19.4.5 クラスタアドミニストレータでのクラスタサーバの環境設定

クラスタアドミニストレータを使用して,現用系,予備系アプリケーションサーバの系で稼働させる実行サーバや待機サーバの環境を定義します。なお,クラスタアドミニストレータの設定の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

アプリケーションサーバを1:1に配置して系を切り替える場合の設定内容を次に示します。

<この項の構成>
(1) リソースグループの設定
(2) リソースの設定

(1) リソースグループの設定

次の手順でリソースグループを設定します。

  1. クラスタノードを設定します。
    クラスタにノード(Node1,Node2)を追加します。
  2. リソースグループを作成します。
    [ファイル]-[新規作成]-[グループ]を選択して,次のリソースグループを作成します。
    項目設定値
    名前ClusterA
    説明グループA
    優先所有者Node1,Node2

(2) リソースの設定

次の手順でリソースを設定します。

  1. 共有ディスクを設定します。
  2. クラスタIPアドレスを設定します。
  3. クラスタ名を設定します。
  4. 汎用スクリプトを設定します。

各作業について説明します。

(a) 共有ディスクの設定

トランザクション情報を共有ディスクに格納するための設定をします。アプリケーションサーバで設定する「インプロセストランザクションサービスのステータスファイル」の格納先をこの共有ディスクに設定します。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次の物理ディスクリソースを作成します。

項目設定値
名前DiskA
説明共有ディスクA
リソースの種類物理ディスク
グループClusterA
実行所有者Node1,Node2
共有ディスクLドライブ(L:¥)
(b) クラスタIPアドレスの設定

クラスタを管理するためのIPアドレスを設定します。クラスタIPアドレスとして,Management Serverやクライアントから認識されるIPアドレスを設定してください。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次のIPアドレスリソースを作成します。

項目設定値
名前IPAddressA
説明IPアドレスA
リソースの種類IPアドレス
グループClusterA
実行所有者Node1,Node2
依存関係なし
アドレス172.16.12.30
サブネットマスク255.255.0.0
ネットワークローカル エリア接続
(c) クラスタ名の設定

[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次のネットワーク名リソースを作成します。

項目設定値
名前HostNameA
説明ホストA
リソースの種類ネットワーク名
グループClusterA
実行所有者Node1,Node2
依存関係IPAddressA
ネットワーク名COSMI
(d) 汎用スクリプトの設定

Microsoft Cluster Serviceからアプリケーションサーバを起動,停止する汎用スクリプトリソースを設定します。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次の汎用スクリプトリソースを作成します。

項目設定値
名前ScriptA
説明スクリプトA
リソースの種類汎用スクリプト
グループClusterA
実行所有者Node1,Node2
依存関係DiskA,IPAddressA,HostNameA
スクリプトのファイルパスC:¥MSCS¥GenericScript.vbs
詳細設定プロパティ「再開する」を選択して「グループに適用する」をチェック
LooksAliveポーリング間隔任意
IsAliveポーリング間隔任意
待ちのタイムアウト任意
注※
障害が発生したマシン上で再起動を試みないですぐに系切り替えを実行する場合は,「しきい値」および「期間」に「0」を指定してください。また,障害が発生したマシン上で再起動を試みる場合は,運用に応じて「しきい値」および「期間」に適切な値を設定してください。「しきい値」および「期間」の詳細については,Microsoft Cluster Serviceのドキュメントを参照してください。