4.2 J2EEアプリケーションを実行するシステムを構成する要素

ここでは,Smart Composer機能で構築,運用するJ2EEアプリケーションを実行するシステムの概要や,システムを構成する要素について説明します。

Smart Composer機能で構築,運用する場合,J2EEアプリケーションを実行するシステムは,次のマシンなどで構成されます。

J2EEアプリケーションを実行するシステムの概要を次の図に示します。

図4-2 J2EEアプリケーションを実行するシステムの概要

[図データ]

Smart Composer機能では,システム内のサーバやサービスユニットの構成をWebシステムという概念で管理します。Webシステムは,人事システムや給与システムなどの一つの業務システムに対応し,Management Serverが管理,運用する運用管理ドメイン内に複数配置できます。異なるWebシステム間でも,同じ負荷分散機や,同じアプリケーションサーバマシン(ホスト)を共有できます。異なるWebシステム間で同じ負荷分散機を共有する場合の設定については,「8.11.6(3) 異なるWebシステム間で負荷分散機を共有する場合の簡易構築定義ファイルの作成」を参照してください。また,同じアプリケーションサーバマシンを共有する場合の設定については,「8.11.6(2) サーバマシン内に複数のサービスユニットを配置する場合の簡易構築定義ファイルの作成」を参照してください。

運用管理ドメイン内では,Webシステムおよびアプリケーションサーバマシン(ホスト)をIDで識別して管理しています。このため,Webシステムおよびアプリケーションサーバマシン(ホスト)のIDは,運用管理ドメイン内で一意になるように設定してください。

参考
Smart Composer機能では,Management Serverを運用管理サーバマシンに配置する運用管理サーバモデルでシステムを構築します。ただし,JP1/SC/DPMを利用すると,Management Serverをアプリケーションサーバマシン(ホスト)ごとに配置するホスト単位管理モデルでもシステムを構築できます。JP1/SC/DPMを利用したシステムについては,「4.7 JP1/SC/DPMの利用」を参照してください。

また,Smart Composer機能では,Webシステム内のアプリケーションサーバマシンの集合や,サーバの集合を,それぞれ物理ティア,サービスユニットという論理的なまとまりで扱っています。各サーバは,Management Serverで論理サーバとして管理,運用されます。サービスユニット内に配置する論理サーバの構成は,物理ティアの種類によって決まります。

<この節の構成>
4.2.1 物理ティアとは
4.2.2 サービスユニットとは
4.2.3 プロセスの種類と論理サーバとの対応