20.4.5 クラスタアドミニストレータでのクラスタサーバの環境設定

クラスタアドミニストレータを使用して,現用系,予備系アプリケーションサーバの系で稼働させる実行サーバや待機サーバの環境を定義します。なお,クラスタアドミニストレータの設定の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

相互系切り替えシステムの場合の設定内容を次に示します。

<この項の構成>
(1) リソースグループの設定
(2) リソースの設定

(1) リソースグループの設定

次の手順でリソースグループを作成します。

  1. クラスタノードを設定します。
    クラスタにノード(Node1,Node2)を追加します。
  2. リソースグループを作成します。
    [ファイル]-[新規作成]-[グループ]を選択して,次のリソースグループを作成します。
    項目設定値
    現用系1(予備系2)の場合予備系1(現用系2)の場合
    名前GroupAGroupB
    説明グループAグループB
    優先所有者Node1,Node2Node2,Node1

(2) リソースの設定

次の手順でリソースを設定します。

  1. 共有ディスクを設定します。
  2. クラスタIPアドレスを設定します。
  3. クラスタ名を設定します。
  4. 汎用スクリプトを設定します。

各作業について説明します。

(a) 共有ディスクの設定

トランザクション情報を共有ディスクに格納するための設定をします。アプリケーションサーバで設定する「インプロセストランザクションサービスのステータスファイル」の格納先をこの共有ディスクに設定します。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次の物理ディスクリソースを作成します。

項目設定値
現用系1(予備系2)の場合予備系1(現用系2)の場合
名前ClusterA_DiskClusterB_Disk
説明ClusterA共有ディスクClusterB共有ディスク
リソースの種類物理ディスク物理ディスク
グループGroupAGroupB
実行所有者Node1,Node2Node1,Node2
共有ディスクLドライブ(L:¥)Mドライブ(M:¥)
(b) クラスタIPアドレスの設定

クラスタを管理するためのIPアドレスを設定します。クラスタIPアドレスとして,Management Serverやクライアントから認識されるIPアドレスを設定してください。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次のIPアドレスリソースを作成します。

項目設定値
現用系1(予備系2)の場合予備系1(現用系2)の場合
名前ClusterA_IPAddressClusterB_IPAddress
説明ClusterA IPアドレスClusterB IPアドレス
リソースの種類IP アドレスIP アドレス
グループGroupAGroupB
実行所有者Node1,Node2Node1,Node2
依存関係なしなし
アドレス192.168.0.11192.168.0.22
サブネットマスク255.255.0.0255.255.0.0
ネットワークPublic Cluster ConnectionPublic Cluster Connection
(c) クラスタ名の設定

クラスタを管理するためのクラスタ名を設定します。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次のネットワーク名リソースを作成します。

項目設定値
現用系1(予備系2)の場合予備系1(現用系2)の場合
名前ClusterA_HostNameClusterB_HostName
説明ClusterAクラスタ名ClusterBクラスタ名
リソースの種類ネットワーク名ネットワーク名
グループGroupAGroupB
実行所有者Node1,Node2Node1,Node2
依存関係ClusterA_IPAddressClusterB_IPAddress
ネットワーク名COSMI1COSMI2
(d) 汎用スクリプトの設定

Microsoft Cluster Serviceからアプリケーションサーバを起動,停止する汎用スクリプトリソースを設定します。[ファイル]-[新規作成]-[リソース]を選択して,次の汎用スクリプトリソースを作成してください。

項目設定値
現用系1(予備系2)の場合予備系1(現用系2)の場合
名前ClusterAClusterB
説明ClusterA用汎用スクリプトClusterB用汎用スクリプト
リソースの種類汎用スクリプト汎用スクリプト
グループGroupAGroupB
実行所有者Node1,Node2Node1,Node2
依存関係ClusterA_Disk,
ClusterA_IPAddress,
ClusterA_HostName
ClusterB_Disk,
ClusterB_IPAddress,
ClusterB_HostName
スクリプトのファイルパスC:¥MSCS¥GenericScriptA.vbsC:¥MSCS¥GenericScriptB.vbs