Cosminexus RMで使用する用語について説明します。
(英字)- Cosminexus Performance Tracer
- リクエストが処理されるときに,決められたポイントごとに各機能が出力する性能解析情報をファイルに出力するための構成ソフトウェアです。
- EIS
- データベースやトランザクションサーバなど,企業内に構築されているバックエンドシステムです。
- EJB
- 業務ロジックを記述したJavaコンポーネントです。Enterprise JavaBeans Specificationによって仕様が規定されます。
- FIFO
- メッセージをグルーピングするための単位です。メッセージはFIFO単位で管理されます。
- FIFOは,次の3種類に大きく分けられます。
- 登録・取り出し用FIFO
アプリケーションからの登録または取り出し対象となるキューにあるメッセージの単位です。
- 送信用FIFO
通信層で,他システムに対してメッセージを送信するためのメッセージの単位です。
- 受信用FIFO
通信層で,他システムからのメッセージを受信するためのメッセージの単位です。
- 2と3を総称して「通信用FIFO」と呼ぶ場合があります。また,通信用FIFOは,グループと同じ意味です。
- HTTP
- インターネットで,WWWサーバとWWWクライアントの間でHTML文書を送受信するための通信プロトコルです。
- J2EEサーバ
- アプリケーションを実行するためのサーバ基盤であるJ2EEコンテナを生成,実行する環境です。
- Cosminexus RMは,J2EEサーバとしてCosminexusを使用します。
- JDBCコネクション
- Javaで実装するアプリケーションからDBにアクセスするためのコネクションです。Sun Microsystems, Inc.が提唱する標準インタフェースによって生成されます。
- Cosminexus RMは,DB Connectorを介してJDBCコネクションを利用し,DBにアクセスします。
- JMSインタフェース
- Javaで実装したアプリケーション間で,キューを介してメッセージを送受信するためのAPIです。Java Message Service Specificationによって仕様が規定されます。
- Cosminexus RMが提供するJMSインタフェースは,JMS Version 1.0.2bのPTP(ポイントツーポイント)モデルに基づいています。
- JMSクライアント
- JMSインタフェースを使用するメッセージングシステムの構成要素の一つです。Java言語によって記述されて,メッセージを送受信するプログラムです。
- Cosminexus RMを使用する場合,アプリケーションのことです。
- JMSプロバイダ
- JMSインタフェースを使用するメッセージングシステムの構成要素の一つです。メッセージングシステムに必要な管理機能,制御機能およびJMSインタフェースを実装する製品です。
- Cosminexus RMを使用する場合,Cosminexus RMのことです。
- JNDIネーミングサービス
- アプリケーションにネーミングサービスおよびディレクトリサービスのインタフェースを提供する,Javaプラットフォーム用の標準拡張機能です。
- Cosminexus RMでは,アプリケーションでのキューオブジェクトの生成などに利用します。
- JSP
- HTMLの中に固有のタグを埋め込んでEJBを呼び出したり,サーブレットから値を受け取ったりできるWebページです。JavaServer Pages Specificationによって仕様が規定されます。
- Message-driven Bean(MDB)
- メッセージの到着を契機に実行されるEJBです。Cosminexus RMでは,受信用のキューにメッセージが登録されたことを契機に,Message-driven Beanで実装したメソッドを実行できます。詳細については,「2.6.3 Message-driven Beanとの連携」を参照してください。
- SOAP
- Simple Object Access Protocol(簡易オブジェクト・アクセス・プロトコル)の略語です。ネットワーク上のサービスを呼び出す際のメッセージを規定したもので,HTTPとXMLがベースとなっています。
- SOAPアタッチメント
- SOAPメッセージの本体情報を複数含む部分です。また,バイナリ形式のデータもここに含む場合があります。
- SOAPヘッダ
- SOAPメッセージのヘッダ情報部分です。WS-Reliabilityに関する情報はここに格納されます。
- SOAPボディ
- SOAPメッセージの本体情報です。
- SOAPメッセージ
- SOAPで規定されたメッセージです。SOAPヘッダ・SOAPボディ・SOAPアタッチメントの三つの要素で構成されます。ただしSOAPアタッチメントは任意の要素です。
- TP1/EE
- TP1/Server Baseと合わせて使用するオプション製品です。Cosminexus RMとの間でDBを介したメッセージの送受信を行う機能を備えています。TP1/EEを利用することによって,CosminexusとOpenTP1間での異なるコンポーネント間の通信が実現できます。
- WS-Reliability
