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 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.1.19 QuorumディスクとサーバI/O

QuorumディスクQuorumディスクは、パスやストレージシステムに障害が発生したときに、どちらのストレージシステムでサーバからのI/Oを継続するのかを決定するボリュームです。Quorumディスクには外部ストレージシステムのボリュームを使用しますが、Universal Volume Managerがサポートしているサーバであれば、サーバのディスクをQuorumディスクとして使用できます。

ストレージシステム間のパスを使用して正サイトと副サイトのストレージシステム間で通信できなくなった場合、各ストレージシステムは次のように動作します。

[図データ]
  1. 通信できなくなったストレージシステム(A)が、通信できない状態であることをQuorumディスクに書き込みます。

  2. Quorumディスクに通信できない状態であることを書き込まれたことを、もう一方のストレージシステム(B)が検出すると、ストレージシステム(B)はI/Oの受付を停止します。

  3. ストレージシステム(B)が、I/Oを受け付けない状態であることをQuorumディスクに書き込みます。

  4. ストレージシステム(A)は、ストレージシステム(B)がI/Oを受け付けない状態であることを検出すると、GADペアを中断してI/Oを継続します。

ストレージシステム(A)が、通信できない状態であることをQuorumディスクに書き込んでから5秒以内に、ストレージシステム(B)がI/Oを受け付けない状態であることをQuorumディスクから検出しなかったときは、ストレージシステム(A)が、GADペアを中断してI/Oを継続します。

なお、両方のストレージシステムが通信できない状態であることを、同時にQuorumディスクに書き込んだ場合は、ストレージシステムのシリアル番号の小さい方を、通信できない状態であることを書き込んだストレージシステムとして見なします。

また、外部ストレージシステムのボリュームの用意が不要なQuorum ディスクにボリュームを設定しない構成が作成できます。詳細は「1.1.20 Quorumディスクにボリュームを設定しない構成」を参照してください。