Hitachi

 ローカルレプリケーション クイックリファレンス 


2.10.13 スナップショットデータの削除とは

Thin Imageペアのボリュームにデータを書き込んだ結果、スナップショットデータの容量がプールの容量を超えると、そのThin ImageペアはPSUE状態(障害発生時の状態)になります。PSUE状態ではスナップショットデータが消失しているので、スナップショットデータにアクセスできません。この場合、Thin Imageペアを新規に作成できなくなるため、不要になったスナップショットデータを削除する必要があります。スナップショットデータを削除するには、次の2種類の方法があります。

注※

スナップショットツリーに作成されたThin Imageペアの一部を削除、またはスナップショットデータだけを削除しても、プール内のスナップショットデータとして割り当てられていたページは解放されないため、プールの使用量は減りません。解放されなかったページは、新たにスナップショットデータを作成するときに再度使用されます。プールの使用量を削減したい場合は、該当するスナップショットツリーに作成されたThin Imageペアをすべて削除する必要があります。

スナップショットデータを削除すると、ペアの状態はPAIRとなり、ホストからプライマリボリュームを更新しても、スナップショットデータは取得されなくなります。スナップショットデータの取得を再開したい場合は、再度Thin Imageペアを分割してください。スナップショットデータの削除には、ペアの一致率(現在のセカンダリボリュームと1つ新しい世代のセカンダリボリュームとを比較したときの一致率。現在のセカンダリボリュームが最新世代の場合は、セカンダリボリュームとプライマリボリュームを比較したときの一致率)が100%の状態であっても一定の時間が掛かります。スナップショットデータの削除に掛かる時間は、そのペアが使用しているプールの容量が多いほど、また、同時に操作するペアの数が多いほど、長くなります。なお、カスケード属性が有効なThin Imageペアの場合は、ペアの状態によって、Storage Navigatorでは、[ペア一致率参照]画面の[一致率]に表示される情報がRAID Managerでは、raidcom get snapshotコマンドで表示される情報が異なります。[ペア一致率参照]画面の詳細は(1) [ペア一致率参照]画面を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) [ペア一致率参照]画面

[図データ]

[ペア]テーブル

  • テーブル

    項目

    説明

    プライマリボリューム

    プライマリボリュームに関する情報が表示されます。

    • [LDEV ID]:プライマリボリュームのLDEV IDが表示されます。

    • [LDEV名]:プライマリボリュームのLDEV名が表示されます。

    • [CLPR]:プライマリボリュームのCLPR IDが表示されます。

    • [仮想ストレージマシン]:プライマリボリュームの、仮想ストレージマシンのモデルとシリアル番号が表示されます。

    • [仮想LDEV ID]:プライマリボリュームの仮想LDEV IDが表示されます。仮想LDEV IDが未割り当ての場合は、空白が表示されます。

    • [仮想デバイス名]:プライマリボリュームの仮想デバイス名が表示されます。

      仮想デバイス名は、仮想エミュレーションタイプ、仮想LUSEボリューム数、および 仮想CVS属性を組み合わせた形式で表示されます。仮想エミュレーションタイプ、仮想LUSEボリューム数、および仮想CVS属性のうち、設定済みの項目だけが表示されます。仮想エミュレーションタイプ、仮想LUSEボリューム数、および仮想CVS属性を設定していない場合は、空白が表示されます。仮想CVS属性を設定している場合は、[CVS]が末尾に追加されます。

    • [仮想SSID]:プライマリボリュームの仮想SSIDが表示されます。仮想SSIDが設定されていない場合は、空白が表示されます。

    コピータイプ

    コピーの種類が表示されます。

    • SI-L1]:ShadowImageのL1ペア

    • SI-L2]:ShadowImageのL2ペア

    Thin Imageペアの場合は、この項目は表示されません。

    スナップショットグループ

    スナップショットグループ名が表示されます。Thin Imageペア以外の場合は、この項目は表示されません。Thin Imageペアでスナップショットグループが設定されていない場合は、空白が表示されます。

    状態

    ペアの状態が表示されます。

    各ペアの状態については2.3.7 Thin Imageペア状態の定義を参照してください。

    一致率(%)