- 標準化団体OASISで標準化された,インターネット向けのオープンな非同期通信プロトコルです。
(ア行)- あて先
- メッセージの送信先であるシステムのことです。
- あて先アドレス
- メッセージの送信先であるシステムのアドレスです。
- アプリケーション
- ユーザが業務に合わせて実装するプログラムです。
- Cosminexus RMのアプリケーションは,Cosminexus RMが提供するAPIを使用して実装されます。
- 永続化
- 不揮発性の記憶媒体にデータを保存し,変化しない状態にすることです。
- 永続版リソースアダプタ
- データベースにメッセージを永続化するCosminexus RMのリソースアダプタのことです。メッセージの再現性を保持し,高信頼な非同期のメッセージの受け渡しを実現します。
(カ行)- キュー
- アプリケーションが送受信するメッセージの格納先です。
- Cosminexus RMでは,DB上にキューが作成されます。
- キュー間転送
- サーバ間転送で,自サーバのキューから相手サーバのキューへメッセージを転送することです。
- キュー作成ファイル
- 非永続版リソースアダプタで使用するキューを定義するためのファイルです。永続版リソースアダプタではコマンドでキューを作成しますが,非永続版リソースアダプタではキュー作成ファイルにキュー属性を定義しておくことでリソースアダプタの起動時にキュー情報が有効になります。
- キュー定義ファイル
- JNDIネーミングサービスに登録するキュー表示名と実際のキュー名を関連づけるファイルです。キュー定義ファイルのフルパスをQueueConfigFileNameプロパティに指定すると,Cosminexus RMの開始時に,定義されたキュー表示名がJNDIネーミングサービスに登録されます。
- キュー定義文
- キュー作成ファイル内でキュー属性やキュー名を定義するための文のことです。キュー定義文に記述された内容に従って,リソースアダプタの起動時にキュー情報を復元します。
- クライアント定義ファイル
- SOAP通信基盤が使用するファイルです。SOAPメッセージを送信するとき,SOAP通信基盤の動作を定義するために使用します。
- グループ
- 通信層でメッセージをグルーピングするための単位です。メッセージはグループごとに管理されます。順序保証などのQoSは,グループの範囲で提供されます。
(サ行)- サーバ間転送
- Cosminexus RM同士,またはCosminexus RMと通信可能な他製品の間で,メッセージを転送することです。
- サーブレット
- サーバ側で実行されるJavaプログラムです。継続的にメモリ上で動作してサービスを提供します。Java Servlet Specificationによって仕様が規定されます。
- 受信
- サーバ間転送によるメッセージを受け付けることです。
- 送信
- サーバ間転送で,転送先キューに対してメッセージを転送することです。
(タ行)- 転送
- 複数のシステム間でメッセージの送受信を行うことです。
- 転送先キュー
- メッセージが転送されるキューです。
- 転送先キューのアドレス
- メッセージが転送されるキューのアドレスです。あて先アドレスとキュー名で表します。
- 登録
- アプリケーションがキューにメッセージを格納することです。
- トランザクションマネジャ
- トランザクション処理を管理および実行する機能です。CosminexusのJ2EEサーバはCosminexus TPBrokerを利用してトランザクションマネジャとして動作します。
- Cosminexus RMのアプリケーションでのメッセージの送受信は,トランザクションマネジャでの管理の対象にすることができます。
- 取り出し
- アプリケーションがキューからメッセージを取り出すことです。
(ハ行)- 配信
- 受信したメッセージをキューに格納することです。
- 非永続化
- 不揮発性の記憶媒体を使用しないで,揮発性のメモリだけにデータを保存して,処理を実施することです。
- 非永続版リソースアダプタ
- データベースによるメッセージの永続化をしないCosminexus RMのリソースアダプタのことです。非永続なローカルキューだけが利用できます。
(マ行)- メッセージ
- JMSインタフェースによって実装されたアプリケーション間で送受信される,データの単位です。
- Cosminexus RMのアプリケーションが使用するメッセージは,Messageインタフェース,およびそのサブインタフェースによって実装されます。
- 面番号
- メッセージログやトレースがファイルサイズの上限まで出力された場合に,システムはファイル名称中の通し番号を一つインクリメントして,新しいファイル名称で出力を開始します。この通し番号を面番号といいます。
- このように出力されるファイルの数を面数といいます。
(ラ行)- リソースアダプタ
- DBサーバやトランザクションサーバなどのバックエンドシステムとJ2EEサーバを接続するための接続機能です。J2EE Connector Architecture(JCA)Specificationによって仕様が規定されます。
- リソースマネジャ
- トランザクションマネジャと連携して資源を管理する機能です。
- Cosminexus RMはリソースマネジャとして,J2EEサーバと連携できます。