6.6 データベースセッションフェイルオーバ機能の抑止

データベースセッションフェイルオーバ機能を抑止する拡張子またはURIを設定すると,指定した拡張子またはURIのリクエストに対してデータベースセッションフェイルオーバ機能の処理が抑止されます。

データベースセッションフェイルオーバ機能を有効にすると,HTTPセッションを取得済みのリクエストを受け付けたときに,データベースのアクセスや,HTTPセッションのシリアライズなどの処理が実施されます。静的コンテンツやHTTPセッションを必要としないコンテンツに対するリクエストであっても,HTTPセッションを取得済みのリクエストと同一のセッションIDが送信された場合には,データベースセッションフェイルオーバ機能が動作してこれらの不要な処理が発生します。

これに対して,データベースセッションフェイルオーバ機能を抑止する拡張子またはURIを設定すると,その拡張子またはURIのリクエストに対してはデータベースセッションフェイルオーバ機能の処理が抑止されるため,不要な処理が発生しません。

データベースセッションフェイルオーバ機能の抑止の有効・無効と実施される処理の違いを次の図に示します。

図6-5 データベースセッションフェイルオーバ機能の抑止の有効・無効と実施される処理の違い

[図データ]

データベースセッションフェイルオーバ機能を抑止しない場合,取得済みのセッションIDが送信されると,静的コンテンツやHTTPセッションを使用しないサーブレット/JSPのときでもグローバルセッション情報を格納するための不要な処理が実施されます。これに対して,データベースセッションフェイルオーバ機能を抑止すると,HTTPセッションを使用しないリクエストの場合にグローバル情報を格納する処理を実施しなくなるため,処理性能が向上します。

なお,性能向上以外の目的でも,データベースセッションフェイルオーバ機能の抑止が必要な場合があります。詳細は,「6.6.2 URIによるデータベースセッションフェイルオーバ機能の抑止」を参照してください。

<この節の構成>
6.6.1 拡張子によるデータベースセッションフェイルオーバ機能の抑止
6.6.2 URIによるデータベースセッションフェイルオーバ機能の抑止
6.6.3 注意事項