CosminexusのWebサービスは,次のどちらの仕様範囲でも作成できます。
- POJO
Javaの仕様範囲でJavaオブジェクトを作成する方法です。
- EJB
ビジネスアプリケーション向けに拡張したJavaオブジェクトの仕様です。
次の図に示すWebサービスの構成を基に,JAX-WSエンジンおよび開発時および実行時に使用する機能について説明します。
図1-1 Webサービスの構成(POJOのWebサービス)
![[図データ]](FIGURE/ZU010100.GIF)
図1-2 Webサービスの構成(EJBのWebサービス)
![[図データ]](FIGURE/ZU010150.GIF)
- JAX-WSエンジン
Webサービスの通信基盤となるエンジンです。Webサービス側およびWebサービスクライアント側に配置され,送受信されたSOAPメッセージのマーシャル/アンマーシャルをする役割を果たします。
- Webサービスクライアント側のJAX-WSエンジン
- WebサービスクライアントからJAX-WS APIを介してJavaオブジェクトを受け取り,SOAP要求メッセージを生成(マーシャル)します。生成したSOAP要求メッセージは呼び出し先のWebサービスに送信します。
- また,WebサービスからSOAP応答メッセージを受け取り,Javaオブジェクトを生成(アンマーシャル)します。生成したJavaオブジェクトはWebサービスクライアントに返します。
- Webサービス側のJAX-WSエンジン
- Webサービスクライアント側からSOAP要求メッセージを受け取り,Javaオブジェクトを生成(アンマーシャル)します。このとき,対象となるWebサービス実装クラスまたはプロバイダ実装クラスを見つけ出し(ディスカバリ),オペレーションに対応するメソッドを呼び出します(ディスパッチ)。また,対象となるWebサービス実装クラスまたはプロバイダ実装クラスからJavaオブジェクトを受け取り,SOAP応答メッセージを生成(マーシャル)します。生成したSOAP応答メッセージは,呼び出し元であるWebサービスクライアントに返します。
- コマンド
Webサービスの開発で使用するコマンドです。WebサービスおよびWebサービスクライアントの実装に必要なJavaソースやWSDLを生成できます。JAX-WSエンジンを利用するWebサービスの開発では次のコマンドを使用します。
- cjwsimportコマンド
- aptコマンド
- cjwsgenコマンド
cjwsimportコマンドおよびaptコマンドを実行すると,JAX-WS 2.1仕様に従って,WSDLとJavaソースがマッピングされます。
cjwsgenコマンドを実行すると,コンパイルしたWebサービス実装クラスから,Webサービスの実装に必要なスタブや,開発に必要なWSDLが生成されます。
コマンドの使用方法については,「11. コマンド」を参照してください。
- 自動生成クラス
コマンドを実行して生成されるJavaソースです。生成されたJavaソースに,WebサービスおよびWebサービスクライアントの処理を実装します。
- JAX-WS API
JAX-WS 2.1仕様のAPIです。プロバイダを起点としたWebサービスの開発や,ディスパッチベースのWebサービスクライアントを開発する場合に使用します。また,ハンドラフレームワークやアドレッシングなどの機能を追加する場合にも使用できます。
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