    ShadowImageペアの場合は、ペアの状態によって次の情報が表示されます。

    • ペアの状態がCOPY(PD)/COPY、COPY(SP)/COPY、またはPSUS(SP)/PSUSの場合

      コピーの進捗率が表示されます。

    • ペアの状態がPAIR、PSUS、COPY(RS-R)/RCPY、またはPSUEの場合

      プライマリボリュームとセカンダリボリュームの一致率が表示されます。

    • ペアの状態がCOPY(RS)/COPYの場合

      PSUE状態のペアを再同期した場合は、コピーの進捗率が表示されます。それ以外の場合は、プライマリボリュームとセカンダリボリュームの一致率が表示されます。

    • ペアの状態がSMPL(PD)の場合

      [‐]が表示されます。

    カスケード属性が無効なThin Imageペアの場合は、現在のセカンダリボリュームと1つ新しい世代のセカンダリボリュームとを比較したときの一致率が表示されます。最新世代の場合は、セカンダリボリュームとプライマリボリュームを比較した一致率が表示されます。カスケード属性が有効なThin Imageペアの場合は、ペアの状態によって次の情報が表示されます。

    • ペアの状態がPAIR、PSUS、またはPSUEの場合

      現在のセカンダリボリュームと1つ新しい世代のセカンダリボリュームとを比較したときの一致率が表示されます。最新世代の場合は、セカンダリボリュームとプライマリボリュームを比較した一致率が表示されます。

    • ペアの状態がCOPY、PSUS(SP)、RCPY、またはSMPL(PD)の場合

      それぞれの処理の進捗率が表示されます。

    セカンダリボリューム

    セカンダリボリュームに関する情報が表示されます。

    • [LDEV ID]:セカンダリボリュームのLDEV IDが表示されます。

    • [LDEV名]:セカンダリボリュームのLDEV名が表示されます。

    • [CLPR]:セカンダリボリュームのCLPR IDが表示されます。

    • [仮想ストレージマシン]:セカンダリボリュームの、仮想ストレージマシンのモデルとシリアル番号が表示されます。

    • [仮想LDEV ID]:セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが表示されます。仮想LDEV IDが未割り当ての場合は、空白が表示されます。

    • [仮想デバイス名]:セカンダリボリュームの仮想デバイス名が表示されます。

      仮想デバイス名は、仮想エミュレーションタイプ、仮想LUSEボリューム数、および 仮想CVS属性を組み合わせた形式で表示されます。仮想エミュレーションタイプ、仮想LUSEボリューム数、および仮想CVS属性のうち、設定済みの項目だけが表示されます。仮想エミュレーションタイプ、仮想LUSEボリューム数、および仮想CVS属性を設定していない場合は、空白が表示されます。仮想CVS属性を設定している場合は、[CVS]が末尾に追加されます。

    • [仮想SSID]:セカンダリボリュームの仮想SSIDが表示されます。仮想SSIDが設定されていない場合は、空白が表示されます。

    コピー速度

    コピー速度が表示されます。

    Thin Imageペアの場合は、この項目は表示されません。

    ミラーユニット

    ミラーユニット番号が表示されます。

    カスケード

    カスケードペアを作成できるかどうかが表示されます。

    • [有効]:カスケードペアを作成できます。

    • [無効]:カスケードペアを作成できません。

    Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。

    タイプ

    ペアタイプが表示されます。

    • [スナップショット]スナップショット属性のペアです。

    • [クローン]:クローン属性のペア、または差分クローン属性のペアです。

      TIペア]画面の[差分比較ボリューム]に、LDEV IDが表示されている場合は、差分クローン属性のペア、[-]が表示されている場合は、クローン属性のペアになります。

    Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。

    トポロジID

    トポロジIDが表示されます。トポロジIDでは、ミラーユニットを基点にしたペアの階層を表示しています。トポロジIDは、対象となるペアの基点となるボリューム(Thin Imageペアの場合はルートボリューム)のLDEV IDとミラーユニットを組み合わせた形式で表示されます。

