2.5.21 階層再配置ログファイルのテーブル項目
階層再配置が実行されるたびに、プールの情報と仮想ボリュームの情報が、階層再配置ログとして出力されます。なお、最新の階層再配置の結果が階層再配置ログに反映されるまでには、約30分かかることがあります。
次の表に、階層再配置ログに出力される項目の内容、およびプールごと、仮想ボリュームごとの情報出力の有無を示します。
項目 |
プールごとの情報出力 |
仮想ボリュームごとの情報出力 |
分類 |
内容 |
---|---|---|---|---|
Cycle ID |
○ |
○ |
共通 |
プールごとのログ、または仮想ボリュームごとのログに設定された共通の番号です。 階層再配置の周期ごと、またはプールごとにユニークな番号が設定されます。 |
Log Format Version |
○ |
○ |
共通 |
階層再配置ログファイルのフォーマットのバージョン番号です。 |
DKC Serial Number |
○ |
○ |
共通 |
ストレージシステムのシリアル番号です。 |
Log Type |
○ |
○ |
共通 |
ログの種類です。表示される文字を次に示します。 Pool:プールごとのログです。 V-VOL:仮想ボリュームごとのログです。 |
LDEV ID |
× |
○ |
共通 |
ログを出力した仮想ボリュームのLDEV番号です。 |
Pool ID |
○ |
○ |
共通 |
ログを出力したプールのプールIDです。 |
Num of V-VOLs |
○ |
× |
共通 |
階層再配置を実行した仮想ボリューム数です。 |
Tiering Policy |
× |
○ |
階層再配置結果 |
階層割り当てポリシーの値です。[All(0)]から[Level31(31)]までで設定されている値が表示されます。 なお、[Level6(6)]から[Level31(31)]までは、階層割り当てポリシーの名称が変更できます。これらの名称が変更されている場合、変更後の名称が表示されます。 |
Tier1 Total |
○ |
× |
容量情報 |
階層1の総ページ数です。 |
Tier2 Total |
○ |
× |
容量情報 |
階層2の総ページ数です。 |
Tier3 Total |
○ |
× |
容量情報 |
階層3の総ページ数です。 |
Tier1 used |
○ |
○ |
容量情報 |
階層再配置を開始した時点で、階層1に割り当てられているページ数です。 |
Tier2 used |
○ |
○ |
容量情報 |
階層再配置を開始した時点で、階層2に割り当てられているページ数です。 |
Tier3 used |
○ |
○ |
容量情報 |
階層再配置を開始した時点で、階層3に割り当てられているページ数です。 |
Start Relocation Date |
○ |
○※1 |
共通 |
階層再配置の開始日です。 |
Start Relocation Time |
○ |
○※1 |
共通 |
階層再配置の開始時刻です。 |
End Relocation Date |
○ |
○※1 |
共通 |
階層再配置の終了日です。 |
End Relocation Time |
○ |
○※1 |
共通 |
階層再配置の終了時刻です。 |
Result Status |
○ |
○※1 |
階層再配置結果 |
次の階層再配置の実行結果が表示されます。 Normal End:階層再配置、および各階層の最適化は正常に終了しました。 Normal End (Optimization remains):階層再配置は完了し、各階層の最適化の実行中に中断されました。※2 Suspend:階層再配置は中断されました。 |
Detail Status |
○ |
○※1 |
階層再配置結果 |
Result Statusが「Suspend」の場合、階層再配置が中断した要因として次のどれかが表示されます。 Monitor discarded:モニタリング情報の破棄によって中断されました。 End of cycle:階層再配置が周期内に完了しないため中断されました。 Requested by user:ユーザ指示によって中断されました。※3 Threshold exceeded:階層再配置がしきい値近辺に到達したため中断されました(この要因は、プールの枯渇しきい値の近辺に到達した際に出力されます)。 FMC threshold exceeded:プール内の容量拡張設定が有効なパリティグループの容量の使用量が満杯近辺に到達したため、階層再配置が中断されました。 Cache blocked:キャッシュが閉塞したため中断されました。 Volume blocked:LDEV(プールボリュームまたは仮想ボリューム)が閉塞したため中断されました。 The tier management changed (Auto/Manual):実行モードが[自動]から[手動]、または[手動]から[自動]に切り替えられたため中断されました。 Other reasons:上記以外の要因によって中断されました。階層再配置が中断される例を次に示します。
|
Completed Rate (%) |
○ |
○ |
階層再配置結果 |
階層再配置の完了時点または中断時点での進捗率です。 |
Remediation Rate (%) |
○ |
○ |
階層再配置結果 |
再配置完了時点、または中断時点でのIOPHの改善率です。 改善率とは、階層再配置の実行前後でページのIOPH(1時間当たりのI/O数)が増加した割合です。改善率は、次の式で算出されます。 改善率=((プロモーションが完了したページのIOPHの合計)/(プロモーション対象のページのIOPHの合計))×100 プロモーションとは、下位の階層から上位の階層にページを移動することです。 |
Planned Tier1->Tier2 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層1から階層2に移動が計画されたページ数です。 |
Planned Tier1->Tier3 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層1から階層3に移動が計画されたページ数です。 |
Planned Tier2->Tier1 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層2から階層1に移動が計画されたページ数です。 |
Planned Tier2->Tier3 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層2から階層3に移動が計画されたページ数です。 |
Planned Tier3->Tier1 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層3から階層1に移動が計画されたページ数です。 |
Planned Tier3->Tier2 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層3から階層2に移動が計画されたページ数です。 |
