7.4.2 定義ディレクトリの取り込み・取り出し・内容比較

定義ディレクトリを管理ユニットへ取り込んだり,管理ユニットから取り出したりします。また,管理ユニットに登録済みの定義ディレクトリと内容を比較します。

<この項の構成>
(1) 管理ユニットへの定義ディレクトリの取り込み
(2) 管理ユニットからの定義ディレクトリの取り出し
(3) 登録済みの定義ディレクトリとの内容比較

(1) 管理ユニットへの定義ディレクトリの取り込み

アプリケーションサーバの定義ファイルとアプリケーションを定義ディレクトリにまとめて,管理ユニットに取り込む機能です。定義ディレクトリは,管理ユニットに属する仮想サーバ上にアプリケーションサーバを構築するための基となるファイル群です。この定義ディレクトリを管理ユニットに登録するときに使用します。

●実行方法
実行できるユーザ
  • 仮想サーバマネージャ管理者アカウントを持つユーザ
  • システム構築者アカウントを持つユーザ
実行するコマンドまたは呼び出し元の機能
vmiunitコマンドのサブコマンド「import」を実行します。
●実行結果

指定した定義ディレクトリは,ディレクトリの構成やファイルの内容をチェックされ,問題がない場合に管理ユニットへ登録されます。問題がある場合はエラーとなります。なお,登録済みの定義ディレクトリがある場合は,更新(上書き)されます。

(2) 管理ユニットからの定義ディレクトリの取り出し

管理ユニットに登録されている定義ディレクトリ(アプリケーションサーバの定義ファイルとアプリケーション)を取得する機能です。定義ディレクトリの内容を更新するときや,ほかの環境で管理ユニットを作成する際に定義ファイルやアプリケーションを流用するときに使用します。

●実行方法
実行できるユーザ
  • 仮想サーバマネージャ管理者アカウントを持つユーザ
  • システム構築者アカウントを持つユーザ
実行するコマンドまたは呼び出し元の機能
vmiunitコマンドのサブコマンド「export」を実行します。
●実行結果

指定した管理ユニットに登録されている定義ディレクトリが,出力先ディレクトリにコピーされます。

(3) 登録済みの定義ディレクトリとの内容比較

管理ユニットに登録済みの定義ディレクトリと内容を比較する機能です。管理ユニットに登録されている定義ディレクトリが最新のものかどうかを確認するときに使用します。

●実行方法
実行できるユーザ
  • 仮想サーバマネージャ管理者アカウントを持つユーザ
  • システム構築者アカウントを持つユーザ
実行するコマンドまたは呼び出し元の機能
vmiunitコマンドのサブコマンド「compare」を実行します。
●実行結果

管理ユニットに登録済みの定義ディレクトリと,指定した定義ディレクトリが,次の条件で比較され,比較結果が取得されます。

注※
ファイル名が大文字,小文字で異なっているだけの場合は,同じファイルとして見なされます。

また,比較結果から,指定した定義ディレクトリを管理ユニットに取り込んで仮想サーバへ反映した場合に,構築済みのアプリケーションサーバの定義がどの範囲まで変更されるかが取得されます。変更範囲の意味を次の表に示します。

表7-2 変更範囲の意味

変更範囲意味
all仮想サーバ上のアプリケーションサーバの定義全体が更新されます。アプリケーションサーバは再構築されます。
application仮想サーバ上のアプリケーションサーバのアプリケーションだけが更新されます。アプリケーションサーバは再構築されません。
meta仮想サーバマネージャ上の管理ユニットに関する設定が更新されます。仮想サーバ上のアプリケーションサーバは更新されません。
none定義ディレクトリは更新されません。仮想サーバマネージャ上の管理ユニットと仮想サーバ上のアプリケーションサーバは更新されません。