3.4.2 実行環境での設定
CTMの機能を使用する場合,CTMを使用する構成でシステムを構築する必要があります。CTMを使用するシステムの構成や構築手順については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム設計ガイド」,およびマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」を参照してください。
CTMの機能を使用して,リクエストをスケジューリングするための設定は,簡易構築定義ファイルでejbserver.ctmから始まるパラメタに,CTMデーモンのCTM識別子,CTMキューの長さなどを指定します。
CTMによるリクエストのスケジューリングをするためには,次の設定が必要です。
- 実行環境ディレクトリの作成と環境変数の設定
- 簡易構築定義ファイルでの設定
- サーバ管理コマンドでの設定
- <この項の構成>
- (1) 実行環境ディレクトリの作成と環境変数の設定
- (2) 簡易構築定義ファイルでの設定
- (3) サーバ管理コマンドでの設定
(1) 実行環境ディレクトリの作成と環境変数の設定
CTMを使用するためには,CTMとパフォーマンストレーサの実行環境ディレクトリを作成して,環境変数に指定する必要があります。
実行環境ディレクトリの作成および環境変数については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「7.3.2 環境変数の詳細」を参照してください。
(2) 簡易構築定義ファイルでの設定
CTMを使用してリクエストをスケジューリングする場合には,簡易構築定義ファイルで論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを設定してください。簡易構築定義ファイルについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。
- ejbserver.ctm.ActivateTimeOut
CTMを使用するJ2EEアプリケーションの開始時に,J2EEサーバがスケジュールキューを活性化するときの待ち時間を指定します。
- ejbserver.ctm.DeactivateTimeOut
CTMを使用するJ2EEアプリケーションの停止時に,J2EEサーバがスケジュールキューを非活性化するときの待ち時間(実行中のリクエストの完了待ち時間)を指定します。
- ejbserver.ctm.QueueLength
CTMを使用するJ2EEアプリケーションの開始時に,J2EEサーバによって生成されるCTMキューの長さを指定します。
- ejbserver.client.ctm.RequestPriority
J2EEサーバからCTMに送信するリクエストの優先度を指定します。
(3) サーバ管理コマンドでの設定
サーバ管理コマンドで設定できる内容を次に示します。サーバ管理コマンドでの操作については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「3. サーバ管理コマンドの基本操作」を参照してください。
- J2EEアプリケーション単位での設定
アプリケーション属性ファイルで次の設定ができます。
- <managed-by-ctm>タグで,CTMを利用するかどうかを設定できます。
- <scheduling>タグで,スケジューリングをするキューの名称や長さなどを設定できます。
- <scheduling-unit>タグで,スケジュールキューの配置単位として,J2EEアプリケーション単位またはBean単位のどちらかを選択できます。
- Stateless Session Bean単位での設定
SessionBean属性ファイルで次の設定ができます。
- <enable-scheduling>タグで,J2EEアプリケーションに含まれるどのStateless Session Beanをスケジューリングの対象にするかを設定できます。
- <stateless><pooled-instance>タグ下の<maximum>タグまたは<minimum>タグで,プールしておくインスタンス数の最大値または最小値を設定できます。なお,運用時にCTMの同時実行数を動的に変更する場合は,最大値は無制限「0」に設定する必要があります。
- <scheduling>タグで,スケジューリングをするキューの名称や長さなどを設定できます。
cjgetapppropコマンドで属性ファイルを取得し,属性ファイル編集後に,cjsetapppropコマンドで編集内容をJ2EEアプリケーションに反映させてください。