Moved Tier1->Tier2 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層1から階層2に実際に移動されたページ数です。 |
Moved Tier1->Tier3 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層1から階層3に実際に移動されたページ数です。 |
Moved Tier2->Tier1 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層2から階層1に実際に移動されたページ数です。 |
Moved Tier2->Tier3 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層2から階層3に実際に移動されたページ数です。 |
Moved Tier3->Tier1 |
○ |
○ |
階層再配置結果 |
階層3から階層1に実際に移動されたページ数です。 |
Moved Tier3->Tier2 |
○ |
○ |
階層再配置 |
階層3から階層2に実際に移動されたページ数です。 |
IOPH |
○ |
○ |
モニタ結果 |
プール全体、または仮想ボリュームに対するIOPHです。 |
IOPH Tier1 (%) |
○ |
○ |
モニタ結果 |
階層1へのIOPHの割合です。 |
IOPH Tier2 (%) |
○ |
○ |
モニタ結果 |
階層2へのIOPHの割合です。 |
IOPH Tier3 (%) |
○ |
○ |
モニタ結果 |
階層3へのIOPHの割合です。 |
Performance Util Tier1 (%) |
○ |
× |
モニタ結果 |
階層1の性能稼働率です。性能稼働率とは、階層1の性能上限値(性能ポテンシャル)に対するI/O数の割合です。 |
Performance Util Tier2 (%) |
○ |
× |
モニタ結果 |
階層2の性能稼働率です。性能稼働率とは、階層2の性能上限値(性能ポテンシャル)に対するI/O数の割合です。 |
Performance Util Tier3 (%) |
○ |
× |
モニタ結果 |
階層3の性能稼働率です。性能稼働率とは、階層3の性能上限値(性能ポテンシャル)に対するI/O数の割合です。 |
Tier1 Low Range |
× |
○ |
モニタ結果 |
階層1の階層範囲での下限値です。 |
Tier2 High Range |
× |
○ |
モニタ結果 |
階層2の階層範囲での上限値です。 |
Tier2 Low Range |
× |
○ |
モニタ結果 |
階層2の階層範囲での下限値です。 |
Tier3 High Range |
× |
○ |
モニタ結果 |
階層3の階層範囲での上限値です。 |
Reclaim Zero Page Num |
○ |
○ |
階層再配置 |
ゼロデータページ破棄を実施したページ数です。 |
Non Compliant Tiering Policy Number |
○ |
× |
モニタ結果 |
階層割り当てポリシーの設定値が実際の階層構成と合わないため、階層割り当てポリシーの設定値どおりに階層再配置ができない階層割り当てポリシーの番号です。 |
Realtime Moved Tier2->Tier1 (Unplanned) |
○ |
○ |
階層再配置 |
Dynamic Tieringの階層再配置の実行中に、active flashによって階層2から階層1に移動されたページ数です(ただし、Dynamic Tieringによって階層2から階層1に移動が計画されていなかったページ)。 |
Realtime Moved Tier3->Tier1 (Unplanned) |
○ |
○ |
階層再配置 |
Dynamic Tieringの階層再配置の実行中に、active flashによって階層3から階層1に移動されたページ数です(ただし、Dynamic Tieringによって階層3から階層1に移動が計画されていなかったページ)。 |
Realtime Moved Tier2->Tier1 (Planned) |
○ |
○ |
階層再配置 |
Dynamic Tieringの階層再配置の実行中に、active flashによって階層2から階層1に移動されたページ数です(Dynamic Tieringによって階層2から階層1に移動が計画されていたページ)。 |
Realtime Moved Tier3->Tier1 (Planned) |
○ |
○ |
階層再配置 |
Dynamic Tieringの階層再配置の実行中に、active flashによって階層3から階層1に移動されたページ数です(Dynamic Tieringによって階層3から階層1に移動が計画されていたページ)。 |
Realtime Moved Tier1->Tier2 |
○ |
○ |
階層再配置 |
Dynamic Tieringの階層再配置の実行中に、active flashによって階層1から階層2に移動されたページ数です。 |
Realtime Moved Tier1->Tier3 |
○ |
○ |
階層再配置 |
Dynamic Tieringの階層再配置の実行中に、active flashによって階層1から階層3に移動されたページ数です。 |
Realtime Moved Tier2->Tier1 (Non Compliant) |
○ |
○ |
階層再配置 |
active flashによって階層2から階層1に移動されたページのうち、Dynamic Tieringのページ移動計画に従わない移動が実行されたページ数です。 |
Realtime Moved Tier3->Tier1 (Non Compliant) |
○ |
○ |
階層再配置 |
active flashによって階層3から階層1に移動されたページのうち、Dynamic Tieringのページ移動計画に従わない移動が実行されたページ数です。 |
Realtime Moved Tier1->Tier2 (Non Compliant) |
○ |
○ |
階層再配置 |
active flashによって階層1から階層2に移動されたページのうち、Dynamic Tieringのページ移動計画に従わない移動が実行されたページ数です。 |
Realtime Moved Tier1->Tier3 (Non Compliant) |
○ |
○ |
階層再配置 |
active flashによって階層1から階層3に移動されたページのうち、Dynamic Tieringのページ移動計画に従わない移動が実行されたページ数です。 |
- (凡例)
-
○:ログを出力する。
×:ログを出力しない。
- 注※1
-
Log Format Versionが2(lfv 2)以降の場合、情報が表示されます。ログファイルがlfv 1の場合、「-」が表示されます。
- 注※2
-
Log Format Versionが5(lfv 5)以降の場合、情報が表示されます。
- 注※3
-
プールボリュームを削除したときに有効なモニタリング情報が破棄されるため、階層再配置は中断されます。プールボリューム削除完了後に計算(階層判定)を再実施して完了したあと、モニタリング情報は有効になります。