アクセスポイントになるコンポーネントがSession BeanまたはEntity Beanの場合に,J2EEサーバ内(インプロセス)のCORBAネーミングサービスのラウンドロビン検索機能を使用して負荷を分散する構成について説明します。
J2EEサーバ上で動作するアプリケーションのアクセスポイントが,Session BeanまたはEntity Beanの場合に使用できる構成です。クライアントは,EJBクライアントアプリケーションです。EJBクライアントアプリケーションは,システムプロパティに登録した論理ネーミングサービスから,オブジェクトリファレンスをラウンドロビン方式でルックアップすることで,リクエストの振り分け先を分散します。ただし,それぞれのJ2EEサーバでは同じ名前(同じ別名)でSession BeanおよびEntity Beanを開始しておく必要があります。
なお,EJBクライアントアプリケーションは,ラウンドロビン方式でJ2EEサーバ内のネーミングサービスをルックアップしたあと再度ネーミングサービスをルックアップするまでの間は,同じJ2EEサーバにアクセスします。
Session BeanとEntity Beanを対象にした負荷分散の構成の例を次の図に示します。
図3-39 Session BeanとEntity Beanを対象にした負荷分散の構成の例
これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
CORBAネーミングサービスを使用して負荷を分散する場合にそれぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセスは,Session BeanとEntity Beanをアクセスポイントにする構成と同じです。「3.4.3 Session BeanとEntity Beanをアクセスポイントに使用する構成」を参照してください。