Cosminexus アプリケーションサーバ V8 システム設計ガイド
アプリケーションサーバの実行系と待機系を1:1にする構成で,それぞれのアプリケーションサーバを実行系として稼働させながら,お互いの待機系にする構成について説明します。この構成を,相互スタンバイ構成といいます。また,この構成で構築されたシステムを,相互系切り替えシステムといいます。
この構成は,実行系のアプリケーションサーバマシン1台に対して待機系のアプリケーションサーバマシンを1台用意しておく構成の一つです。ただし,待機系のアプリケーションサーバを停止させておくのではなく,実行系とは異なるJ2EEサーバを動作させておきます。これを,相互スタンバイといいます。
それぞれのアプリケーションサーバに同じ種類のJ2EEサーバを配置して,異なるJ2EEサーバを起動しておくことで,それぞれのアプリケーションサーバが現用系として動作しながらお互いの予備系として機能します。どちらかのマシンに障害が発生した場合は,系が切り替えられ,もう片方のアプリケーションサーバマシンで両方のJ2EEサーバの処理が実行されるようになります。
この構成は,次のことが前提になります。
Management Serverは,アプリケーションサーバと同じマシンに,一つずつ配置して,両方のホストで起動します。それぞれのManagement Serverは,別の運用管理ドメインを管理します。それぞれの運用管理ドメインの範囲は,Management Serverが配置されているアプリケーションサーバマシン内です。
相互系切り替えシステムの構成の例を次の図に示します。この例は,トランザクションサービスを使用する例です。共有ディスクは,トランザクションサービスを使用する場合にだけ必要です。
図3-55 相互系切り替えシステムの構成の例(トランザクションサービスを使用する場合)
これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
それぞれのマシンに必要なソフトウェアとプロセスについて説明します。
アプリケーションサーバマシンには,Application Server StandardまたはApplication Server Enterpriseをインストールする必要があります。
相互系切り替えシステムのアプリケーションサーバマシンで必ず起動するプロセスは次のとおりです。
これ以外にアプリケーションサーバに必要なソフトウェアおよびプロセスは,使用する機能に応じたシステム構成ごとに異なります。使用する機能に応じて必要なソフトウェアとプロセスを配置してください。
なお,系切り替えの対象になるプロセスは,仮想ホスト1のプロセスだけを起動してください。
待機系のアプリケーションサーバマシンにインストールするソフトウェアおよびプロセスの構成は,実行系1/待機系2と一致させてください。
なお,系切り替えの対象になるプロセスは,仮想ホスト2のプロセスだけを起動してください。
クライアントマシンには,次のソフトウェアをインストールしてください。
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