5.2.3 パフォーマンストレーサが使用するリソースの見積もり

パフォーマンストレーサが使用するリソースの見積もりについて,OSごとに説明します。

<この項の構成>
(1) Windowsの場合
(2) AIXの場合
(3) HP-UXの場合
(4) Linuxの場合
(5) Solarisの場合

(1) Windowsの場合

Windowsを使用する場合の,パフォーマンストレーサが使用するリソースの見積もりについて説明します。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。

(b) %PRFSPOOL%のディスク占有量

%PRFSPOOL%のディスク占有量の計算式を次に示します。

上記のディスク容量は目安です。このため,十分な余裕を持って,%PRFSPOOL%を作成してください。

(2) AIXの場合

AIXを使用する場合,パフォーマンストレーサを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,パフォーマンストレーサのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。

共用メモリ用ファイルサイズは,環境変数EXTSHMで設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。

(b) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,/etc/security/limitsファイルの「nofiles」で設定します。PRFデーモン起動時に使用するファイルディスクリプタの数は,32以上に設定してください。

(c) $PRFSPOOLのディスク占有量

$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式を次に示します。

上記のディスク容量は目安です。このため,十分な余裕を持って,$PRFSPOOLを作成してください。

(3) HP-UXの場合

HP-UXを使用する場合,パフォーマンストレーサを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,パフォーマンストレーサのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。

共用メモリ用ファイルサイズは,Kernel Configurationの「shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。

(b) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,Kernel Configurationの「maxfiles」で設定します。PRFデーモン起動時に使用するファイルディスクリプタの数は,32以上に設定してください。

(c) $PRFSPOOLのディスク占有量

$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(4) Linuxの場合

Linuxを使用する場合,パフォーマンストレーサを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,パフォーマンストレーサのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。

共用メモリ用ファイルサイズは,/etc/sysctl.confファイルの「kernel.shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。

(b) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,/etc/security/limits.confファイルの「nofiles」で設定します。PRFデーモン起動時に使用するファイルディスクリプタの数は,32以上に設定してください。

(c) $PRFSPOOLのディスク占有量

$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(5) Solarisの場合

Solarisを使用する場合,パフォーマンストレーサを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,パフォーマンストレーサのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。

共用メモリ用ファイルサイズは,/etc/systemファイルの「shmsys:shminfo_shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。

(b) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,/etc/systemファイルの「rlim_fd_max」で設定します。PRFデーモン起動時に使用するファイルディスクリプタの数は,32以上に設定してください。

(c) $PRFSPOOLのディスク占有量

$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。