ここでは,アプリケーションサーバのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号について説明します。
デフォルト値が「(浮動)」のポートは,ポート番号を明示的に固定しない場合にアプリケーションサーバによって自動的に番号が付けられるポートです。
アプリケーションサーバが使用するTCP/UDPのポート番号の説明を次の表に示します。なお,ご使用のOSによっては,ネットワーク単位ではなくホスト単位でファイアウォールが設定されているものがあります。これらのファイアウォールでは,localhost(127.0.0.1)以外との通信は,同一ホスト内でもファイアウォールのフィルタリングの対象になる場合があります。この場合は,ホスト内でしか通信しないポートであっても,フィルタで通信を許可する設定にしてください。
表3-4 アプリケーションサーバが使用するTCP/UDPのポート番号
項番 | プロセス | 説明 | デフォルト値 |
---|---|---|---|
(1) | J2EEサーバまたはSFOサーバ | EJBコンテナのリクエスト受付ポート。 | (浮動) |
(2) | 管理用通信ポート。※ | 8080 | |
(3) | Webサーバ(リダイレクタ)からのリクエスト受付ポート。※ | 8007 | |
(4) | トランザクションサービス使用時のトランザクションリカバリ処理通信ポート。 トランザクションサービス使用時に必要です。 | 20302 | |
(5) | インプロセスで起動するネーミングサービスのリクエスト受付ポート。 | 900 | |
(6) | インプロセスHTTPサーバのリクエスト受付ポート。 インプロセスHTTPサーバを使用するときに必要です。 | 80 | |
(7) | RMIレジストリのリクエスト受付ポート。 | 23152 | |
(8) | 共有キューを使用して複数システム間でのアプリケーション連携をする場合のイベント受信用ポート。 | 20351 | |
(9) | 稼働情報取得時のリクエスト受付ポート。 | (浮動) | |
(10) | OpenTP1からのRPC要求を待ち受けるポート。 | 23700 | |
(11) | OpenTP1からの同期点要求を待ち受けるポート。 | 23900 | |
(12) | 運用監視エージェント | 運用監視エージェントの通信用ポート。 | (浮動) |
(13) | スマートエージェント | スマートエージェントの通信用ポート環境変数。 UDPによる双方向通信に必要です。 | 14000 |
(14) | ネーミングサービス | ネーミングサービスのリクエスト受付ポート引数(Cosminexus TPBrokerが利用)。 | 900 |
(15) | 運用管理エージェント | 運用管理エージェントがManagement Serverとの通信に使用するポート。 | 20295 |
(16) | サーバ通信エージェント | サーバ通信エージェントが仮想サーバマネージャとの通信に使用するポート。 | 20580 |
(17) | Management Server | Management Serverのhttpポート。 | 28080 |
(18) | Management Serverの終了要求ポート。 ホスト内通信に必要です。 | 28005 | |
(19) | Management Serverの内部通信ポート。 ホスト内通信に必要です。 | 28009 | |
(20) | Managerリモート管理機能への接続ポート。 | 28099 | |
(21) | Managerリモート管理機能へのクライアント接続ポート。 | (浮動) | |
(22) | Hitachi Web Server | Hitachi Web Serverのhttpポート。 | 80 |
(23) | Hitachi Web Serverのhttpsポート。 | 443 | |
(24) | サーバ管理コマンド | サーバ管理コマンドがJ2EEサーバと通信するポート。 | (浮動) |
(25) | CTMレギュレータ | CTMレギュレータがEJBクライアントからのリクエストを受け付けるポートの基底値。基底値+プロセス数だけ使用します。 CTM使用時に必要です。 | (浮動) |
(26) | CTMデーモン | CTMデーモンがEJBクライアントからのリクエストを受け付けるポート。 CTM使用時に必要です。 | (浮動) |
(27) | CTMデーモンがほかのデーモンやJ2EEサーバなどと通信するポート。 CTM使用時に必要です。 | 20138 | |
(28) | CTMドメインマネジャ | CTMドメインマネジャがほかのCTMドメインマネジャと通信するポート。 CTM使用時に,TCPおよびUDP通信(ブロードキャスト)をするために必要です。 | 20137 |
(29) | CJMSPブローカー | Cosminexus JMSプロバイダのブローカがリソースアダプタやコマンドからのリクエストを受け付けるためのポート。 | 7676 |
(30) | Cosminexus JMSプロバイダのブローカがリソースアダプタとコネクションを確立するためのポート。 | (浮動) | |
(31) | Cosminexus JMSプロバイダのブローカがコマンドとコネクションを確立するためのポート。 | (浮動) | |
(32) | Management Server | 08-50モードの仮想サーバマネージャ(Management Server)がvCenter Serverの接続処理を行うための,内部で起動するプロセス(Agent for vCenter Server)のポート。 | 28089 |
注※ SFOサーバでは使用しません。
アプリケーションサーバのプロセスが使用するTCP/UDPのポート番号について,次の図に示します。(x)は表の項番と対応しています。
図3-74 アプリケーションサーバが使用するTCP/UDPのポート番号
これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
ポート番号の指定個所を次の表に示します。表の項番は図中の項番と対応しています。
表3-5 アプリケーションサーバが使用するTCP/UDPのポート番号の指定個所
項番 | 定義ファイル | 設定対象 | パラメタ名※1 |
---|---|---|---|
(1) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-server) | vbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.port※2 |
(2) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) | ejbserver.http.port |
(3) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) | webserver.connector.ajp13.port |
(4) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-tier) | ejbserver.distributedtx.recovery.port |
