サーブレットエンジンモードでの,アプリケーションサーバの各機能の使用可否について説明します。
Webコンテナの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。Webコンテナの機能については,「10.4 サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナの機能」を参照してください。
表10-2 Webコンテナの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
Webコンテナの機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 | |
---|---|---|
Webアプリケーションの実行機能 | △ | |
JSPの実行機能 | × | |
JSPデバッグ機能 | × | |
JSPの事前コンパイルとコンパイル結果の保持 | JSP事前コンパイル機能 | × |
JSP事前コンパイルを使用しない場合のJSPコンパイル結果 | ◎△ | |
デフォルトの文字エンコーディング設定機能 | × | |
セッション管理機能 | Webクライアントが保持する無効なセッションIDの削除 | × |
HttpSessionオブジェクト数の上限値の設定 | × | |
セッションIDおよびCookieへのサーバIDの付加 | ◎ | |
アプリケーションのイベントリスナ | ○ | |
リクエストおよびレスポンスのフィルタリング | ○ | |
HTTPレスポンス圧縮機能 | ○ | |
EJBコンテナとの連携 | ◎△ | |
データベースとの接続 | ◎△ | |
Webコンテナによるスレッドの作成 | ◎△ | |
ユーザスレッドの使用 | △※ | |
同時実行スレッド数の制御 | Webコンテナ単位での同時実行スレッド数の制御 | ◎ |
Webアプリケーション単位での同時実行スレッド数の制御 | × | |
URLグループ単位での同時実行スレッド数の制御 | × | |
同時実行スレッド数の動的変更 | × | |
エラーページのカスタマイズ | ◎ | |
静的コンテンツのキャッシュ | ○ | |
簡易Webサーバ機能 | 簡易WebサーバでのIPアドレス指定(バインド先アドレス設定機能) | ○ |
簡易Webサーバへのアクセスの制御 | ◎△ | |
URIのデコード機能 | ◎ | |
Webアプリケーションのバージョン設定機能 | × |
Webサーバ連携の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。Webサーバ連携の機能については,「10.4 サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナの機能」を参照してください。
表10-3 Webサーバ連携の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
Webサーバ連携の機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
Webサーバ(リダイレクタ)によるリクエストの振り分け | ◎ |
通信タイムアウト(Webサーバ連携) | ◎ |
IPアドレスの指定(Webサーバ連携) | ○ |
エラーページのカスタマイズ(Webサーバ連携) | ◎ |
ドメイン名指定でのトップページの表示 | ○ |
Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知 | ○ |
インプロセスHTTPサーバの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
EJBコンテナの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
EJBクライアントの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
ネーミング管理の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。ネーミング管理の機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「2. ネーミング管理」を参照してください。
表10-4 ネーミング管理の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
ネーミング管理の機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
JNDI名前空間へのオブジェクトのバインドとルックアップ | × |
Enterprise BeanまたはJ2EEリソースへの別名付与(ユーザ指定名前空間機能) | × |
ラウンドロビンポリシーによるCORBAネーミングサービスの検索 | ◎ |
ネーミング管理機能でのキャッシング | ◎ |
CORBAネーミングサービスの切り替え | ◎ |
EJBホームオブジェクトリファレンスの再利用(EJBホームオブジェクトへの再接続機能) | × |
リソース接続とトランザクション管理の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。リソース接続とトランザクション管理の機能については,「10.5 サーブレットエンジンモードでのリソース接続」を参照してください。
表10-5 リソース接続とトランザクション管理の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
リソース接続とトランザクション管理の機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 | |
---|---|---|
コネクションプーリング | ◎※1 | |
コネクションプールのウォーミングアップ | × | |
コネクションプール数調節機能 | × | |
コネクションシェアリング・アソシエーション | コネクションシェアリング | - |
コネクションアソシエーション | - | |
ステートメントプーリング | × | |
ライトトランザクション | - | |
インプロセストランザクションサービス | - | |
DataSourceオブジェクトのキャッシング | × | |
DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化 | - | |
コネクションの障害検知 | × | |
コネクション枯渇時のコネクション取得待ち | × | |
コネクションの取得リトライ | ◎※1 | |
コネクションプールの情報表示 | ◎※2 | |
コネクションプールのクリア | ◎※2 | |
コネクションの自動クローズ | Webコンテナによるコネクション自動クローズ | × |
EJBコンテナによるコネクション自動クローズ | × | |
コネクションの強制クローズ | ◎※3 | |
コネクションスイーパ | × | |
トランザクションタイムアウトとステートメントキャンセル | - | |
トランザクションリカバリ | - | |
障害調査用SQLの出力 | × | |
オブジェクトの自動クローズ | × | |
リソースアダプタのライフサイクル管理 | × | |
リソースアダプタのワーク管理 | × | |
メッセージインフロー | × | |
管理対象オブジェクトのルックアップ | × | |
コネクション定義の複数指定 | × | |
コネクションプールのクラスタ化(コネクションプールの一時停止・再開・状態表示) | × | |
リソースへの接続テスト | × |
注※1 Webコンテナコネクションプーリング機能を利用する場合に使用できます。詳細については,「10.5.3 Webコンテナコネクションプール機能によるデータベース接続」を参照してください。
注※2 J2EEサーバモードの場合と実行するコマンドが異なります。
注※3 J2EEサーバモードの場合と実行するコマンドが異なります。コネクションの強制クローズについては,「10.5.3 Webコンテナコネクションプール機能によるデータベース接続」を参照してください。
TP1インバウンド連携機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
アプリケーションサーバで使用するJPAの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
Cosminexus JPAプロバイダの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
Cosminexus JMSプロバイダの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
セキュリティ管理の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。セキュリティ管理の機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「9. セキュリティ管理」を参照してください。
表10-6 セキュリティ管理の機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
セキュリティ管理の機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
SSL使用による認証情報とデータの暗号化 | ◎ |
ロールに基づくWebコンテナのユーザ認証 | ◎△ |
SecurityManagerによるWebコンテナの実行時の保護 | ◎△ |
セキュリティアイデンティティを使用した認証 | × |
アノテーションの機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
J2EEアプリケーションの形式とデプロイの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。J2EEアプリケーションの形式とデプロイの機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「12. J2EEアプリケーションの形式とデプロイ」を参照してください。
表10-7 J2EEアプリケーションの形式とデプロイの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
J2EEアプリケーションの形式とデプロイの機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
アーカイブ形式によるJ2EEアプリケーションのデプロイ | × |
展開ディレクトリ形式によるJ2EEアプリケーションのデプロイ | × |
J2EEアプリケーションの入れ替え | ◎△※1 |
J2EEアプリケーションのリデプロイ | × |
J2EEアプリケーションの更新検知とリロード | × |
Webアプリケーションの更新検知とリロード | ◎△※2 |
リソースアダプタを含むJ2EEアプリケーションの操作 | ◎ |
注※1 機能差については,「(21) J2EEアプリケーションの運用機能」を参照してください。
注※2 機能差については,「10.4.2 Webアプリケーションの更新検知とリロード」を参照してください。
コンテナ拡張ライブラリの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。コンテナ拡張ライブラリの機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「13. コンテナ拡張ライブラリ」を参照してください。
表10-8 コンテナ拡張ライブラリの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
コンテナ拡張ライブラリの機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
コンテナ拡張ライブラリ | ◎ |
サーバ起動・停止フック機能 | ◎ |
スマートエージェント経由でのCORBAオブジェクトの呼び出し | ◎ |
バッチアプリケーション実行時に使用する機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
CTMによるEnterprise Beanのスケジューリング機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
そのほかの拡張機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。そのほかの拡張機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「1.2.3 そのほかの拡張機能」を参照してください。