  • ボタン

    項目

    説明

    更新

    [ペア]テーブルの情報を更新します。

(2) [ペア再同期]画面

[図データ]

[選択したペア]テーブル

項目

説明

プライマリボリューム

プライマリボリュームに関する情報が表示されます。

  • [LDEV ID]:プライマリボリュームのLDEV IDが表示されます。

  • [LDEV名]:プライマリボリュームのLDEV名が表示されます。

  • [属性]:プライマリボリュームの属性が表示されます。

  • [容量]:プライマリボリュームの容量が表示されます。

  • [CLPR]:プライマリボリュームのCLPR IDが表示されます。

コピータイプ

コピーの種類が表示されます。

  • SI-L1]:ShadowImageのL1ペア

  • SI-L2]:ShadowImageのL2ペア

  • TI]:Thin Imageペア

スナップショットグループ

スナップショットグループ名が表示されます。Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。Thin Imageペアでスナップショットグループが設定されていない場合は、空白が表示されます。

状態

ペアの状態が表示されます。

各ペアの状態については2.3.7 Thin Imageペア状態の定義を参照してください。

スナップショット取得時刻

スナップショットを取得した日時が表示されます。

Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。

セカンダリボリューム

セカンダリボリュームに関する情報が表示されます。

  • [LDEV ID]:セカンダリボリュームのLDEV IDが表示されます。

  • [LDEV名]:セカンダリボリュームのLDEV名が表示されます。

  • [属性]:セカンダリボリュームの属性が表示されます。

  • [容量]:セカンダリボリュームの容量が表示されます。

  • [CLPR]:セカンダリボリュームのCLPR IDが表示されます。

プール名(ID)

プール名とIDが表示されます。

Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。

ミラーユニット

ミラーユニット番号が表示されます。

カスケード

カスケードペアを作成できるかどうかが表示されます。

  • [有効]:カスケードペアを作成できます。

  • [無効]:カスケードペアを作成できません。

Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。

タイプ

ペアタイプが表示されます。

  • [スナップショット]スナップショット属性のペアです。

  • [クローン]:クローン属性のペア、または差分クローン属性のペアです。

    TIペア]画面の[差分比較ボリューム]に、LDEV IDが表示されている場合は、差分クローン属性のペア、[-]が表示されている場合は、クローン属性のペアになります。

Thin Imageペア以外の場合は、[‐]が表示されます。

トポロジID

トポロジIDが表示されます。トポロジIDでは、ミラーユニットを基点にしたペアの階層を表示しています。トポロジIDは、対象となるペアの基点となるボリューム(Thin Imageペアの場合はルートボリューム)のLDEV IDとミラーユニットを組み合わせた形式で表示されます。

[再同期タイプ]

再同期タイプを指定します。

  • [Normal Copy (プライマリ > セカンダリ)]:ペアをプライマリボリュームからセカンダリボリュームに再同期します。

  • [Reverse Copy (セカンダリ > プライマリ)]:ペアをセカンダリボリュームからプライマリボリュームに再同期します。すべての差分データはプライマリボリュームに更新されます。また、次のペアには使用できません。

    • ShadowImageのL2ペア

  • [Quick Resync (プライマリ > セカンダリ)]:ペアをプライマリボリュームからセカンダリボリュームに再同期します。ペアの状態をすぐにPAIRに変更します。差分データは、更新コピー中にコピーされます。ShadowImageペアの場合だけ選択できます。

  • [Quick Restore (セカンダリ > プライマリ)]:プライマリボリュームとセカンダリボリュームが交替します。ボリューム間にある差分データは、更新コピー中にコピーされます。ShadowImageペアの場合だけ選択できます。また、次のペアには使用できません。

    • ShadowImageのL2ペア

    • プライマリボリュームまたはセカンダリボリュームのどちらか一方だけがDP-VOLのペア

    • プライマリボリュームまたは/およびセカンダリボリュームにThin ImageペアがあるShadowImageペア

[コピー速度]

コピー速度を指定します。

  • [高速]

  • [中速]

  • [低速]

Thin Imageペアの場合は、コピー速度を選択できません。[‐]が表示されます。