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 システム管理者 クイックリファレンス


2.5.2 ストレージシステムのSSL通信

ストレージシステムでは、次の図に示す記号A~D の4 つの接続経路で、SSL通信を使用します。

SSL通信で使用する暗号プロトコルはTLSバージョン1.2です。
図2‒2 SSL通信の接続経路
[図データ]

各管理モデルで使用する接続経路と、各経路の通信用途を示します。

管理モデル

記号

接続経路

通信用途

Hitachi Storage Advisor Embeddedを利用する

A

管理PCとストレージシステム間

maintenance utility、Hitachi Storage Advisor Embedded、および内蔵CLI の操作と、REST API へのアクセス

Storage Navigatorを利用する

B

管理クライアントとSVP間

Storage Navigator の操作

C

SVPとストレージ間

SVP とストレージシステムの情報交換

D

管理クライアントとストレージシステム間

maintenance utility の操作

各管理モデルで使用する証明書、および証明書のアップロード先を示します。

管理モデル

記号

使用する証明書

証明書のアップロード先

Hitachi Storage Advisor Embeddedを利用する

A

Webサーバ接続用証明書※1

ストレージシステム

Storage Navigatorを利用する

B

管理クライアントとSVP間のSSL通信の署名付き証明書

SVP

C

SVP接続用証明書※1

ストレージシステムとSVP

Webサーバ接続用証明書※1

ストレージシステムとSVP

D

Webサーバ接続用証明書※1

ストレージシステム
※1: SVP接続用証明書とWebサーバ接続用証明書には同じ証明書を使用できます。
注意
記号Cの通信では、SVPは中間者攻撃を防ぐため、ストレージシステムとSVPの証明書を照合して接続の妥当性を検証します。記号Cでの証明書アップロードの注意事項を示します。正しく操作しなかった場合は、SVPが正常に動作しません。
  • ストレージシステムとSVPそれぞれに、同じ証明書をアップロードする必要があります。

  • 先にストレージシステムに証明書をアップロードしてから、SVPに証明書をアップロードする必要があります。

各管理モデルで使用する証明書用の暗号スイートを示します。

管理モデル

記号

接続経路

通信用途

Hitachi Storage Advisor Embeddedを利用する

A

Webサーバ接続用証明書

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA

どちらの通信を使用するかは「2.5.3 暗号化スイートの選択」で設定できます。

Storage Navigatorを利用する

B

管理クライアントとSVP間のSSL通信の署名付き証明書

TLS_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384

TLS_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA

TLS_PSK_WITH_AES_256_CBC_SHA

TLS_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA

TLS_PSK_WITH_AES_128_CBC_SHA

C

SVP接続用証明書

Webサーバ接続用証明書

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA

どちらの通信を使用するかは「2.5.3 暗号化スイートの選択」で設定できます。

D

管理クライアントとストレージシステム間

TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384

TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384

TLS_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256

TLS_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256