8.5.3 データベースへのアクセス方法を最適化するためのチューニングパラメタ

ここでは,データベースへのアクセス方法の最適化で使用するチューニングパラメタの設定方法についてまとめて示します。

<この項の構成>
(1) コネクションプーリング
(2) ステートメントプーリング

(1) コネクションプーリング

コネクションプーリングのチューニングパラメタの設定方法について説明します。

次の表に示す項目は,リソースアダプタ単位に,サーバ管理コマンド(cjsetresprop/cjsetrarprop)で設定します。パラメタは,Connector属性ファイルに定義します。

表8-24 コネクションプーリングのチューニングパラメタ

設定項目設定個所(パラメタ名)※1
コネクションプールにプールするコネクションの最小値<property>タグに指定するMinPoolSize
コネクションプールにプールするコネクションの最大値<property>タグに指定するMaxPoolSize
プール内のコネクションに障害が発生しているかどうかをチェックする方法の選択<property>タグに指定するValidationType
プール内のコネクションに障害が発生しているかどうかのチェックを定期的に実行する場合の間隔<property>タグに指定するValidationInterval
コネクション枯渇時にコネクション取得要求をキューで管理するかどうかの選択<property>タグに指定するRequestQueueEnable
コネクション枯渇時のコネクション取得要求をキューで管理する場合の待ち時間<property>タグに指定するRequestQueueTimeout
コネクションの取得に失敗した場合のリトライ回数※2<property>タグに指定するRetryCount
コネクションの取得に失敗した場合のリトライ間隔※2<property>タグに指定するRetryInterval
コネクションの最終利用時刻からコネクションを自動破棄するかを判定するまでの時間<property>タグに指定するConnectionTimeout
コネクションの自動破棄(コネクションスイーパ)が動作する間隔<property>タグに指定するSweeperInterval
コネクションのウォーミングアップを使用するかどうかの選択<property>タグに指定するWarmup
コネクション障害検知にタイムアウト時間を設定するかどうかの選択※3<property>タグに指定するNetworkFailureTimeout
コネクション数調節機能での削除処理にタイムアウト時間を設定するかどうかの選択※3
コネクション数調節機能が動作する間隔<property>タグに指定するConnectionPoolAdjustmentInterval

注※1 コネクションプールのクラスタ化機能を使用している場合は,メンバリソースアダプタで設定します。

注※2 コネクションプールのクラスタ化機能を使用している場合は,設定できません。

注※3 コネクション障害検知のタイムアウトとコネクション数調節機能のタイムアウトでは,共通のコネクション管理メソッドを使用します。このため,どちらかのタイムアウトを設定すると,コネクション障害検知とコネクション数調節機能の両方のタイムアウトが有効になります。コネクション障害検知,およびコネクション数調節機能のタイムアウト時間を変更したい場合は,簡易構築定義ファイルで設定するJ2EEサーバ用のパラメタ(ejbserver.connectionpool.validation.timeout)の設定を変更してください。詳細は,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.14.1 J2EEサーバ用ユーザプロパティを設定するパラメタ」を参照してください。


ポイント
HiRDBでコネクションプーリング機能を使用する場合,次の設定が必要です。
  • HiRDBクライアント環境変数のPDSWATCHTIMEに「0」を指定してください。このパラメタについては,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。
XDM/RD E2でコネクションプーリング機能を使用する場合,次の設定が必要です。
  • DBコネクションサーバのコントロール空間起動制御文/サーバ空間起動制御文のSVINTERVALパラメタに「0」を指定してください。このパラメタについては,マニュアル「VOS3 Database Connection Server」を参照してください。

(2) ステートメントプーリング

ステートメントプーリングのチューニングパラメタの設定方法について説明します。

次の表に示す項目は,サーバ管理コマンド(cjsetresprop/cjsetrarprop)で設定します。パラメタは,Connector属性ファイルに定義します。

表8-25 ステートメントプーリングのチューニングパラメタ

設定項目パラメタ名
物理コネクションごとにプールするPreparedStatementの数<config-property>タグに指定するPreparedStatementPoolSize
物理コネクションごとにプールするCallableStatementの数<config-property>タグに指定するCallableStatementPoolSize

注※ コネクションプールのクラスタ化機能を使用している場合は,メンバリソースアダプタで設定します。