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 システム管理者 クイックリファレンス


3.21.8 raidinfコマンド(構成レポート取得/階層再配置ログ取得プログラム)リファレンス

raidinfコマンドで使用するコマンドの文法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) raidinfコマンドを使った操作

raidinfコマンドでできる操作を表に示します。

操作

コマンド

Storage Navigatorにログインする。

raidinf -login

構成レポートを作成する。

raidinf add report

構成レポートをダウンロードする。

raidinf download report

構成レポートを削除する。

raidinf delete report

構成レポートを一覧表示する。

raidinf get reportinfo

階層再配置ログを作成する。

raidinf add relocationlog

階層再配置ログをダウンロードする。

raidinf download relocationlog

階層再配置ログを削除する。

raidinf delete relocationlog

階層再配置ログを一覧表示する。

raidinf get relocationloginfo

Storage Navigatorからログアウトする。

raidinf -logout

raidinfコマンドの構文を表示する。

raidinf -h

(2) raidinfコマンドの構文の説明で使用する記号

raidinfコマンドの構文の説明で使用する記号

説明

< >

この記号で囲まれている項目は可変値であることを示します。

|

(ストローク)

複数の項目に対する項目間の区切りとして、「または」の意味を示します。

(例)-A | -B

「-A」または「-B」を指定します。

[ ]

(角括弧)

この記号で囲まれている項目は省略してもよいことを示します。複数の項目がストロークで区切られている場合、すべてを省略するか、どれか1つを指定します。

(例)[ -A ]

「何も指定しない」か、「-Aを指定する」ことを意味します。

(例)[ -a | -b ]

「何も指定しない」か、「-Aまたは-Bを指定する」ことを意味します。

{ }

(波括弧)

どのような項目を囲んでいるかによって意味が異なります。

  • ストロークで区切られている複数の項目を囲んでいる場合

    この記号で囲まれている項目は、どれか1つを必ず指定することを示します。

    (例){ -A | -B |-C }

    「-A、-B、または-Cのどれか1つを必ず指定する」ことを意味します。

  • 角括弧で囲まれている項目を囲んでいる場合

    この記号で囲まれている項目は、どれか1つ以上を必ず指定することを示します。

    (例){ [ -A ][ -B ][ -C ]}

    「-A、-B、および-Cのうち、どれか1つ以上を指定する」ことを意味します。

(3) Storage Navigatorにraidinfコマンドでログインする(raidinf -login)

構文

raidinf -login <user_name> <password> -servername {<hostname> | <ipaddress>} [-port <port>] [-serial <serial>]

オプションとパラメータ

オプション

説明

-login [<user_name> <password>]

Storage Navigatorへのユーザ認証を実施します。

ユーザ名およびパスワードを指定します。

最後のコマンドが実行されてから3分(180秒)経つと、ユーザは自動的にログアウトされます。

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[-port <port>]

raidinf用TCPポート番号を変更した場合は、変更したTCPポート番号を指定します。指定を省略した場合、TCPポート番号は初期値:5443を指定して動作します。ログイン以降のレポート作成などの操作では、ログイン時に指定したポート番号を使用します。そのため、ログイン以降の操作では、ポート番号の指定は不要です。

[-serial <serial>]

SVPで管理しているDKCが2台以上ある場合、raidinfコマンドを実行する装置を特定するために指定します。SVPで管理しているDKCが2台以上ある場合は、このオプションを省略できません。

ログイン以降のレポート作成などの操作では、ログイン時に指定した装置製番を使用します。そのため、ログイン以降の操作では、装置製番の指定は不要です。

記述例

ユーザ名:user01、パスワード:xxxxxxでユーザ認証(ログイン)を実施します。

# raidinf -login user01 xxxxxx -servername svp.xxx.co.jp

ユーザ名:user01、パスワード:xxxxxx、TCPポート番号:6443でユーザ認証(ログイン)を実施します。

# raidinf -login user01 xxxxxx -servername svp.xxx.co.jp -port 6443

ユーザ名:user01、パスワード:xxxxxx、TCPポート番号:6443、装置製番:430123でユーザ認証(ログイン)を実施します。

# raidinf -login user01 xxxxxx -servername svp.xxx.co.jp -port 6443 -serial 430123

(4) 構成レポートを作成する(raidinf add report)