(5) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-tier) | inprocess.ns.port |
(6) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) | webserver.connector.inprocess_http.port |
(7) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-server) | ejbserver.rmi.naming.port |
(8) | Connector属性ファイル | Cosminexus RM | <config-property>タグに指定するRMSHPort※3 |
(9) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-server) | ejbserver.rmi.remote.listener.port |
(10) | Connector属性ファイル | TP1インバウンドアダプタ | <config-property>タグに指定するscd_port※4 |
(11) | Connector属性ファイル | TP1インバウンドアダプタ | <config-property>タグに指定するtrn_port※4 |
(12) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-server) | mngagent.connector.port |
(13) | 簡易構築定義ファイル | 論理スマートエージェント(smart-agent) | smartagent.port |
(14) | 簡易構築定義ファイル | 論理J2EEサーバ(j2ee-server) 論理SFOサーバ(sfo-server) | ejbserver.naming.port |
(15) | adminagent.properties | 運用管理エージェント | adminagent.adapter.portキー |
(16) | sinaviagent.properties※5 | サーバ通信エージェント | sinaviagent.portキー |
(17) | mserver.properties | Management Server | webserver.connector.http.portキー |
(18) | mserver.properties | Management Server | webserver.shutdown.portキー |
(19) | mserver.properties | Management Server | webserver.connector.ajp13.portキー |
(20) | mserver.properties | Management Server | com.cosminexus.mngsvr.management.portキー |
(21) | mserver.properties | Management Server | com.cosminexus.mngsvr.management.listen.portキー |
(22) | 簡易構築定義ファイル | 論理Webサーバ (web-server) | Listen |
(23) | 簡易構築定義ファイル | 論理Webサーバ (web-server) | Listen |
(24) | usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル) | サーバ管理コマンド | vbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー |
(25) | 簡易構築定義ファイル | 論理CTM(component-transaction-monitor) | ctm.RegOption |
(26) | 簡易構築定義ファイル | 論理CTM(component-transaction-monitor) | ctm.EjbPort |
(27) | 簡易構築定義ファイル | 論理CTM(component-transaction-monitor) | ctm.port |
(28) | 簡易構築定義ファイル | 論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager) | cdm.port |
(29) | config.properties | CJMSPブローカー | imq.portmapper.portキー |
(30) | config.properties | CJMSPブローカー | imq.jms.tcp.portキー |
(31) | config.properties | CJMSPブローカー | imq.admin.tcp.portキー |
(32) | vmx.properties | 08-50モードの仮想サーバマネージャ(Management Server) | vmx.vcenterserver.agent.portキー |
(凡例)-:該当しない。
注※1 設定ファイルが簡易構築定義ファイルの場合は,<configuration>タグ内の<param-name>の指定値を指します。
注※2 Developer Standard以外の場合のパラメタ名です。Developer Standardを使用する場合のパラメタ名は,ejbserver.rmi.remote.listener.portになります。
注※3 RMSHPortは,リソースアダプタCosminexus RMのプロパティ定義で指定するコンフィグレーションプロパティです。RMSHPortについては,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」の「6. コンフィグレーションプロパティ」を参照してください。
注※4 scd_portおよびtrn_portは,リソースアダプタTP1インバウンドアダプタのプロパティ定義で指定するコンフィグレーションプロパティです。scd_portおよびtrn_portについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「4.11.2 リソースアダプタの設定」を参照してください。
注※5 サーバ通信エージェントの詳細については,サーバ通信エージェントのドキュメントを参照してください。
表3-6 運用管理ポータルまたはファイル編集によってアプリケーションサーバを構築している場合のTCP/UDPのポートの設定個所
項番 | 運用管理ポータルで構築している場合の設定個所 | ファイル編集で構築している場合の設定個所 |
---|---|---|
(1) |
| usrconf.propertiesのvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー |
(2) | [J2EEサーバの基本設定]画面の「コンテナの設定」の「簡易Webサーバのポート番号」 | usrconf.propertiesのejbserver.http.portキー |
