1.3.1 システムの構築方法の種類(バッチアプリケーションを実行するシステム)

バッチアプリケーションを実行するシステムは,次の2種類の機能を使用して構築できます。

それぞれの機能を使用して構築できるシステムの概要について説明します。

<この項の構成>
(1) Smart Composer機能を使用したシステム構築の概要
(2) 運用管理ポータルを使用したシステム構築の概要

(1) Smart Composer機能を使用したシステム構築の概要

Smart Composer機能では,1台または複数台のマシンで構成されるバッチアプリケーションの実行環境を構築できます。Smart Composer機能を使用すると,事前に作成した定義ファイルの内容に従って,複数台のマシンで構成されるシステムをコマンドで一括構築できます。なお,バッチアプリケーションを実行するタイミングは,JP1/AJS2などの関連プログラムでスケジューリングできます。

Smart Composer機能で構築できるシステムを次に示します。

Smart Composer機能で構築できるシステム構成の例を次の図に示します。次の図は,関連プログラムとしてJP1/AJS2を使用する例です。

図1-4 Smart Composer機能で構築できるシステム構成の例(バッチアプリケーションの実行環境)

[図データ]

Smart Composer機能を使用して構築したシステムでは,Management Serverを利用した一括運用を実現できます。例えば,システムの起動や,システムの設定変更などを一括で実施できます。実行できる運用作業については,「11.1.2 アプリケーションサーバで実行できる運用作業」を参照してください。なお,リソースの設定,開始,停止などの操作には,サーバ管理コマンドを使用します。Smart Composer機能の利点やシステム構築の作業については,「1.5 Smart Composer機能の概要」を参照してください。

(2) 運用管理ポータルを使用したシステム構築の概要

運用管理ポータルでは,1台または複数台のマシンで構成されるバッチアプリケーションの実行環境を構築できます。運用管理ポータルを使用すると,Webブラウザ上のGUI画面で,バッチサーバの構成や個別の環境を設定して構築できます。なお,バッチアプリケーションを実行するタイミングは,JP1/AJS2などの関連プログラムでスケジューリングできます。

運用管理ポータルで構築できるシステムを次に示します。

運用管理ポータルで構築できるシステム構成の例を次の図に示します。次の図は,関連プログラムとしてJP1/AJS2を使用する例です。

図1-5 運用管理ポータルで構築できるシステム構成の例(バッチアプリケーションの実行環境)

[図データ]

運用管理ポータルは,マシンやサーバを個別に設定できます。このため,マシンごとに異なる構成でサーバを配置するシステムを構築する場合に適しています。また,サーバの環境設定などをGUI画面の項目で設定できるので,構築済みシステムのチューニングにも適しています。

運用管理ポータルを使用して構築したシステムでは,Management Serverを利用した一括運用を実現できます。運用管理ポータルを使用すると,論理サーバ単位,ホスト単位,または運用管理ドメイン単位で操作できます。例えば,論理サーバの起動,停止,運用監視などを論理サーバ単位,ホスト単位,または運用管理ドメイン単位で実施できます。また,GUI画面でリソースのインポート,開始,停止などの操作を実施できます。

運用管理ポータルの操作方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」を参照してください。

運用管理ポータルの利点やシステム構築の作業については,「1.6 運用管理ポータルの概要」を参照してください。