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3.16.4 ホストモードとホストモードオプションの一覧

次に示すホストグループのモードとオプションが設定できます。

表3‒14 ホストモード一覧

ホストモード

どんな場合にこのホストモードを選択すればよいか

00 Standard

Red Hat LinuxやIRIXなどのサーバホストをホストグループに登録する場合

01(Deprecated)VMware

VMwareのサーバホストをホストグループに登録する場合※1

03 HP

HP-UXのサーバホストをホストグループに登録する場合

05 OpenVMS

OpenVMSのサーバホストをホストグループに登録する場合

07 Tru64

Tru64のサーバホストをホストグループに登録する場合

09 Solaris

Solarisのサーバホストをホストグループに登録する場合

0A NetWare

NetWareのサーバホストをホストグループに登録する場合

0C(Deprecated)Windows

Windowsのサーバホストをホストグループに登録する場合※2

0F AIX

AIXのサーバホストをホストグループに登録する場合

21 VMware Extension

VMwareのサーバホストをホストグループに登録する場合

VMware上の仮想ホストがRDM(Raw Device Mapping)方式でLDEV(ボリューム) を認識している場合は、仮想ホストのOSに対応したホストモードを設定してください。

2C Windows Extension

Windowsのサーバホストをホストグループに登録する場合

注※1

ホストモード01と21に機能的な差異はありません。ホストを新規に接続する場合、ホストモード21の設定を推奨します。

注※2

ホストモード0Cと2Cに機能的な差異はありません。ホストを新規に接続する場合、ホストモード2Cの設定を推奨します。

表3‒15 ホストモードオプション一覧

NO.

ホストモードオプション

どのような場合にオプションを選択する必要があるか

2

VERITAS Database Edition/Advanced Cluster

次の条件のどれかが満たされる場合

  • Windows Server Failover Clustering(WSFC)を使用する場合

  • Microsoft Failover Cluster(MSFC)を使用する場合

  • Symantec Cluster Server を使用する場合

    Symantec Cluster Server の 旧製品名は、Veritas Cluster Server(VCS)です。

  • 上記以外の構成で、Key登録の無いパスからのTest Unit Readyに対する応答をReservation ConflictからGood Statusに変更する場合

6

TPRLO

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[0C(Deprecated)Windows]または[2C Windows Extension]を使用する

  • Emulex社製のホストバスアダプタを使用する

  • ミニポートドライバを使用する

  • ホストバスアダプタのミニポートドライバにTPRLO=2が設定されている

7

Automatic recognition function of LUN

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[00 Standard]または[09 Solaris]を使用する

  • Sun StorEdge SAN Foundation Software Version 4.2以降を使用する

  • Sun純正HBA接続時にデバイスの増減を自動認識させる

12

No display for ghost LUN

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[03 HP]を使用する

  • HP-UXホストの接続時に未実装デバイス(パスが定義されていないデバイス)がデバイスファイルを作成するのを抑止したい

13

SIM report at link failure※1

ポート間のリンク障害の検出数が一定のしきい値を超えたとき、SIM(service information message)によってユーザに通知する場合

14

HP TruCluster with TrueCopy function

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[07 Tru64]を使用する

  • TruClusterを使用して、TrueCopyまたはUniversal Replicatorのプライマリプライマリボリューム とセカンダリボリュームのそれぞれにクラスタを設定する

15

HACMP

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[0F AIX]を使用する

  • HACMP5.1(5.1.0.4以降)、HACMP4.5(4.5.0.13以降)、またはHACMP5.2以降を使用する

22

Veritas Cluster Server

Veritas Cluster Serverを使用する場合

25

Support SPC-3 behavior on Persistent Reservation

次の条件のどれかが満たされる場合

  • Windows Server Failover Clustering(WSFC)を使用する場合

  • Microsoft Failover Cluster(MSFC)を使用する場合

  • Symantec Cluster Server を使用する場合。Symantec Cluster Server の旧製品名は、Veritas Cluster Server(VCS)です。

  • 上記以外の構成で、PERSISTENT RESERVE OUT(Service Action=REGISTER AND IGNORE EXISTING KEY)コマンドによって削除対象の登録済みキーがないときのステータス応答をReservation Conflict からGood Status に変更する場合

33

Set/Report Device Identifier enable

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[03 HP]または[05 OpenVMS2]を使用する

  • デバイスに対してニックネームをつける場合に、必要となるコマンドを有効にする

  • ホストから論理ボリュームを識別するためのID(UUID)を設定する

39

Change the nexus specified in the SCSI Target Reset

Target Resetを受領したときに次の範囲をホストグループごとに制御したい場合

  • ジョブをリセットする範囲

  • UA(Unit Attention)が設定される範囲

40

V-Vol expansion

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[0C(Deprecated)Windows]または[2C Windows Extension]を使用する

  • 仮想ボリュームの容量を拡張した後、拡張した仮想ボリュームの容量を自動的に認識させる

43

Queue Full Response

HP-UXホストとの接続時、ストレージシステム側のコマンドキューが満杯となったときに、ホスト側にBusyではなくQueue Fullを応答させたい場合

51

Round Trip Set Up Option※2、※3

ホストI/Oの応答時間を調節したい場合

例:TrueCopyペアの正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムとの距離が長く(100km程度)point-to-pointトポロジを使用する場合

