20.6 相互系切り替えシステムの起動と停止(Windowsの場合)

この節では,相互系切り替えシステムを利用する場合の,システムの起動と停止方法について説明します。

相互系切り替えシステムは,アプリケーションサーバの実行系と待機系を1:1にする構成の一つです。それぞれのアプリケーションサーバを実行系として稼働させながら,同時にお互いの待機系として構成します。実行系と待機系の詳細については,「18.2 クラスタソフトウェアと連携して実現できる運用」を参照してください。

ここでは,それぞれのアプリケーションサーバを,アプリケーションサーバ1,アプリケーションサーバ2として,アプリケーションサーバ1には,J2EEサーバAの実行系とJ2EEサーバBの待機系を,アプリケーションサーバBにはJ2EEサーバAの待機系とJ2EEサーバBの実行系を配置する構成を例にして説明します。例にする構成を次の図に示します。この例では,J2EEサーバAの実行系とJ2EEサーバAの待機系をリソースグループA,J2EEサーバBの実行系とJ2EEサーバBの待機系をリソースグループBと設定しています。

図20-9 相互スタンバイシステムの構成例

[図データ]

注意
Management Serverまたは運用管理エージェントのダウンによって系切り替えが発生した場合,ダウンしたホストには各論理サーバのプロセスが残っている場合があります。プロセスが残っていると系の切り戻しが発生した時に論理サーバの起動ができなくなってしまうため,系の切り戻しが発生する前にすべてのプロセスを停止させる必要があります。また,そのほかに,業務が正しく開始されるための作業はあらかじめ実施しておいてください。
<この節の構成>
20.6.1 相互系切り替えシステムの起動
20.6.2 相互系切り替えシステムの停止
20.6.3 相互系切り替えシステムで計画的に系を切り替える場合の起動と停止