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uCosminexus Application Runtime for Apache Tomcat ユーザーズガイド


1.4.1 オンプレミス環境またはオンプレミス相当のクラウド上仮想マシン環境の場合

uCARTを組み込んだTomcat環境をオンプレミス環境で使用する場合,負荷分散や業務継続性を考慮すると,次の図のようなシステム構成が想定されます。

図1‒2 オンプレミス環境の想定システム構成

[図データ]

この環境でuCARTを使用した効果を次に示します。各説明の番号は図中の番号と対応しています。

  1. uCARTが異常を検知した場合,ユーザスクリプトを自動実行させることができます。

    ロードバランサの閉塞操作をするようユーザスクリプトに定義することで,異常発生からリクエスト閉塞までの時間を極小化できます。

  2. uCARTが異常を検知した場合,サポートサービスへの問い合わせに必要な保守資料(ログファイル,定義ファイル,環境情報など)が自動的に収集されます。

    収集された保守資料は,スナップショットログという1つのアーカイブファイルとして出力されます。

  3. Tomcatに対するHTTPリクエストには,uCARTによってリクエストごとに一意のIDが採番され,トレースログに出力されます。

    採番されたIDは,JAX-RSクライアントやHiRDBのJDBCドライバに渡されるため,uCosminexus Application ServerやHiRDBの性能解析トレース機能と連携できます。

オンプレミス環境,またはオンプレミス環境相当のクラウド上仮想マシン環境でuCARTを使用する場合の設計・構築・運用については,このマニュアルの第2編を参照してください。