グローバルセッション情報のサイズ見積もり機能使用時の注意事項を次に示します。

• メモリセッションフェイルオーバ機能で引き継ぎ可能なサイズの上限は，HTTPセッションの有効期間情報などのサイズを含めて，1,048,576（1M）バイトです。グローバルセッション情報のサイズ見積もり機能使用時に，この上限値を超えた場合は，KDJE34262-Eのメッセージが出力されます。それ以降のグローバルセッション情報の作成処理は中断されます。この場合，KDJE34260-Iのメッセージは出力されません。メッセージについては，マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ メッセージ 2」を参照してください。
• グローバルセッション情報のサイズ見積もり機能を有効にしている場合は，DD（web.xml）のGSInfosLengthMaxパラメタで，グローバルセッション情報の最大サイズを指定しても無視されます。このため，この機能を無効にして運用を開始する前に，KDJE34260-Iのメッセージに出力されたグローバルセッション情報のサイズが，GSInfosLengthMaxパラメタで指定したサイズを超えていないことを確認する必要があります。GSInfosLengthMaxパラメタについては，「7.12.2(2)　グローバルセッション情報の最大サイズ（GSInfosLengthMax）」を参照してください。メッセージについては，マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ メッセージ 2」を参照してください。
• グローバルセッション情報のサイズ見積もり機能を使用すると，Webアプリケーション開始時にJ2EEサーバとSFOサーバとのネゴシエーション処理は実行されません。このため，KDJE34216-Iのメッセージ（SFOサーバとの接続開始），およびKDJE34205-Iのメッセージ（SFOサーバとの接続完了）は出力されません。これらのメッセージの代わりに，KDJE34263-Iのメッセージ（グローバルセッション情報の冗長化無効）がエラーレベルで出力されます。各メッセージについては，マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ メッセージ 2」の「3.　KDJE30000からKDJE39999までのメッセージ」を参照してください。
• 同じHTTPセッションを使用する複数のリクエストを同時に送信した場合，処理中のリクエスト処理スレッドがあるときはグローバルセッション情報が作成されません。このため，グローバルセッション情報のサイズは見積もりません。この場合，最後のリクエスト処理スレッドが処理を終えた時にグローバルセッション情報のサイズを見積もって，メッセージを出力します。
• グローバルセッション情報のサイズ見積もり機能を有効にする場合，HttpSessionオブジェクト数の上限値の指定は不要です。HttpSessionオブジェクト数の上限値の設定については，マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「2.7.5　HttpSessionオブジェクト数の上限値の設定」を参照してください。
• グローバルセッション情報のサイズ見積もり機能を有効にする場合，J2EEサーバが使用するメモリ量が増加します。J2EEサーバが使用するメモリ増加量を求める式を次に示します。
  

  J2EEサーバが使用するメモリ増加量（メガバイト） 　＝10×1.5＋1.5※

  注※　Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数が10以上の場合は，「Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数×1.5＋1.5」となります。Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数については，マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「2.16　Webコンテナ単位での同時実行スレッド数の制御」を参照してください。