CTM(バッチアプリケーションのスケジューリング機能)を使用する場合の,使用リソースの見積もりについて,OSごとに説明します。
なお,使用リソースの見積もりの各表にある,「オプション設定ファイル例」については,使用しているOSのバージョン,およびカーネルのバージョンごとに異なります。使用しているOSのマニュアルを参照して,表中の見積もり式を基に見積もった値を設定してください。使用しているOSで該当するカーネルパラメタが設定できない場合には,設定は不要です。
CTMを使用する場合の,使用リソースの見積もりについて次の表に示します。
表6-7 CTM使用時の使用リソースの見積もり(AIXの場合)
システムリソース | パラメタ | 所要量 | オプション設定ファイル例 |
---|---|---|---|
共用メモリ | - | PrfTraceBufferSize※1×1,024+18,496+CTMドメインマネジャの共用メモリ※2+CTMデーモンの共用メモリ※2 | - |
プロセス数 | - | 7+バッチサーバ数※3 | - |
スレッド数 | - | 72+(バッチサーバのスレッド数※4+7)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするスレッド数※5 | - |
ファイルディスクリプタ数 | nofiles | 88+(バッチサーバのファイルディスクリプタ数※4+6)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするファイルディスクリプタ数※5 | /etc/security/limits |
(凡例)-:該当しません。
共用メモリ用ファイルサイズを算出するには,CTMドメインマネジャの共用メモリおよびCTMデーモンの共用メモリを算出する必要があります。それぞれの計算式について次に示します。
なお,計算式中の可変値には,次の値を使用してください。「ctm.」で始まるパラメタについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。
CTMドメインマネジャの共用メモリ用ファイルサイズの計算式を次に示します。
CTMデーモンの場合は,CTMデーモン単位で固定長の共用メモリ用ファイルと可変長の共用メモリ用ファイルを確保する必要があります。それぞれの計算式を次に示します。
スレッド数およびファイルディスクリプタ数を算出するには,CTMデーモンで必要とするスレッド数とファイルディスクリプタ数を算出する必要があります。それぞれの計算式について次に示します。
CTMを使用する場合の,使用リソースの見積もりについて次の表に示します。
表6-8 CTM使用時の使用リソースの見積もり(HP-UXの場合)
システムリソース | パラメタ | 所要量 | オプション設定ファイル例 |
---|---|---|---|
共用メモリ | shmmax | PrfTraceBufferSize※1×1,024+18,496+CTMドメインマネジャの共用メモリ※2+CTMデーモンの共用メモリ※2 | kctune shmmax= 1073741824 |
プロセス数 | nproc | 7+バッチサーバ数※3 | kctune nproc=4200 |
スレッド数 | nkthread | 72+(バッチサーバのスレッド数※4+7)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするスレッド数※5 | kctune nkthread= 8416 |
ファイルディスクリプタ数 | nfile | 88+(バッチサーバのファイルディスクリプタ数※4+6)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするファイルディスクリプタ数※5 | kctune nfile= 65536 |
CTMを使用する場合の,使用リソースの見積もりについて,次の表に示します。
表6-9 CTM使用時の使用リソースの見積もり(Linuxの場合)
システムリソース | パラメタ | 所要量 | オプション設定ファイル例 |
---|---|---|---|
共用メモリ | SHMMAX | PrfTraceBufferSize※1×1,024+18,496+CTMドメインマネジャの共用メモリ※2+CTMデーモンの共用メモリ※2 | /proc/sys/kernel/shmmax |
プロセス数 | threads-max | 7+バッチサーバ数※3 | /proc/sys/kernel/threads-max |
スレッド数 | threads-max | 72+(バッチサーバのスレッド数※4+7)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするスレッド数※5 | - |
ファイルディスクリプタ数 | fs.file-max | 88+(バッチサーバのファイルディスクリプタ数※4+6)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするファイルディスクリプタ数※5 | /proc/sys/fs/file-max |
(凡例)-:該当しません。
CTMを使用する場合の,使用リソースの見積もりについて次の表に示します。
表6-10 CTM使用時の使用リソースの見積もり(Solarisの場合)
システムリソース | パラメタ | 所要量 | オプション設定ファイル例 |
---|---|---|---|
共用メモリ | shminfo_shmmax | PrfTraceBufferSize※1×1,024+18,496+CTMドメインマネジャの共用メモリ※2+CTMデーモンの共用メモリ※2 | /etc/system |
プロセス数 | max_nprocs | 7+バッチサーバ数※3 | /etc/system |
スレッド数 | - | 72+(バッチサーバのスレッド数※4+7)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするスレッド数※5 | - |
ファイルディスクリプタ数 | rlim_fd_max | 88+(バッチサーバのファイルディスクリプタ数※4+6)×バッチサーバ数※3+CTMデーモンで必要とするファイルディスクリプタ数※5 | /etc/system |
(凡例)-:該当しません。