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 ボリューム管理 クイックリファレンス


1.13.10 ホストモードオプション一覧

ホストモードオプションを、ホストグループまたはiSCSIターゲットに設定します。設定できるオプションの一覧を次に示します。

No.

ホストモードオプション

どのような場合にオプションを選択する必要があるか

2

VERITAS Database Edition/ Advanced Cluster

次の条件のどれかが満たされる場合

  • Windows Server Failover Clustering(WSFC)を使用する場合

  • Microsoft Failover Cluster(MSFC)を使用する場合

  • Symantec Cluster Serverを使用する場合。Symantec Cluster Serverの旧製品名は、Veritas Cluster Server(VCS)です。

  • 上記以外の構成で、Key登録の無いパスからのTest Unit Readyに対する応答をReservation ConflictからGood Statusに変更する場合

6

TPRLO

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「0C [(Deprecated) Windows]」または「2C [Windows Extension]」を使用する

  • Emulex社製のホストバスアダプタを使用する

  • ミニポートドライバを使用する

  • ホストバスアダプタのミニポートドライバにTPRLO=2が設定されている

7

Automatic recognition function of LUN

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「00 [Standard]」または「09 Solaris」を使用する

  • SUN StorEdge SAN Foundation Software Version 4.2以降を使用する

  • SUN純正HBA接続時にデバイスの増減を自動認識させたい

12

No display for ghost LUN

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「03 [HP]」を使用する

  • HP-UXホストの接続時に未実装デバイス(パスが定義されていないデバイス)がデバイスファイルを作成するのを抑止したい

13

SIM report at link failure※1

ポート間のリンク障害の検出数が一定のしきい値を超えたとき、SIM(Service Information Message)によってユーザに通知する場合

14

HP TruCluster with TrueCopy function

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「07 [Tru64]」を使用する

  • TruClusterを使用して、TrueCopyまたはUniversal Replicatorのプライマリボリュームとセカンダリボリュームのそれぞれにクラスタを設定したい

15

HACMP

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「0F [AIX]」を使用する

  • HACMP5.1 5.1.0.4以降、HACMP4.5 4.5.0.13以降、またはHACMP5.2以降を使用する

22

Veritas Cluster Server

Veritas Cluster Serverを使用する場合

25

Support SPC-3 behavior on Persistent Reservation

次の条件のどれかが満たされる場合

  • Windows Server Failover Clustering(WSFC)を使用する場合

  • Microsoft Failover Cluster(MSFC)を使用する場合

  • Symantec Cluster Serverを使用する場合。Symantec Cluster Serverの旧製品名は、Veritas Cluster Server(VCS)です。

  • 上記以外の構成で、PERSISTENT RESERVE OUT(Service Action=REGISTER AND IGNORE EXISTING KEY)コマンドによって削除対象の登録済みキーがないときのステータス応答をReservation ConflictからGood Statusに変更する場合

33

Set/Report Device Identifier enable

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「03 [HP]」または「05 [OpenVMS]」※2を使用する

  • デバイスに対してニックネームを付ける場合に、必要となるコマンドを有効にしたい

  • ホストから論理ボリュームを識別するためのID(UUID)を設定したい

39

Change the nexus specified in the SCSI Target Reset

Target Resetを受領したときに次の範囲をホストグループごとに制御したい場合

  • ジョブをリセットする範囲

  • UA(Unit Attention)が設定される範囲

40

V-Vol expansion

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「0C [(Deprecated) Windows]」または「2C [Windows Extension]」を使用する

  • 仮想ボリュームの容量を拡張したあと、拡張した仮想ボリュームの容量を自動的に認識させたい

43

Queue Full Response

HP-UXホストとの接続時、ストレージシステム側のコマンドキューが満杯となったときに、ホスト側にBusyではなくQueue Fullを応答させたい場合

51

Round Trip Set Up Option※3

ホストI/Oの応答時間を調節したい場合

例:TrueCopyペア(またはglobal-active deviceペア)の正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムとの距離が長く(100km程度)Point-to-pointトポロジが使用されている場合

54

(VAAI) Support Option for the EXTENDED COPY command※5

VMware ESX/ESXi 4.1以降のVAAI(vStorage API for Array Integration)機能を利用する場合

60

LUN0 Change Guard

HP-UX 11.31を使用する場合。および、LUN0の追加または削除を抑止したい場合

63

(VAAI) Support Option for vStorage APIs based on T10 standards※5

VMware ESXi 5.0以降に接続し、T10対応のVAAI機能を利用する場合。

このオプションとホストモードオプション54を組み合わせて使用してください。

68

Support Page Reclamation for Linux※5

Linuxのホストに接続している環境からPage Reclamation機能を利用する場合。

71

Change the Unit Attention for Blocked Pool-VOLs

プールボリューム閉塞時のUA(Unit Attention)の応答をNOT READYからMEDIUM ERRORに変更する場合

73

Support Option for WS2012※5

Windows Server 2012以降のホストと接続している環境で、Windows Server 2012以降が提供するThin Provisioning機能、およびOffload Data Transfer(ODX)を利用する場合

