できます。
DBアダプタの場合,WSDLが生成されないため,サービス部品の電文フォーマットも自動生成されません。そのため,サービス部品の電文フォーマット(DBアダプタ用のXMLフォーマット定義ファイル)を作成して,設定する必要があります。
DBアダプタ用のXMLフォーマット定義ファイルは,「5.3.5(3)(a) SQLオペレーション定義ファイルの作成」で示すSQLオペレーション定義ファイルを基にして,csamkxmlsコマンドを使用して作成します。
DBアダプタ用のXMLフォーマット定義ファイルの作成方法については,「4.3.5 サービス部品電文を作成する(DBアダプタ電文の場合)」を参照してください。
サービスリクエスタの電文の形式と,DBアダプタ電文の形式が異なる場合,データ変換が必要です。
要求電文のデータ変換を行う場合,サービスアダプタ定義画面で標準電文にサービスリクエスタから入力される電文を設定し,データ変換定義画面でデータ変換を定義します。応答電文のデータ変換を行う場合,サービス部品から返される電文に標準電文を設定し,データ変換定義画面でデータ変換を定義します。
データ変換の詳細については,「7. データ変換の定義」を参照してください。
サービス部品の利用者は,次のファイルを作成し,サービスアダプタ定義画面で設定する必要があります。
SQLオペレーション定義ファイルは,テキストエディタなどを使用してXML文書形式で作成します。
ファイル名を[csa_sql_<任意の名称>.xml]で作成して編集します。
SQLオペレーション定義ファイルの作成については,「4.3.5(1) SQLオペレーション定義ファイルの作成」を参照してください。
アプリケーション統合属性ファイルは,サンプルファイルをテキストエディタなどで編集して作成します。アプリケーション統合属性ファイルは「cscadapter_property.xml」という名称で,次の場所に格納されています。
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥CSC¥config¥dba¥templates
なお,アプリケーション統合属性ファイルによるプロパティ設定については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「9.2 アプリケーション統合属性ファイルによるプロパティ設定」を参照してください。アプリケーション統合属性ファイルの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「3.1 アプリケーション統合属性ファイル」を参照してください。
アプリケーション統合属性ファイルに設定する項目について,次の表に示します。
表5-3 アプリケーション統合属性ファイルの設定項目
タグ | 説明 | 設定内容 | 変更 可否 | 設定例 |
---|---|---|---|---|
<hitachi-application-all-property> | ルートタグ | - | 否 | - |
<ejb-jar> | EJBに関する情報の定義の開始タグ | - | 否 | - |
<hitachi-session-bean-property> | SessionBeanの属性の定義の開始タグ | - | 否 | - |
<resource-ref> | リソース参照についての定義の開始タグ | - | 否 | - |
<res-ref-name> | リソース参照名 | SQLオペレーション定義ファイルの<DB_NAME>タグに指定したデータベース参照名 | 可 | DB_SERVER1 |
<res-sharing-scope> | 参照したリソースを共有するかどうかの指定 | DBアダプタが参照するDB Connectorを共有するかどうかの指定 | 可 | Shareable |
<linked-to> | データソース表示名 | DB Connectorのプロパティ定義(display-name)に指定したリソースアダプタの名称 | 可 | DB_Connector_for_HiRDB_Type4_XAやDB_Connector_for_Oracle_XAなど※1 display-nameを変更した場合は変更後の名称。 |
</resource-ref> | リソース参照についての定義の終了タグ | - | 否 | - |
<container-transaction> | コンテナのトランザクションについての定義の開始タグ | - | 否 | - |
<trans-attribute> | メソッドに割り当てるトランザクション属性 | トランザクションを引き継ぐRequired | 否 | Required※2 |
</container-transaction> | コンテナのトランザクションについての定義の終了タグ | - | 否 | - |
<session-runtime> | runtimeの定義の開始タグ | - | 否 | - |
<stateless> | statelessの定義の開始タグ | - | 否 | - |
<pooled-instance> | プール内のインスタンスについての定義の開始タグ | - | 否 | - |
<minimum> | プール内のインスタンスの最小数 | DBアダプタのインスタンスの最小数 | 可 | 0または1≦minimum≦maximum |
<maximum> | プール内のインスタンスの最大数 | DBアダプタのインスタンスの最大数 | 可 | 0(無制限)または1≦maximum≦maximum-sessions |
</pooled-instance> | プール内のインスタンスについての定義の終了タグ | - | 否 | - |
</stateless> | statelessの定義の終了タグ | - | 否 | - |
</session-runtime> | runtimeの定義の終了タグ | - | 否 | - |
</hitachi-session-bean-property> | SessionBeanの属性の定義の終了タグ | - | 否 | - |
</ejb-jar> | EJBに関する情報の定義の終了タグ | - | 否 | - |
</hitachi-application-all-property> | ルートタグ | - | 否 | - |
DBアダプタを定義する場合の手順を次に示します。
次のような場合は,標準電文のフォーマットを指定してデータ変換が必要です。
データ変換の詳細については,「7. データ変換の定義」を参照してください。
DBアダプタの追加時にEARファイルを設定します。DBアダプタを追加したあとにEARファイルを修正する必要がある場合,DBアダプタのサービスアダプタ定義画面で,EARファイルを入れ替えます。
DBアダプタのサービスアダプタ定義画面で,EARファイルを入れ替える手順を次に示します。