5.1.2 システム構成ごとに選択できる構成定義パターン

ここでは,システム構成ごとに選択できる構成定義パターンについて説明します。ここで説明するシステム構成は,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「3. システム構成の検討(J2EEアプリケーション実行基盤)」で説明しているシステム構成に対応しています。

システム構成と構成定義パターンの対応を次の表に示します。

表5-2 システム構成と構成定義パターンの対応(J2EEアプリケーションを実行するシステム)

項番システム構成構成定義パターンごとの対応配置できる論理サーバ※1「システム設計ガイド」の参照個所※1
ABCDE
1サーブレットとJSPをアクセスポイントに使用する構成(Webサーバ連携の場合)×××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.4.1
2サーブレットとJSPをアクセスポイントに使用する構成(インプロセスHTTPサーバを使用する場合)×××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.4.2
3Session BeanとEntity Beanをアクセスポイントに使用する構成××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.4.3
4CTMを使用する場合にStateless Session Beanをアクセスポイントに使用する構成×××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.4.4
5Session BeanとEntity Beanを呼び出すサーバ間連携××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.5.1
6CTM経由でStateless Session Beanを呼び出すサーバ間連携×××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.5.2
7ローカルトランザクションを使用する場合の構成×
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.6.1
8グローバルトランザクションを使用する場合の構成
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.6.2
9トランザクションコンテキストのプロパゲーションを使用する場合の構成××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.6.3
10Webサーバ連携時の負荷分散機を利用した負荷分散(サーブレット/JSPの場合)××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.7.1
11インプロセスHTTPサーバ使用時の負荷分散機を利用した負荷分散(サーブレット/JSPの場合)××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.7.2
12CORBAネーミングサービスを利用した負荷分散(Session BeanとEntity Beanの場合)××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.7.3
13CTMを利用した負荷分散(Stateless Session Beanの場合)×××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.7.4
14Message-driven Beanをアクセスポイントに使用する場合の構成(Cosminexus JMSプロバイダを使用する場合)××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.8.1
15Message-driven Beanをアクセスポイントに使用する場合の構成(TP1/Message Queueを使用する場合)××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.8.2
16Message-driven Beanをアクセスポイントに使用する場合の構成(Cosminexus RMを使用する場合)××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.8.3
17Message-driven Beanのインスタンスプールを利用した負荷分散(TP1/Message Queueを使用する場合)××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.8.4
18運用管理サーバにManagement Serverを配置する構成
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.9.1
19マシン単位にManagement Serverを配置する構成
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.9.2
20コマンドで運用する場合の構成※2××××3.9.3
21データベースセッションフェイルオーバ機能を使用する構成××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.10.1
22メモリセッションフェイルオーバ機能を使用する構成(SFOサーバがシステムに複数存在する場合)××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理SFOサーバ
3.10.2
23メモリセッションフェイルオーバ機能を使用する構成(SFOサーバがシステムに一つだけ存在する場合)××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理SFOサーバ
3.10.3
24アプリケーションサーバの実行系と待機系を1:1にする構成(トランザクションサービスを使用しない場合)××××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.11.1
25アプリケーションサーバの実行系と待機系を1:1にする構成(トランザクションサービスを使用する場合)××××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.11.2
26運用管理サーバの実行系と待機系を1:1にする構成
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.11.3
27アプリケーションサーバの実行系と待機系を相互スタンバイにする構成×
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.11.4
28リカバリ専用サーバを使用する場合の構成(N:1リカバリシステム)××××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.11.5
29ホスト単位管理モデルの実行系と予備系をN:1にする構成×
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.11.6
30サーブレットとJSPに対するファイアウォールの配置×
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.12.1
31Session BeanとEntity Beanに対するファイアウォールの配置××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.12.2
32リソースマネジャに対するファイアウォールの配置×
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.12.3
33Webサーバ連携時のリバースプロキシの配置××××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.13.1
34インプロセスHTTPサーバ使用時のリバースプロキシの配置××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.13.2
35性能解析トレースファイルを出力するプロセスを配置する
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.14
36JP1を使用して運用する場合の構成
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.15.1
37TP1インバウンド連携機能を使用してOpenTP1のSUPからMessage-driven Beanを呼び出す場合の構成××××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.15.2
38CTMゲートウェイ機能を利用してEJBクライアント以外からStateless Session Beanを呼び出す構成×××
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
3.15.3
39任意のプロセスを運用管理の対象にする
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理CTMドメインマネジャ
  • 論理CTM
  • 論理スマートエージェント
  • 論理ユーザサーバ
3.16
40Webサーバとアプリケーションサーバを異なるマシンに配置する構成×××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.17.1
41リダイレクタを利用して負荷分散する構成××××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
3.17.2
42CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する構成××××
  • 論理Webサーバ
  • 論理J2EEサーバ
  • 論理パフォーマンストレーサ
  • 論理ネーミングサービス
3.17.3
(凡例)
○:対応しています。
△:対応している構成定義パターンと組み合わせて使用します。
×:対応していません。
-:該当しません。
A:WebサーバとJ2EEサーバを同じサーバマシンに配置するパターンを示します。
B:WebサーバとJ2EEサーバを別のサーバマシンに配置するパターンを示します。
C:インプロセスHTTPサーバを使用するパターンを示します。
D:SFOサーバを使用するパターンを示します。
E:CTMを使用するパターンを示します。
注※1
「システム設計ガイド」の参照個所は,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の参照先を示します。この参照個所で説明しているシステム構成図で,論理サーバをどのサーバマシンに配置するかを確認してください。
注※2
Management Serverを使用しないシステム構成のため,配置できる論理サーバはありません。このシステム構成は,Smart Composer機能でも運用管理ポータルでも構築できません。このシステム構成を構築する場合は,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「付録C J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築と削除」を参照してください。

