Cosminexus JMSプロバイダを利用した実行環境では,JMS1.1仕様に準拠したメッセージの送受信を実現できます。送信先にはキューまたはトピックを使用できます。永続化したメッセージをファイルに保存することで,受信側が受信できなかった場合に,正しく受信されるまでメッセージを保持できます。
Cosminexus JMSプロバイダを利用した実行環境では,アプリケーションサーバが提供するCJMSPリソースアダプタというリソースアダプタと, CJMSPブローカーというプロセスを使用して,メッセージの送受信や送信先の管理などを実現します。
実行環境の例を次の図に示します。
図4-16 メッセージを利用した非同期通信アプリケーションの実行環境の例(Cosminexus JMSプロバイダを利用する場合)
送信側のアプリケーションサーバ上のメッセージを送信するアプリケーションから,CJMSPリソースアダプタを経由してメッセージが送信され,キューまたはトピックに登録されます。キューに登録されたメッセージは,受信側のアプリケーションサーバ上のCJMSPリソースアダプタによって取り出され,メッセージを受信するアプリケーションに渡されます。トピックに登録されたメッセージは,あらかじめ購読を申請していた受信側のアプリケーションサーバ上のアプリケーションに,CJMSPリソースアダプタ経由で配信されます。
受信側のアプリケーションサーバでは,メッセージの到着を契機として,アプリケーションが実行されます。なお,同じマシン内のアプリケーション間で非同期通信を実現したい場合は,送信側のアプリケーションサーバと受信側のアプリケーションサーバを同じマシンにすることもできます。