ユーザ作成のスクリプト(フックスクリプト)の設定方法,実行方法と結果について説明します。また,フックスクリプト機能使用時の注意事項についても説明します。なお,JP1製品の環境設定を自動化する場合に作成するフックスクリプトについては,「7.7.2 フックスクリプトを利用したJP1連携の自動設定」を参照してください。
フックスクリプトは,ユーザが任意で作成するファイルです。作成したファイルを定義ディレクトリに格納すると機能が有効になります。
フックスクリプトのファイル名と格納先,記述形式を次の表に示します。
表7-4 フックスクリプトのファイル名と格納先,記述形式
仮想サーバのゲストOS | ファイル名 (固定) | ファイルの格納先 | 記述形式 |
---|---|---|---|
Windows | pre-setup.bat | <定義ディレクトリ>¥hook¥ | バッチ形式 |
Linux | pre-setup | <定義ディレクトリ>/hook/ | シェル形式 |
フックスクリプトでは,実行時に設定される環境変数「VMI_VIRTUALID」を使用できます。環境変数「VMI_VIRTUALID」には,仮想サーバ識別子(管理LANに接続されているIPアドレス)が設定されます。
フックスクリプト機能を実行できるユーザは,Windowsの場合はローカルシステムアカウント,Linuxの場合はスーパーユーザになります。この機能は,「7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映」から呼び出されます。
「7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映」機能を実行して,論理ステータスがinitial(初期)の仮想サーバに対してアプリケーションサーバを構築する時に,フックスクリプトは実行されます。フックスクリプトの設定内容が実行結果となり,戻り値によって機能の成功または失敗が判断されます。
フックスクリプトの実行タイミングを次の図に示します。
図7-4 フックスクリプトの実行タイミング
フックスクリプト機能を使用する場合の注意事項を次に示します。