54

(VAAI) Support Option for the EXTENDED COPY command

VMware ESX/ESXi4.1以降のVAAI(vStorage API for Array Integration)機能を利用する場合

63

(VAAI) Support Option for vStorage APIs based on T10 standards

VMware ESXi 5.0以降に接続し、T10対応のVAAI機能を利用する場合

このオプションとホストモードオプション54を組み合わせて使用してください。

68

Support Page Reclamation for Linux

Linuxのホストに接続している環境からPage Reclamation機能を利用する場合

71

Change the Unit Attention for Blocked Pool-VOLs

プールボリューム閉塞時のUA(Unit Attention)の応答をNOT READYからMEDIUM ERRORに変更する場合

73

Support Option for WS2012

Windows Server 2012(WS2012)のホストに接続している環境から、WS2012が提供するThin Provisioning機能を利用する場合

78

The non-preferred path option

次のすべての条件が満たされる場合

  • データセンタを接続した構成(Metro構成)でglobal-active deviceを使用している

  • 交替パスソフトウェアとしてHitachi Dynamic Link Managerを使用している

  • ホストグループがHitachi Dynamic Link Managerの非最適化パス上にある

  • Hitachi Dynamic Link Managerの非最適化パスでI/Oをさせずに、I/Oの応答の性能低下が回避できる

80

Multi Text OFF

MultiText機能をサポートしていないOSのホストとストレージシステムをiSCSIで接続する場合

例:MultiText機能未サポートOSのRHEL5.0のホストとストレージシステムを接続する場合

81

NOP-In Suppress Mode

iSCSIによって接続されている環境では、センスコマンド(Inquiry、Test unit ready、Mode senseなど)を実行してNOP-INを送信することによって、上位レイヤーのDelayed Ack機能の応答遅延を抑止します。しかし、NOP-INの送信が不要なホストとストレージシステムを接続する場合、このオプションを選択してください。

例:

  • Novell社のOpen Enterprise Serverとストレージシステムを接続する場合

  • emBoot社のwinBoot/iとストレージシステムを接続する場合

82

Discovery CHAP Mode

iSCSIによって接続されている環境で、ディスカバリログイン時にCHAP認証を行う場合

例:VMwareのホストとストレージシステムをiSCSIで接続している環境で、ディスカバリログイン時にCHAP認証を行う場合

83

Report iSCSI Full Portal List Mode

VMwareのホストとストレージシステムをiSCSIによって接続している環境で交替パスを構成し、[動的検出]タブに設定するディスカバリアドレス(IPアドレス)を1個にする場合

例:VMware3.5のホストとストレージシステムとの接続で交替パスを構成した場合、かつディスカバリログインされたポート以外でこのオプションが有効になっているポートからターゲット情報の応答を待つ場合

91

Disable I/O wait for OpenStack Option

OpenStack のI/O データパスとして利用されるホストグループ(ファイバチャネル接続時)またはiSCSI ターゲット(iSCSI 接続時)を手動設定で作成する場合

96

Change the nexus specified in the SCSI Logical Unit Reset

LU Reset を受領したときに次の範囲をホストグループごとに制御したい場合

  • ジョブをリセットする範囲

  • UA(Unit Attention)が設定される範囲

97

Proprietary ANCHOR command support

Hitachi NAS Platform に接続する場合

このホストモードオプションは設定しても無視されます。Hitachi NAS Platform接続する際のホストモードオプションとして設計されましたが、実装されていません。

102※4

(GAD) Standard Inquiry Expansion for HCS

以下のすべての条件を満たす場合に適用してください。

  • ホストのOSがWindowsまたはAIXでMPIO機能を使用している場合

  • GAD(global-active device)またはNDM(nondisruptive migration)を使用している場合

  • Device Managerエージェント、またはHost Data Collectorを使用している場合

105

Task Set Full response in the event of I/O overload

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの[0C(Deprecated)Windows]または[2C Windows Extension]を使用する場合

  • ストレージシステムがI/O過負荷のときに、ホスト側にTask Set Fullを応答させたい場合

110

ODX support for WS2012

Windows Server 2012(WS2012)のホストに接続している環境から、S2012が提供するOffload Data Transfer(ODX)機能を利用する場合

113 ※5

iSCSI CHAP Authentication Log

CHAP認証の認証結果を監査ログ(DKC)に出力したい場合

114 ※6

The automatic asynchronous reclamation on ESXi6.5 or later

VMware ESXi6.5以降に接続し、VMFS(Virtual Machine File System)上のファイル削除に伴い自動実行されるゼロデータページ破棄機能を使用する場合

122

Task Set Full response after reach QoS upper limit

Windows/Linux/VMWareホストに接続している環境で、QoSの上限値到達時に、ストレージシステム内部でI/Oを滞留させずに、ホストにTASK SET FULL応答を返したい場合

注意:Windows/Linux/VMWare以外のホストに対して設定すると、I/Oできなくなる可能性があります。

注※1

弊社から依頼があったときだけ設定してください。

注※2

16FC8パッケージだけで有効です。

注※3

正サイトおよび副サイト両方のストレージシステムのポートに、ホストモードオプション51を設定してください。

注※4

VSP E990には、このホストモードオプションが存在しません。VSP E990は、常に有効で動作します。

注※5

当ホストモードオプションはポート単位で有効になります。設定するポートのiSCSIターゲット00に対して、ホストモードオプションを設定してください。

注※6

ホストモードオプション63と組み合わせて使用してください。