3.3.5 スキーマキャッシュの削除および再構築

キャッシュ対象のスキーマ文書を削除・変更した場合,コマンドを使用してキャッシュを削除・再構築する必要があります。コマンドを使用することで,J2EEサーバを停止することなくスキーマ文書の変更をキャッシュに反映させることができます。

キャッシュの削除・再構築に関する注意事項については,「6.19.4 キャッシュの再構築・削除に関する注意事項」を参照してください。

キャッシュの削除・再構築時に実行するコマンドについて説明します。

<この項の構成>
(1) cacheoffコマンド(XMLパーサにキャッシュ削除を指示する)
(2) cacheonコマンド(XMLパーサにキャッシュ再構築を指示する)
(3) cachestateコマンド(キャッシュ機能の状態を表示する)
(4) 各コマンドとパースの同期処理の関係

(1) cacheoffコマンド(XMLパーサにキャッシュ削除を指示する)

(a) 形式

cacheoff J2EEサーバ名

(b) cacheoffコマンド実行時の動作

cacheoffコマンドを実行したときの動作を次に示します。なお,スキーマキャッシュ機能が無効の場合,cacheoffコマンドを実行しても,何も動作しません。

(2) cacheonコマンド(XMLパーサにキャッシュ再構築を指示する)

(a) 形式

cacheon J2EEサーバ名

(b) cacheonコマンド実行時の動作

cacheonコマンドを実行したときの動作を次に示します。

(3) cachestateコマンド(キャッシュ機能の状態を表示する)

(a) 形式

cachestate [-d] [J2EEサーバ名]

(b) cachestateコマンド実行時の動作

cachestateコマンドを実行したときの動作を次に示します。

(4) 各コマンドとパースの同期処理の関係

cacheonコマンド,cacheoffコマンド,およびcachestateコマンドとパースの同期処理の関係を次に示します。

表3-6 各コマンドとパースの同期処理の関係

項番実行するアクションシステムの状態
パース実行中および右記以外キャッシュ構築中キャッシュ削除中
1パースパースを開始します
(すぐに処理を開始します)。
構築が完了したあとパースを開始します。削除が完了したあとパースを開始します。
2cacheonコマンド次の順番で実行します。
  1. すぐにコマンドを終了する。ただし,スキーマキャッシュ構築はこの時点では実行されない。
  2. 次のパースを開始する。
  3. キャッシュを構築する。
3cacheoffコマンド次の順番で実行します。
  1. すぐにコマンドを終了する。ただし,スキーマキャッシュ削除はこの時点では実行されない。
  2. 次のパースを開始する。
  3. キャッシュを削除する。
4cachestateコマンド次の情報を表示します。
スキーマキャッシュ機能が有効のとき
"KECX09501-I J2EE Server 'J2EEサーバ名': schema cache: ON"
スキーマキャッシュ機能が無効のとき
"KECX09501-I J2EE Server 'J2EEサーバ名': schema cache: OFF"
"KECX09501-I J2EE Server 'J2EEサーバ名': schema cache: OFF"を表示します。