Cosminexus アプリケーションサーバ V8 リファレンス 定義編(サーバ定義)

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3.6 usrconf.cfgバッチアプリケーション用オプション定義ファイル

<この節の構成>
(1) 形式
(2) ファイルの格納先
(3) 機能
(4) 定義値
(5) 指定できるキー

(1) 形式

次のようにキーを指定します。

 
<キー名称> = <値>
 

指定方法
  • 改行までが値になります。
  • #で始まる行はコメントとみなされます。
  • 値が存在しない行を定義した場合,その行は無視されます。
  • 値の後ろには,空白やコメントなどの文字列は追加できません。追加した場合,不正な値と解釈されます。
(例) <キー名称> = <値> #<コメント>
  • 実行時の文字エンコーディングと異なる文字エンコーディングでは記述できません。
  • CJBATCHUSRCONFDIRに指定するパスは絶対パスで指定してください。

(2) ファイルの格納先

環境変数CJBATCHUSRCONFDIRにusrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)の格納先のパスを設定するか,バッチアプリケーションで使用するコマンドを実行するディレクトリにusrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)を格納してください。usrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)は,バッチアプリケーションで使用するコマンドを実行する実行時に,次の順で検索されます。

  1. 環境変数(CJBATCHUSRCONFDIR)に設定したディレクトリ
  2. cjexecjobコマンド(バッチアプリケーション実行コマンド)を実行したディレクトリ

(3) 機能

バッチアプリケーションを実行するJavaVMの起動オプションを指定します。

バッチアプリケーションの実行中に,このファイルの内容を変更した場合,変更した内容は次にバッチアプリケーションを実行したときに反映されます。

(4) 定義値

バッチアプリケーションで使用するコマンドを実行する場合,スケジューリング機能を使用するか,使用しないかによって有効となるオプションが異なります。

バッチアプリケーションで使用するコマンドごとに次の表に示します。

オプション名 cjexecjob cjkilljob cjlistjob
スケジューリング機能未使用 スケジューリング機能使用 スケジューリング機能未使用 スケジューリング機能使用 スケジューリング機能未使用 スケジューリング機能使用
add.jvm.arg
add.class.path
batch.ctm.enabled
batch.log.directory
batch.log.lockInterval
batch.log.lockRetryCount
batch.log.maintenance.filenum
batch.log.maintenance.filesize
batch.log.message.filenum
batch.log.message.filesize
batch.log.stdout.enabled
batch.request.timeout
batch.schedule.group.name
batch.vbroker.agent.addr
batch.vbroker.agent.port

(凡例)
○:オプションが有効になります。
−:オプションが無効になります。

(5) 指定できるキー

指定できるキーとデフォルト値を次の表に示します。

注意
ファイル内でマルチバイト文字を使用する場合は,次の個所で使用しているマルチバイト文字とエンコードを統一してください。
  • usrconf.cfg(バッチサーバ用オプション定義ファイル)
  • cjexecjobコマンド(バッチアプリケーション実行コマンド)の引数
  • バッチアプリケーションのソースコード(java.lang.System.outまたはjava.lang.System.err)

 

表3-3 usrconf.cfgに指定できるキーとデフォルト値(バッチアプリケーション)

キー名称 内容 デフォルト値
add.jvm.arg 指定された値をバッチサーバ上のバッチアプリケーションに渡します。次のオプションを指定できます。
  • -D<property>

次に示すプロパティは指定できません。
  • java.endorsed.dirs
  • java.security.policy
  • java.class.path
  • java.library.path
なし
add.class.path 設定されている値をバッチサーバ上にあるバッチアプリケーションクラスローダのクラスパスに追加します。このキーに指定できるJavaVMのオプションは1個だけです。複数指定する場合は,新たにadd.class.pathを追加します。
なお,スペースを含むパスを指定する場合,パスをダブルクォーテーション(")で囲む必要はありません。また,ダブルクォーテーションでの指定は有効となりません。
なし
batch.ctm.enabled スケジューリング機能を使用するかどうかを指定します。

