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 ローカルレプリケーション クイックリファレンス 


2.6.1 作成できるThin Imageペア数の計算方法

プライマリボリュームに対して1つ目のThin Imageペアを作成する場合、ストレージシステム内に作成できるThin Imageペア数は、ペアテーブル数、スナップショット管理可能推量、およびキャッシュ管理デバイス数によって決まります。これらの数字を使って、作成できるThin Imageペア数を計算します。計算結果を比較して最も小さい値が、そのストレージシステムで作成できるThin Imageペアの最大値です。

すでにペアを作成しているプライマリボリュームにセカンダリボリュームを追加してThin Imageペアを作成する場合は、スナップショット管理可能推量およびキャッシュ管理デバイス数の計算は不要です。ペアテーブル数に基づいて作成可能なThin Imageペアの数を計算してください。

プライマリボリュームが複数ある場合は、各プライマリボリュームでの計算結果を合計したものが、ストレージシステム内に作成できるThin Imageペア数です。

〈この項の構成〉

(1) ペアテーブル数に基づいてThin Imageペア数を計算する

ペアテーブルとは、Thin Imageペアを管理するための制御情報を格納するテーブルです。Thin Imageペアを1つ作成するために、それぞれ1枚のペアテーブルが必要になります。

1つのストレージシステムで使用できる最大ペアテーブルは、次のとおりです。
  • VSP G130:131,072

  • VSP G150VSP G350、およびVSP F350:262,144

  • VSP G370およびVSP F370:524,288

  • VSP G700およびVSP F700:786,432

  • VSP G900およびVSP F900:1,048,575

作成できるThin Imageペア数は、次の計算式で計算します。

作成できるペア数 =(ストレージシステムごとの最大ペアテーブル) -(作成済みのThin Imageペア数)

作成済みのペア数はStorage Navigatorでは、[ローカルレプリケーション]画面で確認できます。RAID Managerでは、raidcom get snapshotコマンドでスナップショットグループの一覧を表示してペア数をカウントします。

(2) スナップショット管理可能推量に基づいてThin Imageペア数を計算する

作成できるペア数 = [スナップショット管理可能推量]の値 ÷ プライマリボリューム当たりのスナップショット管理容量

プライマリボリューム当たりのスナップショット管理容量 = (作成予定のThin Imageペアのプライマリボリューム容量[TB] ÷ 2.6[TB]) × 3,024[GB] + (168GB×2(シェアドメモリ消費量))

スナップショット管理可能推量はStorage Navigatorでは、[ローカルレプリケーション]画面で確認できます。

(3) キャッシュ管理デバイス数に基づいてThin Imageペア数を計算する

作成できるペア数 = キャッシュ管理デバイス数 ÷ (↑作成予定のThin Imageペアのプライマリボリューム容量[TB] ÷ 2.6[TB]↑)

↑↑で値が囲まれている場合は、その値の小数点以下を切り上げてください。

キャッシュ管理デバイス数はStorage Navigatorでは、[管理リソース使用状況参照]画面で確認できます。