ここでは,サーブレットエンジンモードで使用できるアプリケーションのチューニング項目について説明します。サーブレットエンジンモードでは,アプリケーションがサーブレットとJSPだけで構成されるWebアプリケーションが使用できます。サーブレットエンジンモードで使用できるアプリケーションのチューニング項目を次の表に示します。
表B-1 サーブレットエンジンモードで使用できるアプリケーションのチューニング項目
チューニング項目 | 利用できる機能 | 参照先 |
---|---|---|
同時実行数の最適化 | Webアプリケーションでの同時実行スレッド数制御 (Webコンテナ単位) | 8.3.4 |
データベースアクセス方法の最適化 | Webコンテナコネクションプーリング | 付録B.2(1) |
タイムアウトの設定 | Webフロントシステムでのタイムアウトの設定 | 8.6.2 |
Webアプリケーションの動作の最適化 | 静的コンテンツとWebアプリケーションの配置の切り分け | 8.7.1 |
静的コンテンツのキャッシュ | 8.7.2 | |
リダイレクタによるリクエストの振り分け(Webサーバ連携の場合) | 8.7.3 |
これらのチューニング項目のうち,サーブレットエンジンモードで動作する場合に異なる機能について説明します。
サーブレットエンジンモード上で動作するWebアプリケーションからデータベースへ接続する場合,Webコンテナコネクションプールを使用します。このとき,Webコンテナコネクションプーリング機能を利用してデータベースへの接続をプールできます。これによって,コネクション生成時のパフォーマンスを向上できます。
Webコンテナコネクションプーリングを使用する場合,最初のコネクション取得要求があったときに,プール数の最小値までコネクションが生成され,プールされます。クライアントからコネクション取得要求があると,プールから未使用のコネクションが選択され,クライアントに渡されます。コネクションの解放要求があると,使用中になっているコネクションの状態が未使用に設定され,コネクションがプールに返されます。なお,コネクションの状態が,再利用できない状態に設定されている場合は,データベースとの接続が切断され,コネクションが削除されます。この場合,コネクションはプールに返されません。
Webコンテナコネクションプーリングを使用する場合は,チューニングパラメタを設定する必要があります。Webコンテナコネクションプーリングのチューニングパラメタは,プール管理情報設定ファイルに設定します。設定した内容は,cjwebeditpoolコマンドで登録します。プール管理情報設定ファイルについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.5 プール管理情報設定ファイル」を,cjwebeditpoolコマンドについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cjwebeditpool(プール管理情報の登録と変更)」を参照してください。
Webコンテナコネクションプーリングのチューニングパラメタを次の表に示します。
表B-2 Webコンテナコネクションプーリングのチューニングパラメタ
設定項目 | 設定個所 |
---|---|
プールするコネクションの最小値 | <MinimumSize>タグ |
プールするコネクションの最大値 | <MaximumSize>タグ |
コネクションを取得できなかった場合にリトライするまでのアプリケーションの待ち時間 | <RetryInterval>タグ |
コネクションを取得できなかった場合のリトライ回数 | <RetryCount>タグ |