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 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.7.29 副サイトのストレージシステムから外部ストレージシステムへの物理パスの障害から回復する手順例(ペア状態がPAIRのときに障害が発生した場合)

ペア状態がPAIRのときに、正サイトのストレージシステムから外部ストレージシステムへの物理パスの障害によって、GADペアが中断状態またはQuorumディスク閉塞状態に変わった場合の回復手順を次に示します。

GADペアが中断状態に変わった場合は、プライマリボリュームのI/OモードがLocal、セカンダリボリュームのI/OモードがBlockに変わります。プライマリボリュームでI/Oを継続します。

GADペアがQuorumディスク閉塞状態に変わった場合は、プライマリボリュームのI/OモードはMirror(RL)のままですが、セカンダリボリュームのI/OモードがBlockに変わります。プライマリボリュームでサーバからのI/Oを継続します。

障害回復の概要

[図データ]

障害回復の流れ

  1. 外部ストレージシステムへのパスを回復します。

    1. 物理パスの再接続やSANの再設定によって、障害が発生した外部ストレージシステムへの物理パスを回復します。

      外部ストレージシステムへの物理パスが回復すると、外部パスも自動で回復します。

    2. 外部ストレージシステムが正常に接続されていることを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get path -path_grp 1 -IH1
      PHG GROUP STS CM IF MP# PORT   WWN                 PR LUN PHS  Serial# PRODUCT_ID LB PM
        1 1-2   NML E  D    0 CL5-C  50060e8007823521    1  0   NML  433333  VSP Gx00   N  M
    3. 副サイトのストレージシステムから外部ボリューム情報を取得し、QuorumディスクのLDEV IDを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get external_grp -external_grp_id 1-2 -IH1
      T GROUP  P_NO  LDEV#   STS         LOC_LBA        SIZE_LBA            Serial#
      E 1-2       0   9999   NML  0x000000000000  0x000003c00000             433333
    4. QuorumディスクのLDEV IDを指定し、副サイトのストレージシステムから外部ボリュームがQuorumディスクとして認識されていることを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x8888 -fx -IH1
      (略)
      QRDID : 0
      QRP_Serial# : 411111
      QRP_ID : M8
      (略)
  2. 中断状態のGADペアを再同期します。

    メモ

    Quorumディスク閉塞状態のGADペアは、手順1が完了したあとに、自動で二重化状態に変わります。

    1. プライマリボリュームのI/OモードがLocalであることを確認します。

      コマンド例:

      pairdisplay -g oraHA -fxce -IH0
      Group   PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#,   LDEV#.P/S,  Status,
      Fence,   %,P-LDEV# M CTG JID AP EM       E-Seq# E-LDEV# R/W
      oraHA   dev1(L)     (CL1-A-0, 0,   0)411111  2222. P-VOL PSUE 
      NEVER ,  100  4444 -   -   0  -  -            -       - L/L
      oraHA   dev1(R)     (CL1-C-0, 0,   0)422222  4444. S-VOL PSUE 
      NEVER ,  100  2222 -   -   0  -  -            -       - B/B
    2. 正サイトのストレージシステムで、ペアを再同期します。

      コマンド例:pairresync -g oraHA -IH0

    3. GADペアのプライマリボリュームとセカンダリボリュームのペア状態が、両方ともPAIR(Mirror(RL))に変わったことを確認します。

      コマンド例:

      pairdisplay -g oraHA -fxce -IH0
      Group   PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#,   LDEV#.P/S,  Status,
      Fence,   %,P-LDEV# M CTG JID AP EM       E-Seq# E-LDEV# R/W
      oraHA   dev1(L)     (CL1-A-0, 0,   0)411111  2222. P-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  4444 -   -   0  -  -            -       - L/M
      oraHA   dev1(R)     (CL1-C-0, 0,   0)422222  4444. S-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  2222 -   -   0  -  -            -       - L/M
      pairdisplay -g oraHA -fxce -IH1
      Group   PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#,   LDEV#.P/S,  Status,
      Fence,   %,P-LDEV# M CTG JID AP EM       E-Seq# E-LDEV# R/W
      oraHA   dev1(L)     (CL1-C-0, 0,   0)422222  4444. S-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  2222 -   -   0  -  -            -       - L/M
      oraHA   dev1(R)     (CL1-A-0, 0,   0)411111  2222. P-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  4444 -   -   0  -  -            -       - L/M
  3. 交替パスソフトウェアを使用して、セカンダリボリュームへのI/Oを再開します。

    自動でサーバからのI/Oが再開されていることもあります。