構成レポートを作成します。

すでにほかのユーザが20件のレポートを作成している場合は、ログインユーザでのレポート作成はエラーとなります。レポート作成がエラーになる場合は、既存のレポートを削除する必要があります。

構文

raidinf add report -servername {<hostname> | <ipaddress>} [-report <report_name>]

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[-report <report_name>]

レポート名を32文字以内で指定します。32文字を超えて指定した場合は、33文字以降は無視されます。

レポート名を省略した場合は、デフォルトのレポート名:YYMMDD-CreateConfigurationReportが指定されます。

レポート名の先頭にはハイフン(‐)は指定できません。

記述例

デフォルトのレポート名でレポートを作成します。

# raidinf add report -servername 10.213.74.121
ReportName                       UserName   CreateTime
101009-CreateConfigurationReport user01     2010/10/09-12:43:10

レポート名:101009-CreateConfigurationReportを指定してレポートを作成します。

# raidinf add report -servername 10.213.74.121 -report 101009-CreateConfigurationReport
ReportName                       UserName   CreateTime
101009-CreateConfigurationReport user01     2010/10/09-12:43:10

出力例の各項目について説明します。

  • ReportName

    レポート名が表示されます。

  • UserName

    ユーザ名が表示されます。16文字を超えた場合は、省略記号(...)が表示されます。

  • CreateTime

    レポートの作成時間が表示されます。

(5) 構成レポートをダウンロードする(raidinf download report)

構成レポートをダウンロードします。

レポートを作成したユーザでログインした場合は、そのユーザが作成したレポートをダウンロードできます。

ストレージ管理者(初期設定)ロールを持ったユーザでログインした場合は、すべてのユーザが作成したレポートをダウンロードできます。

Storage Navigatorで作成されたレポートもダウンロードできます。作成中のレポートはダウンロードできません。

ダウンロードファイル名は、Report_レポート名.tgzとなります。レポート名が重複している場合は、同じ名前で上書きされるため注意してください。

例:レポート名が110309-CreateConfigurationReportのときのダウンロードファイル名

Report_110309-CreateConfigurationReport.tgz

構文

raidinf  download report -servername {<hostname> | <ipaddress>} {-report <report_name> | -report_id <report_id>} -targetfolder <folder>

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

{-report <report_name> |

-report_id <report_id>}

-reportまたは-report_idのどちらかを指定します。

  • -report:レポート名を32文字以内で指定します。32文字を超えて指定した場合は、33文字以降は無視されます。

    レポート名にLatestReportという特殊な名前を指定すると、最も新しい日付に作成されたレポートがダウンロードされます。

    特殊な名前と同じ「LatestReport」という名称のレポートをダウンロードする場合は、-report_idでレポートIDを指定します。

    同一のレポート名が複数ある場合、最も新しい日付のレポートがダウンロードの対象となります。

  • -report_id:レポート一覧で表示されたレポートIDを指定します。レポートIDはレポートごとに固有なIDのため、レポート名が重複していても特定のレポートを指定できます。

-targetfolder <folder>

レポートをダウンロードするフォルダ名を指定します。指定するフォルダ名はすでにあって、かつアクセス権が与えられている必要があります。

記述例

いちばん新しく作成されたレポートをダウンロードします。

# raidinf download report -servername 10.213.74.121 -report LatestReport -targetfolder C:\tmp

C:\tmpにReport_101009-CreateConfigurationReport.tgzがダウンロードされます。

レポート名:101009-CreateConfigurationReportを指定してレポートをダウンロードします。

# raidinf download report -servername 10.213.74.121 -report 101009-CreateConfigurationReport -targetfolder C:\tmp

C:\tmpにReport_101009-CreateConfigurationReport.tgzがダウンロードされます。

(6) 構成レポートを削除する(raidinf delete report)

