9.4.6 Managementアクション実行コマンドの設定

Managementアクションとして実行するコマンドは,コマンドファイル(バッチファイルまたはシェルスクリプトファイル)に記述できます。必要に応じて,コマンドファイルを作成してください。なお,バッチサーバの場合,CTMによるリクエストのスケジューリングは使用できないため,CTMに関する記述は該当しません。

ここでは,コマンドファイルで使用できる環境変数と,コマンドファイルのサンプルについて説明します。

<この項の構成>
(1) コマンドファイルで使用できる環境変数
(2) コマンドファイルのサンプル
(3) Managementアクション実行コマンドの動作

(1) コマンドファイルで使用できる環境変数

コマンドファイルでは,次の表に示す環境変数を使用できます。

表9-5 Managementアクション実行コマンドのコマンドファイルで使用できる環境変数

環境変数説明
COSMI_MNG_MACT_LSNAMEManagementイベントを発行した論理サーバ名。
COSMI_MNG_MACT_HOSTManagementイベントを発行した論理サーバのホスト名。
COSMI_MNG_MACT_MSG_IDManagementイベントで通知されたメッセージID。
COSMI_MNG_MACT_MSG_TEXTManagementイベントで通知されたメッセージテキスト。
COSMI_MNG_MACT_CTMManagementイベントを発行した論理サーバに設定された論理CTM名。
COSMI_MNG_MACT_WEBSYSTEMManagementイベントを発行した論理サーバが所属するWebシステム名。
COSMI_MNG_MACT_UNITManagementイベントを発行した論理サーバが所属するサービスユニット名。
COSMI_MNG_MACT_TIERManagementイベントを発行した論理サーバが所属する物理ティア種別。
COSMI_MNG_MACT_OPT<N>Managementイベントで通知されたオプション文字列。オプション文字列としてメッセージの埋め字が使用されます。Nは,0以上の整数であり,オプション文字列の1番目を表す環境変数は「COSMI_MNG_MACT_OPT0」となります。
設定される文字列の詳細については,Managementイベント発行の対象となるメッセージのメッセージテキスト中の可変値に表示される情報を参照してください。
COSMI_MNG_MACT_MNGSVR_PORTManagement ServerのHTTPポート番号。
COSMI_MNG_MACT_RNAMEManagementイベントを発行した論理サーバの実サーバ名。
COSMI_MNG_MACT_NS_HOSTPORTManagementイベントを発行した論理サーバが使用するネーミングサービスのホスト名とポート番号。例えば,ホスト名が「HostA」でポート番号が「900」の場合には,「HostA:900」となります。

(2) コマンドファイルのサンプル

コマンドファイルのサンプルが提供されていますので,サンプルを参考にしてコマンドファイルを作成してください。サンプルの格納場所を次に示します。

なお,サンプルを使用する場合は,mngsvrutilコマンドの引数(-m,-u,-pオプションなど)やログファイルの格納先を環境に合わせて適宜変更してください。

(a) Managementイベント発行サーバを再起動するサンプル
サンプルのファイル名
  • Windowsの場合:mActionSample_restartServer.bat
  • UNIXの場合:mActionSample_restartServer.sh
サンプルの動作
Managementイベントを発行した論理サーバを再起動します。
このサンプルは,リソース枯渇監視機能でManagementイベントを発行する場合に使用できます。
  1. リソース枯渇監視機能では,JavaVMでのメモリの使用状況を監視し,設定されているしきい値を超えて,フルガーベージコレクションが発生しそうな場合にメッセージを出力します。
  2. Managementイベント発行機能は,出力されたメッセージに対応したManagementイベントを発行したあとManagementアクションを実行し,Managementイベントを発行したJ2EEサーバを再起動します。
Managementイベントを発行したJ2EEサーバを停止することで,J2EEアプリケーションを閉塞できます。また,J2EEサーバがCTMによってリクエストを負荷分散させている場合は,J2EEサーバを停止することで,新規リクエストをほかのJ2EEサーバに分散できます。

Managementイベント発行サーバを再起動するサンプルを次に示します。

(b) Managementイベント発行サーバの所属サービスユニットを閉塞するサンプル

Managementイベント発行サーバの所属サービスユニットを閉塞するサンプルが提供されていますので,サンプルを参考にして作成してください。サンプルのファイル名と動作を次に示します。

サンプルのファイル名
  • Windowsの場合:mActionSample_closeUnit.bat
  • UNIXの場合:mActionSample_closeUnit.sh
サンプルの動作
サービスユニットに所属するJ2EEサーバにリソース枯渇などの障害が発生した場合に,Managementイベントを発行したサーバを閉塞します。

Managementイベント発行サーバの所属サービスユニットを閉塞するサンプルを次に示します。

(3) Managementアクション実行コマンドの動作

Managementアクション実行コマンドの動作を次に示します。