XMLパーサを使ってスキーマ検証を実施する場合,スキーマキャッシュ機能を使用するためのユーザ側の操作は不要です。XMLパーサはスキーマキャッシュ機能を使用するかどうかを判断し,スキーマキャッシュ機能を使用する場合は,自動的にスキーマキャッシュを使用してスキーマ検証を実施します。スキーマキャッシュを使用しない場合,またはキャッシュが見つからない場合は,従来のXMLパーサと同様にgrammarオブジェクトを作成してスキーマ検証を実施します。
なお,ディスクキャッシュファイルからのgrammarオブジェクトの読み込みに失敗した場合は,警告メッセージ(KECX09512-W)が出力されます。XMLパーサは読み込みに失敗したキャッシュは使用しないで,スキーマ文書を使用してスキーマ検証を実施します。
スキーマキャッシュ機能では,キャッシュの制御や状態の確認のために,次のコマンドを使用できます。
表3-4 スキーマキャッシュ機能のコマンド
項番 | コマンドのファイル名 | 機能 | |
---|---|---|---|
Windows | UNIX | ||
1 | cacheoff.bat | cacheoff | スキーマキャッシュ機能を無効にして,キャッシュを削除します。 |
2 | cacheon.bat | cacheon | スキーマキャッシュ機能を有効にして,キャッシュを再構築します。 |
3 | cachestate.bat | cachestate | スキーマキャッシュ機能の状態を表示します。 |
コマンドのファイルは,すべて<JAXP_DIR>※の下のbinディレクトリに格納されています。コマンドを使用するためには,<JAXP_DIR>※の下のbinディレクトリをPATH環境変数に設定する必要があります。
コマンドの詳細については,「3.3.5 スキーマキャッシュの削除および再構築」を参照してください。