レポートを削除します。

レポートを作成したユーザでログインした場合は、そのユーザが作成したレポートを削除できます。

ストレージ管理者(初期設定)ロールを持ったユーザでログインした場合は、すべてのユーザが作成したレポートを削除できます。

同一のレポート名が複数ある場合、最も古いレポートを削除します。指定したレポートがない場合、レポート削除はエラーとなります。

Storage Navigatorで作成したレポートも削除できます。

構文

raidinf delete report -servername {<hostname> | <ipaddress>} {-report <report_name> | -report_id <report_id>} [-fill]

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

{-report <report_name> |

-report_id <report_id>}

-reportまたは-report_idのどちらかを指定します。

  • -report:レポート名を32文字以内で指定します。32文字を超えて指定した場合は、33文字以降は無視されます。

  • -report_id:レポート一覧で表示されたレポートIDを指定します。レポートIDはレポートごとに固有なIDのため、レポート名が重複していても特定のレポートを指定できます。

[-fill]

レポートの総数が20件の場合にだけ削除します。20件未満の場合は指定したレポートがあっても削除しません。

記述例

レポート名:101009-CreateConfigurationReportを指定してレポートを削除します。

# raidinf delete report -servername 10.213.74.121 -report 101009-CreateConfigurationReport

SVP上で101009-CreateConfigurationReportが削除されます。

(7) 構成レポートを一覧表示する(raidinf get reportinfo)

構成レポートを一覧表示します。

Storage Navigatorで作成されたレポートも表示されます。作成中のレポートは表示されません。

構文

raidinf get reportinfo -servername {<hostname> | <ipaddress>}

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

記述例

レポートの一覧を表示します。

# raidinf get reportinfo -servername 10.213.74.121
ReportName                       UserName  CreateTime          ReportID
101009-CreateConfigurationReport user01    2010/10/09-12:43:10 33S3
101008-CreateConfigurationReport user01    2010/10/08-11:22:31 33J3
101007-CreateConfigurationReport user01    2010/10/07-11:17:20 2344
101006-CreateConfigurationReport configuration... 2010/10/06-15:30:42 4n1j

出力例の各項目について説明します。

  • ReportName

    レポート名が表示されます。

  • UserName

    ユーザ名が表示されます。16文字を超えた場合は、省略記号(...)が表示されます。

  • CreateTime

    レポートの作成時間が表示されます。

  • ReportID

    レポートIDが表示されます。

(8) 階層再配置ログを作成する(raidinf add relocationlog)

階層再配置ログを作成します。

すでに階層再配置ログを作成している場合、階層再配置ログの作成はエラーになります。階層再配置ログの作成がエラーになる場合は、既存の階層再配置ログを削除する必要があります。

構文

raidinf add relocationlog -servername {<hostname> | <ipaddress>} [-logname <logname>]

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[-logname <logname>]

階層再配置ログ名を32文字以内で指定します。32文字を超えて指定した場合は、33文字以降は無視されます。

階層再配置ログ名を省略した場合は、デフォルトの階層再配置ログ名「YYMMDD-XXXXXX-RelocationLog」で作成されます。

階層再配置ログ名の先頭にはハイフン(‐)は指定できません。

記述例

デフォルトの階層再配置ログ名で階層再配置ログを作成します。

# raidinf add relocationlog -servername 10.213.74.121
RelocationLogName                CreateTime
160201-400001-RelocationLog      2016/02/01-12:43:10

階層再配置ログ名「160201-400001-RelocationLog」を指定して階層再配置ログを作成します。

# raidinf add relocationlog -servername 10.213.74.121 -report 160201-400001-RelocationLog
RelocationLogName                CreateTime
160201-400001-RelocationLog      2016/02/01-12:43:10

出力例の各項目について説明します。

  • RelocationLogName

    階層再配置ログ名が表示されます。

  • CreateTime

    階層再配置ログの作成時間が表示されます。

(9) 階層再配置ログをダウンロードする(raidinf download relocationlog)

階層再配置ログをダウンロードします。

作成中の階層再配置ログはダウンロードできません。ダウンロードファイル名は、「階層再配置ログ名.tgz」になります。階層再配置ログ名が重複している場合は、同じ名前で上書きされます。

例:階層再配置ログ名が「160201-400001-RelocationLog」のときのダウンロードファイル名

Log_160201-400001-RelocationLog.tgz

構文

raidinf download relocationlog -servername {<hostname> | <ipaddress>} -logname <logname> -targetfolder <folder>

