18.2.1 FTPコマンドの実行

FTPアダプタは,ビジネスプロセスから実行要求を受けたあと,条件に応じてFTPサーバに認証・接続や転送コマンドなどのFTPコマンドを実行します。

FTPアダプタが実行するFTPコマンドの種類,および実行条件を次の表に示します。

表18-1 FTPコマンドの種類とコマンドの実行可否

分類FTPコマンドコマンドの実行可否
接続・認証(connect処理)
AUTH※1
USER
PASS
ACCT※2
保護レベルPBSZ※3
PROT※3
転送パラメタTYPE※2
MODE※2
PASV,PORT※4
ファイルサイズ確認SITE FSIZE※5
転送前コマンド・転送後コマンド,
リスト前コマンド・リスト後コマンド※6
MDTM,SIZE,STAT,DELE,MKD,XMKD,RMD,XRMD,PWD,XPWD,CDUP,XCUP,CWD,XCWD,NOOP,SITE,RNFR,RNTO※7
転送または情報取得STOR,APPE,RETR,LIST,NLST※2
切断QUIT
(凡例)
◎:必ず実行されます。
○:どれか一つが実行されます。
△:条件に依存します。
注※1
FTPSを使用する場合で,Explicitモードのときに実行されます。
注※2
要求電文フォーマットの指定によっては実行されます。実行条件については,「18.4.1 FTPアダプタの要求電文フォーマット」を参照してください。
注※3
FTPSを使用する場合に実行されます。
注※4
FTPアダプタ実行環境プロパティファイルのftpadp.pasvportプロパティの設定に依存します。FTPアダプタ実行環境プロパティファイルの詳細は,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム リファレンス」の「FTPアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
注※5
SITE FSIZEコマンドの実行条件については,「18.2.3 送受信後のファイルサイズ確認」を参照してください。
注※6
ファイルの転送コマンド実行前,転送コマンド実行後,リストコマンド実行前,またはリストコマンド実行後に実行されるコマンドです。
注※7
要求電文フォーマットの<ftp-commands-before>タグ,および<ftp-commands-after>タグに実行指示がある場合に実行されます。

注意
FTPアダプタが実行するFTPコマンドの仕様はRFC959,RFC2228,およびRFC3659に準拠しています。ただし,次のコマンドは,RFCの仕様とFTPアダプタの仕様とで機能に差異があります。
  • TYPE
    FTPアダプタのTYPEコマンドにEBCDICは指定できません。
  • MODE
    FTPアダプタのMODEコマンドにブロックモードは指定できません。
  • LIST
    コマンドの引数でオプションを指定できます。ただし,接続先FTPサーバがオプションの指定をサポートしている必要があります。
  • NLST
    コマンドの引数でオプションを指定できます。ただし,接続先FTPサーバがオプションの指定をサポートしている必要があります。