戻り値をヘッダパラメタとしてマッピングする場合，header要素の要素値に"true"を指定します。

header要素は，non-wrapperスタイルで指定できます。wrapperスタイルでheader要素の要素値に"true"を指定した場合，標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力されます（KDJW61038-E）。

name要素は，wrapperスタイルの場合，戻り値からマッピングするwrapper要素の子要素の名前をカスタマイズするときに使用します。non-wrapperスタイルの場合，引数からマッピングするグローバル要素のローカル名をカスタマイズするときに使用します。non-wrapperスタイルでpartName要素を指定していない場合，name要素の要素値を指定することで，パート名もカスタマイズできます。

name要素を指定するときの注意事項について説明します。

• name要素は半角英数字とアンダースコア（_）で指定します。それ以外の文字を指定した場合の動作は保証されません（エラーメッセージは出力されません）。
• wrapperスタイルの場合，Java言語仕様で規定されるJava識別子の命名規則に従った値を指定してください。Java識別子の命名規則に従っていない場合は，Webサービスクライアントの開発でcjwsimportコマンドを実行するときにコンパイルエラーとなることがあります。
• 引数が254個あるwrapperスタイルのメソッドで，name要素を"return"以外の値にカスタマイズした場合，cjwsimportコマンドの実行時に引数の数が255個になり，コンパイルエラーとなるおそれがあります。

partName要素は，パート名のマッピングをカスタマイズするときに指定します。

partName要素を指定するときの注意事項について説明します。

• partName要素は，non-wrapperスタイルで有効です。wrapperスタイルでpartName要素を指定した場合は無視されます。
• partName要素とname要素を同時に指定した場合，有効となる要素を次に示します。
  
  • wrapperスタイルの場合：name要素の値が有効になります。
  • non-wrapperスタイルの場合：partName要素の値が有効になります。
• partName要素は半角英数字とアンダースコア（_）で指定します。それ以外の文字を指定した場合の動作は保証されません（エラーメッセージは出力されません）。
• non-wrapperスタイルの場合，Java言語仕様で規定されるJava識別子の命名規則に従った値を指定してください。Java識別子の命名規則に従っていない場合は，Webサービスクライアントの開発でcjwsimportコマンドを実行するときにコンパイルエラーとなります。
• 引数が254個あるwrapperスタイルのメソッドで，name要素を"return"以外の値にカスタマイズした場合，cjwsimportコマンドの実行時に引数の数が255個になり，コンパイルエラーとなるおそれがあります。

targetNamespace要素は，戻り値からマッピングするグローバル要素の名前空間をカスタマイズするときに使用します。

targetNamespace要素には，http://またはurn:のプロトコルを名前空間として指定します。指定できる名前空間の形式および文字列を示します。

• プロトコル
  名前空間のプロトコルは，http://またはurn:のプロトコルで記述してください。http://またはurn:のプロトコル以外（https://，file://など）を記述した場合，標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力されます（KDJW61090-E）。
  また，相対パスで記述した場合，標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力されます（KDJW61091-E）。
  
• 名前空間の記述形式
  名前空間には次に示す形式は記述できません。次に示す形式で記述した場合，標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力されます（KDJW61092-E）。
  
  • クエリストリング（例）http://example.com/?a=b
  • アンカー（例）http://example.com/index.html#anchor
  • ポート番号（例）http://example.com:8080/
  • ユーザ名／パスワード（例）http://user:password@example.com
• 記述できる文字列
  区切り文字のスラッシュ（/）またはピリオド（.）で区切られたセグメントには，次の表に示すすべての条件を満たす文字列を記述できます。
  

  表13-15　名前空間に記述できる文字列の条件（javax.jws.WebResult）

  項番	条件	不正な文字列の例	不正な文字列を指定した場合の動作
  1	半角英数字（0〜9，A〜Z，a〜z）だけを使用した文字列	http://日立.com http://133.145.224.19/ http://[1080:2C14;D30:BA04:275:806:270C:418A]/	動作は保証されません（エラーメッセージは表示されません）。
  2	Javaの予約語以外の文字列	http://hitachi.com/abstract	動作は保証されません。
  3	先頭が数字でない文字列	http://1hitachi.com