バッチアプリケーションを実行するシステムでは次に示す運用作業を実施できます。
これらの作業を実行するには,主に次の手段を使用します。
ここでは,運用作業ごとに,アプリケーションサーバで推奨する手段について説明しています。ここで説明している手段以外で運用したい場合は,「付録E 代替手段で実行できる運用作業」を参照してください。
システムの起動と停止で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-1 システムの起動と停止で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先マニュアル | 参照個所 | 手段 | |||
サービスユニットを一括起動します。 | 不要 | - | コマンド編 | cmx_start_target(Webシステムまたはサービスユニットの開始) | Smart Composer機能のコマンド(cmx_start_target) |
サービスユニットを一括停止します。 | 不要 | - | コマンド編 | cmx_stop_target(Webシステムまたはサービスユニットの停止) | Smart Composer機能のコマンド(cmx_stop_target) |
クラスタソフトウェアを使用したシステムを起動・停止します。 | 必要 | 運用/監視/連携編 | 運用/監視/連携編 | 18章 | アプリケーションサーバのコマンド,クラスタソフトウェアの機能 |
システムの運用監視で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-2 システムの運用監視で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先マニュアル | 参照個所 | 手段 | |||
サービスユニットのステータス,およびWebシステムに関連づいていない論理サーバを確認します。 | 不要 | - | コマンド編 | cmx_list_status(サービスユニット状況の表示) | Smart Composer機能のコマンド(cmx_list_status) |
論理サーバのステータスを確認します。 | 不要 | - | 運用/監視/連携編 | 2.5.2 | 運用管理コマンド(mngsvrutil) |
Webシステム内のサービスユニットの構成,およびWebシステムに関連づいていない論理サーバの一覧を確認します。 | 不要 | - | コマンド編 | cmx_list_model(Webシステムの情報モデルの取得) | Smart Composer機能のコマンド(cmx_list_model) |
稼働情報ファイルを参照して,バッチサーバの稼働情報を監視します。 | 省略可 | 運用/監視/連携編 | 運用/監視/連携編 | 3章 | - |
運用管理コマンドを使用して,バッチサーバの稼働情報を監視します。 | 不要 | - | 運用/監視/連携編 | 8章 | 運用管理コマンド(mngsvrutil) |
リソースの使用率や使用数を監視して,しきい値を超えた場合に原因を調査します。 | 省略可 | 運用/監視/連携編 | 運用/監視/連携編 | 4章 | - |
稼働情報ファイルに出力される稼働情報,またはリソースの枯渇状況に応じてメッセージが出力された場合の処理を自動化します(Managementアクション)。 | 必要 | 6.2.2(2),運用/監視/連携編 | 運用/監視/連携編 | 9章 | - |
CTMの稼働統計情報を出力します。※ | 不要 | - | 運用/監視/連携編 | 10章 | 運用管理コマンド(mngsvrutil) |
バッチサーバ上のバッチアプリケーション情報を一覧で出力します。 | 不要 | - | 拡張編 | 4.5.4 | バッチ一覧表示コマンド(cjlistjob) |
注※ CTMは,構成ソフトウェアにCosminexus Component Transaction Monitorを含む製品だけで利用できます。利用できる製品については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 概説」の「2.3.1 製品と構成ソフトウェアの対応」を参照してください。
システムの処理性能解析で実行できる作業について,次の表に示します。
表11-3 システムの処理性能解析で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先マニュアル | 参照個所 | 手段 | |||
性能解析トレースファイルを収集します。 | 不要 | - | 保守/移行/互換編 | 6.3 | 運用管理コマンド(mngsvrutil) |
収集した性能解析トレースファイルを利用してシステムの処理性能を解析します。 | 不要 | - | 保守/移行/互換編 | 6.6 | - |
リソースの管理で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-4 リソースの管理で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先マニュアル | 参照個所 | 手段 | |||
コネクションプールの情報を表示します。 | 不要 | - | 基本・開発編(コンテナ共通機能) | 3.15.4 | サーバ管理コマンド(cjlistpool) |
コネクションプールをクリアします。 | 不要 | - | 基本・開発編(コンテナ共通機能) | 3.15.5 | サーバ管理コマンド(cjclearpool) |
クラスタ構成のデータベースをメンテナンスします。 | 不要 | - | 基本・開発編(コンテナ共通機能) | 3.17.4 | サーバ管理コマンド(cjlistrar,cjsuspendpool,cjresumepool) |
リソースの接続テストをします。 | 必要 | 基本・開発編(コンテナ共通機能) | 基本・開発編(コンテナ共通機能) | 3.18 | サーバ管理コマンド(cjtestres) |
監査ログを使用したシステムの監査,およびデータベース監査証跡と連携した運用で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-5 システムの監査で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先マニュアル | 参照個所 | 手段 | |||
監査ログを出力して,管理します。 | 必要 | 運用/監視/連携編 | 運用/監視/連携編 | 6章 | - |
監査ログを収集して調査します。 | 必要 | 運用/監視/連携編 | 運用/監視/連携編 | 17章 | - |
データベース監査証跡に出力された情報を基に,データベースにアクセスしたリクエストの情報を特定します。 | 不要 | - | 運用/監視/連携編 | 7章 | - |
システムの変更で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-6 システムの変更で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先 | 手段 | ||||
設定変更 | システム全体の設定を一括で変更します。 | 不要 | - | 11.3 | - |
構成変更 | システムをスケールアウトします。 | 不要 | - | 11.4.1,11.5 | - |
システムをスケールインします。 | 不要 | - | 11.4.2,11.5 | - | |
削除 | システムを削除します。 | 不要 | - | 11.8 | - |
システム環境の移行で実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-7 システム環境の移行で実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | |
---|---|---|---|---|
参照先 | 手段 | |||
構築済みのシステムの環境を移行します。 | 不要 | - | 11.6 | Smart Composer機能のコマンド(cmx_export_model) |
トラブルシューティングで実行できる作業について,次の表に示します。なお,システムで実行できる運用作業には,運用前に設定が必要なものもあります。
表11-8 トラブルシューティングで実行できる作業
運用作業 | 運用前の設定の要否 | 運用前の設定方法の参照先 | 運用方法 | ||
---|---|---|---|---|---|
参照先マニュアル | 参照個所 | 手段 | |||
トラブルシューティングに必要な資料を収集します。 | 必要/省略可 | 6.2.2(1),保守/移行/互換編 | 保守/移行/互換編 | 2.3 | 運用管理コマンド(mngsvrutil) |
論理サーバ(構成ソフトウェアのサーバプロセス)に異常が発生した場合の処理を自動化します。 | 省略可 | 保守/移行/互換編 | 保守/移行/互換編 | 2.2.2 | - |
トラブルシューティングに必要な資料を調査します。 | 不要 | - | 保守/移行/互換編 | 5章 | - |