次の手順に従って,環境を移行してください。
アウトプロセストランザクションサービスのセットアップ用のコマンドを実行して,アウトプロセストランザクションサービスをアンセットアップしてください。
アウトプロセストランザクションサービスのセットアップ用のコマンドを実行するタイミングによって,使用するコマンドが異なります。
インプロセストランザクションサービスでは,セットアップコマンドの実行は必要ありません。また,アウトプロセストランザクションサービスではtsdefvalueコマンドを使用してシステム環境定義をカスタマイズしましたが,インプロセストランザクションサービスではJ2EEサーバ用のユーザプロパティファイルを使用してシステム環境定義をカスタマイズします。インプロセストランザクションサービスで設定が必要なJ2EEサーバのプロパティを次の表に示します。
表13-1 インプロセストランザクションサービスで設定が必要なJ2EEサーバのプロパティ
キー名称 | 値 | 見積もりの指針 |
---|---|---|
ejbserver.distributedtx.enableXidReuseOptimization | false | - |
ejbserver.distributedtx.ots.status.directory1 | インプロセストランザクションサービスのステータスファイルを格納するディレクトリ | 指定したパスのパーティションが枯渇しないように運用する必要があります。 また,アウトプロセストランザクションサービスでは,環境変数「TPFS」をカスタマイズして共有ディスク上に配置し,HA構成で運用していた場合は,共有ディスク上のパスを設定する必要があります。 |
ejbserver.distributedtx.ots.status.directory2※ |
(凡例)-:該当しない
注※ インプロセストランザクションサービスでステータスファイルを1面で運用する場合,設定の必要はありません。
キーの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.4 usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。
インプロセストランザクションサービスとアウトプロセストランザクションサービスでは,設定が必要な環境変数が異なります。不要となった環境変数は削除してください。トランザクションサービスの環境変数の設定要否を次の表に示します。なお,環境変数に設定する値については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「7.3 環境変数の設定」を参照してください。
表13-2 トランザクションサービスの環境変数の設定要否
環境変数名 | 指定する内容 | 設定の要否 | |
---|---|---|---|
アウトプロセストランザクションサービスの場合 | インプロセストランザクションサービスの場合 | ||
OSAGENT_PORT | スマートエージェントが使用するポート番号 | ○ | △※1 |
PATH | プログラム実行パス | ◎ | ◎ |
LIBPATH,またはLD_LIBRARY_PATH※2 | ライブラリ検索パス | ◎ | ◎ |
TPDIR | Cosminexus TPBrokerのインストール先 | ◎ | ◎ |
TZ | タイムゾーン | ◎ | ◎ |
VBROKER_ADM | スマートエージェントの定義情報が格納されているディレクトリ | ◎ | ◎ |
TPFS | Cosminexus TPBrokerのステータスファイル格納先 (任意のディレクトリまたはキャラクタデバイスファイル) | ○ | △ |
TPSPOOL | Cosminexus TPBrokerの稼働情報格納先 (任意のディレクトリ) | ○ | △ |
注※1 CTMなどの機能でスマートエージェントを使用する場合があります。ほかの機能で使用している場合は,環境変数「OSAGENT_PORT」を削除しないでください。
注※2 OSによって,使用する環境変数名が異なります。