12.4.5 リソースアダプタのプロパティ設定
(1) 機能概要
論理J2EEサーバにインポートしたリソースアダプタから,データベースに接続するためのプロパティを表示または設定します。J2EEサーバクラスタのリソースアダプタでは,プロパティを表示または設定できません。リソースアダプタのプロパティ設定操作は,ステータスが「停止」の場合に実行してください。ステータスが「稼働」または「不明」の場合に実行すると,エラーが発生することがあります。
リソースアダプタのプロパティは,次のどちらかの画面で表示または設定します。
- [リソースアダプタの基本設定]画面
- [リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面
なお,[リソースアダプタの基本設定]画面は,次に示すリソースアダプタの場合で,かつ運用管理エージェントのバージョンが08-70以降のときに使用できます。そのほかのリソースアダプタの場合や,運用管理エージェントのバージョンが08-70より前の場合は,[リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面を使用してください。
- DBConnector_Oracle_CP.rar(Oracleの場合)
- DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar(HiRDB場合)
- DBConnector_SQLServer2005_CP.rar(SQL Server 2005の場合)
(2) 表示手順
画面の表示手順を次に示します。
- 運用管理ポータルで[論理サーバのアプリケーション管理]アンカーをクリックします。
- ツリーペインで次のどちらかの操作をします。
- J2EEサーバの場合
- [論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[<J2EEサーバ名>]-[リソース]-[リソースアダプタ]をクリックします。
- J2EEサーバクラスタのメンバの場合
- [論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバクラスタ]-[<J2EEサーバクラスタ名>]-[メンバ]-[<J2EEサーバ名>]-[リソース]-[リソースアダプタ]をクリックします。
- [プロパティ設定]タブをクリックします。
(3) 操作手順
画面の操作手順を次に示します。
- プロパティを設定するリソースアダプタの[基本設定]アンカーまたは[Connector属性ファイル編集]アンカーをクリックします。
[リソースアダプタの基本設定]画面または[リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面が表示されます。
- [リソースアダプタの基本設定]画面
[リソースアダプタの基本設定]画面を次の図に示します。ここでは,HiRDBの場合の画面を示します。
図12-16 [リソースアダプタの基本設定]画面(HiRDBの場合)(1/2)
![[図データ]](figure/zu071251.gif)
図12-17 [リソースアダプタの基本設定]画面(HiRDBの場合)(2/2)
![[図データ]](figure/zu071252.gif)
- [リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面
[リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面を次の図に示します。
図12-18 [リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面
![[図データ]](figure/zu071260.gif)
- [リソースアダプタの基本設定]画面または[リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面で,プロパティを設定します。
- [設定]ボタンをクリックします。
成功を示すメッセージが表示された場合は,[戻る]アンカーをクリックします。エラーを示すメッセージが表示された場合は,[戻る]アンカーをクリックして原因を取り除き,再度実行します。
(4) 画面詳細
画面に表示される項目およびボタンについて説明します。
(a) [リソースアダプタのプロパティ設定]画面
- 操作
- [基本設定]アンカー
- 基本的な設定を表示または設定するための[リソースアダプタの基本設定]画面が表示されます。
- [Connector属性ファイル編集]アンカー
- Connector属性ファイルの内容を表示または設定するための[リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面が表示されます。
- リソース名
- 論理J2EEサーバにインポートされたリソースアダプタの表示名が表示されます。
- ステータス
- 該当リソースアダプタの稼働状況を次のどれかで表示します。
- 不明
J2EEサーバにインポートされたリソースアダプタのステータスが確認できない場合に表示されます。
- 稼働
リソースアダプタが稼働状態の場合に表示されます。
- 停止
上記以外の場合に表示されます。
(b) [リソースアダプタの基本設定]画面
[リソースアダプタの基本設定]画面には,論理J2EEサーバにインポートされたリソースアダプタのプロパティが表示されます。必要に応じて設定を変更します。この画面は,接続するデータベース(HiRDB,Oracle,SQL Server)によって表示される項目が異なります。データベースごとの画面について説明します。
- HiRDBの場合
HiRDBの場合の[リソースアダプタの基本設定]画面については,「(3) 操作手順」を参照してください。
- Oracleの場合
Oracleの場合の[リソースアダプタの基本設定]画面を次の図に示します。
図12-19 [リソースアダプタの基本設定]画面(Oracleの場合)
![[図データ]](figure/zu071253.gif)
- SQL Serverの場合
SQL Serverの場合の[リソースアダプタの基本設定]画面を次の図に示します。
図12-20 [リソースアダプタの基本設定]画面(SQL Serverの場合)(1/2)
![[図データ]](figure/zu071254.gif)
図12-21 [リソースアダプタの基本設定]画面(SQL Serverの場合)(2/2)
![[図データ]](figure/zu071255.gif)
各画面で表示される項目について説明します。( )内のデータベースの種類は,どのデータベースで表示されるかを示しています。
