2.7.7 実行環境での設定

リソース接続機能を使用する場合,バッチサーバおよびリソースアダプタの設定が必要です。

ここでは,リソース接続機能を使用するための設定について説明します。

<この項の構成>
(1) バッチサーバの設定
(2) リソースアダプタの設定

(1) バッチサーバの設定

バッチサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。バッチアプリケーション実行機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。

簡易構築定義ファイルでのリソース接続機能の定義を次の表に示します。

表2-24 簡易構築定義ファイルでのリソース接続機能の定義

項目指定するパラメタ設定内容
アプリケーションサーバが管理するトランザクションの外でのコネクションシェアリングの有効化ejbserver.connectionpool.sharingOutsideTransactionScope.enabledアプリケーションサーバが管理するトランザクションの外で複数回コネクションの取得を行ったときの,コネクションシェアリングの動作を指定します。
DataSourceオブジェクトのキャッシングejbserver.jndi.cache.referenceDataSourceオブジェクトのキャッシングを有効にするかどうかを指定します。
DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化ejbserver.connectionpool.applicationAuthentication.disabledコンテナ管理のサインオンの最適化機能を有効にするかどうかを指定します。

注 簡易構築定義ファイルおよびパラメタについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。


(2) リソースアダプタの設定

リソースに接続するバッチアプリケーションの場合,ユーザ指定名前空間機能を使用してリソースアダプタに別名を設定します。バッチアプリケーションからリソースアダプタをルックアップするには,ユーザ指定名前空間機能で設定した別名を使用します。ユーザ指定名前空間機能の設定については,「2.3.8 バッチアプリケーションの実装(リソースに接続する場合)」を参照してください。

参考
リソースの設定をする前に,リソースの設定に関する注意事項を理解しておいてください。また,サーバ管理コマンドを使用する場合には,必要に応じて,サーバ管理コマンドの動作設定をカスタマイズしてください。リソース設定時の注意事項や,サーバ管理コマンドを使用するための動作設定については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「10.6.1 リソースの設定の前に」を参照してください。

リソースアダプタの設定は,Connector属性ファイルで実施します。

Connector属性ファイルでのリソース接続機能の定義を次の表に示します。

表2-25 Connector属性ファイルでのリソース接続機能の定義

分類項目設定内容
一般情報トランザクションサポートレベル<transaction-support>タグで,トランザクションサポートレベルを設定します。トランザクション管理なし(NoTransaction),またはローカルトランザクション(LocalTransaction)を指定します。バッチサーバの場合,グローバルトランザクション(XATransaction)は指定できません。
コンフィグレーションプロパティデータベースコネクション確立までの待ち時間<config-property>タグのloginTimeoutで,データベースコネクション確立までのバッチアプリケーションの待ち時間を指定します。
ステートメントキャンセル<config-property>タグのCancelStatementで,トランザクションタイムアウト発生時のステートメントキャンセルを有効にするかどうかを指定します。
PreparedStatementのプールサイズ※1<config-property>タグのPreparedStatementPoolSizeで,PreparedStatementのプールサイズを指定します。
CallableStatementのプールサイズ※1<config-property>タグのCallableStatementPoolSizeで,CallableStatementのプールサイズを指定します。
実行時プロパティコネクションの最小値と最大値<property>タグのMinPoolSizeとMaxPoolSizeで,コネクションプールにプールするコネクションの最小値と最大値を指定します。
コネクションの障害検知<property>タグのValidationTypeでコネクションの障害を検知するタイミングを指定し,ValidationIntervalで障害を検知する間隔を指定します。
なお,コネクションの障害検知にタイムアウトを設定する場合には,NetworkFailureTimeoutでコネクション管理スレッドの使用を有効にします。※2
コネクションの取得リトライ<property>タグのRetryCountでコネクション取得に失敗した場合のリトライ回数を指定し,RetryIntervalでリトライ間隔を指定します。
コネクションスイーパ<property>タグのSweeperIntervalでコネクションの自動破棄(コネクションスイーパ)が動作する間隔を指定し,ConnectionTimeoutでコネクションの最終利用時刻からコネクションを自動破棄するかどうかを判定するまでの時間を指定します。
コネクション枯渇時のコネクション取得待ち<property>タグのRequestQueueEnableでコネクション枯渇時のコネクション取得待ちを有効にするかどうかを指定し,RequestQueueTimeoutで待ち時間を指定します。
コネクションプールのウォーミングアップコネクションプールのウォーミングアップ機能を使用する場合,<property>タグで,Warmupを指定します。
コネクション管理スレッドコネクション管理スレッドを使用する場合,<property>タグで,NetworkFailureTimeoutを指定します。
コネクション管理スレッドを使用する場合,コネクションの障害検知機能,およびコネクション数調節機能のタイムアウトを使用する設定になります。
コネクション数調節機能<property>タグのConnectionPoolAdjustmentIntervalで,コネクション数調節機能が動作する間隔を指定します。
なお,コネクション数調節機能にタイムアウトを設定する場合には,NetworkFailureTimeoutでコネクション管理スレッドの使用を有効にします。※2

注 Connector属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4. リソースの設定で使用する属性ファイル」を参照してください。

注※1 XDM/RD E2 11-01以前のバージョンの場合,ステートメントプーリング機能を利用できないため,これらのプロパティには0を指定してください。

注※2 同じキーで設定します。このため,コネクションの障害検知機能でタイムアウトを使用する場合は,コネクション数調節機能でもタイムアウトを使用する設定となります。なお,タイムアウト時間は簡易構築定義ファイルのJ2EEサーバで指定するキー(ejbserver.connectionpool.validation.timeout)に,任意の時間を指定してください(デフォルト値は5秒)。


なお,DB Connectorを使用してデータベースに接続する場合に設定する,DB Connectorのプロパティ定義については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「4.1.2 設定する項目と操作の概要」を参照してください。