12.1.8 リソースアダプタの移行コマンドの実行

ここでは,リソースアダプタの移行コマンドであるcjrarupdateコマンドの実行について説明します。バッチサーバの場合は,「J2EEサーバ」を「バッチサーバ」と読み替えてください。

<この項の構成>
(1) バックアップRARディレクトリ
(2) アプリケーションサーバ 06-00以降からの移行

(1) バックアップRARディレクトリ

リソースアダプタの移行コマンドを実行すると,J2EEサーバの作業ディレクトリ内のファイルを変換する前にバックアップを作成します。このマニュアルでは,バックアップされた作業ディレクトリのことを,バックアップRARディレクトリと呼びます。バックアップRARディレクトリには,移行前の情報(ファイル)が残ります。リソースアダプタの移行コマンドの実行が終了したとき,バックアップRARディレクトリは自動的に削除されません。

また,リソースアダプタの移行コマンドを複数回実行する場合(例えば,DB Connector用に1回とuCosminexus TP1 Connector用に1回の合計2回実行する),バックアップRARディレクトリはコマンド実行ごとに生成され,最終的には複数残ります。

(a) Windowsの場合

Windowsの場合のバックアップRARディレクトリの例,および移行処理に失敗した場合に自動で回復する方法について説明します。

(b) UNIXの場合

UNIXの場合のバックアップRARディレクトリの例,および移行処理に失敗した場合に自動で回復する方法について説明します。

(2) アプリケーションサーバ 06-00以降からの移行

cjrarupdateコマンドを実行します。DB Connector,およびバージョンアップする各リソースアダプタに対して,一回ずつcjrarupdateコマンドを実行します。

cjrarupdateコマンドの実行形式を次に示します。

なお,cjrarupdateコマンドのログは,次の場所に出力されます。

cjrarupdateコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cjrarupdate(リソースアダプタのバージョンアップ)」を参照してください。

注意
  • cjrarupdateコマンドを同時に実行すると正しく環境が移行されないことがあります。コマンドを同時に実行しないでください。
  • 複数のリソースアダプタを使用している場合,cjrarupdateコマンドを1回実行して,すべてのリソースアダプタを一括で移行できます。また,バックアップRARディレクトリのディレクトリパスを明示的に指定できます。
  • TP1/Message Queue-Accessを移行する場合に,新しいRARファイルが同一バージョンと認識されることがあります。その場合は-forceオプションを指定して強制的に移行処理を実行してください。
  • cjrarupdateコマンドに引数-recoverfromを指定して,J2EEアプリケーションに含めて使用するリソースアダプタを自動で回復する場合,移行処理に失敗したときに,回復が完了するまでJ2EEサーバに対する操作を実行しないでください。回復が完了する前にJ2EEサーバに対する操作を実行すると,回復処理が正しく実行されないことがあります。