付録A.3 08-00での主な機能変更

<この項の構成>
(1) 開発生産性の向上
(2) 標準機能への対応
(3) 信頼性の維持・向上
(4) 運用性の維持・向上
(5) そのほかの目的

(1) 開発生産性の向上

開発生産性の向上を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-11 開発生産性の向上を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
ほかのアプリケーションサーバ製品からの移行容易化ほかのアプリケーションサーバ製品からの移行を円滑に実施するため,次の機能を使用できるようになりました。
  • HTTPセッションの上限が例外で判定できるようになりました。
  • JavaBeansのIDが重複している場合や,カスタムタグの属性名とTLDの定義で大文字・小文字が異なる場合に,トランスレーションエラーが発生することを抑止できるようになりました。
機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.3,2.7.5
cosminexus.xmlの提供Cosminexus アプリケーションサーバ独自の属性をcosminexus.xmlに記載することによって,J2EEアプリケーションをJ2EEサーバにインポート後,プロパティの設定をしないで開始できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)10.3

(2) 標準機能への対応

標準機能への対応を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-12 標準機能への対応を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
Servlet 2.5への対応Servlet 2.5に対応しました。機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.2,2.5.4,2.6,5章
JSP 2.1への対応JSP 2.1に対応しました。機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.3.1,2.3.3,2.5,2.6,5章
JSPデバッグMyEclipseを使用した開発環境でJSPデバッグができるようになりました。機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.4
タグライブラリのライブラリJARへの格納とTLDのマッピングタグライブラリをライブラリJARに格納した場合に,Webアプリケーション開始時にWebコンテナによってライブラリJAR内のTLDファイルを検索し,自動的にマッピングできるようになりました。機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.3.4
application.xmlの省略J2EEアプリケーションでapplication.xmlが省略できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)10.4
アノテーションとDDの併用アノテーションとDDを併用できるようになり,アノテーションで指定した内容をDDで更新できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)11.5
アノテーションのJava EE 5標準準拠(デフォルトインターセプタ)デフォルトインターセプタをライブラリJARに格納できるようになりました。また,デフォルトインターセプタからDIできるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)10.4
@Resourceの参照解決@Resourceでリソースの参照解決ができるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)11.4
JPAへの対応JPA仕様に対応しました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)5章,6章

(3) 信頼性の維持・向上

信頼性の維持・向上を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-13 信頼性の維持・向上を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
セッション情報の永続化HTTPセッションのセッション情報をデータベースに保存して引き継げるようになりました。このマニュアル5章6章
フルガーベージコレクションの抑止フルガーベージコレクションの要因となるオブジェクトをJavaヒープ外に配置することで,フルガーベージコレクション発生を抑止できるようになりました。このマニュアル8章
クライアント性能モニタクライアント処理に掛かった時間を調査・分析できるようになりました。このマニュアル9章

(4) 運用性の維持・向上

運用性の維持・向上を目的として変更した項目を次の表に示します。

表A-14 運用性の維持・向上を目的とした変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
運用管理ポータルでのアプリケーション操作性向上アプリケーションおよびリソースの操作について,サーバ管理コマンドと運用管理ポータルの相互運用ができるようになりました。運用管理ポータル操作ガイド1.1.4

(5) そのほかの目的

そのほかの目的で変更した項目を次の表に示します。

表A-15 そのほかの目的による変更

項目変更の概要参照先マニュアル参照個所
無効なHTTP Cookieの削除無効なHTTP Cookieを削除できるようになりました。機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)2.7.4
ネーミングサービスの障害検知ネーミングサービスの障害が発生した場合に,EJBクライアントが,より早くエラーを検知できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)2.7
コネクション障害検知タイムアウトコネクション障害検知タイムアウトのタイムアウト時間を指定できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)3.15.1
Oracle11gへの対応データベースとしてOracle11gが使用できるようになりました。機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)3章
バッチ処理のスケジューリングバッチアプリケーションの実行をCTMによってスケジューリングできるようになりました。このマニュアル4章
バッチ処理のログバッチ実行コマンドのログファイルのサイズ,面数,ログの排他処理失敗時におけるリトライ回数とリトライ間隔を指定できるようになりました。リファレンス 定義編(サーバ定義)3.6
snapshotログsnapshotログの収集内容が変更されました。機能解説 保守/移行/互換編付録A.1,付録A.2
メソッドキャンセルの保護区公開メソッドキャンセルの対象外となる保護区リストの内容を公開しました。機能解説 運用/監視/連携編付録C
統計前のガーベージコレクション選択機能クラス別統計情報を出力する前に,ガーベージコレクションを実行するかどうかを選択できるようになりました。機能解説 保守/移行/互換編8.7
Survivor領域の年齢分布情報出力機能Survivor領域のJavaオブジェクトの年齢分布情報を日立JavaVMログファイルに出力できるようになりました。機能解説 保守/移行/互換編8.11
ファイナライズ滞留解消機能JavaVMのファイナライズ処理の状態を監視して,処理の滞留を解消できるようになりました。機能解説 保守/移行/互換編8.12
サーバ管理コマンドの最大ヒープサイズの変更サーバ管理コマンドが使用する最大ヒープサイズが変更されました。リファレンス 定義編(サーバ定義)5.2,5.3
推奨しない表示名を指定された場合の対応J2EEアプリケーションで推奨しない表示名を指定された場合にメッセージが出力されるようになりました。メッセージ 2KDJE42374-W