アプリケーションサーバは,Java EE 5の標準仕様に準拠しています。
Java EEに準拠した実行環境では,複数の業務で共通に使用される機能を,Java EEのAPIを使用して実現できます。共通に使用される機能とは,例えば,データベースやメインフレームに接続する機能や,セッション管理機能,トランザクション管理機能などです。Javaオブジェクトとリレーショナルデータベースとのマッピング(O/R マッピング)に関する仕様である,JPAのAPIも使用できます。
これらの機能は,アプリケーションサーバに含まれるモジュールである,コンテナ,サービスなどの形式で,アプリケーションに提供されます。Java EEのAPIを使用することで,個々のJ2EEアプリケーション内での煩雑なコーディングを減らすことができます。さらに,Java EE 5では,DDを省略して,アプリケーションの動作に必要な属性をアノテーションで指定することもできます。
このほか,アプリケーションサーバで構築したシステムは,XML,Webサービス,SSL,分散オブジェクトなどに関連した標準仕様にも対応しています。アプリケーションサーバが対応する標準仕様については,「付録A アプリケーションサーバが対応する標準仕様」を参照してください。