はじめに

このマニュアルは,Cosminexusが提供する機能を利用して,SOAPアプリケーションを開発,実行する方法について説明しています。このマニュアルでは,SOAPおよびWSDLの技術を利用して開発し,ネットワーク上でサービスを提供するアプリケーションのことをSOAPアプリケーションと表記します。また,Cosminexusが提供するSOAPアプリケーション開発用の機能をSOAPアプリケーション開発支援機能,SOAPアプリケーション実行用の環境をSOAP通信基盤と表記します。

注意
JAX-WS 2.1仕様に対応したWebサービスを開発する場合,SOAPアプリケーション開発支援機能およびSOAP通信基盤ではなく,JAX-WS機能(開発用のコマンドラインインタフェースと通信基盤)を使用します。
SOAPアプリケーション開発支援機能およびSOAP通信基盤と,JAX-WS機能の間に互換性はありません。JAX-WS機能を使用したWebサービスの開発方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ Webサービス開発の手引」を参照してください。
また,JAX-WS機能への切り替えに当たっての注意事項については,「1.5 JAX-WS仕様に対応したWebサービスを開発する場合の注意事項」を参照してください。

このマニュアルの対象となるSOAPアプリケーション開発支援機能,およびSOAP通信基盤は,Cosminexusを構成する次のプログラムプロダクトで提供されています。

SOAPアプリケーション開発支援機能(Cosminexus Component Container 08-50)
uCosminexus Developer Standard
uCosminexus Developer Professional
uCosminexus Service Architect
SOAP通信基盤(Cosminexus Component Container 08-50)
uCosminexus Application Server Standard
uCosminexus Application Server Enterprise
uCosminexus Service Platform
SOAP通信基盤(Cosminexus Component Container Client 08-50)
uCosminexus Client

なお,Cosminexus 08-00からコネクションプーリングのデフォルト設定が無効になりました。コネクションプーリングを使用する場合,「7.4 コネクションプーリング」を参照し,その内容を十分に理解した上で使用してください。

対象読者

このマニュアルは,Cosminexusが提供するSOAPアプリケーション開発支援機能を利用してSOAPアプリケーションを開発する方,およびSOAP通信基盤を利用してSOAPアプリケーションを実行する方を対象としています。このマニュアルをご利用になる方は,次の内容を理解されていることを前提とします。

SOAP通信基盤で出力されるメッセージの説明について

SOAP通信基盤で出力されるメッセージの説明については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ メッセージ1」に記載しています。

読書手順

このマニュアルは,利用目的ごとに章を選択して読むことができます。次の案内に従ってお読みいただくことをお勧めします。

[図データ]

図中で使用する記号

このマニュアルの図中で使用する記号について次に示します。

[図データ]

コーディング例で使用する記号

このマニュアルでは,次に示す記号を使用して,コーディング例を記述しています。

記号意味

リーダ
記述が省略されていることを示します。この記号の直前に示された項目を繰り返し複数個指定できます。
(例)
値…では,「値を必要個指定する」ことを示します。
/* */
//
コメント文として扱うことを示します。
(例)
//メッセージを送信する

コマンドの形式で使用する記号

このマニュアルでは,次に示す記号を使用して,コマンドの形式を記述しています。

記号意味
[ ]この記号で囲まれている項目は,省略してもよいことを示します。
< >この記号で囲まれている項目は,サービスロケーションやファイルなどの可変値を指定することを示します。

Windowsの場合のフォルダとパスの表記

このマニュアルでは,Windows,HP-UX,AIX,Linux,およびSolarisで共通の内容の場合,Windowsの「フォルダ」を「ディレクトリ」と表記しています。また,「¥」を「/」と表記しています。

Windowsの場合,「ディレクトリ」を「フォルダ」に,「/」を「¥」に置き換えてお読みください。

プレフィクスと名前空間URIの対応

このマニュアルで使用するプレフィクスと名前空間URIの対応を次に示します。特に断りがないかぎり,次のプレフィクスを使用します。

プレフィクス名前空間URI
soaphttp://schemas.xmlsoap.org/wsdl/soap/
soapenchttp://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/
soapenvhttp://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/
wsdlhttp://schemas.xmlsoap.org/wsdl/
wsihttp://ws-i.org/profiles/basic/1.1/xsd
xsdhttp://www.w3.org/2001/XMLSchema
xsd2000http://www.w3.org/2000/10/XMLSchema
xsihttp://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance