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 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.8.5 差分データの管理

プライマリボリュームとセカンダリボリュームが同期していないデータは、プライマリボリュームとセカンダリボリュームの双方でトラックビットマップとして記憶します。ペアを再同期させる場合、正サイトのストレージシステムはプライマリボリュームとセカンダリボリュームのビットマップをマージして、同期していないデータをコピーします。なお、ビットマップエリア数は、ストレージシステムで作成できる最大ペア数に影響します。

ボリュームの容量が4,194,304MB(8,589,934,592block)より大きいDP-VOLを使用してUniversal Replicatorペアを作成した場合、Universal Replicatorペアのボリュームが関連づけられているプールで差分データが管理されます。この場合、ボリュームの容量4,123,168,604,160バイトごとに、プログラムプロダクトの構成に応じた差分管理データ用のプール容量(最大4ページ)が必要です。

メモ

プールで管理されている差分データ(ページ)は、次の手順で解放します。

  1. ページを解放したい仮想ボリュームを使用しているすべてのペアを削除します。

  2. システムオプションモード755をOFFにします。

    システムオプションモード755をOFFにすると、ゼロデータページを破棄できるようになります。

  3. 閉塞しているプールを回復します。

  4. 仮想ボリュームのページを解放します。

    Storage Navigatorでは[ゼロデータページ破棄]画面を、RAID Managerではraidcom modify ldevコマンドを使用します。

ページの解放には時間がかかることがあります。また、4,194,304MBより大きいボリュームのペア作成をサポートしていないマイクロコードバージョンへダウングレードするときにも、ページの解放が必要です。

なお、ボリュームの容量が4,194,304MB(8,589,934,592block)より大きいDP-VOLを使用してUniversal Replicatorペアを作成したあとで、プールの容量不足によってプールで差分データを管理できないことがあります。この場合、Universal Replicatorペアを再同期するときには、プライマリボリュームのすべてのデータがトラック単位でセカンダリボリュームにコピーされます。