ユーザ指定名前空間機能を使用するためには,サーバ管理コマンドのカスタマイズ,J2EEアプリケーションの設定が必要です。
サーバ管理コマンドの動作設定をカスタマイズできます。ここでは,サーバ管理コマンドが使用するユーザ指定名前空間機能の設定について説明します。
サーバ管理コマンドのカスタマイズは,usrconf.properties(サーバ管理コマンド用システムプロパティファイル)で設定します。設定内容を次に示します。
表2-14 ユーザ指定名前空間機能を使用するためのサーバ管理コマンドのカスタマイズ
項目 | 指定するキー | 設定内容 |
---|---|---|
EJBホームオブジェクトリファレンスの別名付与(ユーザ指定名前空間機能) | ejbserver.cui.optionalname.enabled | EJBホームオブジェクトの別名を指定するかどうかを指定します。 また,EJBホームオブジェクトに別名を付与するためには,このキーの指定に加えて,EJBホームオブジェクトの別名※を指定する必要があります。 |
J2EEリソースの別名付与(ユーザ指定名前空間機能) | ejbserver.cui.optionalname.enabled | J2EEリソースの別名を指定するかどうかを指定します。 J2EEリソースに別名を付与するためには,このキーの指定に加えて,J2EEリソースの別名※を指定する必要があります。 |
注※ サーバ管理コマンドを使用してJ2EEアプリケーションのプロパティを定義するときに別名を指定します。JNDI名前空間に登録される名称の参照と変更については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「9.13 JNDI名前空間に登録される名称の参照と変更」を参照してください。
実行環境でのJ2EEアプリケーションの設定は,サーバ管理コマンドおよび属性ファイルで実施します。Enterprise Beanの別名の設定とJ2EEリソースの設定に分けて説明します。なお,ここで説明するタグは,cosminexus.xmlと対応しています。cosminexus.xmlでの定義については,「2.4.5 Enterprise Beanの別名の設定」または「2.4.6 J2EEリソースの別名の設定」を参照してください。
Enterprise Beanに別名を付与するための設定には,Session Bean属性ファイルまたはEntity Bean属性ファイルを使用します。インタフェースの種別によってタグ名が異なります。インタフェースの種別ごとに使用する属性ファイルとタグを次に示します。
属性ファイルでの別名の指定例を次に示します。この例は,SessionBean属性ファイルを使用して,Stateful Session Beanに別名を設定する場合の例です。
<hitachi-session-bean-property> |
この例の場合は,リモートインタフェースの別名として「user/Adder」,ローカルインタフェースの別名として「user/localAdder」が設定されます。
J2EEリソースに別名を付与するための設定は,DB Connector,メールコンフィグレーション,またはJavaBeansリソースの属性として設定します。設定に使用するコマンドおよび属性ファイルは,リソースの種別ごとに異なります。リソースの種別と別名を設定するコマンドおよび属性ファイルを次の表に示します。
表2-15 リソースの種別と別名を設定するコマンドおよび属性ファイル
リソースの種別 | コマンド | 属性ファイル | 指定するタグ |
---|---|---|---|
リソースアダプタ | cjsetrarpropコマンド | Connector属性ファイル | <resource-external-property>-<optional-name>タグ |
メールコンフィグレーション | cjsetrespropコマンド | メール属性ファイル | |
JavaBeansリソース | cjsetjbpropコマンド | JavaBeansリソース属性ファイル | <resource-env-external-property>-<optional-name>タグ |
注 メールコンフィグレーションおよびJavaBeansリソースについては,cosminexus.xmlでは設定できません。属性ファイルで設定してください。
属性ファイルでの別名の指定例を次に示します。この例は,Connector属性ファイルを使用して,リソースアダプタに別名を設定する場合の例です。
<hitachi-connector-property> |
この例の場合は,DB Connectorの別名として「jdbc/TestDB1」が設定されます。