Cosminexus アプリケーションサーバ V8 機能解説 運用/監視/連携編

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5.7.3 テストモードで動作しているJ2EEアプリケーションに対してできる動作

ここでは,テストモードでのJ2EEアプリケーションの運用について説明します。

J2EEアプリケーションを新しく登録する場合や,すでに動作中のJ2EEアプリケーションを入れ替えるとき,本番運用を開始する前に,本番環境で問題なく動作することを確認したいことがあります。このような場合にテストモードを使用します。

テストモードでの運用は,J2EEアプリケーション単位で実行できます。テストモードから本番運用時のモード(通常モード)に変更する場合,J2EEアプリケーションの設定やカスタマイズをし直す必要はありません。また,一つの本番環境で表示名が同じJ2EEアプリケーションを,通常モードとテストモードで同時に開始できます。これによって,既存のJ2EEアプリケーションでクライアントにサービスを提供しながら,入れ替える予定のJ2EEアプリケーションの動作を同じ環境で確認できます。

テストモードで運用できるのは,J2EEアプリケーションだけです。J2EEアプリケーション内でDB Connectorなどのリソースアダプタを使用する場合は,本番時に使用するものを使用してください。また,Webサーバ上の静的コンテンツについても,本番用に構築したWebサーバ上に配置して使用してください。

J2EEアプリケーションのテストモードでの動作確認には,サーバ管理コマンドを使用します。

テストモードで動作中のJ2EEアプリケーションに対してできる操作を次に示します。

Management Serverでは,J2EEアプリケーションをテストモードでインポートして動作確認することはできません。ただし,次の場合には,Management Serverの運用管理コマンド(mngsvrutil)で,テストモードで動作しているJ2EEアプリケーションの稼働情報が参照できます。

運用管理コマンド(mngsvrutil)では,テストモードで動作しているJ2EEアプリケーションを操作できません。テストモードでJ2EEアプリケーションを操作したい場合は,サーバ管理コマンドを実行してください。ただし,テストモードの場合も,運用管理コマンドで稼働情報を出力できます。

なお,J2EEアプリケーションのモードが,サーバ管理コマンドでテストモードに変更された場合,運用管理コマンドにサブコマンド「get」を指定して取得したJ2EEアプリケーションの稼働情報のfullyQualifiedNameに,「_TEST」という文字列が付いて出力されます。

テストモードで実行できるサーバ管理コマンドを示します。

表5-28 テストモードで実行できるサーバ管理コマンド

コマンド テストモードでの動作 参照先マニュアル 参照個所
cjchmodapp テストモードでインポートしたJ2EEアプリケーションのモードを通常モードに切り替えられます。また,通常モードでインポートしたJ2EEアプリケーションのモードをテストモードに切り替えられます。 Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編 cjchmodapp(アプリケーションのモード切り替え)
cjdeleteapp テストモードのJ2EEアプリケーションを削除できます。 cjdeleteapp(J2EEアプリケーションの削除)
cjgetappprop テストモードのJ2EEアプリケーションのアプリケーション属性,WAR属性およびEJB-JAR属性を取得できます。 cjgetappprop(アプリケーションの属性の取得)
cjgetstubsjar テストモードのJ2EEアプリケーションからRMI-IIOPスタブおよびインタフェースを取得できます。 cjgetstubsjar(アプリケーションのRMI-IIOPスタブおよびインタフェースの取得)
cjimportapp J2EEアプリケーションをテストモードでインポートできます。インポートは,実行時情報を含む形式(ZIPファイル)または実行時情報を含まない形式(EARファイル)のどちらも実行できます。 cjimportapp(J2EEアプリケーションのインポート)
cjlistapp J2EEサーバに含まれるすべてのJ2EEアプリケーションのうち,テストモードのJ2EEアプリケーションの一覧を表示できます。また,テストモードのJ2EEアプリケーションに含まれるWARファイルおよびEJB-JARファイルの一覧を表示できます。 cjlistapp(アプリケーションの一覧表示)
cjlistthread テストモードのJ2EEアプリケーションのスレッド一覧を表示できます。 cjlistthread(スレッド情報の表示)
cjreplaceapp テストモードのJ2EEアプリケーションをリデプロイできます。 cjreplaceapp(アプリケーションの入れ替え)
cjreloadapp テストモードのJ2EEアプリケーションをリロードできます。 cjreloadapp(アプリケーションのリロード)
cjsetappprop テストモードのJ2EEアプリケーションのアプリケーション属性,WAR属性およびEJB-JAR属性を設定できます。 cjsetappprop(アプリケーションの属性設定)
cjstartapp J2EEアプリケーションをテストモードで開始できます。 cjstartapp(J2EEアプリケーションの開始)
cjstopapp テストモードで開始したJ2EEアプリケーションを停止できます。 cjstopapp(J2EEアプリケーションの停止)
cjstopthread テストモードのJ2EEアプリケーションに対してメソッドキャンセルを実行できます。 cjstopthread(スレッドの削除)