2.10.9 3つのUniversal Replicatorサイトを組み合わせた3DCマルチターゲット構成でデルタリシンクを実行するときの注意点
- メモ
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3つのUniversal Replicatorサイトを組み合わせた3DCマルチターゲット構成では、RAID Managerからだけ、デルタリシンクを実行できます。Storage Navigatorからはデルタリシンクを実行できません。
デルタリシンクが正常に終了するためには、次の条件を満たしている必要があります。デルタリシンクの対象となるUniversal Replicatorペアが条件を満たしていても、ジャーナル内に条件を満たさないUniversal Replicatorペアがあった場合はエラーまたは障害サスペンドが発生するため、注意してください。
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デルタリシンク処理の指定をする副サイトに、同じジャーナル内にデルタリシンク用Universal Replicatorペアと異なるミラーIDを持ったUniversal Replicatorペアがあること(「(2) 3つのUniversal Replicatorサイトによるデルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成」の例ではミラーIDがPのペアおよびミラーIDがMのペアが該当します)。
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デルタリシンク用Universal Replicatorペアの副サイトに、同じジャーナル内にデルタリシンク用Universal Replicatorペアと異なるミラーIDを持ったUniversal Replicatorペアがあること(「(2) 3つのUniversal Replicatorサイトによるデルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成」の例ではミラーIDがPのペアおよびミラーIDがNのペアが該当します)。
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2つのペアのうち、デルタリシンク用Universal Replicatorペア(ミラーIDがPのペア)の状態がHOLD、正サイトと副サイトを結ぶUniversal Replicatorペア(ミラーIDがMのペア)の状態がSSWSであること。
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2つのペアのうち、デルタリシンク用Universal Replicatorペア(ミラーIDがPのペア)の状態がHOLD、正サイトと副サイトを結ぶUniversal Replicatorペア(ミラーIDがNのペア)の状態がPAIR、PSUS、またはPSUEであること。
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2つの副サイトにあるセカンダリボリュームを更新するためのすべての差分データが、2つの副サイトのうちどちらか一方のサイトのリストアジャーナルに格納されていること。
- メモ
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この条件が満たされなかった場合は、デルタリシンクが異常終了します。[ミラーオプション編集]画面の[デルタリシンク失敗]で[全てコピー]を選択していても無効になり、何も処理されないでペアの状態がHLDEとなります。デルタリシンクのオプション指定については、「(1) [ミラーオプション編集]画面」を参照してください。
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デルタリシンク用Universal Replicatorペアのパスが有効であること。
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3つのサイトすべてで、2つのミラーIDにリモートコマンドデバイスが割り当てられていること(RAID Managerのコマンドraidcom get journal -key optで確認できます)。
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2 つのペアのうち、デルタリシンク用Universal Replicatorペア(ミラーID がP のペア)の容量が一致すること。
上記の条件が1つでも満たされていない場合は、原則としてエラーまたは障害サスペンドが発生し、デルタリシンクは失敗します。
上記の条件を満たさずに失敗した場合は、次の内容を確認してください。次のような場合は、デルタリシンクに必要なジャーナルデータがないため、デルタリシンクは実行されません。
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正サイトと切り替え先の副サイトの間のUniversal Replicatorペアを分割した後、切り替え先の副サイトでボリュームを更新した結果、切り替え先ではない副サイトにあるデルタリシンク用Universal Replicatorペアのリストアジャーナルボリュームのジャーナルデータが、ボリューム容量の70%を超えた場合
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デルタリシンク用Universal Replicatorペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、Universal Replicatorペアに対するデルタリシンク操作は容量不一致で失敗します。容量拡張をして、容量を一致させてからこの操作を実施してください。
なお、デルタリシンクを実行後、デルタリシンクの実行を指示したデルタリシンク用Universal Replicatorペアの状態が変わらない場合、ここで説明しているデルタリシンクの実行条件が満たされていないおそれがあります。その場合は、Universal Replicatorペア、およびデルタリシンク用Universal Replicatorペアの状態を見直し、デルタリシンクの実行条件を満たしているかどうかを確認してください。デルタリシンクの実行条件を満たしていることを確認してから、再度デルタリシンクを実行してください。
- メモ
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デルタリシンク用Universal ReplicatorペアがHLDE状態になった場合は、再同期によってHOLD状態に戻すことはできません。このため、デルタリシンク用Universal Replicatorペアを削除して、Universal Replicatorペアを再度作成してください。Universal Replicatorペア作成が完了後、ミラーIDにリモートコマンドデバイスの割り当てを行ってください。
- メモ
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デルタリシンクを実行した直後に、デルタリシンクを指示したペアで障害サスペンドが発生した場合は、該当するペアの状態を確認し、次の操作を実施してください。
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Universal Replicatorペアのプライマリボリュームの場合、障害サスペンドしているUniversal Replicatorペアを再同期してください。
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Universal Replicatorペアのセカンダリボリュームの場合、障害サスペンドしているUniversal Replicatorペアを削除して、Universal Replicatorペアを再度作成してください。Universal Replicatorペア作成が完了後、ミラーIDにリモートコマンドデバイスの割り当てを行ってください。
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