3.1.8 合計効果について
ストレージシステム内のシステムデータ(容量削減機能のメタデータやガベージデータ、Thin Image機能のメタデータ)を除く、データ削減効果(容量削減機能の効果および容量拡張機能の効果)、Dynamic Provisioning効果、スナップショット効果の合計の効果を確認したい場合、合計効果を参照します。合計効果と各要素の効果の関係を次に示します。
例1:容量削減機能の重複排除機能と容量拡張機能を適用する場合
容量削減機能の重複排除機能と容量拡張機能を適用する場合について、次の図に示します。なお、画面に表示される項目は、括弧で囲まれています(例:[データボリューム使用量])
- 注
-
[ ]で囲まれている項目:画面に表示される項目
※が付与された項目:RAID Managerによって表示できる項目
- 注
-
[ ]で囲まれている項目:画面に表示される項目
※が付与された項目:RAID Managerによって表示できる項目
- 注
-
[ ]で囲まれている項目:画面に表示される項目
※が付与された項目:RAID Managerによって表示できる項目
例2:容量削減機能の重複排除機能と圧縮機能を適用する場合
容量削減機能の重複排除機能と圧縮機能を適用する場合について、次の図に示します。なお、画面に表示される項目は、括弧で囲まれています(例:[データボリューム使用量])
- 注
-
[ ]で囲まれている項目:画面に表示される項目
※が付与された項目:RAID Managerによって表示できる項目
- 注
-
[ ]で囲まれている項目:画面に表示される項目
※が付与された項目:RAID Managerによって表示できる項目
- メモ
-
合計効果および各要素の効果には、次のボリュームの合計容量および使用容量は含まれません。
- ジャーナルボリューム
- データダイレクトマップ
- コマンドデバイス
- 重複排除用システムデータボリューム(フィンガープリント)
- 重複排除用システムデータボリューム(データストア)
- Thin Imageのセカンダリボリューム
- Quorumディスク
- リモートコマンドデバイス
システム単位の合計効果および各要素の効果の表示
システム単位の容量削減効果を表示するためのRAID Managerコマンドを次に示します。
RAID Managerコマンドの項目 |
図中の項目名 |
|
---|---|---|
コマンド名 |
項目名 |
|
raidcom get system –key efficiency |
TOTAL_EFF_R |
[合計効果率] |
TLS_R |
[データ削減率] |
|
PLS_R |
[ソフトウェア削減率] |
|
PLS_CMP_R |
[ソフトウェア圧縮率] |
|
PLS_DDP_R |
[ソフトウェア重複排除率] |
|
PLS_RECLAIM_R |
[ソフトウェアパタン排除率] |
|
FMD_SAVING_R |
[FMD削減率] |
|
FMD_CMP_R |
[FMD圧縮率] |
|
FMD_RECLAIM_R |
[FMDパタン排除率] |
|
SNAPSHOT_EFF_R |
[スナップショット効果率] |
|
PROVISIONING_EFF(%) |
[プロビジョニング効果(%)] |
プール単位の合計効果および各要素の効果の表示
プール単位の容量削減効果を表示するためのRAID Managerコマンドを次に示します。
RAID Managerコマンドの項目 |
図中の項目名 |
|
---|---|---|
コマンド名 |
項目名 |
|
raidcom get pool –key efficiency |
TOTAL_EFF_R |
[合計効果率] |
TLS_R |
[データ削減率] |
|
PLS_R |
[ソフトウェア削減率] |
|
PLS_CMP_R |
[ソフトウェア圧縮率] |
|
PLS_DDP_R |
[ソフトウェア重複排除率] |
|
PLS_RECLAIM_R |
[ソフトウェアパタン排除率] |
|
FMD_SAVING_R |
[FMD削減率] |
|
FMD_CMP_R |
[FMD圧縮率] |
|
FMD_RECLAIM_R |
[FMDパタン排除率] |
|
SNAPSHOT_EFF_R |
[スナップショット効果率] |
|
PROVISIONING_EFF(%) |
[プロビジョニング効果(%)] |
- メモ
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各削減効果の比率が表示可能な最大値を超えても、表示可能な最大値が表示されます。Storage Navigatorの表示可能な最大値は「99999999999999.99」です。RAID Managerの表示可能な最大値は「92233720368547758.07」です。
最大値が表示されるケースの例を次に示します。
例)プール作成および仮想ボリューム作成後、データ書き込み前の状態の合計効果率
Storage Navigator:「99999999999999.99」
RAID Manager:「92233720368547758.07」
障害時の注意事項
プール閉塞時には、プール閉塞前の値が表示されますが、プール回復後には値が更新されます。
構成変更時の注意事項
次の操作を行った場合、合計効果および各要素の値が低く表示されることがあります。
- LDEV作成・容量拡張
- 重複データ初期化
- ゼロデータページ破棄
- LDEV削除・フォーマット
- Thin ImageのSnapshot作成
- Thin Imageのセカンダリボリューム削除
その他の注意事項
- 合計効果および各要素の値はI/O負荷や構成変更により変化します。より正確な合計効果および各要素の値を知りたい場合は構成変更時の注意事項にあるような変更の直後を避け、I/O負荷が少ない時間帯に合計効果および各要素の値を確認することを推奨します。
- DP-VOLのボリューム全体に書き込みを行ったケース では、合計効果が1を下回る場合があります。
- 合計効果および各要素の値の集計には最大90分程度かかります。
- 容量拡張設定が有効なパリティグループが含まれるプールにおいて、プール使用率が1%未満の場合はデータ削減効果が正しく表示されない場合があります。
-
容量拡張設定が有効なパリティグループに属するプールボリュームの合計容量が、そのパリティグループの合計容量以下の場合、FMD上では、データは常に圧縮された状態となりますが、[プール]画面の[削減効果]には削減効果がないことを示す「1.00:1」が表示されることがあります。この状態となるのは、次の場合です。
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プールボリュームの自動追加機能を無効にした場合
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パリティグループ内の一部のプールボリュームに対してプール縮小を実行した場合
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