9.3.2 サービスユニット単位の一括起動と一括停止
一括起動をするにはcmx_start_targetコマンドを,一括停止をするにはcmx_stop_targetコマンドを使用します。特定のサービスユニットを一括起動したり,一括停止したりするには,これらのコマンドを使用するときに,-unitオプションにサービスユニット名を指定します。
ここでは,特定のサービスユニットだけを,一括起動および一括停止する手順について説明します。なお,説明では,WebサーバとJ2EEサーバを同じサーバマシンに配置するパターン(combined-tier)の簡易構築定義ファイルを使用して,「8.6 システムの一括構築」で構築したシステムを使用します。
- <この項の構成>
- (1) 一括起動
- (2) 一括停止
(1) 一括起動
特定のサービスユニットを一括で起動するときの手順を次に示します。特定のサービスユニットを稼働状態にするには,起動対象のサービスユニット名と,-modeオプションに「ALL」を指定します。
- Management Serverと運用管理エージェントが稼働しているかどうかを確認します。
mngsvrutilコマンドの引数checkを使用して,Management Serverと運用管理エージェントが稼働しているかどうかを確認します。Management Serverの稼働状態を確認する場合は「mngsvr」を,運用管理エージェントの稼働状態を確認する場合は「adminAgent」を指定します。
- Windowsの場合
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥mngsvrutil -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd check mngsvr
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥mngsvrutil -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -t apsv1 check adminAgent
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥mngsvrutil -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -t apsv2 check adminAgent |
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrutil -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd check mngsvr
# /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrutil -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -t apsv1 check adminAgent
# /opt/Cosminexus/manager/bin/mngsvrutil -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -t apsv2 check adminAgent |
- 業務を開始したいサービスユニットを起動します。
cmx_start_targetコマンドを使用して,サービスユニット「unit1」を稼働状態で起動します。このとき,コマンドの-modeオプションには「ALL」を指定します。
- Windowsの場合
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥cmx_start_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit1 |
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_start_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit1 |
リソースアダプタおよびJ2EEアプリケーションが停止している場合は,サービスユニットを起動したあとで,開始する必要があります。リソースアダプタおよびJ2EEアプリケーションの開始については,「8.8.3 リソースアダプタのインポートと開始」および「8.8.4 J2EEアプリケーションのインポートと開始」を参照してください。
- 参考
- サービスユニットを一括起動すると,サービスユニットを構成する論理サーバは,論理サーバごとに設定した起動順序の昇順に従って起動されます。
- 論理サーバの起動に失敗すると,リクエストの受け付けを開始できなかったり,受け付けたリクエストを処理できなかったりします。cmx_start_targetコマンドに-strictオプションを指定すると,論理サーバの起動に失敗した場合に,サービスユニットの一括起動処理を中断できます。cmx_start_targetコマンドについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cmx_start_target(Webシステムまたはサービスユニットの開始)」を参照してください。
(2) 一括停止
特定のサービスユニットを一括で停止するときの手順を次に示します。特定のサービスユニットを停止状態にするには,停止対象のサービスユニット名と,-modeオプションに「ALL」を指定します。
- 業務実行中の場合は,停止したいサービスユニットを閉塞状態にして負荷分散機から切り離します。
cmx_stop_targetコマンドを使用して,サービスユニット「unit1」を閉塞状態にします。このとき,コマンドの-modeオプションには「HOLD」を指定します。
- Windowsの場合
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode HOLD -s MyWebSystem -unit unit1 |
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode HOLD -s MyWebSystem -unit unit1 |
サービスユニット「unit1」は,負荷分散機からのリクエストの振り分けが抑止されている状態になり,論理Webサーバも停止されます。
- 実行中のリクエストの処理が完了したら,閉塞状態のサービスユニットを停止します。
cmx_stop_targetコマンドを使用して,サービスユニット「unit1」を停止状態にします。このとき,コマンドの-modeオプションには「ALL」を指定します。
- Windowsの場合
<Cosminexusのインストールディレクトリ>¥manager¥bin¥cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit1 |
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit1 |
サービスユニット「unit1」内のすべての論理サーバが停止されます。
- 参考
- サービスユニットを一括停止すると,サービスユニットを構成する論理サーバは,論理サーバごとに設定した起動順序の降順に従って停止されます。
- Webシステムに関連づいていない論理サーバを含むシステムの場合,論理Web
- サーバの停止に失敗しても処理を続行します。論理Webサーバの停止に失敗すると,リクエストの受け付けは継続されます。この場合,cmx_stop_targetコマンドを次の順序で実行すると,論理Webサーバだけを停止してからサービスユニットを停止できます。
- cmx_stop_targetコマンドに「HOLD」を指定して実行する。
サービスユニットを閉塞状態にできます。サービスユニットを閉塞状態にすると,論理Webサーバだけが停止状態になります。
- cmx_stop_targetコマンドに「ALL」を指定して実行する。
サービスユニットを停止状態にできます。
- cmx_stop_targetコマンドについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cmx_stop_target(Webシステムまたはサービスユニットの停止)」を参照してください。