9.2 Managementイベントの通知とManagementアクションの概要

Managementイベントとは,運用管理ドメイン内のJ2EEサーバ,バッチサーバ,またはSFOサーバで発生する障害やリソース枯渇などの事象をManagement Serverに通知するためのイベントです。J2EEサーバ,バッチサーバ,またはSFOサーバが稼働中に出力するメッセージを契機にしてManagementイベントを発行できます。Management Server側では,Managementイベントが通知されたときの動作を定義しておくことで,Managementイベントが発生すると自動的にアクションを実行できるようになります。このアクションをManagementアクションといいます。

注意
J2EEサーバ,バッチサーバ,およびSFOサーバが出力するメッセージのうち,次に示すメッセージはManagementイベントの発行対象外となります。
  • KDJE90001-E
  • KDJE90002-E
  • KDJE90003-E
  • KDJE90005-W
  • KDJE90006-W
  • KDJE90009-W
メッセージの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ メッセージ 2」の「7.1 メッセージ一覧」を参照してください。

Managementイベントが発行されてから,Management ServerでManagementアクションが実行されるまでの流れを次の図に示します。

図9-1 ManagementイベントとManagementアクション

[図データ]

この例では,リソース枯渇監視機能で設定したしきい値を超えた場合に出力されるメッセージを契機に,Managementイベントを実行しています。図中の処理の流れについて説明します。

  1. 監視しているリソースで設定しているしきい値を超えると,Managementイベントが発行されます。
  2. Mnagementイベントは,Management Serverに通知されます。
  3. Management Server内で定義されたManagementアクションの定義に従って,処理が自動的に実行されます。
    Managementアクションの定義では,J2EEサーバまたはバッチサーバから挙がるManagementイベントに対応したアクションを定義します。Managementアクションはあらかじめ定義しておく必要があります。

なお,リソース枯渇監視機能を使用してメモリ監視をしている場合,フルガーベージコレクションの予兆検知ができます。メモリ監視中に,フルガーベージコレクションの予兆を検知すると,その情報はManagementイベントとしてManagement Serverに通知されます。このとき,Managementイベントでフルガーベージコレクションが通知されたときの動作として,J2EEサーバまたはバッチサーバでサービスを閉塞して再起動するアクションが定義されていると,J2EEサーバまたはバッチサーバに対してこのアクションが自動的に実行されます。これによって,リクエスト処理の停止を回避できるようになります。