10.7.7 トラブルへの対処と回復

ここでは,次のようなトラブルが発生した場合に実施する,トラブルの内容に応じた対処方法および回復方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 構成ソフトウェアのプロセスが異常終了した場合(サーブレットエンジンモードの場合)
(2) データベースと接続中にトラブルが発生した場合(サーブレットエンジンモードの場合)
(3) JavaVMが異常終了した場合(サーブレットエンジンモードの場合)

(1) 構成ソフトウェアのプロセスが異常終了した場合(サーブレットエンジンモードの場合)

システムの運用中に構成ソフトウェアが異常終了して再起動を実行する場合,異常終了した構成ソフトウェアの起動順序に依存関係があるときは,前提となる構成ソフトウェアが起動していることを確認してから再起動する必要があります。前提となる構成ソフトウェアは,システムの運用形態によって異なります。以降で,構成ソフトウェアの起動順序の依存関係,および構成ソフトウェアの再起動方法について説明します。

(a) 構成ソフトウェアの起動順序の依存関係

アプリケーションサーバで構築したシステムを構成する構成ソフトウェアの起動順序の依存関係について説明します。

サーブレットエンジンモードの場合のプロセスの依存関係を次に示します。

表10-35 サーブレットエンジンモードの場合のプロセスの依存関係

プロセスの種類前提プロセス
PRFデーモン
WebコンテナサーバPRFデーモン
Webサーバ

(凡例)-:前提プロセスがない


(b) プロセスの再起動方法

システムでプロセスが異常終了した場合のプロセスの再起動方法について説明します。

サーブレットエンジンモードの場合のプロセスの再起動(回復)の手順は次のとおりです。

表10-36 サーブレットエンジンモードの場合の再起動の手順

異常プロセス開始コマンド再起動(回復)手順
データベースサーバDBサーバを再起動してください。
PRFデーモンcprfstartパフォーマンストレーサを再起動してください。
WebコンテナサーバcjstartwebWebコンテナサーバを再起動してください。
WebサーバWebサーバを再起動してください。
(凡例)
-:使用する製品によって開始コマンドが異なる,または該当する開始コマンドがない

(2) データベースと接続中にトラブルが発生した場合(サーブレットエンジンモードの場合)

データベースとの接続中に,アプリケーションサーバの構成ソフトウェアであるCosminexus DABroker Libraryでトラブルが発生した場合,Cosminexus DABroker Libraryによってデータベースとの接続は切り離されます。また,Cosminexus DABroker Libraryを強制終了した場合も同様です。

これらのトラブルへの対処方法は,J2EEサーバモードの場合と同様です。対処方法については,「付録E.4 データベースと接続中にトラブルが発生した場合」を参照してください。

(3) JavaVMが異常終了した場合(サーブレットエンジンモードの場合)

JavaVMでは,次のようなトラブルが発生する場合があります。

これらのトラブルへの対処方法は,J2EEサーバモードの場合と同様です。対処方法については,「2.5.6 JavaVMが異常終了した場合」を参照してください。