10.9.22 JP1連携の設定(J2EEサーバ)
(1) 機能概要
JP1との連携では,次に示すCosminexusの障害情報をJP1イベントとして発行できます。
- Management Serverの障害(論理サーバの起動,停止通知や論理サーバプロセスの障害など)
- J2EEサーバの障害(J2EEサーバが検知した業務障害など)
- J2EEアプリケーション中からJavaロギングAPIを使って出力したログ情報
この画面では,J2EEサーバの障害情報やJ2EEアプリケーション中からJavaロギングAPIを使って出力したログ情報をJP1イベントとして発行するかどうかについて設定します。この設定は,J2EEアプリケーション単位ではなく,J2EEサーバ単位となります。
また,この画面での設定は,設定情報が配布されたあと,J2EEサーバが再起動されてから有効となります。
(2) 表示手順
- 運用管理ポータルで[論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。
- 次のどちらか一方の操作をします。
- J2EEサーバの場合
- [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
- J2EEサーバクラスタの場合
- [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバクラスタ]-[<J2EEサーバクラスタ名>]-[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
- [JP1連携]タブをクリックします。
(3) 操作手順
画面での操作手順を次に示します。
- JP1イベント発行機能を有効にするかどうかや,JP1イベントのフィルタリングなどを指定します。
- [適用]ボタンをクリックします。
指定した情報が反映されます。
エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。
ここでの設定は,設定情報が配布されたあと,J2EEサーバが再起動されてから有効となります。
(4) 画面詳細
画面に表示される項目およびボタンについて説明します。
- JP1イベント発行機能を有効にする
- J2EEサーバの障害情報やJ2EEアプリケーション中からJavaロギングAPIを使って出力したログ情報をJP1イベントとして発行するかどうか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.manager.agent.JP1EventAgent.enabledキー)を選択します。デフォルトは,「しない」です。
- システムJP1イベントのフィルタリングの設定
- J2EEサーバの障害情報をシステムJP1イベントとして発行するかどうかを,JP1イベントの重大度ごとに指定します。
- 重大度には次のものがあります。番号が小さいほど重大になります。
- Emergency(緊急)
- Alert(警戒)
- Critical(致命的)
- Error(エラー)
- Warning(警告)
- Notice(通知)
- Information(情報)
- デフォルトは,すべて「しない」です。
- ユーザJP1イベントのマッピングの設定
- ユーザがJ2EEアプリケーション中からJavaロギングAPIを使って出力したログメッセージのログレベルが,JP1のどの重大度に対応するのかを設定します。ログレベルSEVERE,WARNING,INFO,CONFIG,FINE,FINER,FINESTに対して,それぞれJP1イベントの重大度を選択します。JP1イベントの重大度は,「システムJP1イベントのフィルタリングの設定」と同じです。
- デフォルトは,すべてのレベルで「なし」です。
- 「なし」を選択した場合は,そのログレベルのログメッセージは,ユーザJP1イベントに変換されません。
- ユーザJP1イベントのフィルタリングの設定
- フィルタの適用
- ユーザJP1イベントとして発行させたい条件を定義して,フィルタリングするかどうかを選択します。デフォルトは,「しない」です。
- フィルタ
- ユーザJP1イベントとして発行させたい条件を指定します。指定内容は,「10.9.22(4)(a) フィルタ定義」に従ってください。
- [適用]ボタン
- 指定した情報を反映します。
- [リセット]ボタン
- 指定した情報をリセットします。
(a) フィルタ定義
フィルタ定義は,コメント行,条件文群(続けて記述された複数の条件文)で構成されます。フィルタ定義の形式,条件文の書式および指定例を次に示します。
- 形式
フィルタ定義の形式を次に示します。
# ~ :コメント行
条件文1 :条件文群1
条件文2 :条件文群1
条件文3 :条件文群1
OR
条件文4 :条件文群2
条件文5 :条件文群2
: |
- コメント行
「#」で始まる,改行までの文字はコメントになります。空白,タブと改行だけ,または改行だけの行は無視されます。
- 条件文群
一つ以上の条件文で構成されます。条件文は,1行に一つずつ記述し,これらの条件文はANDの関係になります。「OR」だけの行まで,またはEOFまでの条件文までを1条件文群とします。
複数の条件文群がある場合,それらはORの関係になります。条件文群と条件文群の間には「OR」だけの行を挿入します。
- 条件文の書式
条件文は,1行に属性名,比較キーワード,オペランドを一つ以上の連続した空白,またはタブで区切って記述します。条件文の形式を次に示します。
属性名 比較キーワード オペランド1 オペランド2 …<改行> |
- 指定例
MESSAGE_ID EQU 0001
OR
MESSAGE_ID EQU 0003
「フィルタ」欄で上記のように指定した場合,メッセージIDが0001または0003のログメッセージがユーザJP1イベントとして発行されます。