7.10.4 明示管理ヒープ機能利用によるメモリサイズの見積もりへの影響

アプリケーションサーバの機能の中には,その機能を使用するかどうかでExplicitヒープ領域のメモリサイズに影響が出るものがあります。機能利用の有無による見積もりへの影響について表に示します。

表7-6 機能利用の有無による見積もりへの影響

項番機能機能利用の有無によるExplicitヒープ領域の違い見積もりへの影響
1明示管理ヒープの自動解放機能(-XX:+HitachiExplicitMemoryAutoReclaimオプション)
有効な場合
Explicitヒープ領域の中で「JavaヒープのSurvivor領域のサイズ×2」の領域をJavaVMが使用します。
無効な場合
JavaVMはExplicitヒープ領域を使用しません。
機能が有効な場合の最終的なExplicitヒープ領域の見積もりサイズは,稼働情報から算出した見積もりサイズに「JavaヒープのSurvivor領域のサイズ×2」を加算した値となります。
2明示管理ヒープの自動配置機能(-XX:+HitachiAutoExplicitMemoryオプション)
有効な場合
Explicitメモリブロックの最小サイズが16キロバイトになります。
無効な場合
Explicitメモリブロックの最小サイズが64キロバイトになります。
また,見積もりには影響しませんが,機能の有効・無効によってExplicitヒープ領域の確保方法が変わります。
有効な場合
プロセス起動時に-XX:HitachiExplicitHeapMaxSizeオプションで指定したサイズのメモリを確保します。
無効な場合
Explicitメモリブロック取得時に,必要なだけのメモリサイズを確保します。
機能の有効・無効によって,稼働情報に出力されるExplicitヒープサイズに関する情報が異なります。