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[-logname <logname>]

階層再配置ログ名を32文字以内で指定します。32文字を超えて指定した場合は、33文字以降は無視されます。

階層再配置ログ名に「LatestLog」という特殊な名前を指定すると、最も新しい日付に作成された階層再配置ログがダウンロードされます。

-targetfolder <folder>

階層再配置ログをダウンロードするフォルダ名を指定します。指定するフォルダ名はすでに作成されており、かつアクセス権が与えられている必要があります。

記述例

最も新しく作成された階層再配置ログをダウンロードします。次の例では、「C:\tmp」に「Log_160201-400001-RelocationLog.tgz」がダウンロードされます。

# raidinf download relocationlog -servername 10.213.74.121 -logname LatestLog -targetfolder C:\tmp

階層再配置ログ名「160201-400001-RelocationLog」を指定して階層再配置ログをダウンロードします。次の例では「C:\tmp」に「Log_160201-400001-RelocationLog」がダウンロードされます。

# raidinf download relocationlog -servername 10.213.74.121 -report 160201-400001-RelocationLog -targetfolder C:\tmp

(10) 階層再配置ログを削除する(raidinf delete relocationlog)

階層再配置ログを削除します。

構文

raidinf delete relocationlog -servername {<hostname> | <ipaddress>} -logname <logname>

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[-logname <logname>]

階層再配置ログ名を32文字以内で指定します。32文字を超えて指定した場合は、33文字以降は無視されます。

階層再配置ログ名に「LatestLog」という特殊な名前を指定すると、最も新しい日付に作成された階層再配置ログが削除されます。

記述例

最も新しく作成された階層再配置ログを削除します。

# raidinf delete relocationlog -servername 10.213.74.121 -logname LatestLog

階層再配置ログ名「160201-400001-RelocationLog」を指定して階層再配置ログを削除します。次の例では、SVP上で「160201-400001-RelocationLog」が削除されます。

# raidinf delete relocationlog -servername 10.213.74.121 -report 160201-400001-RelocationLog

(11) 階層再配置ログを一覧表示する(raidinf get relocationloginfo)

階層再配置ログを一覧表示します。

作成中の階層再配置ログは表示されません。

構文

raidinf get relocationloginfo -servername {<hostname> | <ipaddress>}

オプションとパラメータ

オプション

説明

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

記述例

階層再配置ログ名「160201-400001-RelocationLog」を指定して階層再配置ログを作成します。

# raidinf add relocationlog -servername 10.213.74.121 -report 160201-400001-RelocationLog
RelocationLogName                CreateTime
160201-400001-RelocationLog      2016/02/01-12:43:10

出力例の各項目について説明します。

  • RelocationLogName

    階層再配置ログ名が表示されます。

  • CreateTime

    階層再配置ログの作成時間が表示されます。

階層再配置ログの作成が完了したか一覧表示コマンドを使用して確認するスクリプト例を次に示します。このスクリプト例では、階層再配置ログの作成が正常に完了した場合、該当する階層再配置ログのダウンロードを実行します。

REM
REM Create Completed Relocation Log Script(CreateCompletedRelocationLog.bat)
REM
SET SERVER=<SVP のホスト名またはIP アドレス>
SET LOG_NAME=DailyRelocationLog

raidinf get relocationloginfo -servername %SERVER% | find "%LOG_NAME%" >NUL
if not ERRORLEVEL 1 raidinf download relocationlog -servername %SERVER% -targetfolder C:\tmp -logname "%LOG_NAME%"

(12) Storage Navigatorからraidinfコマンドでログアウトする(raidinf -logout)

構文

raidinf -logout -servername {<hostname> | <ipaddress>}

オプションとパラメータ

オプション

説明

-logout

Storage Navigatorからログアウトします。

-servername {<hostname> | <ipaddress>}

SVPのホスト名またはIPアドレスを指定します。

記述例

# raidinf -logout -servername svp.xxx.co.jp

(13) raidinfコマンドの構文を表示する(raidinf -h)

構文

raidinf -h

オプションとパラメータ

オプション

説明

-h

raidinfのヘルプを表示します。