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 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


1.5.7 TrueCopyの差分データの管理

差分データはトラック単位のビットマップで管理されます。ペア分割中に書き込み命令を受領したトラックが差分ビットマップとして管理されます。

RAID Managerを使用する場合、差分データの管理単位としてはトラックまたはシリンダを指定できますが、VSP G150, G350, G370, G700, G900、VSP F350, F370, F700, F900およびVSP E990はトラックだけをサポートしているため、どちらを指定しても、あるいは何も指定しなくても、管理単位にはトラックが適用されます。

ボリュームの容量が4,194,304MB(8,589,934,592block)より大きいDP-VOLを使用してTrueCopyペアを作成した場合、TrueCopyペアのボリュームが関連づけられているプールで差分データが管理されます。この場合、ボリュームの容量4,123,168,604,160バイトごとに、プログラムプロダクトの構成に応じた差分管理データ用のプール容量(最大4ページ)が必要です。

メモ

プールで管理されている差分データ(ページ)は、次の手順で解放します。

  1. ページを解放したい仮想ボリュームを使用しているすべてのペアを削除します。

  2. システムオプションモード755をOFFにします。

    システムオプションモード755をOFFにすると、ゼロデータページを破棄できるようになります。

  3. 閉塞しているプールを回復します。

  4. 仮想ボリュームのページを解放します。

    Storage Navigatorでは[ゼロデータページ破棄]画面を、RAID Managerではraidcom modify ldevコマンドを使用します。

ページの解放には時間が掛かることがあります。また、4,194,304MBより大きいDP-VOLTrueCopyペア作成をサポートしていないファームウェアバージョンへダウングレードするときにも、ページの解放が必要です。

なお、ボリュームの容量が4,194,304MB(8,589,934,592block)より大きいDP-VOLを使用してTrueCopyペアを作成したあとで、プールの容量不足によってプールで差分データを管理できないことがあります。この場合、TrueCopyペアを再同期するときには、プライマリボリュームのすべてのデータがトラック単位でセカンダリボリュームにコピーされます。