6.2.1 バッチサーバが使用するリソースの見積もり

ここでは,バッチサーバのスレッド数とファイルディスクリプタ数の見積もり方法について説明します。アプリケーションサーバを動作させるために必要なディスクおよびメモリの容量を算出するときの参考にしてください。

<この項の構成>
(1) スレッド数
(2) ファイルディスクリプタ数

(1) スレッド数

スレッド数の計算式を次に示します。(a)と(b)の合計が,バッチサーバが使用するスレッド数です。

(a) 基本のスレッド数

最大スレッド数 = (63+A+5×B+2×C+D) / 0.8

(凡例)
  • A:CORBAネーミングサービスのスレッド数(ただし,CORBAネーミングサービスをインプロセスで起動(usrconf.propertiesのejbserver.naming.startupModeキーにinprocessを指定)した場合だけ加算する)
    CORBAネーミングサービスのスレッド数の見積もりについては,「5.2.1(3) CORBAネーミングサービス(インプロセス起動時)のスレッド数の見積もり」を参照してください。
  • B:データベースコネクションの数
  • C:リソースアダプタ数
  • D:簡易Webサーバへの同時接続クライアント数(ただし,簡易Webサーバへの同時接続クライアント数が5以下の場合は5,100以上の場合は100を指定する)
(b) JavaVMのオプション指定に応じて使用するスレッド数

JavaVMのオプション指定に応じて,次の計算式で算出してください。Aは,-XX:+UseParNewGCオプションを指定している場合だけ加算します。Bは,-XX:+HitachiUseExplicitMemoryオプションを指定した場合だけ加算します。

最大スレッド数 = A + B

(凡例)
  • A:パラレルコピーガーベージコレクションで使用するスレッド数(-XX:ParallelGCThreadsオプションに指定した値。このオプションの指定を省略した場合は,論理CPU数を基にした-XX:ParallelGCThreadsオプションのデフォルト値。なお,J2EEサーバ起動時の論理CPU数によって決定されるため,起動後に論理CPUの数を変更してもスレッド数は変化しない)
  • B:明示管理ヒープ機能で使用するスレッド数(論理CPU数。ただし,論理プロセッサ数が8以上の場合は8。なお,J2EEサーバ起動時の論理CPU数によって決定されるため,起動後に論理CPUの数を変更してもスレッド数は変化しない)
     

JavaVMのオプションについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の次の個所を参照してください。

(2) ファイルディスクリプタ数

ファイルディスクリプタ数の計算式を次に示します。

最大ファイルディスクリプタ数 = (137+A+B×2+C×2+D) / 0.8

(凡例)
  • A:データベースコネクションの数
  • B:簡易Webサーバへの同時接続クライアント数
  • C:リソースアダプタ数
  • D:usrconf.cfgのadd.class.pathキーに指定したJARファイルの数