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 ボリューム管理 クイックリファレンス


3.2.1 容量削減機能の適用についての注意事項

容量削減機能の適用によってドライブ購入コストの削減が見込まれる一方で、格納されているデータの性質やアクセスパターンによって、容量削減の効果が期待できないことがあります。次の表を参照してください。容量削減機能の適用により、メタデータやガベージデータでプール容量のうち10%を使用します。このため、容量削減機能は、容量削減率が1.2:1(20%)以上の効果が見込まれる環境に適用することを推奨します。

ガベージコレクションの能力以上の更新書き込みが継続して発生すると、キャッシュのライトペンディング率が増加し、システム全体に影響をおよぼす可能性があります。更新書き込みが継続的に発生する業務には、容量削減機能を適用しないことを強く推奨します。また、圧縮および重複排除済みのデータに対するI/O性能は低下します。容量削減機能を適用する場合、事前に十分な性能検証を行うことを推奨します。

データ種別、環境、または業務

適用する容量削減機能

説明

Microsoft Officeのデータ

重複排除および圧縮

同じファイルのコピーが多数存在するため、重複排除の効果がある。

仮想デスクトップインフラストラクチャ

(VDI:Virtual Desktop Infrastructure )

重複排除および圧縮

クローンのOS領域があるため、重複排除の効果が大きい。

データベース

圧縮

それぞれのブロックにユニークな情報があるため、重複排除の効果がない。

画像または映像データ

適さない

アプリケーションによってデータが圧縮される。

データバックアップまたはデータアーカイブ

重複排除および圧縮

バックアップデータ同士で、重複排除の効果がある。