この節では,HAモニタによるN:1リカバリシステムを利用する場合の,システムの起動と停止の手順について説明します。なお,HAモニタが利用できるのは,AIX,HP-UXまたはLinuxの場合だけです。Solarisの場合,HAモニタは利用できません。
HAモニタによるN:1リカバリシステムを利用して運用する場合は,あらかじめ実行系と待機系の2種類のホストの用意や,HAモニタの監視の対象となる運用管理エージェントを監視・起動・停止するスクリプトの登録など,必要な環境設定をしておく必要があります。設定方法については,「21.5 N:1リカバリシステムの設定(UNIXの場合)」を参照してください。
- ポイント
- HAモニタによるN:1リカバリシステムを利用する場合,Management Serverは運用管理サーバで起動して,個々のアプリケーションサーバのホストでは,運用管理エージェントだけを起動します。なお,個々のアプリケーションサーバのホストでは,運用管理エージェントをOS起動と同時に起動する設定にしないでください。
また,次のコマンドは,HAモニタが提供しているコマンドです。詳細は,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
- monbegin(HAモニタとのインタフェースを持たないサーバを起動)
- monend(HAモニタとのインタフェースを持たない実行サーバの停止連絡)
- 参考
- HAモニタの動作中の系を区別する場合,「実行系」と「待機系」の2種類の系に分けられます。
- 実行系
業務処理を実行するN台のアプリケーションサーバがある系のことです。
- 待機系
1台のリカバリ専用サーバがある系のことです。
- <この節の構成>
- 21.7.1 N:1リカバリシステムの起動
- 21.7.2 N:1リカバリシステムの停止