2.4 セットアップまたはアンセットアップ失敗時の対処

ここでは,セットアップまたはアンセットアップ実行時に障害が発生して,失敗した場合の対処について説明します。

<この節の構成>
(1) snapshotログの収集
(2) セットアップ実行中に障害が発生した場合の対処
(3) アンセットアップ実行中に障害が発生した場合の対処

(1) snapshotログの収集

セットアップまたはアンセットアップに失敗した場合,障害に対処するための資料として,snapshotログを収集する必要があります。snapshotログとは,システムの障害発生時の状態を出力したログのことで,システム全体の情報が一括収集されてZIP形式のログファイル(snapshot.zip)で出力されます。

snapshotログは,自動または任意のタイミングで収集できます。snapshotログの収集のタイミングを次の表に示します。

表2-57 snapshotログの収集のタイミング

分類収集のタイミング
自動的に収集する[セットアップ失敗]画面でyを入力した場合
setupwizardコマンドに-forceオプションを指定して実行した場合
任意のタイミングで収集するsnapshotlogコマンドを実行した場合

注※ アンセットアップ実行時には,snapshotログを自動的に収集できません。任意のタイミングで収集してください。


(a) 自動収集でのsnapshotログの格納先と内容

自動的に収集した場合の,snapshotログの格納先と内容を次に示します。

snapshotログの格納先
<セットアップウィザードのログの出力先>/snapshot.zip
snapshotログの内容
  • <Cosminexusのインストールディレクトリ>/manager/config/snapshotlog.confで示す範囲
  • <セットアップウィザードのログの出力先>/setupwizard<ファイル面数>.log
  • <セットアップウィザードのログの出力先>/maintenance/setupwizard<ファイル面数>.log
  • <Cosminexusのインストールディレクトリ>/manager/setup/config/
  • <Cosminexusのインストールディレクトリ>/manager/setup/tmp/
<セットアップウィザードのログの出力先>は,setup.cfgのsetup.log.dirで指定した出力先です。setup.cfgについては,「3.4 setup.cfg(セットアップウィザード用設定ファイル)」を参照してください。
(b) snapshotlogコマンドによるsnapshotログの収集

snapshotログを任意のタイミングで収集する方法について説明します。任意のタイミングで収集する場合は,snapshotlogコマンドを使用します。OSごとに,snapshotlogコマンドの実行方法を次に示します。snapshotlogコマンドについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「snapshotlog(snapshotログの収集)」を参照してください。

Windowsの場合
次のコマンドをコマンドプロンプトで実行します。

<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥snapshotlog snapshot.zip

UNIXの場合
次のコマンドをコマンドプロンプトで実行します。

# /opt/Cosminexus/manager/bin/snapshotlog snapshot.zip

なお,snapshotログをsnapshotlogコマンドで収集した場合には,次の資料も収集してください。

<セットアップウィザードのログの出力先>は,setup.cfgのsetup.log.dirで指定した出力先です。setup.cfgについては,「3.4 setup.cfg(セットアップウィザード用設定ファイル)」を参照してください。

(2) セットアップ実行中に障害が発生した場合の対処

セットアップ実行中に障害が発生した場合の対処の流れを次の図に示します。

図2-66 セットアップ実行中に障害が発生した場合の対処の流れ

[図データ]

図中の番号について説明します。

  1. セットアップウィザードを起動してセットアップを開始します。セットアップウィザードの起動については,「2.2.2 セットアップウィザードの起動」を参照してください。
  2. [セットアップ失敗]画面とログに出力されたエラーメッセージの詳細情報を参照して,エラーの原因を取り除きます。
  3. 障害発生時に,[セットアップ失敗]画面でyを選択していた場合は,snapshotログ(<セットアップウィザードのログの出力先>/snapshot.zip)を収集します。snapshotログの収集後,保守員に連絡してください。
  4. 障害発生時に,[セットアップ失敗]画面でnを選択していた場合は,snapshotlogコマンドを実行してsnapshotログを収集してください。収集方法については,「(1)(b) snapshotlogコマンドによるsnapshotログの収集」を参照してください。snapshotログおよび資料を収集したあと,保守員に連絡してください。

(3) アンセットアップ実行中に障害が発生した場合の対処

アンセットアップ実行中に障害が発生した場合の対処の流れを次の図に示します。

図2-67 アンセットアップ実行中に障害が発生した場合の対処の流れ

[図データ]

図中の番号について説明します。

  1. setupwizardコマンドに-cleanを指定して,アンセットアップを開始します。アンセットアップの開始については,「2.3.4 システムのアンセットアップ」を参照してください。
  2. [アンセットアップ失敗]画面とログに出力されたエラーメッセージの詳細情報を参照して,エラーの原因を取り除きます。
  3. 構築済みの環境を削除できる場合は,アプリケーションサーバのアンインストールを実行し,<Cosminexusのインストールディレクトリ>を削除したあとで,アプリケーションサーバを再インストールします。
  4. 構築済みの環境を削除できない場合は,snapshotlogコマンドを実行してsnapshotログを収集してください。収集方法については,「(1)(b) snapshotlogコマンドによるsnapshotログの収集」を参照してください。snapshotログおよび資料を収集したあと,保守員に連絡してください。