参考
ここで説明しているコマンドで運用する場合の構成以外のシステム構成は,運用管理ポータルでも構築できます。運用管理ポータルでの構築方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「3. J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築と削除」を参照してください。

表5-2でどの構成定義パターンにも対応していないシステム構成は,Smart Composer機能で初期構築できません。ただし,Smart Composer機能で初期構築できないシステム構成でも,Smart Composer機能のfree-tierに対応している構成があります。free-tierについては,「4.2.1 物理ティアとは」を参照してください。Smart Composer機能で初期構築できないシステム構成は,運用管理ポータルを使用して構築してください。Smart Composer機能で初期構築できないシステム構成とfree-tierとの対応を次の表に示します。

表5-3 Smart Composer機能で初期構築できないシステム構成とfree-tierとの対応

項番初期構築できないシステム構成free-tierとの対応
1Session BeanとEntity Beanをアクセスポイントに使用する構成
2Session BeanとEntity Beanを呼び出すサーバ間連携
3トランザクションコンテキストのプロパゲーションを使用する場合の構成
4インプロセスHTTPサーバ使用時の負荷分散機を利用した負荷分散(サーブレット/JSPの場合)
5CORBAネーミングサービスを利用した負荷分散(Session BeanとEntity Beanの場合)
6Message-driven Beanをアクセスポイントに使用する場合の構成(Cosminexus JMSプロバイダを使用する場合)
7Message-driven Beanをアクセスポイントに使用する場合の構成(TP1/Message Queueを使用する場合)
8Message-driven Beanをアクセスポイントに使用する場合の構成(Cosminexus RMを使用する場合)
9Message-driven Beanのインスタンスプールを利用した負荷分散(TP1/Message Queueを使用する場合)
10アプリケーションサーバの実行系と待機系を1:1にする構成(トランザクションサービスを使用しない場合)×
11アプリケーションサーバの実行系と待機系を1:1にする構成(トランザクションサービスを使用する場合)×
12リカバリ専用サーバを使用する場合の構成(N:1リカバリシステム)×
13Session BeanとEntity Beanに対するファイアウォールの配置
14Webサーバ連携時のリバースプロキシの配置
15インプロセスHTTPサーバ使用時のリバースプロキシの配置
16TP1インバウンド連携機能を使用してOpenTP1のSUPからMessage-driven Beanを呼び出す場合の構成
17リダイレクタを利用して負荷分散する構成
18CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで起動する構成
(凡例)
○:対応しています。
×:対応していません。