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 ボリューム管理 クイックリファレンス


2.4.4 Dynamic Tieringの階層割り当てポリシーに基づく階層の予約とは

仮想ボリュームに階層割り当てポリシーを設定することで、指定した階層内に仮想ボリュームの容量を確保し、階層に応じたI/O性能を予約できます。階層ごとの性能ポテンシャルを算出することで、どの階層に仮想ボリュームを割り当てるべきなのかを検討する際の参考情報になります。1ページ当たりに予約される性能ポテンシャルは、次の式で算出できます。

1ページ当たりに予約される性能ポテンシャル階層の性能ポテンシャル÷階層のページ数

階層割り当てポリシーが設定されていない仮想ボリュームは、プール内で予約されていない領域を使用します。例えば、階層1に階層割り当てポリシーが設定されている場合、仮想ボリュームを作成するときに使用できるのは階層2と3そして階層1から予約容量を差し引いた分の領域の合計です。

階層割り当てポリシーを変更した場合の予約領域について、次の図に示します。

[図データ]

階層割り当てポリシーによって予約の優先度が決まります。階層割り当てポリシーの優先度と予約される階層の関係を次の図に示します。階層は図中の1から30までの優先度で予約されます。予約時に階層の容量が不足した場合は、最も近い階層が割り当てられます。

[図データ]
注※

階層割り当てポリシーの名称が変更されている場合、変更後の名称が表示されます。

優先度と階層割り当てポリシーの対応関係を次に示します。

優先度

階層割り当てポリシー

予約される階層

1

[Level1(1)]

階層1

2

[Level3(3)]

階層2

3

[Level5(5)]

階層3

4から29まで

[Level6(6)]から[Level31(31)]まで

番号が小さいカスタムポリシーが優先されます。

  • 階層1:[Level6(6)]から[Level31(31)]までの[階層1最小(%)]の値を予約

  • 階層2:[Level6(6)]から[Level31(31)]までのそれぞれに対して、100(%)から[階層1最大(%)]と[階層3最大(%)]の合計値を引いた値を予約

  • 階層3:[Level6(6)]から[Level31(31)]までの[階層3最小(%)]値を予約

30

[All(0)]

全階層

[Level2(2)]

階層1および階層2

[Level4(4)]

階層2および階層3

[Level6(6)]から[Level31(31)]まで

  • 階層1:[Level6(6)]から[Level31(31)]までの[階層1最大(%)]の値を予約

  • 階層3:[Level6(6)]から[Level31(31)]までの[階層3最大(%)]値を予約

注※

階層割り当てポリシーの名称が変更されている場合、変更後の名称が表示されます。