Hitachi

 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.7.15 プライマリボリュームをプール満杯障害から回復する手順例(ペア状態がPAIRのときに障害が発生した場合)

ペア状態がPAIRのときに、プライマリボリュームのプール満杯によって発生した障害から回復する手順を次に示します。

障害回復の概要

[図データ]

障害回復の流れ

  1. プール満杯を検出したプールの空き容量を増やします。

    プールの空き容量を増やす手順の詳細については、システム構築ガイドを参照してください。

  2. Quorumディスクの状態を確認し、閉塞している場合は回復します。Quorumディスクにボリュームを設定しない場合、Quorumディスクの回復手順は不要です。

  3. GADペアを再同期します。

    1. セカンダリボリュームのI/OモードがLocalであることを確認します。

      コマンド例:

      pairdisplay -g oraHA -fxce -IH1
      Group   PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#,   LDEV#.P/S,  Status,
      Fence,   %,P-LDEV# M CTG JID AP EM       E-Seq# E-LDEV# R/W
      oraHA   dev1(L)     (CL1-C-0, 0,   0)422222  4444. S-VOL SSWS 
      NEVER ,  100  2222 -   -   0  -  -            -       - L/L
      oraHA   dev1(R)     (CL1-A-0, 0,   0)411111  2222. P-VOL PSUE 
      NEVER ,  100  4444 -   -   0  -  -            -       - B/B
    2. 副サイトのストレージシステムで、ペアを再同期します。

      コマンド例:pairresync -g oraHA -swaps -IH1

      正サイトのストレージシステムのボリュームがセカンダリボリューム、副サイトのストレージシステムのボリュームがプライマリボリュームに変わります。

    3. GADペアのプライマリボリュームとセカンダリボリュームのペア状態が、両方ともPAIR(Mirror(RL))に変わったことを確認します。

      コマンド例:

      pairdisplay -g oraHA -fxce -IH0
      Group   PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#,   LDEV#.P/S,  Status,
      Fence,   %,P-LDEV# M CTG JID AP EM       E-Seq# E-LDEV# R/W
      oraHA   dev1(L)     (CL1-A-0, 0,   0)411111  2222. S-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  4444 -   -   0  -  -            -       - L/M
      oraHA   dev1(R)     (CL1-C-0, 0,   0)422222  4444. P-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  2222 -   -   0  -  -            -       - L/M
      pairdisplay -g oraHA -fxce -IH1
      Group   PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#,   LDEV#.P/S,  Status,
      Fence,   %,P-LDEV# M CTG JID AP EM       E-Seq# E-LDEV# R/W
      oraHA   dev1(L)     (CL1-C-0, 0,   0)422222  4444. P-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  2222 -   -   0  -  -            -       - L/M
      oraHA   dev1(R)     (CL1-A-0, 0,   0)411111  2222. S-VOL PAIR 
      NEVER ,  100  4444 -   -   0  -  -            -       - L/M
  4. 交替パスソフトウェアを使用して、セカンダリボリューム(障害発生前のプライマリボリューム)へのI/Oを再開します。

    自動でサーバからのI/Oが再開されていることもあります。

  5. 必要に応じて、プライマリボリュームとセカンダリボリュームを入れ替えます。