アクセスポイントになるコンポーネントがStateless Session Beanの場合に,CTMによって負荷を分散する構成です。
J2EEサーバ上で動作するアプリケーションのアクセスポイントがStateless Session Beanの場合に,CTMを使用して実現する構成です。ここでは,クライアントがEJBクライアントアプリケーションの場合について説明します。
EJBクライアントアプリケーションは,システムプロパティに登録したグローバルCORBAネーミングサービスからオブジェクトリファレンスをラウンドロビン方式でルックアップすることで,リクエストの振り分け先を分散します。ただし,それぞれのJ2EEサーバでは同じ名前(同じ別名)でStateless Session Beanを開始しておく必要があります。
Stateless Session Beanを対象にしたCTMによる負荷分散の構成の例を次の図に示します。
図3-40 Stateless Session Beanを対象にしたCTMによる負荷分散の構成の例
これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
CTMを使用して負荷を分散する場合,グローバルCORBAネーミングサービスを独立したマシンに配置することもできます。このとき,グローバルCORBAネーミングサービスを配置したマシンを,統合ネーミングスケジューラサーバといいます。
統合ネーミングスケジューラサーバを配置したシステムの構成を次の図に示します。
図3-41 Stateless Session Beanを対象にしたCTMによる負荷分散の構成の例(統合ネーミングスケジューラサーバを配置した場合)
凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
CTMを使用して負荷を分散する場合に,それぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセスについて説明します。
アプリケーションサーバマシンには,Application Server Enterpriseをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。
統合ネーミングスケジューラサーバを配置するシステム構成の場合,統合ネーミングスケジューラサーバマシンには,Application Server Enterpriseをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。J2EEサーバを起動する必要はありません。
運用管理サーバマシンには,Application Server StandardまたはApplication Server Enterpriseをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。
EJBクライアントマシンには,Application Server Standard,Application Server Enterprise,またはuCosminexus Client(Windowsの場合)をインストールする必要があります。
起動するプロセスはEJBクライアントアプリケーションのプロセスです。