10.4.11 ユーザスレッドで使用できるアプリケーションサーバの機能

ここでは,サーブレットエンジンモードの場合,ユーザスレッドで使用できるアプリケーションサーバの機能について説明します。ユーザスレッドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「5.1 サーブレットおよびJSPの実装時の注意事項」を参照してください。

アプリケーションサーバで提供される各機能について,ユーザスレッドで使用できるかどうかを次に示します。

<この項の構成>
(1) サーブレットAPI
(2) リソース接続およびトランザクションサービス
(3) ログ運用および障害検知
(4) J2EEアプリケーション運用
(5) コンテナ拡張ライブラリ

(1) サーブレットAPI

サーブレットAPIをユーザスレッドで使用する場合,リクエストオブジェクトおよびレスポンスオブジェクトは使用できません。リクエスト処理スレッドでだけ使用してください。詳細は,サーブレット仕様書のThread Safetyの項を参照してください。

(2) リソース接続およびトランザクションサービス

サーブレットエンジンモードで使用できるリソース接続およびトランザクションサービスとして提供される機能が,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。

表10-17 リソース接続およびトランザクション管理の機能の使用可否(ユーザスレッド)

分類/機能名サーブレット/JSPユーザスレッド
コネクションプーリングWebコンテナコネクションプールによるコネクションプーリング
コネクションプールのウォーミングアップ
Webコンテナコネクションプールによるコネクション取得リトライ
コネクションプールクリア
コネクションのクローズ・解放コネクション強制クローズ××

(凡例)○:使用できる ×:使用できない -:該当しない


ユーザスレッドでリソース接続およびトランザクションサービスを使用する場合の注意事項を示します。

(3) ログ運用および障害検知

サーブレットエンジンモードで使用できるログ運用および障害検知として提供される機能が,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できるかどうかを次の表に示します。

表10-18 ログ運用および障害検知の機能の使用可否(ユーザスレッド)

分類/機能名サーブレット/JSPユーザスレッド
ユーザログ出力
性能解析トレース

(凡例)○:使用できる


(4) J2EEアプリケーション運用

J2EEアプリケーション運用機能として提供される機能のうち,Webアプリケーションの通常停止は,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドで使用できます。ただし,コンテナでは,ユーザスレッドを停止しません。

(5) コンテナ拡張ライブラリ

コンテナ拡張ライブラリは,サーブレット/JSPおよびユーザスレッドのどちらでも使用できます。