8.1.1 コマンドとシステム構築の関係

Smart Composer機能を使用してシステムを構築する場合,システムの構築にはSmart Composer機能で提供するコマンドを使用します。また,リソースアダプタとアプリケーションの設定には,サーバ管理コマンドを使用します。Smart Composer機能のコマンドは運用管理サーバ上で実行し,サーバ管理コマンドはアプリケーションサーバ上で実行します。

ここでは,Smart Composer機能のコマンドとシステム構築の関係,およびサーバ管理コマンドとシステム構築の関係について説明します。

●システムの一括構築で使用するコマンド

J2EEアプリケーションを実行するシステムの一括構築では,Smart Composer機能のコマンドを使用します。Smart Composer機能のコマンドとシステム構築の関係を次の図に示します。Smart Composer機能のコマンドについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「8. Smart Composer機能で使用するコマンド」を参照してください。

図8-1 Smart Composer機能のコマンドとシステム構築の関係(J2EEアプリケーションを実行するシステムの一括構築)

[図データ]

図中の記号(A-1~A-2)について説明します。

操作図中の記号操作の詳細使用するコマンド
システムの一括構築A-1簡易構築定義ファイルの情報を基にして,Management Server上にシステムの情報モデルを生成します。cmx_build_system
A-2生成した情報モデルに従って,すべてのアプリケーションサーバ上にシステムを構築します。
参考
cmx_から始まるSmart Composer機能のコマンドには共通引数(-m,-u,-p,-waitまたは-nowait,-verboseまたは-noverbose)があります。共通引数を省略したときのデフォルト値を,.cmxrcまたはcmxclient.propertiesに設定できます。
省略時のデフォルト値を,クライアントごとに設定する場合は.cmxrcに,すべてのクライアント共通で設定する場合はcmxclient.propertiesに設定します。
.cmxrcについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.3 .cmxrc(クライアント設定プロパティファイル)」を参照してください。cmxclient.propertiesについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.4 cmxclient.properties(クライアント共通設定プロパティファイル)」を参照してください。
●リソースアダプタとJ2EEアプリケーションのインポートと開始で使用するコマンド

リソースアダプタおよびJ2EEアプリケーションのインポートと開始では,サーバ管理コマンドを使用します。サーバ管理コマンドとシステム構築の関係を次の図に示します。サーバ管理コマンドについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の次の個所を参照してください。

図8-2 サーバ管理コマンドとシステム構築の関係(リソースアダプタおよびJ2EEアプリケーションのインポートと開始)

[図データ]

図中の記号(B-1~C-3)について説明します。

操作図中の記号操作の詳細使用するコマンド
リソースアダプタのインポートと開始B-1リソースアダプタをJ2EEサーバにインポートします。cjimportres
B-2J2EEサーバにリソースアダプタをデプロイします。cjdeployrar
B-3Connector属性ファイルをリソースアダプタに反映します。cjsetrarprop
B-4リソースアダプタの接続テストをします。cjtestres
B-5J2EEサーバでリソースアダプタを開始します。cjstartrar
J2EEアプリケーションのインポートと開始C-1J2EEアプリケーションをJ2EEサーバにインポートします。cjimportapp
C-2J2EEサーバでJ2EEアプリケーションを開始します。cjstartapp

リソースアダプタおよびJ2EEアプリケーションのインポートと開始は,J2EEサーバごとに実施してください。

参考
サーバ管理コマンドを実行する際には-nameserverオプションにプロバイダURLを指定する必要があります。-nameserverオプションに指定するプロバイダURLは,usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)に幾つかの設定をすることで省略できます。プロバイダURLを省略するための設定の詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「3.4 サーバ管理コマンドで指定するプロバイダURL」を参照してください。
●コマンドを実行するサーバ

コマンドの種類によって,コマンドを実行するサーバが異なります。コマンドの種類ごとに,コマンドを実行するサーバを次に示します。

コマンドの種類と,コマンドを実行するサーバの関係を次の図に示します。ここでは,アプリケーションサーバマシンが2台ある構成を例に説明しています。

図8-3 コマンドを実行するサーバ

[図データ]