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JP1 Cloud Service ジョブ管理 ディザスタリカバリオプション 利用ガイド


2.4.3 お客様環境リカバリ作業【お客様側作業】

お客様側でリカバリ作業を実施する必要があります。

〈この項の構成〉

(1) 実行エージェントの変更設定

災対環境から現用環境へ切り戻す際には,ホスト名およびIPアドレスの構成に応じて,以下の3つのケースが想定されます。それぞれのケースにおけるお客様にご対応いただく必要がある作業は以下の通りです。

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作業概要

実行ホストのホスト名・IPアドレスが現用環境と災対環境の間で差異がない場合

現用環境で利用するホストのホスト名が災対環境と同様でIPアドレスが異なる場合

現用環境で利用する実行ホスト名・IPアドレスともに災対環境と異なる場合

1

ホスト情報編集(IPアドレス変更のみ)

×

※1

×

2

ホスト新規登録

×

×

※2

3

実行エージェントの変更

×

×

※1

(凡例)

〇:実施必要

×:実施不要

注※1

IPアドレスやホスト名の変更に伴い,実行エージェントの再設定が必要です。

注※2

現用環境で新たなホストを利用する場合は,ホストの新規登録が必要です。

お客様側の現用環境におけるエージェント構成に合わせて,サービスポータルからホスト情報と実行エージェントの設定を変更してください。ジョブ管理マネージャーにホスト情報を操作方法については,「JP1 Cloud Service ジョブ管理・システム管理 サービスポータル 利用ガイド」における「1.3.11 ホスト情報の操作(V02-00以降)」を参照してください。実行エージェントの操作方法については,「JP1 Cloud Service ジョブ管理・システム管理 サービスポータル 利用ガイド」における「1.3.13 実行エージェントの操作」を参照してください。

(2) ジョブネット状態確認

JP1/AJS3 - Viewから現用環境のジョブ管理マネージャーにログインしてください。お客様側でジョブの状態を確認し,必要に応じてジョブの状態を変更してください。

現用環境への切り戻し時,ジョブ管理はディザスターリカバリースタートとなります。ジョブネットおよびジョブの状態については,JP1のマニュアル「JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」の「6.2.1 JP1/AJS3起動時の動作を一時的に変更する」を参照してください。

なお,ジョブ管理マネージャーはジョブ実行抑止状態で起動するため,JP1 Cloud Service側でジョブ実行抑止解除されるまでジョブの実行は行われません。

(3) 現用環境切り戻し時のネットワーク設定および接続先制限に関する変更

災対環境から現用環境へ切り戻す際にも,ジョブ管理マネージャーのIPアドレスが再度変更されるため,以下の対応が必要となる場合があります。なお,本作業は必須ではありません。お客様の利用状況に応じて実施してください。

(a) 名前解決先の変更について

ジョブ管理マネージャーのIPアドレスが変更されるため,実行エージェント側で hostsファイルを使用している場合やお客様環境のDNSを利用している場合は,現用環境の利用開始前に,ジョブ管理マネージャーの名前解決先を現用環境のIPアドレスに変更してください。

(b) 接続元IPアドレスの制限設定について

災対環境で利用していた送信元IPアドレスから,現用環境のIPアドレスに戻るため,外部サービス側で送信元IPアドレスの制限を設けている場合は,現用環境のIPアドレスに再設定してください。