STATICメンバ統計機能は,インスタンス統計機能と同様に,インスタンスの参照関係を調べ,そのサイズを加算して統計情報を出力します。インスタンス統計機能と異なる点は,インスタンス統計機能が最初に取り出したインスタンスの非staticフィールドから参照関係を構築するのに対し,STATICメンバ統計機能は最初に取り出したインスタンスのstaticフィールド(=クラスのstaticフィールド)から参照関係を調べるという点です。これによって,各クラスのstaticメンバが持つインスタンスの合計サイズを得ることができます。ただし,最初に取り出すインスタンス以外では,インスタンス統計機能およびSTATICメンバ統計機能共に,インスタンスの非staticメンバを基に参照関係を調べます。インスタンス統計機能とSTATICメンバ統計機能の違いについては,「8.5.2(2) 出力例」を参照してください。
STATICメンバ統計機能では,基点となるオブジェクトから参照関係を調べます。基点となるオブジェクトは,JavaVMが持つすべてのクラスのSTATICメンバが参照し,ほかの参照関係で調べられていないオブジェクトが該当します。
また,参照先のオブジェクトが調査済みの場合は,分岐点まで戻って参照関係を調べます。すべての基点となるオブジェクトがなくなるまで参照関係を調べます。
STATICメンバ統計機能の場合,インスタンス数とインスタンスの合計サイズには,次の内容が出力されます。