表10-9 そのほかの拡張機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
そのほかの拡張機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
バッチアプリケーションのスケジューリング | × |
セッションフェイルオーバ機能(データベースセッションフェイルオーバ) | × |
セッションフェイルオーバ機能(メモリセッションフェイルオーバ) | × |
明示管理ヒープ機能を使用したフルガーベージコレクションの抑止 | × |
クライアント性能の測定と分析 | × |
統合ユーザ管理 | ◎△※ |
ユーザログ出力 | ◎ |
スレッド非同期並行処理 | × |
注※ リポジトリ管理およびリソース監視は使用できません。
システムの日常運用を支援する機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。システムの日常運用を支援する機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編」の「1.2.1 システムの日常運用を支援する機能」を参照してください。
表10-10 システムの日常運用を支援する機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
システムの日常運用を支援する機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 |
---|---|
システムの起動・停止 | ◎△※ |
稼働情報の監視(稼働情報収集機能) | × |
リソースの枯渇監視 | × |
運用管理コマンドによる稼働情報の出力 | × |
Managementイベントの通知とManagementアクションによる処理の自動実行 | × |
CTMの稼働統計情報の収集 | × |
注※ システムの起動・停止については,「10.3.7 システムの起動および停止方法」を参照してください。
システムの保守を支援する機能は,サーブレットエンジンモードで使用できません。
J2EEアプリケーションの運用機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。J2EEアプリケーションの運用機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編」の「1.2.3 J2EEアプリケーションの運用機能」を参照してください。
表10-11 J2EEアプリケーションの運用機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
J2EEアプリケーションの運用機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 | |
---|---|---|
J2EEアプリケーションの実行時間の監視とキャンセル | × | |
J2EEアプリケーションのサービスの閉塞 | ◎ | |
J2EEアプリケーションの停止 | 通常停止 | ○ |
強制停止 | × | |
J2EEアプリケーションの入れ替え | Webアプリケーションのサービスの部分閉塞による入れ替え | ○※1 |
リデプロイによるJ2EEアプリケーションの入れ替え | × | |
リロードによるJ2EEアプリケーションの入れ替え | ◎△※2 | |
J2EEアプリケーションのテスト機能 | × | |
J2EEアプリケーションからのネットワークリソースへのアクセス | × |
注※1 WebサーバにHitachi Web Serverを使用している場合だけ使用できます。
注※2 機能差については,「10.4.2 Webアプリケーションの更新検知とリロード」を参照してください。
システムの監査を支援する機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
JP1連携による運用管理機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
クラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能は,サーブレットエンジンモードでは使用できません。
システムの保守のための機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。
表10-12 システムの保守のための機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
システムの保守のための機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 | 参照先 |
---|---|---|
トラブルシューティング | ◎※ | 2章,3章,4章,5章 |
性能解析トレースを使用したシステムの性能解析 | ◎ | 6章,7章 |
注※ 障害検知時コマンドは使用できません。
日立固有のJavaVMの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否を次の表に示します。
表10-13 日立固有のJavaVMの機能のサーブレットエンジンモードでの使用可否
日立固有のJavaVMの機能 | サーブレットエンジンモードでの使用可否 | 参照先 |
---|---|---|
クラス別統計機能 | ◎ | 8.3 |
インスタンス統計機能 | ◎ | 8.4 |
STATICメンバ統計機能 | ◎ | 8.5 |
参照関係情報出力機能 | ◎ | 8.6 |
統計前のガーベージコレクション選択機能 | ◎ | 8.7 |
Tenured領域内不要オブジェクト統計機能 | × | 8.8 |
Tenured増加要因の基点オブジェクトリスト出力機能 | × | 8.9 |
クラス別統計情報解析機能 | × | 8.10 |
Survivor領域の年齢分布情報出力機能 | ◎ | 8.11 |
ファイナライズ滞留解消機能 | ◎ | 8.12 |
hndlwrap機能 | × | 8.13 |
JITコンパイル時のCヒープ確保量の上限値設定機能 | ◎ | 8.14 |
スレッド数の上限値設定機能 | ◎ | 8.15 |