- リソースアダプタ名称(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- リソースアダプタの表示名(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<display-name>タグ)が表示されます。リソースアダプタ名称は,設定を変更できます。設定を変更する場合は,半角英数字(0~9,A~Z,a~z)およびアンダースコア(_)で指定できます。
- プロバイダ・ベンダ名(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- リソースアダプタのプロバイダ・ベンダ名(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<vendor-name>タグ)が表示されます。
- コネクタ・アーキテクチャのバージョン(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- リソースアダプタがサポートしているコネクタ・アーキテクチャ仕様のバージョン(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<spec-version>タグ)が表示されます。
- EISのタイプ(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- リソースアダプタのEISのタイプに関する情報(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<eis-type>タグ)が表示されます。
- バージョン(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- リソースアダプタのバージョン(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<version>タグ)が表示されます。
- データベース名(databaseName)(Oracle,SQL Server)
- 接続先のデータベース名(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。データベース名は,設定を変更できます。
- ホスト名またはIPアドレス(serverName)(Oracle,SQL Server)
- 接続先のホスト名またはIPアドレス(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。ホスト名またはIPアドレスは,設定を変更できます。
- ポート番号(portNumber)(Oracle,SQL Server)
- 接続先のポート番号(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。ポート番号は,設定を変更できます。設定を変更する場合は,0~2147483647の整数で指定します。
- 接続付加情報(description)(HiRDB)
- データベースへの接続に必要な接続付加情報(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。接続付加情報は,設定を変更できます。
- 接続先ホスト名(DBHostName)(HiRDB)
- 接続するHiRDBのホスト名(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。接続先ホスト名は,設定を変更できます。
- HiRDBクライアント環境変数(environmentVariables)(HiRDB)
- HiRDBクライアント環境変数(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。HiRDBクライアント環境変数は,設定を変更できます。
- データ変換時の文字セット名称(encodeLang)(HiRDB)
- データ変換時の文字セット名称(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。データ変換時の文字セット名称は,設定を変更できます。
- データベースアクセス方法(LONGVARBINARY_Access)(HiRDB)
- JDBCのSQLデータ型がLONGVARBINARY(HiRDBのSQLデータ型のBLOBまたはBINARYに対応)のデータベースアクセス方法(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。データベースアクセス方法は,設定を変更できます。
- 接続するアプリケーションの名前(applicationName)(SQL Server)
- SQL Serverに接続するアプリケーションの名前(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。接続するアプリケーションの名前は,設定を変更できます。
- PreparedStatementのプールサイズ(PreparedStatementPoolSize)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- コネクションプールに割り当てられるコネクションごとのPreparedStatementのプールサイズ(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。PreparedStatementのプールサイズは,設定を変更できます。設定を変更する場合は,0~2147483647の整数で指定します。
- CallableStatementのプールサイズ(CallableStatementPoolSize)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- コネクションプールに割り当てられるコネクションごとのCallableStatementのプールサイズ(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<config-property>タグ)が表示されます。CallableStatementのプールサイズは,設定を変更できます。設定を変更する場合は,0~2147483647の整数で指定します。
- ユーザ名(User)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- ユーザ名(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)を指定します。設定済みのユーザ名は表示されません。設定を変更する場合は,[変更する]を選択して,変更後のユーザ名を指定してください。[変更する]が選択されていない場合は変更されません。
