8.4 Enterprise Beanの呼び出し方法を最適化する

この節では,Enterprise Beanの呼び出し方を最適化する方法について説明します。

通常,Enterprise Beanは,リモートインタフェースを使用してRMI-IIOP経由で呼び出されます。しかし,この方法の場合,同じJ2EEアプリケーションや同じJ2EEサーバ内で動作しているEnterprise Beanから呼び出すときにも,リモート接続と同じオーバーヘッドが掛かってしまいます。

これに対して,Enterprise Beanの呼び出し方を最適化してスループットの向上を図るために,次の呼び出し方法が使用できます。

これらの呼び出し方法には,それぞれ,次の表に示す特徴があります。この表では,標準仕様に準拠しているか(標準仕様),性能は向上するか(性能),位置透過性はあるか(位置透過),保守性に優れているか(保守性)の四つの特徴で比較しています。アプリケーションやシステムの特徴に応じて使い分けてください。

表8-18 Enterprise Beanの呼び出し方法の特徴

呼び出し方法の種類標準仕様性能位置透過保守性
ローカルインタフェース×
リモートインタフェースのローカル呼び出し
リモートインタフェースの参照渡し××
(凡例)
○:対応している。/優れている。
△:対応しているが,一部制限がある。/やや悪い。
×:対応していない。/悪い。

なお,ローカルインタフェースの詳細については,EJBの仕様を参照してください。

リモートインタフェースのローカル呼び出しおよびリモートインタフェースの参照渡しの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)」の「2.13 EJBのリモートインタフェースの呼び出し」を参照してください。

<この節の構成>
8.4.1 ローカルインタフェースを使用する
8.4.2 リモートインタフェースのローカル呼び出し最適化機能を使用する
8.4.3 リモートインタフェースの参照渡し機能を使用する
8.4.4 Enterprise Beanの呼び出し方法を最適化するためのチューニングパラメタ