3.4.4 CTMを使用する場合にStateless Session Beanをアクセスポイントに使用する構成

CTMを使用する場合の,Stateless Session Beanをアクセスポイントとするシステム構成について説明します。

参考
ここでは,クライアントとしてEJBクライアントアプリケーションを使用するEJBクライアント構成の例を示します。このほか,CTMゲートウェイ機能を使用すると,EJBクライアント以外のクライアントアプリケーションからJ2EEサーバ上のEJBアプリケーションを直接呼び出す構成も実現できます。これらの構成については,「3.15.3 CTMゲートウェイ機能を利用してEJBクライアント以外からStateless Session Beanを呼び出す構成」を参照してください。
<この項の構成>
(1) システム構成の特徴
(2) それぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセス

(1) システム構成の特徴

EJBクライアント構成の一つです。アクセスポイントであるStateless Session Beanに対して,CTMによってスケジューリングされたリクエストが送信されます。

CTMを使用する場合のEJBクライアント構成の例を次の図に示します。

図3-31 CTMを使用する場合のEJBクライアント構成の例

[図データ]

これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

特徴
  • CTMによってリクエストをスケジューリングすることで,サービス閉塞を実行したり同時実行数を制御したりするシステム運用ができるようになります。
  • J2EEサーバを二つ以上起動することで,一つのJ2EEサーバにトラブルが発生した場合に,縮退運転をしてシステムの稼働を続けられます。
  • Windowsの場合は,uCosminexus Clientを使用してクライアントマシンの環境を構築できます。
リクエストの流れ
アクセスポイントであるStateless Session Beanは,J2EEサーバ上で動作します。
EJBクライアントアプリケーションからのリクエストは,CTM経由で送られ,Stateless Session Beanを呼び出します。このとき,EJBクライアントアプリケーションは,グローバルCORBAネーミングサービスから名前をルックアップして,Stateless Session Beanにアクセスします。

(2) それぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセス

それぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセスについて説明します。なお,リソースに接続するためのプロセスについては,「3.6 トランザクションの種類を検討する」を参照してください。

(a) アプリケーションサーバマシン

アプリケーションサーバマシンには,Application Server Enterpriseをインストールする必要があります。

起動するプロセスは次のとおりです。

(b) 運用管理サーバマシン

運用管理サーバマシンには,Application Server StandardまたはApplication Server Enterpriseをインストールする必要があります。

起動するプロセスは次のとおりです。

(c) EJBクライアントマシン

EJBクライアントマシンには,Application Server Standard,Application Server EnterpriseまたはuCosminexus Client(Windowsの場合)をインストールする必要があります。

起動するプロセスはEJBクライアントアプリケーションのプロセスです。