3.4.12 実行環境での設定

リソース接続とトランザクション管理機能を使用する場合,J2EEサーバ,およびリソースアダプタの設定が必要です。

<この項の構成>
(1) J2EEサーバの設定
(2) リソースアダプタの設定

(1) J2EEサーバの設定

J2EEサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。リソース接続とトランザクション管理の機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。簡易構築定義ファイルでの設定を次の表に示します。なお,トランザクション管理では,トランザクションのタイムアウトも指定できます。トランザクションのタイムアウトについては,「3.15.8 トランザクションタイムアウトとステートメントキャンセル」を参照してください。

表3-18 簡易構築定義ファイルでのリソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための定義

項目指定するパラメタ設定内容
トランザクションの種類ejbserver.distributedtx.XATransaction.enabledライトトランザクションを使用するか,グローバルトランザクションを使用するかどうかを指定します。デフォルトの設定では,ライトトランザクションが有効になっています。
システム例外発生時のクライアントトランザクションの動作ejbserver.distributedtx.rollbackClientTxOnSystemExceptionシステム例外が発生したときにクライアントトランザクションをロールバックにマークするかどうかを指定します。
ステータスファイルの格納ディレクトリ
  • ejbserver.distributedtx.ots.status.directory1
  • ejbserver.distributedtx.ots.status.directory2
インプロセストランザクションサービスのステータスファイルとステータスファイルのバックアップを格納するディレクトリとして指定します。
注意
インプロセストランザクションサービスのステータスファイルとステータスファイルのバックアップを格納するディレクトリの指定について
インプロセストランザクションサービスでは,トランザクションの整合性を保証するため,ホスト名またはIPアドレスをJ2EEサーバの識別情報としてステータスファイル内に取り込みます。このため,J2EEサーバのコンフィグレーション定義でvbroker.se.iiop_tp.hostパラメタを設定していて値を変更する場合,またはvbroker.se.iiop_tp.hostパラメタを設定しないでJ2EEサーバを起動するマシンのIPアドレスを変更する場合は,次の手順に従ってください。
  1. J2EEサーバ上でトランザクションが存在しない状態で,J2EEサーバを停止してください。
  2. IPアドレス,またはvbroker.se.iiop_tp.hostパラメタの設定を変更してください。
  3. ejbserver.distributedtx.ots.status.directory1パラメタで指定したディレクトリを削除してください。
  4. J2EEサーバを起動してください。

(2) リソースアダプタの設定

実行環境でのリソースアダプタの設定は,サーバ管理コマンドおよび属性ファイルを使用します。トランザクション管理のための機能の定義には,Connector属性ファイルの<resourceadapter>タグに指定します。設定内容について,次の表に示します。

表3-19 Connector属性ファイルでのトランザクション管理のための機能の定義

項目指定するタグ設定内容
トランザクションサポートレベル<outbound-resourceadapter>-<transaction-support>タグトランザクションサポートレベルを設定します。
トランザクション管理なし(NoTransaction),ローカルトランザクション(LocalTransaction),またはグローバルトランザクション(XATransaction)を指定します。