アプリケーションサーバの開発環境では,Developerが提供するMyEclipseを使用して,アプリケーションを開発できます。
MyEclipseは,Eclipseでアプリケーションを開発するときに使用するプラグインがまとめられた,Javaアプリケーションの開発環境です。Javaアプリケーションの上流設計から,アプリケーションの開発,テスト,デプロイまで,シームレスに実行できます。MyEclipseはEclipseに組み込んで使用します。これによって,統合された環境で,効率良くアプリケーションを開発できます。なお,MyEclipseは,Developerの機能でセットアップできます。
アプリケーション開発の流れとDeveloperで使用する機能の関係について,次の図に示します。
図6-2 アプリケーション開発の流れと使用する機能の関係
![[図データ]](figure/zu050020.gif)
アプリケーション開発で実施する作業について説明します。
- 開発環境のセットアップ
開発環境に必要な製品をインストールして,開発環境をセットアップします。
開発環境のセットアップには,Developerが提供するインスタントセットアップ機能を使用できます。
インスタントセットアップ機能では,次の2種類のセットアップができます。
- デバッグ環境のセットアップ(開発環境のインスタントセットアップ機能)
アプリケーションのデバッグを実行するためのデバッグ環境をセットアップできます。デバッグ環境に必要なサーバプロセスとデータベースの環境構築をウィザードプログラムのダイアログから実行できます。
- MyEclipseのセットアップ(MyEclipseセットアップ機能)
EclipseにMyEclipseを組み込んで,アプリケーション開発ができる状態にします。
- アプリケーションの設計
MyEclipseではUMLを使用した設計をサポートしています。UMLを使用した設計を実施する場合は,MyEclipseのUMLパースペクティブを利用できます。
- プログラミング/ビルド
MyEclipseを使用してプロジェクトを作成し,JSP,サーブレット,およびEnterprise Beanを作成します。なお,データベースなどのリソース接続に必要なリソースアダプタも,MyEclipseのプロジェクトに含めることができます。
MyEclipseの場合,アプリケーションのビルドは,アプリケーションのデプロイ時にあわせて実行されます。
また,EclipseまたはMyEclipseの機能を使用して,標準のDDおよびアプリケーションサーバ独自の属性を記述したXMLファイルを編集できます。アプリケーションサーバ独自の属性を記述したファイルは,cosminexus.xmlといいます。アプリケーションのテストでデータベースなどに接続する場合は,cosminexus.xmlにJ2EEリソースのプロパティを設定してください。
- デバッグ環境の開始
MyEclipseを使用して,デバッグ環境のJ2EEサーバを開始します。また,テスト用のデータベースを開始します。なお,開発環境のインスタントセットアップ機能を使用して構築したシステムの場合は,スタートメニューからデータベースを開始または停止できます。それ以外の場合は,Developerで提供するコマンドを使用して,データベースを開始します。
- アプリケーションの実行/テスト/デバッグ
MyEclipseを使用して,アプリケーションをJ2EEサーバ上にデプロイします。
アプリケーションのデバッグには,EclipseやMyEclipseのデバッグ機能を使用します。JSPでWebアプリケーションを作成している場合は,JSPデバッグ機能を使用できます。JSPデバッグ機能を使用すると,JSPファイルに対して,MyEclipseなどのデバッグツールの機能を使用できます。JSPファイルから変換したJavaソースファイルをデバッグする場合に比べて,修正個所の特定などが容易になります。
- 実行環境への配布
MyEclipseを使用して,アプリケーションをEAR形式でエクスポートします。エクスポートしたEARファイルは,運用管理ポータルを使用して,実行環境にインポートします。
なお,実行環境にインポートしたアプリケーションの実行時属性の設定については,すでにcosminexus.xmlで属性を設定しているため不要です。設定内容を変更したい場合や,ほかのリソースアダプタを使用したい場合には,必要に応じてcosminexus.xmlを編集してください。
- 参考
- 開発環境のインスタントセットアップ機能を使用して構築したシステムの場合は,データベースへの接続に必要な設定をしたリソースアダプタがデプロイされています。