5.2.4 CTMが使用するリソースの見積もり

CTMが使用するリソースの見積もりについて,OSごとに説明します。なお,バッチアプリケーションの実行環境ではCTMは使用できません。

<この項の構成>
(1) Windowsの場合
(2) AIXの場合
(3) HP-UXの場合
(4) Linuxの場合
(5) Solarisの場合

(1) Windowsの場合

Windowsを使用する場合にCTMが使用するリソースの見積もりについて説明します。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

CTMで使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)の計算式について説明します。CTMデーモンの場合は,複数の共用メモリを確保する必要があります。CTMデーモン単位で固定長の共用メモリファイルと,可変長の共用メモリファイルがあります。それぞれのファイルサイズの計算式を次に示します。

(b) 稼働統計情報ファイルサイズ

稼働統計情報ファイルサイズ(単位:バイト)の計算式を次に示します。

1リクエストで出力される情報量と,1回に出力されるCTMノード単位,キュー単位統計情報量の計算式を次に示します。

(c) %CTMSPOOL%のディスク占有量

%CTMSPOOL%のディスク占有量の計算式を次に示します。

上記のディスク容量は目安です。このため,十分な余裕を持って,%CTMSPOOL%を作成してください。

(2) AIXの場合

AIXを使用する場合,CTMを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,CTMのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

共用メモリ用ファイルサイズは,環境変数EXTSHMで設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。なお,計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(b) 稼働統計情報ファイルサイズ

稼働統計情報ファイルサイズの計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(c) ファイルディスクリプタ数

CTMデーモンでは,起動時のオプションを基に,次の計算式で示すように,プロセスで使用できるファイルディスクリプタの数を増加させます。OSの設定値が,計算式で設定したCTMデーモンで必要とするファイルディスクリプタの最大値に満たない場合には,プロセス起動でエラー終了します。計算式を基に/etc/security/limits.confファイルの「nofiles」を変更してください。

(d) $CTMSPOOLのディスク占有量

$CTMSPOOLのディスク占有量の計算式を次に示します。

上記のディスク容量は目安です。このため,十分な余裕を持って,$CTMSPOOLを作成してください。

(3) HP-UXの場合

HP-UXを使用する場合,CTMを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,CTMのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

共用メモリ用ファイルサイズは,Kernel Configurationの「shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。なお,計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(b) 稼働統計情報ファイルサイズ

稼働統計情報ファイルサイズの計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(c) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,Kernel Configurationの「maxfiles」で設定します。計算式を基に「maxfiles」を変更してください。なお,計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(d) スレッド数

CTMデーモンでは,J2EEサーバの起動やJ2EEアプリケーションの開始,およびEJBクライアントからの要求に対してスレッドが作成されます。計算式を基に,プロセスで使用するスレッドの最大値をKernel Configurationの「max_thread_proc」で変更してください。

(e) $CTMSPOOLのディスク占有量

$CTMSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(4) Linuxの場合

Linuxを使用する場合,CTMを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,CTMのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

共用メモリ用ファイルサイズは,/etc/sysctl.confファイルの「kernel.shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。なお,計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(b) 稼働統計情報ファイルサイズ

稼働統計情報ファイルサイズの計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(c) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,/etc/security/limits.confファイルの「nofiles」で設定します。計算式を基に「nofiles」を変更してください。なお,計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(d) $CTMSPOOLのディスク占有量

$CTMSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(5) Solarisの場合

Solarisを使用する場合,CTMを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,CTMのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。

(a) 共用メモリ用ファイルサイズ

共用メモリ用ファイルサイズは,/etc/systemファイルの「shmsys:shminfo_shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。なお,計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(b) 稼働統計情報ファイルサイズ

稼働統計情報ファイルサイズの計算式については,Windowsの場合と同じです。Windowsの計算式を参照してください。

(c) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数は,計算式を基に/etc/systemファイルの「rlim_fd_max」で設定します。計算式を基に「rlim_fd_max」を変更してください。なお,計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。

(d) $CTMSPOOLのディスク占有量

$CTMSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。