cjenvupdate(作業ディレクトリおよびユーザ定義ファイルの移行)
形式
機能
旧バージョンのCosminexus Component Containerで使用していたJ2EEサーバが使用しているすべての旧形式の作業ディレクトリおよび次のユーザ定義ファイルを,本バージョンで使用する形式に移行します。
- usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)
- usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)
- server.policy(J2EEサーバ用セキュリティポリシーファイル)
- usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)
- usrconf.bat※(サーバ管理コマンド用オプション定義ファイル)
- usrconf.properties(Webコンテナサーバ用ユーザプロパティファイル)
- usrconf.cfg(Webコンテナサーバ用オプション定義ファイル)
- web.policy(SecurityManager定義ファイル)
注※ UNIXの場合は,usrconfです。
旧バージョンからのアップグレードインストール終了後,続けてこのコマンドを実行する必要があります。また,作業ディレクトリを移行するには,作業ディレクトリのあるドライブに,作業ディレクトリのディスク使用量の約2倍分の空き容量が必要です。
なお,<作業ディレクトリ>とは,usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)のejb.public.directoryキーに指定したディレクトリです。
このコマンドを実行すると,移行対象の定義ファイルのバックアップが,定義ファイルと同じディレクトリに作成されます。作成されるバックアップファイルの名称は,「<移行対象定義ファイル名>.envupdate_bak」になります。バックアップが作成されるときに同名のファイルがすでにあった場合,バックアップファイル名は「<移行対象定義ファイル名>.envupdate_bak_?」(?は1~2147483647の連番)となります。なお,バックアップファイルは,このコマンドの完了後,自動で削除されません。
アプリケーションサーバの移行の手順については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行/互換編」の「12.1.2 アプリケーションサーバの移行の手順」を参照してください。
引数
- -f
- 移行できないDDファイルがある場合でも強制的に移行します。
移行後の作業
このコマンドによって作業ディレクトリが移行される場合,移行が完了すると,各J2EEサーバの作業ディレクトリの直下にバックアップ作業ディレクトリが作成されます※1。作業ディレクトリには移行後の情報(ファイル),バックアップ作業ディレクトリには移行前の情報(ファイル)が保存されています。なお,作業ディレクトリが「・・・¥<ディレクトリ名>」または「・・・/<ディレクトリ名>」の場合,バックアップ作業ディレクトリは,「・・・¥<ディレクトリ名>¥<ディレクトリ名>_old¥」または「・・・/<ディレクトリ名>/<ディレクトリ名>_old/」※2になります。移行後,J2EEサーバの起動確認,J2EEアプリケーションの動作確認,およびJ2EEサーバの停止確認が終わり,移行前の作業ディレクトリの情報(ファイル)が不要な場合,バックアップ作業ディレクトリを削除してください。ただし,バックアップ作業ディレクトリは,別の場所に保存しておくことを推奨します。
- 注※1
- 作業ディレクトリが移行されない場合,バックアップ作業ディレクトリは作成されません。
- 注※2
- すでにバックアップ作業ディレクトリが存在している場合,「・・・¥<ディレクトリ名>¥<ディレクトリ名>_old¥」または「・・・/<ディレクトリ名>/<ディレクトリ名>_old/」は,「・・・¥<ディレクトリ名>¥<ディレクトリ名>_old?¥」または「・・・/<ディレクトリ名>/<ディレクトリ名>_old?/」(?は,1~2147483647の連番)にリネームされます。
エラー時の対処方法
作業ディレクトリ移行コマンドの実行に失敗した場合,コマンドが出力するメッセージから障害が発生したファイルパスを特定できます。メッセージの例を次に示します。
KDJE30220-I Migration of the definition files of the old version is in progress.
KDJE30221-I The definition files of the old version have been migrated successfully.
KDJE30204-I The server checking is in progress. Server name = [サーバ名称]
KDJE30202-E The Deployment Descriptor cannot be converted. File = [ファイルパス], Reason = [詳細情報]
KDJE30205-E The server will not be migrated because a problem occurred in the Deployment Descriptor. Server name = [サーバ名称] |
詳細情報には,例外情報などが出力されます。この詳細情報を参照して問題を取り除き,ディスクに空き容量が十分にあることを確認して,再度コマンドを実行してください。
詳細情報から原因が判断できない場合,または見直し後再実行してもエラーが発生した場合,保守員に連絡してください。
戻り値
注意事項
- UNIXの場合,このコマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
- 06-50以前のバージョンのアプリケーションサーバからアップグレードインストールしたとき,スタンダードモードまたはアドバンスドモードのJ2EEサーバ上にJdbcDbpsv.jarファイルとJdbcDbpsvEX.jarファイルで構成されたデータソースが存在する場合,DB Connector(DBConnector_DABJ_XA.rar)のJ2EEリソースアダプタへ置き換えます。また,データソースの表示名および属性情報はJ2EEリソースアダプタへ引き継がれます。表示名が同じJ2EEリソースアダプタがすでに存在した場合は,表示名の最後に1~2147483647の連番を付けて一意な表示名に変更します。ただし,J2EEリソースのリソースアダプタ(インポートされたリソースアダプタ)は作成されません。データソースの拡張DDファイル(hitachi-ds.xml)がスクランブルされている場合,DB ConnectorのJava EE仕様に準拠したDDファイル(ra.xml)および拡張DDファイル(hitachi-ra.xml)はスクランブルされます。
- J2EEリソースのリソースアダプタおよびJ2EEリソースアダプタの拡張DDファイル(hitachi-ra.xml)がスクランブルされている場合,スクランブルされていないJava EE仕様に準拠したDDファイル(ra.xml)はスクランブルされます。