trueを指定した場合:
スケジューリング機能を使用します。

falseを指定した場合:
スケジューリング機能を使用しません。
false
batch.log.directory ログファイルの出力先ディレクトリを指定します。ログ出力先のパスを絶対パス,または相対パスで指定します。次の文字が指定できます。
  • 半角英数字
  • アンダースコア(_)
  • ハイフン(-)
  • パス区切り文字
180バイトを超えるパス(相対パス指定の場合,カレントディレクトリまでの絶対パスと相対パスの合計)を指定した場合は,KDJE40059-Wのメッセージが出力され,デフォルト値が使用されます。デフォルト値が180バイトを超える場合は,ログの初期化に失敗し,異常終了します。ディレクトリにアクセス権がない場合や,ファイル名を指定した場合は,KDJE55039-Wのメッセージが出力され,コマンドが終了します。
Windowsの場合,UNC名を含むパスは指定できません。UNIXの場合,nfsマウントされたディスク上へのパスは指定できません。
<Cosminexus インストールディレクトリ>\CC\batch\logs
batch.log.lockInterval ログファイルの排他処理に失敗したときのリトライ間隔(単位:ミリ秒)を0〜2147483647の整数値で指定します。0を指定した場合は即時にエラーとなります。
バッチアプリケーションで使用するコマンドがKDJE55042-Eメッセージを出力して終了する場合に使用されます。
Windowsの場合,batch.lockRetryCountの値とbatch.log.lockIntervalの値を掛けた値が0〜2147483647の範囲になるように指定します。
Windowsの場合,排他処理の待ち時間として,batch.log.lockRetryCountの値とbatch.log.lockIntervalの値を掛けた値が使用されます。
10
batch.log.lockRetryCount ログファイルの排他処理に失敗したときのリトライ回数(単位:回)を1〜2147483647の整数値で指定します。
バッチアプリケーションで使用するコマンドがKDJE55042-Eメッセージを出力して終了する場合に使用されます。
1000
batch.log.maintenance.filenum バッチアプリケーションで使用するコマンドの保存用ログファイルの面数を指定します。
1〜64の整数値で指定します。面数を変更する場合には,該当するログファイルに出力しているバッチアプリケーションで使用するコマンド(cjexecjob,cjkilljob,cjlistjob)をすべて停止し,ログファイルとmmapディレクトリ以下のログ管理ファイルを別のディレクトリへ移動,または削除してください。
2
batch.log.maintenance.filesize バッチアプリケーションで使用するコマンドの保守用ログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)を指定します。
4096〜16777216の整数値で指定します。サイズを変更する場合には,該当するログファイルに出力しているバッチアプリケーションで使用するコマンドをすべて停止し,ログファイルとmmapディレクトリ以下のログ管理ファイルを別のディレクトリへ移動,または削除してください。
1048576
batch.log.message.filenum バッチアプリケーションで使用するコマンドのメッセージログファイルの面数を指定します。
1〜64の整数値で指定します。面数を変更する場合には,該当するログファイルに出力しているバッチアプリケーションで使用するコマンドをすべて停止し,ログファイルとmmapディレクトリ以下のログ管理ファイルを別のディレクトリへ移動,または削除してください。
2
batch.log.message.filesize バッチアプリケーションで使用するコマンドのメッセージログファイルのファイルサイズ(単位:バイト)を指定します。
4096〜16777216の整数値で指定します。サイズを変更する場合には,該当するログファイルに出力しているバッチアプリケーションで使用するコマンドをすべて停止し,ログファイルとmmapディレクトリ以下のログ管理ファイルを別のディレクトリへ移動,または削除してください。
1048576
batch.log.stdout.enabled バッチ実行コマンドの標準出力に,バッチジョブ投入コマンドが出すメッセージを出力するかを指定します。

trueを指定した場合:
メッセージを標準出力に出力します。

falseを指定した場合:
メッセージを標準出力に出力しません。
true
batch.request.timeout バッチ実行コマンドとバッチサーバ間の通信タイムアウト時間を0〜2147483647(秒単位)で指定します。0を指定すると無限に待ち続けます。 0
batch.schedule.group.name バッチサーバのスケジュールグループ名を英数字,およびアンダースコア「_」を使った1〜63文字の文字列で指定します。 JOBGROUP
batch.vbroker.agent.addr OSAgentが使用しているIPアドレスを指定します。複数のIPアドレスが振り分けられている環境で指定します。 なし
batch.vbroker.agent.port OSAgentに接続するためのポート番号を1〜65535の整数で指定します。 14000