(3) | [Webコンテナの設定]画面の「Webサーバとの接続」の「ポート番号」 | usrconf.propertiesのwebserver.connector.ajp13.portキー |
(4) | [トランザクションの設定]画面の「トランザクションに関する設定」の「JTAリカバリの固定ポート番号」 | usrconf.propertiesのejbserver.distributedtx.recovery.portキー |
(5) |
| usrconf.propertiesのejbserver.naming.portキー |
(6) | [Webコンテナの設定]画面の「インプロセスHTTPサーバ機能の使用」の「ポート番号」 | usrconf.propertiesのwebserver.connector.inprocess_http.portキー |
(7) |
| usrconf.propertiesのejbserver.rmi.naming.portキー |
(8) | Connector属性ファイルの<config-property>タグに指定するRMSHPort※1 | Connector属性ファイルの<config-property>タグに指定するRMSHPort※1 |
(9) |
| usrconf.propertiesのejbserver.rmi.remote.listener.portキー |
(10) | TP1インバウンドアダプタのConnector属性ファイルのリソースアダプタの<config-property>タグに指定するscd_port | TP1インバウンドアダプタのConnector属性ファイルのリソースアダプタの<config-property>タグに指定するscd_port |
(11) | TP1インバウンドアダプタのConnector属性ファイルのリソースアダプタの<config-property>タグに指定するtrn_port | TP1インバウンドアダプタのConnector属性ファイルのリソースアダプタの<config-property>タグに指定するtrn_port |
(12) |
| mngagent.<実サーバ名>.propertiesのmngagent.connector.portキー |
(13) | [スマートエージェントの設定]画面の「スマートエージェントに関する設定」の「監視ポート番号」 | 環境変数OSAGENT_PORT |
(14) |
|
|
(15) | adminagent.propertiesのadminagent.adapter.portキー | adminagent.propertiesのadminagent.adapter.portキー |
(16) | sinaviagent.propertiesのsinaviagent.portキー※2 | sinaviagent.propertiesのsinaviagent.portキー |
(17) | [ネットワークの設定]画面の「Management Server接続HTTPポート番号」 | mserver.propertiesのwebserver.connector.http.portキー |
(18) | [ネットワークの設定]画面の「Management Server終了要求受信ポート番号」 | mserver.propertiesのwebserver.shutdown.portキー |
(19) | [ネットワークの設定]画面の「Management Server内部通信用ポート番号」 | mserver.propertiesのwebserver.connector.ajp13.portキー |
(20) | mserver.propertiesのcom.cosminexus.mngsvr.management.portキー | mserver.propertiesのcom.cosminexus.mngsvr.management.portキー |
(21) | mserver.propertiesのcom.cosminexus.mngsvr.management.listen.portキー | mserver.propertiesのcom.cosminexus.mngsvr.management.listen.portキー |
(22) | [ホスト内のサーバの設定]画面の「J2EEサーバの設定」の「ポート番号」の「http」 | httpsd.confのListenディレクティブまたはPortディレクティブ |
(23) | [ホスト内のサーバの設定]画面の「J2EEサーバの設定」の「ポート番号」の「https」 | httpsd.confのListenディレクティブまたはPortディレクティブ |
(24) | usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)のvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー | usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)のvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー |
(25) | [レギュレータの設定]画面の「CTMレギュレータの設定」の「設定ファイル」 | ctmregltdコマンドまたはctmstartコマンドの引数-CTMEjbPort |
(26) | [スケジューリングの設定]画面の「詳細設定」の「EJBリクエスト受信ポート番号」 | ctmstartコマンドの引数-CTMEjbPort |
(27) | [CTMの基本設定]画面の「基本設定」の「ポート番号」 | ctmstartコマンドの引数-CTMPort |
(28) | [CTMドメインマネジャの基本設定]画面の「ポート番号」 | ctmdmstartコマンドの引数-CTMPort |
(29) | config.propertiesのimq.portmapper.portキー | config.propertiesのimq.portmapper.portキー |
(30) | config.propertiesのimq.jms.tcp.portキー | config.propertiesのimq.jms.tcp.portキー |
(31) | config.propertiesのimq.admin.tcp.portキー | config.propertiesのimq.admin.tcp.portキー |
(32) | vmx.propertiesのvmx.vcenterserver.agent.portキー | vmx.propertiesのvmx.vcenterserver.agent.portキー |
注※1 RMSHPortは,リソースアダプタCosminexus RMのプロパティ定義で指定するコンフィグレーションプロパティです。RMSHPortについては,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」の「6. コンフィグレーションプロパティ」を参照してください。
注※2 サーバ通信エージェントの詳細については,サーバ通信エージェントのドキュメントを参照してください。