Cosminexus アプリケーションサーバ V8 システム設計ガイド
ここでは,J2EEサーバプロセスのスレッド数とファイルディスクリプタ数の見積もりについて説明します。
スレッド数の計算式を次に示します。(a)と(b)の合計が,J2EEサーバが使用するスレッド数です。
次の計算式で算出してください。
JavaVMのオプション指定に応じて,次の計算式で算出してください。Aは,-XX:+UseParNewGCオプションを指定している場合だけ加算します。Bは,-XX:+HitachiUseExplicitMemoryオプションを指定した場合だけ加算します。
最大スレッド数 = A + B
JavaVMのオプションについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の次の個所を参照してください。
ファイルディスクリプタ数の計算式を次に示します。
最大ファイルディスクリプタ数 = (137+A+B×3+C+D+E×2+F+G+H+I+J×2+K) / 0.8
CORBAネーミングサービスをJ2EEサーバ起動時にインプロセスで起動させる場合に,J2EEサーバ上で生成されるCORBAネーミングサービスのスレッド数の見積もりについて説明します。
インプロセスで起動する場合のCORBAネーミングサービスのスレッド数は,次のように見積もります。
合計スレッド数 = 初期化時に生成されるスレッド数+ワーカスレッド数
初期化時に生成されるスレッド数は,usrconf.propertiesのvbroker.agent.enableLocatorキーの値がtrueの場合は6,falseの場合は4です。なお,vbroker.agent.enableLocatorキーは,CTM連携機能を有効(ejbserver.ctm.enabledキーにtrueを指定)にした場合,自動的にtrueが設定されます。
ワーカスレッド数は,「同時受け付けリクエスト数+1」と「クライアントとCORBAネーミングサービス間のコネクション数」の合計になります。
ワーカスレッド数に関連するキーを次に示します。
これらのキーは,usrconf.propertiesのejbserver.naming.exec.argsキーの値として指定します。これらのキーの詳細については,マニュアル「Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド」,およびマニュアル「Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) プログラマーズリファレンス」を参照してください。
vbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.dispatcher.threadMaxキーで最大値を指定している場合のワーカスレッド数は,「このキーで指定した最大値」と「クライアントとCORBAネーミングサービス間のコネクション数」の合計になります。
ただし,vbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.dispatcher.threadMinキーでワーカスレッド数の最小値を指定している場合,ワーカスレッド合計数が最小値に満たないときは,最小値がワーカスレッド数となります。
最大値を指定していない場合は,多重度の増加に伴いワーカスレッド数も増加していきます。ただし,ワーカスレッドは,アイドルになってからvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.dispatcher.threadMaxIdleキー(デフォルト値は300秒)で指定した時間が経過したあとに消滅(30秒の誤差があります)しますので,負荷が下がるとスレッド数も減少します。
ワーカスレッド数の最大値を指定している場合に,スレッド数とワーカスレッドの最大値が同じになったときは,これ以降のリクエスト受け付けはエラー扱いにはしないで,次のように処理を継続します。
処理中だったワーカスレッドが空きになった(応答を返した)時点で,次のリクエストの受信処理が行われます。
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