78

The non-preferred path option

次のすべての条件が満たされる場合

  • データセンタを接続した構成(Metro構成)でglobal-active deviceを使用している。

  • 交替パスソフトウェアとしてHitachi Dynamic Link Managerを使用している。

  • ホストグループがHitachi Dynamic Link Managerの非最適化パス上にある。

  • Hitachi Dynamic Link Managerの非最適化パスでI/Oをさせずに、I/Oの応答の性能低下が回避できる。

80

Multi Text OFF

MultiText機能をサポートしていないOSのホストとストレージシステムをiSCSIで接続する場合。

例:MultiText機能未サポートOSのRHEL5.0のホストとストレージシステムを接続する場合

81

NOP-In Suppress Mode

iSCSIによって接続されている環境では、センスコマンド(Inquiry、Test unit ready、Mode senseなど)を実行してNOP-INを送信して、上位レイヤーのDelayed Ack機能の応答遅延を抑止します。しかし、NOP-INの送信が不要なホストとストレージシステムを接続する場合、このオプションを選択してください。

例:

  • Novell社のOpen Enterprise Serverとストレージシステムを接続する場合

  • emBoot社のwinBoot/iとストレージシステムを接続する場合

82

Discovery CHAP Mode

iSCSIによって接続されている環境で、ディスカバリログイン時にCHAP認証する場合。

例:VMwareのホストとストレージシステムをiSCSIで接続している環境で、ディスカバリログイン時にCHAP認証する場合

83

Report iSCSI Full Portal List Mode

VMwareのホストとストレージシステムをiSCSIによって接続している環境で交替パスを構成し、[動的検出]タブに設定するディスカバリアドレス(IPアドレス)を1個にする場合。

例:VMware3.5のホストとストレージシステムとの接続で交替パスを構成した場合、かつディスカバリログインされたポート以外でこのオプションが有効になっているポートからターゲット情報の応答を待つ場合

91

Disable I/O wait for OpenStack Option

OpenStackのI/Oデータパスとして利用されるホストグループ(ファイバチャネル接続時)またはiSCSIターゲット(iSCSI接続時)を手動設定で作成する場合

96

Change the nexus specified in the SCSI Logical Unit Reset

LU Resetを受領したときに次の範囲をホストグループごとに制御したい場合

  • ジョブをリセットする範囲

  • UA(Unit Attention)が設定される範囲

97

Proprietary ANCHOR command support

Hitachi NAS Platformに接続する場合

102

(GAD) Standard Inquiry Expansion for HCS※6

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストのOSがWindowsまたはAIXで、MPIO機能を使用している場合

  • GADglobal-active device)またはNDMnondisruptive migration)を使用している場合

  • Device ManagerエージェントまたはHost Data Collectorを使用している場合

105

Task Set Full response in the event of I/O overload

次のすべての条件が満たされる場合

  • ホストモードの「0C[(Deprecated) Windows]」または「2C[Windows Extension]」を使用する場合

  • ストレージシステムがI/O過負荷のときに、ホスト側にTask Set Fullを応答させたい場合

110

ODX support for WS2012※5

Windows Server 2012以降のホストに接続している環境から、Windows Server 2012以降が提供するOffload Data Transfer(ODX)機能を利用する場合

113

iSCSI CHAP Authentication Log※4

CHAP認証の認証結果を監査ログ(DKC)に出力したい場合

114

The automatic asynchronous reclamation on ESXi6.5 or later※5

VMware ESXi6.5以降に接続し、VMFS(Virtual Machine File System)上のファイル削除に伴い自動実行されるゼロデータページ破棄機能を使用する場合。

このオプションとホストモードオプション63を組み合わせて使用してください。

注※1

設定するように依頼があったときだけ設定してください。

注※2

「05 [Open VMS]」でホストモードオプション33を設定する場合は、必ずUUIDを設定してください。

注※3

TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアの副サイトのストレージシステムのポートにホストモードオプション51を設定してください。

注※4

このホストモードオプションの設定は、ポート単位で有効になります。設定対象のポートのiSCSIターゲット00に、このホストモードオプションを設定してください。

注※5

このホストモードオプションを設定後、ホスト側でInquiry コマンドを再発行するような操作(サーバリブートなど)を実施してください。

注※6

VSP E990は、常に、このホストモードオプションが有効時の動作をするため、このホストモードオプションは存在しません。

メモ

Storage Advisor Embeddedでサーバを管理している場合、サーバのOSタイプに対応するホストモードおよびOSタイプのオプションに対応するホストモードオプションがホストグループに自動で設定されます。それぞれのOSタイプに対応するホストモードおよびデフォルトで設定されるホストモードオプションを、次の表に示します。 ホストモードオプションの設定を編集する場合、対象サーバのOSタイプのオプションを変更してください。詳細については、Hitachi Storage Advisor Embeddedガイドを参照してください。

サーバのOSタイプ

ホストモード

デフォルトで設定されるホストモードオプション( OSタイプのオプション)

Linux

00 [Standard]

2、22、25、68

HP-UX

03 [HP]

2、12、22、25、60

OpenVMS

05 [OpenVMS]

2、22、25

Tru64

07 [Tru64]

2、22、25

Solaris

09 [Solaris]

2、22、25

NetWare

0A [NetWare]

2、22、25

AIX

0F [AIX]

2、15、22、25

VMware

21 [VMware Extension]

2、22、25、40、54、63、68、110

Windows

2c [Windows Extension]

2、22、25、40、110