ここでは,J2EEサーバで明示管理ヒープ機能を利用するための設定について説明します。J2EEサーバでは,次のオブジェクトをExplicitヒープに配置する対象にするかどうかを,J2EEサーバのプロパティとして設定します。
デフォルトでは,どちらのオブジェクトもExplicitヒープに配置するように設定されています。ただし,「8.11.1 明示管理ヒープ機能を利用するための共通の設定(JavaVMオプションの設定)」で説明したJavaVMオプションで,明示管理ヒープ機能を使用しない設定に変更した場合は,J2EEサーバのプロパティの設定は無効になります。
J2EEサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。明示管理ヒープ機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。
簡易構築定義ファイルでの明示管理ヒープ機能の定義について次の表に示します。
表8-16 簡易構築定義ファイルでの明示管理ヒープ機能の定義
指定するパラメタ | 設定内容 |
---|---|
ejbserver.server.eheap.httpsession.enabled | HTTPセッションに関するオブジェクトをExplicitヒープに配置するかどうかを指定します。 |
ejbserver.server.eheap.ajp13.enabled | リダイレクタとの通信用オブジェクトをExplicitヒープに配置するかどうかを指定します。 |
指定するパラメタの詳細は,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.14 論理J2EEサーバで指定できるパラメタ」を参照してください。
次に,JavaVMオプションと各プロパティの関係について説明します。
表8-17 JavaVMオプションとejbserver.server.eheap.httpsession.enabledプロパティの値によるHTTPセッションに関するオブジェクトの配置先
JavaVMオプション | ejbserver.server.eheap.httpsession.enabledプロパティの値 | 配置先 |
---|---|---|
-XX:+HitachiUseExplicitMemory | true | Explicitヒープ領域 |
false | Javaヒープ領域 | |
そのほか(不正な文字列,指定なしなど) | Explicitヒープ領域 | |
-XX:-HitachiUseExplicitMemory | true | Javaヒープ領域 |
false | ||
そのほか(不正な文字列,指定なしなど) | ||
指定なし | true | Javaヒープ領域 |
false | ||
そのほか(不正な文字列,指定なしなど) |
表8-18 JavaVMオプションとejbserver.server.eheap.ajp13.enabledプロパティの値によるリダイレクタとの通信用オブジェクトの配置先
JavaVMオプション | ejbserver.server.eheap.ajp13.enabledプロパティの値 | 配置先 |
---|---|---|
-XX:+HitachiUseExplicitMemory | true | Explicitヒープ領域 |
false | Javaヒープ領域 | |
そのほか(不正な文字列,指定なしなど) | Explicitヒープ領域 | |
-XX:-HitachiUseExplicitMemory | true | Javaヒープ領域 |
false | ||
そのほか(不正な文字列,指定なしなど) | ||
指定なし | true | Javaヒープ領域 |
false | ||
そのほか(不正な文字列,指定なしなど) |
簡易構築定義ファイルでの定義例を次に示します。
<configuration> |