8.9 そのほかの項目のチューニング

ここでは,前の節までに説明した項目以外のチューニング項目について説明します。

ここで説明するのは,次の項目です。

この項目は,Webフロントシステムの場合で,インプロセスHTTPサーバを使用するときにチューニングを検討してください。

HTTP/1.1では,WebクライアントとWebサーバ間で確立したTCPコネクションを持続して,複数のHTTPリクエスト間で使用し続けるためのPersistent Connectionが定義されています。Persistent Connectionを使用することによって,WebクライアントとWebサーバ間でコネクション接続に掛かる時間を短縮し,通信トラフィックを軽減できます。

ただし,Persistent Connectionを使用すると,特定のWebクライアントがリクエスト処理スレッドを占有することになるため,サーバ全体の処理性能が低下することがあります。このため,Persistent Connectionを有効に活用し,かつサーバ処理性能を維持できるようにチューニングする必要があります。

インプロセスHTTPサーバを使用する場合,Persistent Connectionについて,次の項目がチューニングできます。

これらの項目は,Smart Composer機能で使用する簡易構築定義ファイルのパラメタとして指定します。Persistent Connectionについて設定するチューニングパラメタについて次の表に示します。

表8-49 Persistent Connectionについて設定するチューニングパラメタ

設定項目設定個所
Persistent Connection数の上限値
定義ファイル
簡易構築定義ファイル
設定対象
論理J2EEサーバ(j2ee-server)
パラメタ名
webserver.connector.inprocess_http.persistent_connection.max_connections
リクエスト処理回数の上限値
定義ファイル
簡易構築定義ファイル
設定対象
論理J2EEサーバ(j2ee-server)
パラメタ名
webserver.connector.inprocess_http.persistent_connection.max_requests
タイムアウト
定義ファイル
簡易構築定義ファイル
設定対象
論理J2EEサーバ(j2ee-server)
パラメタ名
webserver.connector.inprocess_http.persistent_connection.timeout

なお,各パラメタの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.14 論理J2EEサーバで指定できるパラメタ」を参照してください。