ここでは,サーブレットエンジンモードの場合の,統合ユーザ管理機能の設定について説明します。統合ユーザ管理機能を使用しない場合は,この設定は不要です。
統合ユーザ管理機能の設定手順について説明します。
アプリケーションサーバでは,アプリケーションサーバで構築したシステムにログインするユーザを統合管理できます。統合ユーザ管理では,それぞれのJ2EEアプリケーションが管理しているユーザの情報が関連づけて管理され,一度のログイン処理でさまざまなJ2EEアプリケーションにログインできるようになります。統合ユーザ管理機能を使用する場合は,ユーザ認証情報を格納するLDAPディレクトリサーバや,統合ユーザ管理のコンフィグレーションファイルを設定する必要があります。
統合ユーザ管理機能を使用するための設定手順は,運用管理ポータルを使用してシステムを構築するときの設定手順とほとんど同じです。運用管理ポータルを使用したシステム構築の場合の統合ユーザ管理機能の設定手順については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」を参照してください。
統合ユーザ管理機能の設定方法について説明します。
統合ユーザ管理機能を使用するための設定方法は,運用管理ポータルを使用してシステムを構築するときの設定方法とほとんど同じです。運用管理ポータルを使用したシステム構築の場合の統合ユーザ管理機能の設定方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「3.5 統合ユーザ管理の設定」を参照してください。ただし,サーブレットエンジンモードの場合では,設定方法が少し異なります。設定方法の差異を次に示します。
サーブレットエンジンモードの場合は,「J2EEサーバ」を「Webコンテナサーバ」と読み替えてください。
サーブレットエンジンモードの場合は,統合ユーザ管理GUI(Management Serverの運用管理ポータルの「リポジトリ管理」)でのユーザ情報の登録はできません。ユーザ情報は,コマンド,ユーザ認証ライブラリまたはシングルサインオンライブラリのAPIを使用して登録してください。
統合ユーザ管理機能を使用する場合は,JavaVMの起動時に,J2EEサーバのusrconf.propertiesとweb.policyの設定が必要です。ここでは,各ファイルでの設定内容の概要について説明します。
usrconf.propertiesでは,次の内容を設定します。
なお,uachpwコマンドでパスワードをスクランブル化する場合には,必ずusrconf.propertiesでcom.cosminexus.admin.auth.passwordScramble.enable=trueを指定し,スクランブル化されたパスワードの復号化機能を有効にしておいてください。
usrconf.propertiesの格納場所を次に示します。
usrconf.propertiesの設定例をOSごとに示します。
java.security.auth.login.config==C:/Program Files/Hitachi/Cosminexus/manager/config/jaas.conf
com.cosminexus.admin.auth.config=C:/Program Files/Hitachi/Cosminexus/manager/config/ua.conf
com.cosminexus.admin.auth.passwordScramble.enable=true
java.security.auth.login.config==/opt/Cosminexus/manager/config/jaas.conf
com.cosminexus.admin.auth.config=/opt/Cosminexus/manager/config/ua.conf
com.cosminexus.admin.auth.passwordScramble.enable=true
web.policyでは,WebアプリケーションでLoginContextクラスを操作するためのアクセス権を設定します。設定するアクセス権の詳細については,javax.security.auth.AuthPermissionクラスを参照してください。
また,カスタムログインモジュールやパスワード認証時の暗号拡張機能を使用する場合,各クラスを操作するために,アクセス権の設定が必要です。
web.policyの格納場所を次に示します。
JavaVM起動時のweb.policyのプロパティの設定例については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「18.6 web.policy(SecurityManager定義ファイル)」を参照してください。
サーブレットエンジンモードの場合は,デプロイする統合ユーザ管理用の「EARファイル(uastartup.ear)」を「WARファイル(uastartup.war)」と読み替えてください。また,WARファイルのデプロイについては,「10.6.6(1) Webアプリケーションのデプロイ」を参照してください。uastartup.warは,次に示すディレクトリにインストールされています。
Webコンテナサーバにデプロイ済みのWebアプリケーションで,JSPタグライブラリを使用している場合には,ファイルのコピーや編集が必要です。
JSPタグライブラリ用のJARファイル(uatags.jar)とタグライブラリ記述子ファイル(uatags.tld)をコピーして,WebアプリケーションのDD(web.xml)を編集してください。手順を次に示します。
<taglib>
<taglib-uri>http://cosminexus.com/admin/auth/uatags</taglib-uri>
<taglib-location>/WEB-INF/uatags.tld</taglib-location>
</taglib>