10.4 サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナの機能

Webコンテナは,J2EEサーバモードおよびサーブレットエンジンモードで使用されますが,動作モードによって使用できる機能および機能の内容が異なります。この章では,サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナの機能について説明します。

Webコンテナでは,Webアプリケーションの実行機能を提供するコンテナの機能と,Webサーバと連携するためのリダイレクタの機能を提供しています。

サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナおよびWebサーバ連携関連の機能を次の表に示します。

表10-14 サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナおよびWebサーバ連携関連の機能

WebコンテナおよびWebサーバ連携関連の機能参照先マニュアル参照個所
Webアプリケーションの実行機能このマニュアル10.4.1
JSPの事前コンパイルとコンパイル結果の保持JSP事前コンパイルを使用しない場合のJSPコンパイル結果このマニュアル10.4.3
セッション管理機能セッションIDおよびCookieへのサーバIDの付加※1基本・開発編(Webコンテナ)2.7
アプリケーションのイベントリスナ※2このマニュアル10.4.4
基本・開発編(Webコンテナ)2.8
リクエストおよびレスポンスのフィルタリング※2このマニュアル10.4.5
基本・開発編(Webコンテナ)2.9
HTTPレスポンス圧縮機能基本・開発編(Webコンテナ)2.10
EJBコンテナとの連携※2このマニュアル10.4.7
基本・開発編(Webコンテナ)2.11
データベースとの接続このマニュアル10.4.8
Webコンテナによるスレッドの作成このマニュアル10.4.9
ユーザスレッドで使用できるアプリケーションサーバの機能※1このマニュアル10.4.11
同時実行スレッド数の制御※2Webコンテナ単位での同時実行スレッド数の制御このマニュアル10.4.10
基本・開発編(Webコンテナ)2.16
エラーページのカスタマイズ※1※3基本・開発編(Webコンテナ)2.20
静的コンテンツのキャッシュ※2このマニュアル10.4.13
基本・開発編(Webコンテナ)2.21
簡易Webサーバ機能簡易WebサーバでのIPアドレス指定(バインド先アドレス設定機能)※1基本・開発編(Webコンテナ)2.22.1
簡易Webサーバへのアクセスの制御このマニュアル10.4.14
Webサーバ(リダイレクタ)によるリクエストの振り分け※1基本・開発編(Webコンテナ)3.2
通信タイムアウト(Webサーバ連携)※13.6
IPアドレスの指定(Webサーバ連携)※13.7
エラーページのカスタマイズ(Webサーバ連携)※1※33.8
ドメイン名指定でのトップページの表示※2このマニュアル10.4.12
基本・開発編(Webコンテナ)3.9
Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知※1基本・開発編(Webコンテナ)3.10
SSL使用による認証情報とデータの暗号化※2このマニュアル10.4.6
基本・開発編(コンテナ共通機能)9.2
ロールに基づくWebコンテナのユーザ認証※29.3
SecurityManagerによるWebコンテナの実行時の保護※29.4
Webアプリケーションの更新検知とリロードこのマニュアル10.4.2
(凡例)
基本・開発編(Webコンテナ):マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」を示す
基本・開発編(コンテナ共通機能):マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」を示す
注※1
使用できる機能および使用方法は,J2EEサーバモードとの差異はありません。サーブレットエンジンモードの場合,J2EEサーバをWebコンテナサーバに置き換えてください。
注※2
これらの機能の概要については,動作モードの違いによる差異はありませんが,サーブレットエンジンモードの場合,使用方法や使用できる機能に差異があります。サーブレットエンジンモードの場合の差異については,次項以降を,機能の概要については,参照先に示したマニュアルを参照してください。
注※3
Webサーバとして,Hitachi Web Serverを使用する場合だけ使用できる機能です。Microsoft IISを使用する場合,この機能は使用できません。

アプリケーションサーバで提供するWebコンテナWebコンテナおよびWebサーバ連携関連の機能には,J2EEで規定された機能にアプリケーションサーバ独自の機能を拡張したものと,アプリケーションサーバ独自の機能として提供しているものがあります。アプリケーションサーバ独自の機能かどうかについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「1.2 システムの目的と機能の対応」を参照してください。

以降の節で,サーブレットエンジンモードで使用できるWebコンテナおよびWebサーバ連携関連の機能の詳細について説明します。

参考
アプリケーション開発時に,アプリケーションサーバが提供するcjjsp2javaコマンドを使用することで,JSPファイルからJavaソースファイルを生成し,JSPに記述ミスがないかを確認できます。
<この節の構成>
10.4.1 Webアプリケーションの実行
10.4.2 Webアプリケーションの更新検知とリロード
10.4.3 JSPファイルのコンパイル結果の保持
10.4.4 アプリケーションのイベントリスナ
10.4.5 リクエストおよびレスポンスのフィルタリング
10.4.6 Webコンテナのセキュリティ管理
10.4.7 EJBコンテナとの連携
10.4.8 データベースとの接続
10.4.9 Webコンテナによるスレッドの作成
10.4.10 同時実行スレッド数の制御
10.4.11 ユーザスレッドで使用できるアプリケーションサーバの機能
10.4.12 ドメイン名指定でのトップページの表示
10.4.13 静的コンテンツのキャッシュ
10.4.14 簡易Webサーバ機能