- パスワード(Password)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- パスワード(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)を指定します。設定済みのパスワードは表示されません。設定を変更したい場合は,[変更する]を選択して,変更後のパスワードを指定してください。[変更する]が選択されていない場合は変更されません。
- プールの最小値(MinPoolSize)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- プールの最小値(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)が表示されます。プールの最小値は,設定を変更できます。設定を変更する場合は,0~2147483647の整数で指定します。ただし,プールの最大値が0以上の場合は,プールの最大値を超えない値を指定してください。デフォルトでは,「10」が表示されます。
- プールの最大値(MaxPoolSize)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- プールの最大値(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)が表示されます。プールの最大値は,設定を変更できます。設定を変更する場合は,-1~2147483647の整数で指定します。0以上を指定する場合は,プールの最小値以上を指定してください。「-1」を指定した場合,最大値の制限はありません。デフォルトでは,「10」が表示されます。
- コネクション枯渇時のコネクション取得待ち行列(RequestQueueEnable)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- コネクション枯渇時のコネクション取得待ち行列を有効にするかどうか(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)を指定します。デフォルトでは,「有効」が表示されます。
- 有効
コネクション枯渇時にコネクション取得待ちをし,コネクション取得要求を待ち状態にします。
- 無効
コネクション枯渇時にコネクション取得待ちをしません。
- コネクション・プールの監視(WatchEnabled)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- コネクションプールを監視するかどうか(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)を指定します。デフォルトでは,「監視する」が表示されます。
- 監視する
コネクションプールを監視し,一定時間使用していない未使用コネクションを破棄します。
- 監視しない
コネクションプールを監視しません。
- コネクション数調節機能の動作間隔(ConnectionPoolAdjustmentInterval)(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- コネクション数調節機能の動作間隔(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<connection-definition>-<connector-runtime>-<property>タグ)が表示されます。コネクション数調節機能の動作間隔は,設定を変更できます。設定を変更する場合は,0~2147483647の整数(単位:秒)で指定します。デフォルトでは,「600」が表示されます。
- トランザクション・サポートのレベル(HiRDB,Oracle,SQL Server)
- リソースアダプタで提供されるトランザクションサポートレベル(Connector属性ファイルの<hitachi-connector-property>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>-<transaction-support>タグ)が表示されます。トランザクションサポートレベルは,設定を変更できます。設定を変更する場合は,表示されるメニューから選択します。
- NoTransaction(トランザクション管理なし)
- LocalTransaction(ローカルトランザクション)
- XATransaction(グローバルトランザクション)
- [設定]ボタン
- 指定した内容でリソースアダプタのプロパティを設定します。
- [リセット]ボタン
- 指定した内容をリセットします。
- [戻る]アンカー
- [リソースアダプタのプロパティ設定]画面に戻ります。
(c) [リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面
[リソースアダプタのConnector属性ファイル編集]画面では,論理J2EEサーバにインポートされたリソースアダプタのConnector属性ファイルでプロパティが設定できます。
- リソースアダプタ名称
- 論理J2EEサーバにインポートされたリソースアダプタの表示名が表示されます。
- Connector属性ファイル編集エリア
- 論理J2EEサーバにインポートされたリソースアダプタのConnector属性ファイルに,直接プロパティを指定します。Connector属性ファイルのヘッダとDOCTYPE部分は編集しないでください。編集した場合は,文字化けした内容が設定されたり,プロパティの設定に失敗したりすることがあります。
- [設定]ボタン
- 指定した内容でリソースアダプタのプロパティを設定します。
- [リセット]ボタン
- 指定した内容をリセットします。
- [戻る]アンカー
- [リソースアダプタのプロパティ設定]画面に戻ります。
(5) 注意事項
[設定]ボタンをクリックして,KDJE37321-EメッセージまたはKDJE37322-Eメッセージが表示された場合は,設定した内容に誤りがあることがあります。メッセージに表示されるプロパティの名称からエラー個所を特定し,原因を取り除いて再度実行してください。
- (例)KDJE37322-Eメッセージの例
KDJE37322-E The property value is invalid. (name = [portNumber], value = [23]) |
- この場合,[ポート番号(portNumber)]の値に誤りがあることを示しています。値を設定し直して再度実行してください。